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かってに改蔵 Part2 【久米田康治総合】

1 :名無しさん@ピンキー:04/05/03 20:08 ID:K5zcVr3p
週刊少年サンデー連載中、「かってに改蔵」を始め、久米田康治マンガでSSを書くスレです。

*前スレ*
【かってに改蔵〜天才エロ小説〜】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1035829622/

*これまでに投下されたSSの保管場所*
2chエロパロ板SS保管庫
http://adult.csx.jp/~database/index.html
(サーバーが重くて繋がりにくいです)


2 :名無しさん@ピンキー:04/05/03 20:34 ID:WmlGD0nQ
2ゲットできたら羽美でオナニー

3 :前スレ396:04/05/03 20:50 ID:1Cm1yNnS
じゃ、即死回避に一つ。
前スレで落とした小ネタの完成版で「闇のガチャピン・アイ」。

4 :闇のガチャピン・アイ:04/05/03 20:51 ID:1Cm1yNnS
 ――男って大抵、手当たり次第に女の人とセックスしたいって思うんじゃないですか。
 ええ、そうですとも。ウチの男子生徒を見ていれば分かります。
 複数の女の子と要領良く付き合って、それでいて相手には他の女の影を微塵も感じさせない、
そんな生徒を一人知ってるんですよ。
 まるで年季の入ったジゴロですね、その生徒。
 まったくどんな育ち方をしたら、あんな中年オヤジみたいに巧く立ち回れる少年になるもんだか。
一度でいいから親の顔が見たいですよ。
 そうそう、この前「第三者面談」っていうのがあったんです。「三者面談」じゃなくて。
 いい機会だから彼の親を一度見てみたいと思ったんですよ。私が教師の職を選んだ動機も、
生徒と親とを見比べて「将来こんな風になっちゃうんだ」と想像してみたいと思ったからですし。
 それがあなた、「第三者」ですよ。教師と生徒は赤の他人じゃないっていうことで、
その場から排除されたんです。ああ恨めしいったら!
 取り乱して済みませんね。お茶でもどうぞ、私も戴きますからご遠慮なさらずに。
 何故そこまで男子生徒の情事に詳しいのかって? ああ失礼しました、「事情」と仰ったんですね。
 そりゃあ私が教師だからですよ。いつも教壇の上から教室を見回しているんです。
 面白いですよ、教壇から眺める風景は。
 居眠りをしながら「しっかり、しっかり」と寝言を呟く子、机の上に山手線やアニメのキャラを
描いている子、中には一心不乱に股裂き人形を作っていて、私が声を掛けても返事をしない子もいますし。
 どうです、あなたも一度体験されたらどうですか? 人間観察にはもってこいの職場ですよ。
 え、あの子とどういう関係にあるのかって? イヤだ、邪推は止めて下さいよ。
 あ、今の話と男子生徒にどういう関係があるかって事ですか。まあ聞いて下さい。
 それで風景の話に戻りますけど、授業中の彼らの反応というのは、みんな子供な訳ですよ。
 ただね、彼だけは少し違うんです。授業中はずっとこちらの方向に集中して――黒板の
文字ではなくて――私を見ているんです。
 ええ、好色の目に晒される事には慣れてます。思春期の男の子が教師に対して淫らな妄想を浮かべる
のは当然だと思ってますし、アダルトビデオに女教師ものの一大ジャンルがある事も知っております。

5 :闇のガチャピン・アイ2:04/05/03 20:52 ID:1Cm1yNnS
 ですからそんな悪戯小僧の視線も可愛いモンですし、以前の私なら軽く受け流せるものだと思ってい
たのです。
 好色の目で見ている生徒に向けて、冗談混じりに軽く微笑んでみたりする訳ですよ。そうやって私を
じっと見ていた子が、顔を赤らめて机に落とす様子を楽しむ事もあります。
 じゃあその男子生徒も子供なんだと仰る? いえ全然違います、彼の視線は

 ――明らかに私を視姦してるんです。

 着衣と肌の境界、首筋から鎖骨、胸の間にあるスカーフ、制服のスカートに覆われた腰。
 物凄く淫らな視線で私を嘗め回しておいて、いざ私が彼の顔を見ると――
 ぞっとする程冷たい瞳で、穏やかに微笑み返して来るんです。
 ベッドの上で女を散々玩びながら、その反応を楽しむ意地悪な男の顔付きですよ。正に凄腕のホストです。
 その時直感しましたよ。彼は今まで私が付き合った、どんな男性とも違う。
 事の最中にフェラを強要する男とか、自分だけ先に逝く男とか、或いは「ええか、ええのんか」と
しつこく聞いてくる男とか、私が何回もしたい時に限って一度で満足する男とか。
 その癖私がプロポーズの返事をちょっと遅らせただけで、皆さっさと他の女と結婚しやがって!
 ああ、思い出したら腹が立って来たわ! 絶対あいつら私の身体だけが目当てだったのよ!
 え、お茶? 有り難うございます、お蔭で少し落ち着きました。では続けましょう。
 彼の事ですけど、何歳も年が下なのに――女性の歳を詮索しないで下さい――異常なまで
女性の扱いに手馴れている様子でしたよ。正直な話、私なんか絶対に敵わないと思いました。
 あなたにも段々と、彼の特異性が解って来たようですね。そうです。
 気が付いたら、たかが男子生徒一人に微笑まれただけで、恥ずかしくなって目を伏せたんです。
 教師たるこの私がです。顔も身体も熱りましたよ。ええホントに、十六七の小娘でもあるまいに。
 次の時限は授業の受け持ちがない事が幸いでした。保健室で待機する予定でしたから、
誰も来なければベッドの上で一人で静める事に決めました。

6 :闇のガチャピン・アイ2:04/05/03 20:53 ID:1Cm1yNnS
 保健室に誰か来た時は? 気分が悪いと言って、毛布を被るつもりでしたよ。
 結局何とか落ち着いたんですけど、その間中ずっと彼の視線が絡み付いて、まるで犯されている
みたいな心持ちがずっと続いていたんです。
 足元や枕元に服やら下着やら散乱していて、生徒に見つからないか心配でしたよ――
 でもね、それはまだほんの幕開けに過ぎなかったんです――

 応接室のソファに座るセーラー服姿の女はそう言うと、両手に持った白い茶碗を紅く湿った唇に運ぶ。
軽く音を立てて一口啜り、艶かしい溜息を一つ。それから上目遣いに、熱の篭った瞳を私に向けて来た。

 冬の間じっと我慢して色を溜め込んでいた桜の蕾が、暖かい羽留一番の訪れと共に次々と開花して
行く様子は、この時期が人々にとって喜ばしい季節であると同時に、儚く短い季節でもあるという、
当たり前の事を嫌というほど痛感させてくれる。
 東京埼玉県境自治区にある公立虎馬高校でも、卒業式は毎度御馴染みの風景であった。
 三年間絆を培って来た級友達と別々の道を歩む事になるという感慨で、目を真っ赤に腫らしている
生徒も居れば、自分達は大人の階段を昇るのだという当たり前の事実に、単純に喜びを顔に溢れさせ
ている生徒も居た。ただ注意して見れば、彼らが何故か去年と同じ顔触れである事が判明するかも知れない。
 卒業証書の授与式は、バネを引き合いに出した校長の説話が講堂の聴衆を惹き付ける程面白く、出
席者が時も忘れて聴き入ってしまったために、予定時刻を大幅に上回って昼過ぎに終了した。

7 :闇のガチャピン・アイ4:04/05/03 20:55 ID:1Cm1yNnS
 同日午後――
 よし子は保健室のベッドの上で仰向けに横たわっていた。
 スカーフとセーラー服と紺色のスカート、それにレースをあしらった黒いブラジャーとショーツは
ベッドの足元を覆うリノリウムの床に散乱し、彼女自身は一糸纏わぬ姿である。
 彼女が深く呼吸する度に、重力への抵抗を諦めかけた柔らかな乳房が上下し、だらしなく開かれた
両足の付け根と濃い目の茂みは、情交の跡も生々しく粘液でべとべとに汚れている。
 彼女は首だけを横に傾け、床に立ち黒い制服の上着を拾っている少年をちらりと見た。
 ボーダーだと思っていた彼のシャツは、縞模様が胸から腹に懸けて帯状に下り、それ以外の部位は
真っ白だった。それが子供向け番組の登場キャラクターである”ガチャピン”を連想させる。
 シャツに覆われた背中のラインが、ひどくか細い。今まで荒々しいまでの力強さでもってよし子を
翻弄し続け、何度も昇天させて彼女の中に注ぎ込んだ人物と同一であるとは、俄には信じ難かった。
 ――あんなにか弱く見える男の子に、私は抱かれてたのか。
 少年が見せるギャップか、その彼に好きなようにされた自分に対してか、彼女は思わず口元に笑み
を零し、彼の背に向けて優しい口調で呼び掛けてみた。
 「改蔵くん。これで赤ちゃん出来ちゃったら、どうするの」
 「脅かすんですか」
 上着の袖に右腕を通しながら、改蔵と呼ばれた少年はベッドを振り返って言った。
 「大丈夫ですよ、よしこ先生。中に出してって言ったのは先生ですから」
 年上の女性から妊娠の可能性を告げられたにも関わらず、彼の口調はあくまで冷静である。
 「それに先生は保健の教師でしょう。そんな人が危険日に生でやる筈がない」
 よし子はもう二十代も半ばを過ぎた成人で、改蔵は未成年である。先ほどの関係を拒むという選択
肢も十分に有り得た。いや、世間的に見ればそうすべきであったのかも知れない。

8 :闇のガチャピン・アイ5:04/05/03 20:58 ID:1Cm1yNnS
 膝を折り曲げた途端、よし子の股間に熱いものが溢れて来た。拭い取ろうとティッシュに手を伸ば
した所を、改蔵に見られる。彼の視点が開かれた自分の股間に注がれている事に気付いて、よし子は
あっち向いてて、と少年に言った。
 「あんなに気持ち良く触られてキスされたら、どんな女だってその気になるわよ」
 拭いながら半分拗ねたように言うと、上着を羽織った彼の背中越しに呆れ気味の声が返ってきた。
 「やりたい盛りの娘さんじゃあるまいし、大人なんだから我慢できるでしょうに。それとも」
 ――…………んじゃないですか
 今改蔵くんは何と言ったのだろう。自然過ぎる程滑らかに喋ったからか、それとも彼女自身が一番
聞きたくない一言だったから、よし子には聞こえなかったのだろうか。
 彼女の頭の中が、改蔵と繋がっていた時と違う理由で熱くなる。
 彼の言葉に? それとも冷ややかな彼の態度に?
 気が付くとよし子は拭き取ったティッシュを団子状に丸め、改蔵に向けて投げ付けていた。
 「何するんだよ先生」
 見下ろすような改蔵の冷たく穏やかな視線と、見上げるようなよし子の熱く激昂した視線、その二
つが一瞬交錯したかと思うと――
 彼女は裸のまま冷たい床に飛び降りて、セーラー服のスカーフを上着を、スカートを少年に投げる。
 だが所詮は布である。彼女が投げた衣服はどれ一つとして改蔵に届かず、彼の足元に積み重なった。
投げ終わると彼女は再び男女の体液で汚れたベッドに飛び乗り、三角座りで曝け出していた裸身を隠
すように毛布を手に取って被った。

9 :闇のガチャピン・アイ6:04/05/03 20:58 ID:1Cm1yNnS
 「出てってよ……ここから出てってってば!」
 分かった、と呟いて改蔵は保健室のドアまで辿り付く。扉越しに廊下の人気を確かめると彼は振り
返って、よし子先生、と優しく声を掛けた。
 つい先走って喧嘩腰になった事を後悔していたよし子は、その優しい口調に一瞬淡い期待を抱く。
 彼女の経験は、こんな時は犬が尾を振るように媚びるよりも、わざと素っ気無い態度を取った方が、
男心を擽るものだと教えていた。その教えに従って、よし子は拗ねてみる。
 「何よ。今更ここに居たいなんて言わないでよね、改蔵くんが悪いんだから」
 自身の拗ねたような口調に、よし子は一瞬自分が年上の恋人に甘えているかのような錯覚に陥った。
 「いつ言おうかと思ってたんですが、先生とは――」
 一呼吸置いて、改蔵は表情も口調も全く変える事なく言った。
 「――最初から遊びだ。さよなら」
 よし子の顔が見る見る蒼褪めて行く。経験も期待も矜持も、心まで彼に打ち砕かれた。
 「鬼!!!」
 叫んではみたが、見えない壁のような物に遮られて、改蔵の場所まで声が届かないように思われた。
 改蔵の背がドアの向こうに消えた後、暖かい風の吹き込む保健室で、よし子は一人泣いた。

10 :闇のガチャピン・アイ7:04/05/03 20:59 ID:1Cm1yNnS
 ――あんまりだ。

 あまりにも突然過ぎるし、あまりにも酷過ぎるじゃないですか。
 幾ら私の上を多くの殿方が通り過ぎて行ったとは言え、私が好きでもない相手と枕を共にする訳が
無いじゃないですか。例え最初は好きと言える程の好意を持っていなかったとしても、相手を選ぶ時
には、「あ、この人いいな」って気が無ければ身体も疼きませんもの。
 行きずりの恋から始まった相手でも、もし何度も身体を重ねる機会に恵まれたら相手への情だって
自然と湧きますし、愛撫する手の動きや繋がり方、それに突き上げて中で蠢く様子一つ一つに殿方の
想いを感じ取れるようにもなりますわ。
 そう思ってたんです。特に男の子だと、心と身体が分化しきれてない所が多いはずだから、比較的
自分の思い通りになってくれるんじゃないかって期待してたのかも知れません。
 でもね、それは私の思い違いでした。
 何の前触れも無しに、彼はあんな冷たい言葉で一方的に別れを告げたんです。
 屈辱的でもありましたけど、それ以上に裏切られたという思いが心の中を占めましたね。
 ええ、白状します。
 好きになっていたんですよ、彼の事。自分でも気付かない内に。
 そう、最初に彼の視線を意識した時から、絡め捕られてしまったのかもしれませんね。
 見つかったんですよ、彼に。自分で慰めてた所を。
 教室で感じたような視線を保健室の入り口の方向に感じて、慌てて毛布に包ったんです。
 何とか誤魔化そうとしてみたんですけど、ほら、下着まで床に脱ぎ散らかしていたでしょう。私の
服を見回して「先生どうしたんですか」とか言いながら、悠々とベッドに近づいて――
 当たり前のように毛布を剥ぎ取ったんです。
 当然私は丸裸です。取り敢えず胸を手で押さえて、アソコも彼から見えないように固く正座して。
 学校で裸になっていた理由を上手く説明し切れずに私がもたついていると、改蔵くんは私の肩を抱
きながら、耳元でこう囁いたんです。
 ――先生が一人でしてた所、全部見てましたよ。

11 :闇のガチャピン・アイ8:04/05/03 20:59 ID:1Cm1yNnS
 その一言で私は観念しました。寄りにも寄って、私が男の人には一度も見せた事がない行為を、余
す所無く見てたと言うんです。後はキスされて、撫で合って、迎え入れて――
 何考えてらっしゃるんですか?
 私はあくまで体験した事を話してるのであって、別に猥談をしてる訳ではありませんよ。
 え、全部自分から言ってる事じゃないかって? 確かにそうですね。済みません。
 ではお互い疲れて来たみたいですし、一息入れましょうか。
 あ、一服して宜しいかしら。ええどうも、貴方も一本如何ですか。

 そう言う訳でまあ、済し崩し的に彼――改蔵くんとの関係が始まった訳なんですけど。
 教師と生徒、あるべからざる関係だと頭では理解しておりました。
 でもそういう社会的な枠組みを取り払ってみると、ずっと私が望んでいた関係でもあった訳ですよ。
 先刻も申し上げましたけど、年下の男の子だと安心しちゃうんですね。
 それに改蔵くんは――若々しくて力強くて、何度でもしたがるんです。
 「何で私なんかと付き合うの?」って一度彼に聞いたんですよ。房事の最中に。
 そしたら彼、私を突き上げながらこう答えたんです。
 「よし子先生が可愛いから。そんな顔オレの前でだけ見せてくれるから」
 あの時の改蔵くんは私の事を、教師ではなく一人の女として見てくれてたんです。それがどれだけ
嬉しい事か、お分かりになりますか?果てた後は頭が真っ白に痺れて、その後訪れる夢見心地まで充
実してました。
 でも
 真逆自分の受け持った生徒に遊ばれて捨てられるなんて、想像もしてませんでしたよ。

12 :闇のガチャピン・アイ9:04/05/03 21:00 ID:1Cm1yNnS
 ショックでした。とても哀しかった。
 けどやっぱり、彼が指摘した事を見ないようにしていた私が、愚かだったのかも知れません――
 あ、黙り込んで済みません。私そんなに遠い所見てました?
 一頻り泣いて何とか落ち着くと、改蔵くんに向けて投げ付けた服を身に付けてぼうっとしてました。
 けど――やっぱり改蔵くんに抱かれた場所に居る事が段々と嫌になってきて、保健室を後にしました。
 受け持った職場放ったらかしにして大丈夫だったのかって?
 勿論です。卒業式の午後ですから、学校に生徒は残っていませんでしたよ。
 ここだけの話ですけど、何より生徒の怪我を生み出しているあの娘が学校に居ませんでしたから。
 女喰いに怪我の元凶、大変な生徒を受け持っているんだなって?
 有り難うございます。そう思って下さるだけで、日頃の苦労が報われるような気がしますよ。
 それこそ私、職員室でも小娘扱いだから、職員室で愚痴っても「甘えてる」としか言われませんから。
 それに私、こんな格好をしてるでしょう。口性ない先生に至っては、私の事を生徒に色目を使ってい
る、恥ずかしいとか言って腫れ物汚れ物扱いするんですから。どうせ内心では「何かあったらスグにや
らせてくれる」とか思ってる癖に。隠してるつもりでしょうけど、私には分かりますよ。あのスケベ親
父共ったら!
 ああ、何だかまた愚痴っぽくなってしまいましたね。嫌になりませんか?
 そうですか。ついでで申し訳ないんですけど、今言った事は忘れて頂けませんか。
 はい、どうも済みません。えっと…保健室を出てからどうしたのかって?
 そう、そうでした。
 それで校舎に篭っていても気落ちするだけだから、せめていつもの場所で外の景色でも眺めて、腹立
たしい腐った気持ちを忘れようと思い立ちました。
 けどその結果あんな目に遭うとは、全然想像していませんでしたよ。
 体育館の裏手で散り行く桜に私の想いを重ねて見て、凹みながらとぼとぼと歩いていると――

13 :闇のガチャピン・アイ10:04/05/03 21:01 ID:1Cm1yNnS
 「よし子先生、やっぱりここに居たな」
 若い男にそう声を掛けられる。よし子は驚いて立ち止まり、自分の足元を見ていた目を正面に上げた。
 奇面組とかビーバップと言った例えが良く似合う、今時こんな生徒が本当に居るのかと思えるような
不良が三人、よし子の前に立ちはだかったのである。
 髪を金や赤に染め、一人は横浜銀蝿のようなサングラスを懸けている。
 サングラスは素手金髪は木刀、もう一人の金髪は鎖を手に持ち、彼らは威嚇するように手に持った得
物をよし子に見せ付けた。よし子は怯まない。何故ならここは彼女のホームだから。
 「私に一体、何の用なの?」
 よし子は左半身を正面の不良達から遠ざけるように足を引いた。砂が地面を擦る。いざ身に危険が迫
りそうになったら、一目散に彼らから逃げるつもりなのだ。
 「お礼参り、って言葉知ってるかい? 先生」
 三人の下卑た笑いに包まれながら、よし子は彼らの言葉を口の中で反芻した。
 「お礼参り――」
 お礼参りとは本来、願掛けを行なった神社仏閣に成就した旨知らせ、感謝する参内の事である。
 しかしこの場合は、本来の意味とは違う。不良達にとってのお礼とは、罰を受けた事、扱き、いじめ
その他諸々の恨み辛みであり、言わば復讐の意味合いが込められていた。
 一体この不良共は何を言っているんだろうか。そんな恨みを買った覚えは――
 よし子が戸惑っていると、木刀を持った少年が彼女に代わって答えた。
 「半年前オレ達ここで『おっぱい別冊 ろりちち』読んでたんだよ。ここは校舎からも見えにくいか
ら、見つからないと思ってたんだ。そこにアンタが偶然居合わせて」
 ――あの時も改蔵との情事の後でなぜか虚しくなって、一人でここをふらついていたっけ
 「私が没収したのね。今思い出したわ」
 納得したように頷くよし子に、鎖を持った少年が木刀の後を受けて言った。
 「続きがあるんだよ。その時たまたま持ってたキャ○ターまで一緒に見つかってよ」
 『ろりちち』の件ではお咎め無しだったもののタバコは没収、よし子から報告を受けた教職員により
彼らも退学の憂き目にあったと不良は続ける。ダメフラージュが裏目に出たぜ、と吐き捨てた。

14 :闇のガチャピン・アイ11:04/05/03 21:02 ID:1Cm1yNnS
 「高校生がタバコ吸っちゃダメに決まってるでしょう!」
 よし子は教師の顔になり、説教するように叫んだ。だが生徒である筈の三人は怯むどころか、大声で
彼女を嘲笑した後、一歩近付いてゆっくりと続きを述べた。
 「ふざけんじゃねぇよ先生。アンタが担任に密告った時キャスターの箱見せたそうだけど、あの箱は
空っぽだったんだってな。まだ吸ってなかったのに、買ったばっかの箱取り上げられたんだぜ。挙句に
常習してるだろうとか先公にイチャモン付けられてよ」
 思い出した。確か没収したタバコが彼女の吸う銘柄と同じ物であったのをいい事に、彼女は没収した
箱から少し失敬したのであった。
 給料日近くの出来事であったので、タバコ代を惜しむあまり一本抜いたのは確実であった。ただ三年
生の主任教諭に見せた時、箱が空になっていたかどうかまでは覚えていない。
 喫煙は法律や校則に違反しているとは言え、初犯で未遂ならば停学で済んだのかも知れない。だが常
習ともなれば更正の余地無しと見なされ、彼らは退学放校を免れ得なかった。
 それが不良達の言う「お礼」の正体だとよし子は漸く気付いた。
 と同時に、今の自分が置かれた状況が非常に危険なものであるという現実を意識せざるを得なかった。
 このままでは、彼らの復讐の対象がよし子一人に集約されてしまう。
 ――違う、私じゃない。私の所為じゃない。あれは
 「あれは――そう、あれは天使が持って行ったのよ! 私じゃないわ!」
 苦し紛れの叫び声を聞いた途端、三つの下品な笑顔が憤怒の表情へと変わって行く。
 「ざけんな!」
 よし子が素早く回れ右をして後方に駆け出す。不良達も一斉に走る。よし子待てと口々に叫んでいる。
 グラウンドを全力疾走するのも何年振りだろう。景色が移る速さが、心なしか女子高生時代に比べて
遅くなっているような気がする。息も荒い。
 よし子の感傷か、いやこれは現実だ。日頃の不摂生が祟ったのか、体力が落ちているに違いない。
 だからすぐに追い付かれて、袖を掴まれて――

15 :闇のガチャピン・アイ12:04/05/03 21:03 ID:1Cm1yNnS
 「放して!」
 後ろに纏めた長い髪を、そして両肩を押さえ込まれる。身体を振って逃れようとした所を、後ろから
足払い。尻餅を突くように砂地に倒れ込み、よし子は仰向けになった。
 叫んで救いを求めようと息を吸い込む。頭から汗臭い学ランを被せられ、視界が闇に閉ざされる。
 「ただでさえ誰も来ねぇ所だ。まして今日は卒業式だったろう、助けなんか来ねぇよ」
 学ランに閉ざされた耳には、不良達の声も小さく聞こえる。もう叫んでも、誰にも聞こえないだろう。
当て身を一発食らう。暗闇に閉ざされたよし子の視界さえ、意識から遠のいて行く。
 よし子を捕獲した三人の不良は、意気揚揚と体育館の方向に足を進めて行った。

 「何するのよ! こんな事したらタダじゃ済まないからね!」
 よし子は狭く薄暗く黴臭い体育準備室に敷かれたマットの上に置かれ、学ランを取り払われると足を
投げ出すような横座りでそう叫んだ。彼女の両腕は後ろ手に縛られている。
 不良達を見上げると、彼らは皆上半身裸だった。彼らのシャツが、よし子の手足を拘束する為に使用
された様子である。
 「生徒が教師をレイプしようだなんて、何考えてるのよ!」
 「語るに落ちたな先生。アンタをヤるなんて、オレ達一言も言ってないぞ」
 サングラスを懸けた少年が、よし子の言葉尻を捉えるように言った。
 その言葉を、よし子は全く信じていない。女教師に対する仕打ちとして思い付く例など限られている。
 「でもまぁ、そんな事思い付くからにはヤりたいんだろ? そんなエロい格好してさ」
 対面時に木刀を携えていた金髪少年はそう言うと、よし子のそばに跪いて彼女の胸に手を伸ばす。
 セーラー服の上から、よし子の乳房を鷲掴みに揉む。
「やっ! どこ触ってるのよ!」

16 :闇のガチャピン・アイ13:04/05/03 21:05 ID:1Cm1yNnS
 セーラー服の女はマットの上で腰を捩り、胸を弄る手から逃れようとする。金髪が逃げる彼女の左腕
を取り押さえる。肩をマットに押し付ける。
 よし子が悲鳴を上げた。足をばたつかせると、紺色のスカートが捲れ彼女の柔らかな太股が零れた。
 乱暴で無粋な手がよし子の太股を撫でたかと思うと、それは素早くスカートの奥へと侵入する。下着
の上から、足の付け根にある部分を指で触られる。女の声が漏れる。
 「濡れてるじゃんか」
 よし子は顔に血を昇らせて、やめてと叫ぶ。手がセーラー服の襟元に掛かる。スカーフがするりと
取り払われ、丸められてよし子の口へと強引に押し込まれた。
 喋れない、口も利けないよし子が首を振る。体育用具室を見渡す。
 遥か遠くに見える飛び箱やバスケットボールの手前に、彼女に迫った三人の顔が魚眼状に映る。彼ら
の目元と口元に、いやらしい情欲が浮かんでいる様子がありありと読み取れる。
 束縛され轡も噛まされたよし子は喉の奥で声にならない声を絞った。
 ――改蔵くん
 セーラー服の襟元が大きく破られる。学生が使う高価な本物と違い、よし子が身に付けていた服は、
ド○キホーテで買った安物のコスプレ服でしかない。だから今のように、手で簡単に――
 「何だよこれ、キスマークじゃねぇかよ。一体誰とヤってたんだ?」
 ひひひ、と下卑た笑いがよし子の耳にも届いた。首だけを起こして涙の滲み出た目で見ると、改蔵が
付けた赤い吸い跡が左鎖骨の下乳房の上辺りに二三ほど見付かった。
 「もっとあるんじゃねぇか」
 ブラのカップが引き千切られ、大量のキスマークが付いたよし子の乳房が肋の上に広がる。
 まだ二十代の張りが残っているおかげで、弾力の割に胸の形崩れは興していない。恐怖の為か、黒ず
みかけた乳首は僅かに硬さを増している。指の腹で軽く叩かれると、それはむくりと大きくなった。

17 :闇のガチャピン・アイ14:04/05/03 21:06 ID:1Cm1yNnS
 「何だ、やっぱりそうか。これ付けた奴っておっぱい星人じゃねぇの」
 金髪が片手で山を作るように乳房を脇から寄せ、先端を口に含む。吸い上げられ、よし子は首と肩を
小刻みに震わせる。舌で乳首を転がされる間にも、足の間を下着越しに乱暴に擦る手の動きは休む事無
く続いていた。首筋を、舐められる。鼻息が、よし子の耳たぶに吹き付けられる。
 その度によし子は身悶えしていたが、暫くすると彼女の瞳が大きく開かれる。
 赤髪の手がショーツの腰に掛かり、一気に布地が太股脹脛、足首指先を通ってよし子から離れたのだ。
 スカートの奥に、赤髪が潜り込む。茂みを掻き分けられたかと思うと、陰唇の奥が空気に晒されて、
指とは違う柔らかい肉が彼女に触れた。
 舐められ、吸われ、奥に入れられ毛に息を掛けられる。
 ぴちゅくちゅと粘りと水気のある音が、スカートの布越しにも用具室に響くように舐められていた。
 よし子は身を起こされ、羽根折り状に腕と脇を固められると、巻き付くように両膝を抱かれた。
 スカートの裾が持ち上がり、赤髪が顔を現す。来る。
 肉を割られ、よし子は大きく身悶えてマットに倒れ込んだ。彼女を貫くものはすぐに抽送を始め、
赤髪は柔らかく締め付ける彼女の肉に、感嘆の溜め息を漏らす。彼女の耳に届く不良達の声も現実味
を失い、どこか遠くから聞こえるような気がする。

18 :闇のガチャピン・アイ15:04/05/03 21:06 ID:1Cm1yNnS
 おいおい、抜け駆けすんなよ
 コイツ先刻も男とヤったばっかりだぜ、だから俺が一番最初じゃねぇよ
 何だよそれ、そんなんアリかよ
 心配すんな、みんな中ですればいいじゃんか。順番だぜ
 よし子の胸の上に、男子の体重が掛かった。両胸を掴まれ、捏ね上げられた谷間に肉棒が挟まれる。
血流の所為かよし子の胸が冷えている所為か、やたらと肉棒は熱い。揉まれるように胸の谷間が擦ら
れる。胸を手で愛撫されるだけでは味わい難い感覚だった。
 パイズリだったら、この位が丁度いいよな
 おいおい、俺は見てるだけか
 手首を掴まれ、すぐに硬く熱いものが掌に触れる。不良の手に、彼女の指と掌のものが包まれる。
 三個所目での摩擦が始まる。掌に包まれたものが脈立っている。
 よし子自身もマットの上で妖艶に身体をくねらせていた。それが男三人掛かりで嬲り物にされて
いる状況から来るのか、彼女の身体の内外で渦巻く感覚に拠るのか、よし子自身にも分からない。
 ――こんな所、誰かに見られたら
 今の行為が人の知る処となれば、無論三人は相応の罰を受けるだろう。だがよし子の身も破滅する
可能性は十分高い。なまじ二十代でセーラー服姿などという如何わしい格好をした結果、このように
寄って集って慰み者にされる事態を自分から招いた、と見る教職員はこの学校に少なくはない。
 彼らの論理で行けば、よし子の方から少年達を誘った、と言う事になる。未成年と性行為を行なう
教師に対し、他者の見る目は極めて厳しかった。教員失格の烙印を押され、放逐まで有り得る。
 破滅である。
 ――みられたら
 スカーフの奥に閉じ込められたよし子の呻き声に、恍惚の色が混じって来たようにも窺える。
 奥が熱い。貫く物から来た彼女の反応が、貫く者達の動きにフィードバックを齎す。
 動きが早まる。脳髄に昇る感覚が大きくなり、彼女の中も蠢き出して――
 赤髪の動きが止まると、よし子の膣は吐き出された物の鼓動に打ち震え、彼女自身も全身を脱力させた。

19 :闇のガチャピン・アイ16:04/05/03 21:07 ID:1Cm1yNnS
 精を放ったにも関わらず、まだよし子の中に留まったものは硬いままである。そのまま二回目の交接
に挑もうとする赤髪を、よし子の手で自身を扱いていた男が止めた。
 ズルいぞ、つづけて二回はなしだ
 じゃあ次はだれの番だ?オレはどうすればいい?
 ケツと口がのこってるじゃんか。一回ためしてみたかったんだ
 彼らの言っている言葉の意味は、よし子にも当然判った。よし子は嫌悪の予感に眉を顰めて、いや
いやをする。不良達がその仕草に気付く事は無かった。もっとも気付いた所で、彼らは黙殺するのだが。
金髪が仰向けに寝転び、破れた上着とスカートを脱がされたよし子が彼の顔に尻を向け、互いの下
腹部同士が重なるよう俯伏せに転がされる。よし子は力無く肘を付いた四つん這いの体勢となった。
 白濁液と蜜に塗れた秘所の眺めを堪能してから、金髪は滴の残る自身の先端をよし子の中に埋める。
慣れない体位からの挿入に、よし子はうう、と喚いた。
 興奮覚めやらぬ彼女の膣に、再び刺激が加えられる。よし子が規則的に小さな鳴き声を出す。
 彼女の白く肉付きの良い尻が掴まれ、奥が大きく見えるよう臀部が左右に開かれる。肛門の付近に、
熱く硬い物が触れてくる。精液と愛液の混じったものを、入り口に塗りたくっている。
 先程よし子の中に放出した男が、後背位の体勢で彼女に挿入しようと試みているのだ。
 やめて、と叫べるものなら叫びたかった。
 痛みさえ伴う尻からの感覚に、いやいやと首を振っていたよし子に構わず、それはゆっくりと肉を
貫いて彼女の中へ入って行った。
 すっげぇ。アソコとはちがうけど、何かこれっていいよ
 じゃあオレは口な
 噛まされた赤いスカーフが、よし子の口から引き出される。口元に細い糸を引きながら、よし子は
不十分だった呼吸を取り戻そうと大きく口を開け、肩で息をした。
 ――みられてる
 少し落ち着くと、膣と直腸に捻じ込まれた物の感覚に頭の中を染め上げられる。助けを呼ぶ声は、
彼女自身が出す喘ぎ声に打ち消されて陵辱者にも聞こえない。

20 :闇のガチャピン・アイ17:04/05/03 21:08 ID:1Cm1yNnS
 よし子の目の前に、根元を茂みで覆われた屹立と陰嚢が迫る。諦めたように彼女は口を開け、屹立の
先端を途中まで咥え込み舌で包む。いきなり彼女の喉の奥に、生臭い体液が注がれた。
 いいだろ、オレ手でイってなかったから。このままつづけるぜ
 そのまま彼女の頬骨を掴み、口の中の男は腰を振り始める。よし子が口の中に溜まった物を処理する
には、男臭いそれを飲み下すより他はない。どろっとしたものが彼女の喉を鳴らした。
 塞がった口の代わりに鼻で息をする。自然男の匂いが鼻に入り込み、それから逃れる事は叶わない。
嗅覚まで犯され続けている状態である。
 一方で下半身では、二本の屹立がよし子の肉壁を乱暴に撫で続けている。それらは彼女の中で互いに
向かい合うように動いており、信じられない程の感覚で彼女の思考を止めている。
 よし子は歯を食い縛ってその――呼びたくはないが快感と言う他ない――感覚に耐えようとした。
 歯が、口内の屹立に当たる。よし子の顔を掴んでいた男が叫んで、よし子の口から自身を引き抜いた。
 しゃぁねぇ。あとで中にぶちまけるとして、とりあえず
 よし子の手を掴み、再度彼女に自分自身を握らせ、薄目を開けた彼女の目の前で扱く。
 規則的な荒い呼吸に混じって、時折不規則な喘ぎがよし子の口から漏れる。
 にちゃにちゃと体育用具室の中でよし子が犯される音が響き、汗の匂い男の匂いが部屋中に充満する。
 よし子の鳴き声も、肉体が奏でる音と振動に合わせ、徐々に調子を高めて行く。
 ――みてる、こっちを
 やがて―― 悲鳴と共に一際大きく彼女の背が仰け反り、よし子は二箇所から体内に注ぎ込まれる熱い
粘液の感触に腰を数秒ほど震わせると、頬をマットに叩き付けるように投げ出した。
 同時によし子の手に扱かれていた物が彼女の顔に押し付けられ、頬瞼、鼻先構わず白濁液を迸らせる。
 否応無く昂ぶった女の身体は、注ぎ込んで尚引き抜かず、震えを止めない男達とその精が与える感触
をも貪欲に味わっているかのように見えた。

21 :闇のガチャピン・アイ17:04/05/03 21:10 ID:1Cm1yNnS
 ――かいぞう、くん
 よし子の口と手で果てた男が、彼女の膣肉を自身の屹立で味わうべく彼女の顔から離れる。
 その時朧げながら入り口近くに浮かんだ黒い翳を涙の浮かんだ目に映しながら、三度目の陵辱を加え
られようとしていた彼女は、改蔵との別れ際に告げられた言葉を思い返していた。

 そう、彼女は

 めちゃめちゃにされたいんじゃないですか――

 確かに改蔵くんはそう言いました。あの時自分では気付かなかった、私の中に渦巻く欲望を簡潔に、
的確に言い表したんです。
 勿論そんな事面と向かって言われたら、怒らない女なんて居やしません。私だってそうでした。
 だって、「お前は淫乱だ」って言われるのと同じじゃないですか。
 そう言う意味では、私もまだまだ男女のあり方については未熟なのかも知れませんね。
 その点改蔵くんは凄いと思います。一目で私の本性を見抜き、そして結果的に私の中で眠っていた
欲求を解放したんですから。今ならなんとなく分かります。
 もしかしたらあの時――彼、私が犯されている所を見ていたのかも。
 あの三人がお礼参りに来たのも、ただの偶然じゃなかったりして――
 ――いやだ、冗談ですよ冗談。ホントにそうだったらちょっと怖いかもって思っただけですよ。
そんな事本当にある訳ないじゃないですか。あ、でも偶然にしては出来過ぎた話かも――

22 :闇のガチャピン・アイ終:04/05/03 21:11 ID:1Cm1yNnS
 え、あの後私はどうなったのかって?
 何度も何度も不良達に犯されて、めちゃめちゃにされて、漸く気が付いて身体が動かせるように
なったと思ったら日もとっぷり暮れていたでしょう。
 服はショーツ以外は使い物にならない程破られていたから、それを身に付ける訳にも行きませんでしたね。
 不良達が好き放題私の体にぶちまけてくれた精液を破れたセーラー服で拭って、用具室の中から外に
人がいない事をそっと確かめてから、ショーツ一枚で校庭を全力疾走しました。
 保健室の窓、昼間開けっ放しにしてたのが幸いでしたね。そうでなかったら校舎の中で、誰か他の
先生とか守衛さんに見付かって痴女扱いされたかも知れません。
 もう一つ幸いだったのが、保健室には白衣が用意してあった事です。最近着てませんでしたけど。
 取り敢えず着る物さえあれば人前を通って家に帰れる訳ですから、これは有難かったですね。
 まあその後も帰り道で痴漢に遭ったり、お巡りさんに職務質問受けたりと色々あった訳なんですけど、
折角部屋に二人きりなのに、お茶飲んでお話するだけって言うのもつまらないと思いません?
 それよりも――ねぇ、もっとこっちにいらっしゃいな。

 あなたも私のこと、めちゃめちゃにしてくださるんでしょう?

<終>

23 :前スレ396:04/05/03 21:13 ID:1Cm1yNnS
取り敢えず即死だけは回避したかも。後は頼みます。
では葵壱号館と小噺と多くの作品を待ちつつ、書けたら書きます。

24 :名無しさん@ピンキー:04/05/03 21:40 ID:DCD6gmr1
>1様
乙です。
総合ってことは、南国や育ダーやポカポカのエロパロも来ますかね。ワクワク。

>2様
ちゃんと羽美で抜いたか報告お願いします(笑)

>3=前スレ396様
いや、即死回避だけのためのモノじゃない、上質な作品じゃないですか。
最後の一行に、、、(((( ;゜Д゜))) ガクガクブルブル

25 :名無しさん@ピンキー:04/05/04 01:08 ID:fE/RthpI
GJでした

26 :名無しさん@ピンキー:04/05/04 20:25 ID:fE/RthpI
前スレに南国だっけか書きたいとか言ってた人がいたような

27 :前スレ229:04/05/04 23:21 ID:WvUH8fuo
>1様
スレたて乙です。

>前スレ396様
GJです。
すごい…こういうのも書かれるんですね。ラストはなかなか来る物があります。
でも、題名の元ネタが、見た瞬間にわかってしまった私はおじさんなんだろうか。

>26様
ん?前スレで私が、そのうち育ってダーリン辺りで誰か書くんじゃないかって言ったやつですかね?
南国でも書いてみたいと言うのは私にもありますが。ただ、現在はリソースが足りませぬ。

では。


28 :名無しさん@ピンキー:04/05/05 13:47 ID:RyLRt4w/
葵壱号館期待保守

29 :名無しさん@ピンキー:04/05/05 20:51 ID:KZ04aZPF
>>27
>元ネタ

紫?

30 :前スレ396:04/05/05 23:13 ID:qYuRHZlc
>>28
有り難うございます。なぜか黒い話は得意でして…

>>29
YES

即興ネタで投下します。

31 :くそみそって汚い表現ですよね…:04/05/05 23:13 ID:qYuRHZlc
今、トイレを求めて全力疾走する私は、虎馬高校に通うごく普通の女子高生。
強いて違う所を挙げるとすれば、ちょっと夢見がちでぼんやりしてるところかナ――
名前は名取羽美。
なんて自己紹介してる場合じゃない。
ちょっと催したんで帰り道にある公園のトイレにやって来たの。
家――私は最近そこの居候から嫁に昇格した――まで待てなかったから。
公園のトイレは汚いからイヤなんだけど、背に腹は変えられない。
…ないか
えっと、確かこの近くに――
…らないか
あった。一応ポケットティッシュ(駅で売ってる百円の高い奴。メト○潰す!)は持ってるけど
できれば紙が備え付けてあれば――
やらないか
ああもう煩いなあ、一体どこで誰が喋ってるのよ!
誰かの声が聞こえたので辺りを見渡す。砂場を見る。
遊んでいた幼稚園児くらいの子供達が私と目が合った途端、泣き叫びながら逃げて行った。
「変なお姉さんが来た―――!!!」
声質が違う。私が聞いた声は、間違いなく若い男のものだった。
二手に分かれたトイレの入り口を見る。私の勘が正しければ男子トイレにも女子トイレにも、
"少なくとも"人間の気配はない。
じゃあ茂み? マズい、あそこは昨夜しえちゃんの藁人形を打ち付けたままだった。
他人に見付かる前に回収しなければ。そんな事より――
「目の前で呼んでるだろうに、無視すんなよ!」
声のした方向をふと見ると、ベンチに一人の小さな男が座っていた。

32 :くそみそって汚い表現ですよね…:04/05/05 23:14 ID:qYuRHZlc
ウホッ!やな男…
どこがイヤかと言うと、まず背が極端に低い。
眼鏡の下の目つきが異様にいやらしい。髪の毛もヅラだし。
横柄で馴れ馴れしい態度、不潔な服装。付け加えるならば、今日の彼は服を着ている分だけ
まだマシだと言う事。言い換えれば彼は普段裸で、救いようのない程常識がない。
…今の説明で分かる人もいると思うけど、実は私ヤツとは知り合いなの。言いたかないけど。
ヤツ――ちょっとどころか、かなりいやらしい同級生で、名前を坪内地丹と言った。
「あの、地丹くん。私急いでるんだけど」
私はできるだけ丁寧に訊ねてみた。事情が事情なのでさっさと先を急ぎたかったけど、
コイツは粘着質でストーカーだから、無視すれば何をされるか分からない。
もっともコイツに本当に何かされそうになった所で、たちまち人形達が彼を八つ裂きにした上で
七代祟る呪いを掛けてあるから、私に害は及ばないと思うけど。
そう言えばコイツ、何で今日に限って自動車修理工みたいなツナギを着てるんだろう?

そう思っていると、突然地丹くんは私の見ている目の前でツナギのホックをはずしはじめたのだ…!
「羽美ちゃん、やらないか」
ツナギの下は全くの裸だった。ギンギンに勃起した大きなおちんちんを誇示するように、
地丹くんはふんぞり返って言った。
――改蔵のより……大きい!
いや、だからと言って地丹くんなんかとセックスしたいとは全く思わない。
凄いのかも知れないけど、欠点と比べれば……ねぇ。
私が何も言えず黙っていると、地丹くんはイライラした様子で声を大きくしてもう一度言った。
「やらないか」
ムカっと来た。
カッターナイフを懐から取り出し、彼を切り刻みながら私は叫んでいた。
「生理的にイヤ!!!」

おしまい

33 :前スレ396:04/05/05 23:16 ID:qYuRHZlc
某所でヤマジュンネタを扱ってた神がいて、その人物に影響されて作りました。
…あのテンポは難しい。

今更だけど>>1様乙です。

34 :名無しさん@ピンキー:04/05/05 23:25 ID:0SMv61Cp
リアルタイムキタ――――(・∀・)――――!!
おもちろかった! 乙でした!
>…ないか
で既にわかってしまった自分は、ここから笑いで呼吸困難で大変ですた。
>>31を読んでリロしたら>>32冒頭の
>ウホッ!
が目に飛び込んで、これまた大変でした。ひー腹がよじれるww

神の多いスレで大変幸せです。このスレ大好きだ。

35 :名無しさん@ピンキー:04/05/08 11:34 ID:DhZZcinY
神待ち保守

36 :名無しさん@ピンキー:04/05/08 23:41 ID:SvsMUeMt
みなさんGJであります

37 :天才塾小噺作成コース:04/05/09 22:25 ID:TIKzL3p3
新・小噺 その一:タイミング外したけど5月5日に戻った気で読んでほしい

羽美「こいのぼりに肉を〜♪」
改蔵「・・・かってに作った不気味な唄使いまわすなよ」
羽美「だって今日は5月5日でしょ?この唄を使いまわすのにうってつけの日じゃない」
改蔵「だから何でその唄なんだよ、5月5日って言ったらお前、」
羽美「ギク」
改蔵「「わかめの日」に決まってるじゃないか!!」(←ほんとうなんです)
羽美「いや―――っ!わかめ酒なんてやだー!!」
改蔵「まて、こら、逃げるな!まだ俺、そんな事一言も言ってないだろ!?」
羽美「一升瓶片手に言われれば見当つくわよ!!はあはあ、往来まで追いかけてくるなー!!」
改蔵「何を嫌がる?お前はただ、パンツ脱いで太腿をくっつけて正座しててくれればいいんだ!」
羽美「うるさい変態男!!・・・あ、しえちゃん、いいところにいたわ、助けてお願い!!」
しえ「あらどうしたの羽美ちゃん?何で改蔵くんも一升瓶を持って走ってるの?」
羽美「しえちゃん、なんかこいつに言ってやってよ!改蔵ったら、今日は「わかめの日」だからわかめ
   酒をやりたいってゆーのよ!!」
しえ「何そのわかめ酒って?(羽美、説明する)まあHね。でも、させてあげれば?羽美ちゃん」
改蔵「さすがしえちゃん、話が通じるね。さあ羽美、パンツを脱いでそこに座るんだ」
羽美「やだもん、ぜったいやだもん!!だいたい、こーんな人通りの多い道端で、そんなこと出来る訳
   ないでしょ!てか、しえちゃんにしてもらえば?どうやら話が通じる女らしいしさ!」
しえ「悪いけど、私パス」
改蔵「しえちゃんは駄目だ、羽美」
羽美「なんでよ!さあ、ここでパンツ脱いで正座しなさいよしえちゃん!」
しえ「でもね、私、夕べ剃られちゃってつるつるなの。ほら見て、これじゃわかめ酒にならないでしょ?」

38 :天才塾小噺作成コース:04/05/09 22:36 ID:TIKzL3p3
新・小噺 その二:古いネタシリーズその3(三巻より)/乙女の気持ち、少年の気持ち

女子「あ、あの・・・勝さんの彼女さんですよねぇ。幸せですね、勝さんカッコイイですもんね。でも、
   あなたもカワイイし・・・おにあいだと思います。まさに理想のカップルですね」
羽美「!?☆理想のカップル!☆」
  [羽美ちゃんは、理想の○○という言葉にえらく憧れていた]
‐‐‐
羽美「とゆーわけで、途中をすっとばして逆行催眠をかけたわよ改蔵!でも殴ったらなんか変な感じ」
すず「おそらく羽美ちゃんが催眠術から戻す前にぶんなぐったから、子供の状態のまま目覚めてしまっ
   たんだわ。元に戻さなくちゃ。・・・ていうか今、改蔵くんいくつ?」
改蔵「7さい・・・うみちゃんだいすき♥」
羽美「(感動)いいじゃないですかこのままで!特に害もないし!改蔵、何して遊ぶ?」
改蔵「でんしゃであそぶ!!」
地丹「ついに改蔵くん、電車の魅力に気付いたんだね!!(改蔵、電車を踏み潰す)ぬおおぉ!!」
改蔵「かいじゅうごっこしゅーりょー!!つぎはおいしゃさんごっこ!!」
羽美「キャアア!!」
改蔵「さあ、ぬいでみせるです。おくまでみせるです」
羽美「いやあああ、やっぱり戻してください部長――!!」
すず「子供だから罪ないのよ、大人の腕力だけどね」
改蔵「さあさあ、おっぱいもみせるです。ちくびもみせるです」
羽美「ああん、やだ、ブラ剥ぎ取らないでよ!!ぶ、部長ビデオ撮ってる暇があったら元に戻してぇ!」
改蔵「おまんまんもみせるです。しきゅうこうまでみせるです」
羽美「だめ、ソコ開かないでぇ!「婦人科検査ごっこ」なんてあるかっての!!」
地丹「はあはあ、お、女の子のアソコって、こうなってるんだ・・・」
羽美「こらー地丹!しこしこしてないで助けてよ!!ま、待ってよ改蔵、あんた7歳でしょ!?7歳が
   挿入なんて・・・や、あ、ああ・・・っ!!・・・か、改蔵ぉ・・・す、すごくいい・・・」
すず「子供だから罪ないのよ、大人のおちんちんだけどね」

39 :天才塾小噺作成コース:04/05/09 22:49 ID:TIKzL3p3
新・小噺 その三:微妙に古く、9巻第5話より/セリフの順序が違うのは気にしないでくれ

男1「駄乳よーし!!(ぷに)」
男2「駄乳よーし!!(ぷに)」
男3「よかないだろ駄乳は」(←三人とも羽美により惨殺、退場)
地丹「ぬああああ!!ずるいよずるいよ!!そんな楽しげな遊びにさそってくれないなんて!!」
羽美「何かぎつけて来てんのよ」
改蔵「お前も確認したいのか」
地丹「決まってるじゃないか!!(しゅっしゅっ)」
すず「決まってるんだ」
改蔵「じゃ一緒に遊ぶか?まずはさっきの続きから。お前は復唱するように。駄乳よーし(ぷに)」
地丹「駄乳よーし!!(ぷに)」
羽美「やめんかー!!って、ちょっと!な、なにすんのよ、乳首つんつんしないで・・・や、やあん」
改蔵「乳首勃起よーし」
地丹「乳首勃起よーし!!」
改蔵「どうだ楽しいか?つぎは羽美のパンツ下ろしてっと・・・陰毛モジャモジャよーし」
地丹「楽しいよお楽しいよお。陰毛モジャモジャよーし!!」
改蔵「そうか楽しいか。じゃ、脚を広げて・・・下っ端、右脚押さえつけろ、穴三つよーし」
地丹「羽美ちゃん暴れないで、穴三つよーし!!・・・楽しいって言うかなんかハアハアしてきた」
羽美「いーかげんにしてよ!!ま、待って指突っ込むのだめ、ソコ同時に指二本も入らな・・・ああん」
改蔵「濡れ具合よーし」
地丹「濡れ具合よーし!!」
羽美「やめてぇ、二人してかき回さないで、指はやだったら!!・・・って馬鹿、今のはおちんちん入
   れてくれって意味じゃない!こらこら、わー!!前後二ヶ所に同時に挿入なんて無茶よー!!」
改蔵「はあはあ・・・アソコのしまり具合よーし、はあはあ」
地丹「お、お尻のほうもしまり具合よーし!!はあはあ」
羽美「あんあん、これじゃ、指差し確認じゃなくって・・・チン挿し確認だわ・・・あんあん」
すず「なんか南国アイスで使われてそうな駄洒落がオチなのね」

40 :名無しさん@ピンキー:04/05/10 00:25 ID:t45nbPZd
小咄キタ─────!!

41 :名無しさん@ピンキー:04/05/10 00:25 ID:xiBKU+4T
GJ

42 :名無しさん@ピンキー:04/05/10 20:07 ID:WWEEdO2c
GJです

テンポの良さとギャグの冴えがいいなぁ
あと今回は羽美ちゃんがいじられてるのが嬉しいです

43 :名無しさん@ピンキー:04/05/14 20:34 ID:w9mazaAA
保守+age

44 :元229:04/05/15 09:46 ID:CvjV4XTy
前スレ229です。
これからは、略して「元229」でいきたいと思います。

「葵〜」の続編は製作中ですが、それとは別に小ネタを投下します。

続編を書いてる最中、突如「ぽんっ」と思いついて一気に書いた安直な作品です。
最近の私の作品は、しえちゃんばっかりいい思いしてるなあ。5分割です。

(葵続編のほうは、脳内にあった筋書きをほぼ文字に定着させる所まで出来ました。
 まだまるで見せられる段階ではありません。肉付けと削ぎ落としであと半月ですかね。)

45 :しえちゃんとお風呂:1:04/05/15 10:11 ID:CvjV4XTy
「へー、改蔵君ちのお風呂ってこんなかんじなんだー。」
しえがきょろきょろ眺め回しながら浴室に入って来る。
昔の彫刻か絵画のように、胸を右腕で、股間を左手で隠しながらだ。
改蔵は既に先に入って身体を洗い終えていた。彼は湯船の縁をまたぎながらそのしぐさを見て言った。
「なんだよ。手が邪魔だよ。隠す事ないだろ。」
「だってー。恥ずかしいよー。」
改蔵には未だにしえのこう言う心理が良く理解できない。
エッチの最中は平気なのに、お風呂とかだとなぜ恥ずかしがって隠そうとするんだろう?
「ほら。隠してないで。見せてくれよ、バンザイしてみて。」
「んー。じゃ、思いきって…バンザ―――イ!!」
しえが両腕を思いきり上に挙げると、整った形のオッパイがぷるんぷるんと揺れながら露出した。
股間も露わになる。陰毛が薄いため、こうして立っているのを正面から見ても縦筋がちゃんと見える。
その縦筋の周りの肌はかなり色素が沈着してはいるが。
そんなしえの裸身を、改蔵が湯船の中からしげしげ眺めていると、彼女が恥ずかしそうに訊いてきた。
「あの…もう、腕、下ろしていいかな?」
下ろしていいと言われるまでバンザイしたままでいるつもりらしい。
頬を紅く染め、瞳が(早く下ろしていいって言ってよー)と訴えかけている。
浴室内が湯気で満ちてきていた。

ようやく両手を下ろしていいと言われたので、しえは今、入浴前に身体を洗っている所だ。
シャワーを浴びる。ピンク色に上気した肌の表面をお湯が滴になって流れ落ちる。
一通り浴び終わると彼女は改蔵が浸かっている湯船に入ってきた。
「…おじゃましまーす…」
二人入るとお湯がザバッと溢れる。狭い浴槽内で、二人は脚を絡めるようにして対面していた。しえは
真っ赤な顔だ。

46 :しえちゃんとお風呂:2:04/05/15 10:24 ID:CvjV4XTy
そもそもなんでしえが改蔵と一緒に彼のうちのお風呂に入っているのかと言うと。
今日は勝家は改蔵しかいない状態なのだ。
しばらくは誰も帰ってきそうにないので、改蔵はしえを電話で呼び出した。
で、時間はたっぷりありそうだからと昼間からお風呂を湧かして二人で入る事にしたのだった。

お風呂の中で、改蔵が彼女の肌に触れる。お湯で温まってピンク色に染まっていて美しい。
「やん。」
「いいじゃないか。しえちゃん肌きれいだねー。ん?腕に痣が…」
「あ、それ、部活で…竹刀が当たって…わー、こんな痣になってたんだ、気付かなかった…」
改蔵はしばらく彼女の痣をなでていた。しえはなでられて嬉しそうにしている。
頃合いを見計らって、改蔵はなでていた手を別な所に持って行った。
首筋…脇腹…胸…。
しえは拒まない。改蔵は反対の手も乳房に持って行き、両手で二つの乳房を優しく揉み回した。
お湯に浮かんだ丸い二つの膨らみが、揉まれてぽよぽよ揺れている。
しばらくするとしえのほうから顔を近付けてきた。そのまま顔を重ねる所まで持って行き、キスをする。
くちゅ…くちゅ…と舌を絡めあう音が浴室内に響く。
改蔵は胸を揉んだまま、しえは改蔵の首に両腕を回して、二人はディープキスを長い事続けた。

改蔵は湯船に腰掛けた。もう本体は脈打つほどそそり立っている。
何も言われなくとも、しえはちゃんとわかっていると言う感じで、彼の股間に唇を寄せ、そして彼自身
をくわえ込んだ。
しゃぶりまわす音がする。上目遣いで改蔵を見る。感じてるな、と確認すると、またしゃぶる事に意識
を集中した。たまに口を外し、舌先で裏筋を刺激したりフクロを手でもてあそんだりする。
(んー。上手くなったなーこの娘…)
嫌がるのをほとんど無理矢理同然にくわえさせていたのはつい数カ月前の事なのだが、遠い昔のようだ。

47 :しえちゃんとお風呂:3:04/05/15 11:01 ID:CvjV4XTy
「もういいよ。それよりさ、アソコ見せてよ。」
「え…でも、どうやって?」
改蔵はお湯に浸かり直すと言った。
「むこう向きであっちの縁に手をかけて、お尻を突き出して。」
恥ずかしそうに従うしえ。改蔵の目の前に、しえの恥部が突き出された。
尻の肉を両脇に開く。お尻はつるつるでお湯でピンクに染まり、色も形もまるで桃のようだ。
それとはまるで対照的に、大陰唇のほぼ全体と小陰唇の縁の部分が、まるで塗り分けたようにくっきり
とした境目で茶色になっている。
処女だった彼女を改蔵が初めて抱いた時には既にこうだったので、この色は遊んでいるせいではない。
さらに開くと、茶色のさらに内側から、鮮紅色の粘膜が見えた。
改蔵は指でいじりはじめた。指を入れてみる。ぬるぬるになっていた。しえがひくつくとともに、指を
締め付ける。同時にお尻の穴もひくひくしている。なかなか楽しい。

「ね、改蔵くん、だめ、もう…して、おねがい、してほしいよー。」
まるでアソコがしゃべっているかのように、しえがおねだりしはじめた。
改蔵は立ち上がり中腰になると、後背位のまま熱く茹で上がっていたモノをしえのソコに突き立てた。
「や…あ、熱い…そっか、そだよね…でも…すごい…ああん…」
脚だけをお湯に浸けて、後背位でSEXする二人。
二人が腰をつかうたび、お湯がばしゃばしゃ音をたてて波立った。

改蔵はしえの背中が好きだった。意外と艶かしくそそる。そして、お尻の穴がヒクヒク窄まるのが、ア
ソコと同期していてなかなか卑猥だ。
お尻の穴をつついてみる。
「あ、やん、あう…っ、ああん、あんっ」

48 :しえちゃんとお風呂:4:04/05/15 11:21 ID:CvjV4XTy
しえのよがる声が浴室内でエコーがかかってそれが結構二人を興奮させた。
「改蔵くん…このまま…私、いっちゃって…いい?もう…」
NOと答える代わりに改蔵は腰使いを緩めた。しえは意図を理解する。
暴発しないよう、互いにじっくりと自分を高めて行く。そうして改蔵もイク寸前まで到達して行った。
「あ…そろそろ…俺も…」
「いい?いいの?イッていいの?」
二人は一緒に絶頂に達しようとしていた。
とその時。
玄関の鍵ががちゃがちゃと開いた。
「ただいまー。改蔵いないー?ちょっと忘れ物したから取りに来たの、私ドジねー。」
羽美の声だ。

改蔵としえは半分イキかけた状態で固まっている。
どすどすどすと羽美が廊下を歩き回る音が聞こえて来る。
本来なら、二人とも冷水を浴びせられたかのように醒めてしまう所だ。あるいはあわてて行為を中断し
て何らかの取り繕いをすべき所だ。しかし二人は絶頂寸前で出すことも抜くことも出来ずにいた。
しえは願った。
(お願い、今出さないでよ改蔵君…出されたらその瞬間に私イッちゃう、声出ちゃう…)
しかし改蔵のモノはいく寸前のヒク、ヒクという動きをいまだに持続していた。改蔵も全力で射精を堪
えているのだ。

「改蔵、どこー?おっかしいな、いるはずなんだけど…。」
羽美が浴室の前で独り言を言っている。このまま浴室に入って来られたら、万事休すだ…。
足音が、浴室前を離れた。どうやらキッチンに向かったらしい。
二人の緊張が解ける。

49 :しえちゃんとお風呂:5/完:04/05/15 11:49 ID:CvjV4XTy
ところが。
次の瞬間、改蔵の緊張が解けたせいで、出口寸前まで殺到しながら強制的に止めていた精液の流れが復
活してしまった。
どくっ、どくっ、どくっ…熱い液が、しえの膣内に迸り出た。その刺激で今度はしえが絶頂に…
「あ、あうぅ!あん、あんっ!!」
しえの声に、キッチンに向かっていた足音が止まる。戻って来る。浴室のドアノブに手をかける音。
その時。
「にゃ―――ん…」
猫の鳴きまね。
「何だ猫か。」
羽美は引き返して行ってしまった。二階に向かったようだ。
一昨日の「猫の鳴きまねだけで7つの戦場を生き延びた男」の話がまだ頭に残っていたのだろうか。
ふう、と溜息をついた改蔵としえの繋がっている所から、白濁液がどろっとお湯の中に滴り落ちた。

羽美はすぐまた外出していった。そのおかげで二人は気づかれずに事を終わらせる事が出来た。
洗い場でお互いのアソコを洗いっこする。
「しかし焦ったな。夜まで戻らないはずだったんだけんどな。」
「こんな事あるのね。でも改蔵君、猫の鳴きまね上手ね。まあだからって引っかかる羽美ちゃんも…」
しえのアソコを洗っていた改蔵の手つきが止まった。
「ちょっと待って。あの猫のまね、しえちゃんじゃなかったのか?」
「え?私猫の鳴きまねなんて出来ないよ?…って…じゃあ、あれ誰なの?本物の猫じゃないよね?」
改蔵が、急に納得した表情になった。そうか、それで解った。玄関にしえの靴もある筈なのに、羽美が
それに気付かないのに引っかかっていたんだけど…。
「親父だよ。」
しえが一瞬呆気に取られ、ついでその意味を悟って真っ赤になった。

−完−

50 :名無しさん@ピンキー:04/05/15 23:49 ID:1KenaBXK
GJ!
葵壱號館も期待しておりますのでがんがってくだされ。

51 :名無しさん@ピンキー:04/05/18 22:46 ID:QVc5eOkO
テストをかねて保守

52 :名無しさん@ピンキー:04/05/18 22:47 ID:QVc5eOkO
職人さん降臨を期待してもう一回保守

53 :名無しさん@ピンキー:04/05/18 23:41 ID:IcE5dThU
GJ!
そして葵期待sage

54 :名無しさん@ピンキー:04/05/23 09:56 ID:vblO5zvK
保守


55 :名無しさん@ピンキー:04/05/25 23:39 ID:V/FlFV8J
牡丹萌え

56 :名無しさん@ピンキー:04/05/27 17:44 ID:jqr1FGdD
今週の「羽美の恐怖による奴隷です。」に過剰反応したヤシ

正直に手ェ上げろ

57 :元229:04/05/28 22:51 ID:SPjonlnz
>56
まだ今週号読んでない…。
パロ作るのに忙しくて本編を読んでる暇がないってどういう事よ
orz

58 :名無しさん@ピンキー:04/05/30 08:44 ID:Ct6pSPJl
472 名前: 名無しさんの次レスにご期待下さい [sage] 投稿日: 04/05/30 05:06 ID:bckrai9i
羽美 …毒饅頭(食うと死ぬと分かっていても、食わずにおれない)
部長 …ゴティバ(最高級チョコレート、見てるだけで一生食えない)
しえ …苺ショート(定番のお菓子、よく見ると苺には毛が生えている)
山田 …ヨーグルト(安くておいしく日常的庶民的、少し甘酸っぱい)
よしこ…スーパーで安売りされている菓子(賞味期限ギリギリ、または偽装)
アルミ…缶ジュース(どこにでもあるフツー)
ジュン…ミックスジュース(全国区になれない大阪の名物)
神崎 …フィギュア付き菓子(女としてよりオタクとして好き)
ぼたん…青い苺(まだ若過ぎ、少々酸っぱい内の方が好きな人もいる)
地丹母…干し柿(枯れているが、好きな人もいる)
砂丹 …こんにゃくゼリー(不毛の愛。栄養にならない)

上が全部改蔵のコメント(味見済み)だったとしたら…

59 :名無しさん@ピンキー:04/05/30 22:35 ID:XgT2QA2S
>58 ウマイ

60 :元229:04/05/31 20:49 ID:HyhUZk3M
元229です。

「葵壱號館物語」の続編が完成しました。
前作品以上にあざとく、ベッタベタなラヴコメにしたつもりです。

<注意その1>
前作を読んでないと意味が分らないシーンもいくつかあります。
したがって、まだ前作「葵壱號館物語」を読まれてない方は、以下を読む前に、>1の保管庫に
あるソレを出来るだけご一読していただきますようお願いします。例によって宣伝。

<注意その2>
山田家のお父ちゃんとお母ちゃんがでてきますが、改蔵本編の山田さんの両親とは別人です。
(特にラヴ影先生は赤の他人として会話に出てきますので混乱しないようお願いします)
地丹ママと「社長さん」が配役なんですが、書いてるうちに違う人格になってしまいました。

前作同様、ベッタベタさに赤面しながら書きました。(とても楽しかったですけどね)
お決まりのイベントがあり、良くあるトラブルが起き、どこかで見たような理由で喧嘩し、
絵に描いたようなハッピーエンドとなります。赤面しながら読んで頂ければ本望です。

前作より、エッチなシーンはちょっと多いかな。16分割の予定(多分増える)。

61 :続 葵壱號館物語:1:04/05/31 20:51 ID:HyhUZk3M
4月。ここ、とらうま町は春真っ盛りだ。
市電の停車場から我が家兼下宿屋「葵壱號館」に登る50段階段の左脇の桜は、この暖かさでもう散り
つつある。とらうま町は入江に南向きに面した小さな港町。海からこの下宿の建っている高台に向け吹
いてくる穏やかな南風が心地よい。

私は3年生になった。今日から新学年、新学期だ。
「うー。やっぱ、胸がきつい…。」
朝、セーラー服に着替えていて、私は呻いた。まだ巨乳というほどじゃないけど、このまま行くと…。
たまたま私とお姉ちゃんの部屋にいたお母ちゃんが怪訝そうに言う。
「なんかまだまだ大きくなりそうね。栄養のせいかな?」
「さあ。胸だけまだ成長期なんじゃないの?」
「違うでしょ、やっぱ刺激されてるせいよ。毎日改蔵くんに…」
「お姉ちゃんっ!…えー…早く布団畳んでよ、足の踏み場がないでしょ?」
私はあわててお姉ちゃんの言葉をさえぎった。お姉ちゃんが「なんで?」と言いたげに首を傾げ、外ハ
ネのヘアスタイルが揺れる。気付かずお母ちゃんが言う。
「まだ大きくなるようなら、胸の所だけ余裕を持たせるように服に手を加えたら?裁縫得意でしょ?」
「考えとく。さ、じゃ、学校いく準備するから。改蔵起こさなきゃ。」
制服のミニスカートを穿きながらそう言うと部屋を出た。
とんとんとん、と3階へ。
去年からすると、うちの下宿も少し変化があった。
久米口さんはもうだいぶ前に7号室を引き払っている。なんでも、自作品のファンブックの発行でかな
りまとまった収入が入ったんだそうで、東京にマンションを買って引っ越していった。
だから今、3階は5号室に改蔵が住んでいるだけだ。その他の住人は変わってない。
5号室に入る。相変わらず、居候かつ私の幼馴染かついいなずけが惰眠をむさぼっている。
私は腰に手を当て顔を近づけ、大声を張り上げて言った。
「改蔵――、いいかげん起きなさいよ!」

62 :続 葵壱號館物語:2:04/05/31 20:53 ID:HyhUZk3M
例によって改蔵のせいで遅刻するかと思ったが、始業前にけっこう間に合った。
新しいクラスの教室に改蔵と一緒に入る。と、毎年春恒例の儀式が始まった。
「あ、いいなずけだ幼馴染カップルだ。」
「また同じクラスなのかお前ら。良く飽きないな。別れろ。ていうか、山田さん俺にくれ、改蔵。」
「相変わらず仲睦まじいわね、ひゅーひゅー。」
「何で毎年毎年同じクラスなんだよこの二人はよ。なんか裏で手を回してんじゃねーの?」
「ね、改蔵くんすぐに18歳になるじゃない?そしたらマジな話速攻で結婚するんじゃないの?」
「もう実は一緒に暮らしてたりしてな。んで、毎晩やりまくり。」
最後のにちょっとドキッとしたが、他はいつもの事なので適当にあしらった。
もっとも、私たちがつきあってる事自体は、もうだいぶ前にみんなにバレてる。この狭い町で、手をつ
ないだりキスしたりするのまで隠し通せるわけないのだ。「単に親が決めただけのいいなずけで、私た
ちは互いになんとも思ってない」ってのはさすがに通用しなくなってしまった。
まあ私としては、肉体関係と同居のバレてない今くらいの冷やかされ状態なら、さほど気にならない。
しかしバレたら…だから、みんなには悪いけどもう少し秘密にしておきたいのだ。

いつもの面子の冷やかしとは別に、初めて同じクラスになる子達が興味津々で色々質問して来た。
「ね、ね、山田さん、あそこの彼と『いいなずけ』って、本当なの?」
「幼馴染で恋人同士なんでしょ?ずーっと同じ学校で、同じクラスだったんだって?」
「おうちも斜向いで、お父さん同士がやっぱり幼馴染なのよね?」
「高校卒業したら正式に婚約するんだって?当然、もうエッチはいつもいつもしてるんでしょ?」
これも毎年恒例の行事だ。改蔵も向こうで質問されてる。頼むからボロが出るようなこと言わないでよ。

そうして新年度初日は無事過ぎていった。ただ、困った事が一つ。
改蔵は今年から部のキャプテンだ。追っかけの女の子が倍増した。まあ予測してた事だけど。
ただ、部活の練習・試合の最中に遠巻きに見物するならまだ許せるけどねぇ…。
教室まで押しかけて来てキャーキャー騒ぐんじゃないわよ新1・2年生。全くもう。

63 :続 葵壱號館物語:3:04/05/31 20:54 ID:HyhUZk3M
「あん…最近、ちょっと…手抜きしてると…思わない?私たち…エッチ…んっ…」
「そ、そうか?…そんなこと…ないとおもうけどな…」
「だって…あん、寝巻だって…下しか脱いで…ないし…ああ…」
葵壱號館、5号室、深夜。
私たちは今夜もいつものように愛し合っている。7号室が無人になったせいでなんか回数が増えてる。

二人ともパジャマの上は着たままだ。私は座った改蔵の上に向かい合わせて跨り、彼に挿し貫かれてる。
対面座位、というらしい。良く知らないけど。
敏感な突起が擦れて感じるのと、抱っこされて甘えるのにいいので結構好きだ。
「ね、改蔵…ああ…昼に来た下級生の娘達の事とか…考えてない?誘ってるように…見えた娘もいたよ…
好みの娘が…いたとか、そんな事ない?」
「ねーよ馬鹿…なんだと思ったらそんな事かよ…ほんっとやきもちやきだな…」
「改蔵…あ…浮気なんて…しないでよ、改蔵は私のだからね…んっ…誰にもあげないんだからぁ…」
我ながら駄々っ子みたい。エッチの最中に言った事を後で思い出すと物凄く恥ずかしかったりする。

「なあ…上も脱いでおっぱい見せろよ…手抜き、嫌なんだろ…」
自分の上を脱ぎながら改蔵が言う。私もパジャマの胸のリボンを解いて脱ぎ、シャツも脱いだ。おっぱ
いが揺れながら常夜灯に照らされる。この間、二人は繋がったままだ。熱い素肌を密着させる。
彼の背中に手を回す。引き締まった、熱い男の身体が私を淫らにさせてゆく。
改蔵は私の胸を揉み、乳首をいじりまわす。私は彼の頬に両手を添え、唇を吸い、舌を絡める。
彼の様子が変わってきた。私の中で彼自身がさらに硬く大きくなってゆく。私も十分に昂ってきて、
対面座位のまま腰を動かし、アソコが改蔵のモノを締め付け続ける。そして…。
ついに改蔵自身が強く脈打ちだした。薄い膜を隔てているが、彼が悦びながら熱い液をほとばしらせて
いるのを強く感じる。私は改蔵の首に両腕を回し、至福の中でささやいていた。
「…あ…改蔵、私の…大好き…あ、ああ…」
こうしていつもどおり夜は更けてゆくのだった。

64 :続 葵壱號館物語:4:04/05/31 20:56 ID:HyhUZk3M
新学期も日数を重ねてきた。
改蔵の新人勧誘も順調のようだ。意外とそつなくキャプテンをこなしているのを見ると、ちょっと自分
の事のように誇らしく感じる。
新人君たちも「キャプテンの奥さん」なる私を尊敬と羨望の眼差しで見たりして。
でも私だって忙しいのだ。クラス委員だからね(全然関係ないが、改蔵の馬鹿は、「お前がクラス委員
になったのは、全体集会でお菓子が出るからだろ」とか言ってる。もちろんひっぱたいてやった)。

で、しばらくは平穏無事な日々が続きそうだなあと思っていたんだけど。

「ねえ山田さん、あなたのおうちに、ラヴ影さんっていたわよね?」
と、今年もまたクラスメートになった羽美ちゃんが話しかけてきた。
「うん、壱號館の1号室にいるけど…何で?」
「あのね、私ね、演劇の発声のトレーニングを受けたいと思ってるの。一人で本とか見ながらやろうと
してたんだけど、どうしてもラヴの『ヴ』の音が上手く発音できないのよ。」
「…な、なんでそんなの、上手く発音したいの?」
「あら、出来たほうがいいでしょ?で、近くにその手のトレーニングが出来るプロの人がいないかなっ
て考えてたら、あなたのおうちの事を思い出したの。ね、紹介してもらえないかな?友達でしょ?」
うー…友達、ねえ…困ったなー。
発声練習を羽美ちゃんが受けるということは、葵壱號館の1号室に羽美ちゃんが定期的に通ってくるっ
ていう事で、それはつまり改蔵と私が一緒に暮らしてる所を見られかねないという事で、見られたら羽
美ちゃんの事だから空気も読まずに誰彼構わずしゃべりまくるという事で…。

「で、でもね羽美ちゃん、ラヴ影先生は厳しいことで有名よ?気に入らないと生肉投げつけられるって
話だわ、発声も正しくできるようになるまでカベに向かって延々やらされるらしいわよ?」
「な、生肉?何の生肉かしら、桜肉は好きだけど牛肉は怖いわね、BSEとかあるし。どうしよう…」
私はここぞとばかりにある事ない事並べあげ、畳み掛けるようにして何とか羽美ちゃんを諦めさせた。

65 :続 葵壱號館物語:5:04/05/31 20:57 ID:HyhUZk3M
そんな疲れる事はあったが、無事帰宅。でも、うちに帰ってからも仕事はいっぱいあるのだ。
お母ちゃんは夕方、改蔵を含む家族の食事作り、その後住人の食事作り(うちは賄い付きなのだ)で忙
しい。それ以外は私がやらざるを得ない。お姉ちゃんが家事を手伝ってくれれば…。
改蔵は別件で忙しい。お父ちゃんが最近、下宿・アパート経営のイロハを教え込もうとしてるのだ。
(という訳なので、私たちをただのやりまくりカップルだと思わないで欲しい。)

壱號館の屋上の物干台に、制服のまま上り、我が家+改蔵の洗濯物を取り込む。
街を見渡す。日は傾いているが、その分海がきらめいていい眺め。改蔵が登ってきた。珍しい。
「早いわね。部活は?もう取り込み終わったわよ。」
「んー。たまにゃ手伝おうと思ったのに…。」
「ありがと。でも…」
その時風。制服のミニがめくれ上がり、イチゴのプリントのパンツが見えた。
改蔵の目つきが変わる。こいつ、以前から制服のままエッチしてみたいって言ってたっけ…。
うちの学校は、襟の幅広一本線とスカーフ、そしてミニスカートだけ薄水色で他は白のセーラー服。改
蔵はこの制服がえらく好きみたい。私はブレザーとチェックのスカートのほうが好きなんだけど。
改蔵の目つきが元に戻った。昼間は結構我慢ができるのだ。ちょっと可哀相かな。
「…キス、していいよ。」
潮風に私のショートカットがなびく。まだ取り込まれていない坪内家の洗濯物もはためいている。
唇を重ねる。
私が背中に手を回すと、彼は制服の上から胸を触ってきた。ほんと私のおっぱい好きだなあ。
(胸が大きくなってる理由、やっぱ改蔵に毎日揉まれてるせいなのかな、お姉ちゃんの言う通り。)
キスされたまま私がそう考えてた時、とんとんと軽い音をたてて小柄な女の子が上がってきた。
2号室、坪内牡丹ちゃんだ。洗濯物篭を抱えてる。
私たちはそそくさと下の階に降りて行く。
「…見られなかったよね。ねえ改蔵、あの子に手出しちゃ駄目よ?わかってんでしょうね?」
「お前…ほんっと、やきもちやきになったな…1年前のお前が見たらひっくり返るんじゃないか…。」
まあね。あの頃は「人を好きになる」ってのがどんな事か、よくわからなかったしね。

66 :続 葵壱號館物語:6:04/05/31 20:58 ID:HyhUZk3M
そして夜を迎えた。
今夜はお父ちゃんが久しぶりに食卓を皆と共にしている。改蔵も含め全員揃うのはいつ以来かな。
「おう、改蔵、もっとビール注いでくれ…そうそう。なあ、お前も飲まないか?」
「駄目だよお父ちゃん、未成年に酒勧めないでよ。」
「堅いなあお前はー。お前は身持ちが堅すぎるんだよ。姉ちゃんを見てみろ、こんなくらいのちゃらん
ぽらんでちょうどいいんだ。」
「私別にちゃらんぽらんな訳じゃないよ。」
お姉ちゃんは相変わらず飄々としている。就職してないのに結構お金持で、たまに派手に散財する。ど
こから収入を得てるんだろ。まあ6号室での夜の突発的酒盛りだけ何とかしてくれれば文句はないけど。
「お姉ちゃんはお姉ちゃん、私は私。いいの堅くて。」
「堅過ぎだぁな。そんな事じゃ改蔵に嫌われちまうぞ?なあ改蔵。」
「へ?あ、あははは。」
お父ちゃんはビールをグ――ッと飲んだ。一息つくと、また言い出した。
「しっかしお前ら、煮え切らねえな。せっかく両方の父親同士が、いいなずけのお前らを気を利かせて
一緒のうちに寝起きさせてるってのに。もうちょっと、こう…なんていうのか、なあ?あっちのほうを、
なあ?」
「何よ。」
「そろそろ18だし…こいつの親父も出張からじき帰って来るし…なあ?」
「だから何よ。」
お父ちゃんが何を言いたいのか私はわかっていたが、わかってない振りをして芝漬けでご飯を掻き込み
続けた。酔っ払いは粘着だから嫌だ。
「今時だし、結婚前に色々とお互い確かめ合っておいても、別に何も言わないぞ、なあ?」
「ふーん、そう。わけわかんないけど。」
「だからさ、お前さ…わかんねーかな。おう、お前も姉ちゃんの立場からなんか言ってやってくれ。」
「私?別に私が言わなくてもこの二人は大丈夫でしょ。SEXの相性もいいみたいだし、お父ちゃんが
心配する事ないと思うよ。もうこの娘、毎日5号室で寝起きするようにさせてあげていいんじゃない?」

67 :続 葵壱號館物語:7:04/05/31 20:59 ID:HyhUZk3M
晩ご飯の食卓が固まった。固まらせたお姉ちゃんだけが、黙々とご飯を食べている。私の皿から豚の生
姜焼きを勝手に取ってゆく。周りが固まってる事に気づいたのは十数秒後だ。
「あれ?何か私、また余計なこと言っちゃったかしら?」
改蔵がコクコク頷いている。お母ちゃんが聞く。
「あんた今…何の相性って…セッ…?」
「SEXよ。知ってるもんだと思ってた。まいっか。あのね、この子たちもうSEXする仲になってんの。」
「おね、おね、おね、お姉ちゃん、ちょっと!」
「去年の夏からだったっけ、ねえ改蔵君?夕べも結局、2時くらいまでしてたよね。」
「お姉ちゃん!おねーちゃんっ!!」
突然、お父ちゃんが食卓をバン!と叩いた。
「えらいっっ!!」
衝撃でまだビール瓶が揺れている。

「そうかそうかそうだったか。もうそういう仲だったのか。何だよ改蔵水臭いな、やったんなら話して
くれよ。んー気付かなかったなー。いや、堅いからまだだとばっかり…なんだ、毎晩やってんのか?
若いなー、いい事だなー。いやあ、俺も若い頃はこの母ちゃんと毎晩毎晩それこそ3回ずつくらい」
「お父ちゃんっ!」
上のせりふはお母ちゃんだ。
「めでたいなー、めでたい実にめでたい。早速お前の親父に連絡しなくちゃ、そうだ改蔵、あいつの電
話番号教えてくれ。え?もう教えてあるはずだ?そうだったかな。まいいや、もう一回教えてくれ。つ
うか、国際電話の掛け方から教えてくれ。」
「いや、教えてもいいっすけど…何話す気ですか?」
「ちょっと改蔵、そーいう話じゃないでしょ!!お姉ちゃんったらまたいい加減な事…嘘よ嘘、ぜーん
ぶ嘘!!ねえお母ちゃん、お姉ちゃんの言うこと信じないでよ、信じてないよね!?」
「…あんたさ、その…酸っぱいものとか、食べたくなってない?」
目を期待に輝かせながらそんな事訊くなお母ちゃん。一体どういう家庭なんだ我が家は。

68 :続 葵壱號館物語:8:04/05/31 21:00 ID:HyhUZk3M
お父ちゃんは本当に改蔵の親に電話でこの件を話してしまった。
改蔵の両親も喜んでたそうだけど、ほんとなのかなぁ。
まあ、肉体関係なのが家族に知られ認知されたからって、おおっぴらにエッチする訳にもいかない。
だいたい、そんな事のあった今夜なんか、かえって周りの目が気になって、5号室に忍んで行かずに普
通に自室で寝てるわけで。
ただ以前なら、たとえば2月に台所でお味噌汁を作ってる時あったケースだけど、改蔵に後ろからセー
ターの裾に手を入れられ胸を揉まれながらイチャついてるのをお母ちゃんに見つかった時、
『お、お豆腐のかけらが、襟から胸に入っちゃって、取ってもらってるのっ!!』
と物凄く苦しい言い訳をしたんけど、もうこれからはそんな必要もないんだろうなあとは思う。
とにかく、既成事実が出来てしまった以上、いくら当の本人たちが消極的でも本当に結婚まで突っ走る
しかないというのがお父ちゃんの理屈だ。卒業したら婚約ではなく直接もう結婚だ、と言ってる。
でもお父ちゃん、その既成事実から結婚への持って行き方って、結婚に消極的な父親を恋人同士が説得
する際に良く使うやり方で、うちとまるっきり正反対なんですけど?

それはそれとして、バレた翌朝になった。
私が改蔵を起こしに5号室に行って少し雑談してたら、お母ちゃんが来て促した。
「朝御飯よ。早く下りてきて。」
障子を開けずに廊下から声をかけてるのは、いきなり開けてエッチの真っ最中だったら困るって事だろ
うけど、朝っぱらからなんてしないっての。
1階に下りて食卓につこうとすると…なんだこりゃ。
ニンニクの利いたレバニラとうな丼と、その他精力のつく献立がずらり。改蔵のは私の2倍はある。
「さあ、たっぷり食べてね。」
さもうれしそうに期待を込めてお母ちゃんが言う。それに対して私と改蔵が同時に答えた。
「ちょっとまっておばさん、なんなのこれ、朝からこんなの食べれないよ。」
「あのねえお母ちゃん、何考えてんの、なんか高校生の親として間違ってない?」

69 :続 葵壱號館物語:9:04/05/31 21:02 ID:HyhUZk3M
なんていうか、朝の絶倫料理のせいで、夕方になってるのにまだ胃がもたれる。
私は早めに学校から帰宅し、自室の整理をしている。なんせ、同室のお姉ちゃんが整理整頓ってことを
知らない人なので、定期的に私が片付けないといけないのだ。これじゃ制服を脱ぐ場所もない。
一通り片付けて、やっと着替えが出来ると制服のスカーフを解いた所で、改蔵が部屋のドアを開けた。
帰ってきてたのか、気づかなかった。
この部屋、玄関に人が来て上がりこんでもなかなか気付かない。位置的に「ごめんください」も「ただ
いま」も聞こえにくいのだ。たまに、宅配の人が知らずに上がりこんでて廊下で出くわしたりする。
「ちょっと、女の子の着替え中よ。開けるまえに一言声かけてよ。」
「おい、おじさんもおばさんもいねえぞ。つーか、1号室から3号室までも空っぽじゃねえか?」
「町内運動会。ジュンさんは大阪に帰省。」
改蔵はふーんと言う。私は気にせずセーラー服の前を開いてゆく。と、いきなり抱きつかれた。
「なあ、しようぜ…」
「え?だめよ、まだ外明るいわよ、ちょっと…改蔵ってば!」
私は制止ようと改蔵の腕を振りほどいた拍子に体勢を崩し、ドサッと畳の上に仰向けに倒れこんだ。
セーラー服の前は開いてるしスカートもめくれてるので、ブラもパンツも改蔵に丸見えだ。
彼の目つき変。あの料理のせいだ、改蔵が我慢できなくなってる。
改蔵が私のブラをめくりあげ、乳首に吸い付いた。ちゅ…ちゅう…と音がする。
私もなんだか抵抗する気になれない。朝ご飯のせいかな。いつもより感じるような気もする。
彼は私のスカートはそのままでパンツだけ脱がせた。こんな明るい所で恥ずかしい、それに洗ってない
し…。お姉ちゃんの姿見に、私のアソコが映ってるのが見える。やだ、濡れて溢れ出してきてる…。
二人ともずっと無言。改蔵がズボンを下ろす。硬く反り返ったものを私の入り口にあてがう。
そのとき突然、部屋のドアが開いた。
改蔵の肩越しに人影。
繰り返しになるが、この部屋、玄関に人が来て上がりこんでもなかなか気付かない…。

「ね、やっぱ私発声トレーニング受ける事にしたの、ラヴ影先生の…お部屋…どこ…な、何してんの…」

70 :続 葵壱號館物語:10:04/05/31 21:03 ID:HyhUZk3M
翌日。努力の甲斐もなく、私と改蔵の同居と肉体関係は瞬く間に校内に知れ渡った。
羽美ちゃん自身は「こういうわけなの、あの二人を祝福してあげて」と善意でやってるつもりなんだか
ら困ってしまう。やめてって言うと「広めてあげてるのになんで!」って訊き返してくるし…。
クラスメートは上を下への大騒ぎ。
「何だお前ら!いつからだ、いつやりやがった、うらやま…いやらしいやつらめ!」
「何で隠してたのよ?友達でしょ?そんな冷やかしたりしないって、寝室に覗きに行くくらいだって!」
「一緒に住んで毎晩なんて…ちくしょう、俺だってなあ、下宿屋の大家の可愛い幼馴染さえいれば…」
当然先生たちにも伝わる。生活指導室に呼び出された。

私たちは机をはさんで担任のよし子先生や教頭と向かい合っている。先生が口を開いた。
「下宿屋だし、両親が出張で他に身を寄せる所がないなど勘案し、特例として認めてた訳なのよ?部屋
を離して監視もするとお父様が保証したので、学校としてはそちらの立場を尊重しようと。それが…」
「いいっす。こういうの男が全部責任取るべきでしょう。俺一人が退学でいいでしょ?」
改蔵が言った。機先を制され先生たちが戸惑う。
「え?あ、あのね改蔵くん、学校は退学までは考えてなくって…部の顧問としても、今君に退学される
と困るわ…あなたには東京からスカウトも来てるし、大学の推薦入学だって…将来を棒に振る気?」
「俺の場合、葵壱號館で住み込み管理人見習いって事で就職もOK、卒業後婿養子で山田家と葵の下宿
屋を継ぐってことで丸く収まるんで。キャプテン10日ちょっとしかできなくてすんませんでした。」
先生が慌て出す。改蔵が、人を小馬鹿にしたような冷ややかな笑みを浮かべる。

71 :続 葵壱號館物語:11:04/05/31 21:06 ID:HyhUZk3M
私は「やった」と思った。
人の弱みを見つけ、この表情になると改蔵はこういうのに滅法強いのだ。
強引な論法と屁理屈で人を丸め込んで行く。かなう人はそうはいない。例外はお姉ちゃんくらいだ。
案の定、数分後、先生たちは防戦一方になっていた。
教頭がうめく。
「た、たしかに君の言うとおりだけど…し、しかし、性交渉を持つ間柄が公然としている以上…そもそ
もそういう男女ってのは、ちゃんとした法律上の婚姻関係になっていないと、本来は世間的には…」
「じゃ、入籍すればいいですよね?おい、という訳だ、結婚しよう。」
「え、え?え!?ちょ、ちょっと、改蔵、私…」
「いいな?OKだな?よし決まった。という訳で俺が18になったら『ちゃんとした法律上の婚姻関係』
になります。それまでの間、『性交渉』を持たなければ処分なしでいいですね?」

私OKしたの?なんか頷いたような気もするけど…。
先生達が相談する。改蔵が18歳になるまでエッチしないのならまあいい、それまでしばらくは平穏、
その間に上手い方策を…このままだとさらに丸め込まれる、と思ったようで、了承、決着してしまった。
突然決まった結婚に頭の中が「??」な私を連れ、改蔵は退席する。
そして、ふと思いついたように出口のドアのところで振り返った。
「あ、そうそう。先生方、俺の誕生日が来週なの、知ってますよね?」

72 :続 葵壱號館物語:12:04/05/31 21:07 ID:HyhUZk3M
クラスメートはまたもや上を下への大騒ぎ。
「二人ともおめでとう!!」
「処分なし?このままの状態で学校にいられるの?ほんと?良かったー。」
「ばんざーい!ばんざーい!結婚だー!結婚ばんざーい!!」
みんなの騒ぎをよそに、私はまだぼーっとしている。結婚?いきなり?ほんとに?わけわかんない。
ぼーっとしたまま家に帰る。話を聞いて、さすがにお父ちゃんもびっくりした。
「なんつーか…結婚か。うまい事やったなお前ら。籍だけ入れとけ、式は後で考えてやるさ。未成年者
だから、婚姻届に保護者のハンコがいるな。航空便で送るか。んー、忙しくなるな…苗字はどうする?」
「え?俺が婿養子で決まりじゃないんすか?」
「下宿さえ身内に引き継げば山田の苗字は残らなくともいいさ。さ、今夜は祝いだ。二人も少しは飲め。」

一週間は瞬く間に過ぎた。入籍するだけでも、色々忙しいのね。
お父ちゃんは「どうせバレねえよ」と言ったけど、改蔵は意地もあるのか、この間私を抱かなかった。
今日、自分の苗字が変わると思うと変な気分だ。
結婚かあ。恥ずかしいような、くすぐったいような…。
私はいつものように改蔵を起こそうと5号室に向かう。
こないだの先生相手の改蔵、かっこよかったなー、と思う。意外と頼もしい。あれが私の夫になるんだ
もんね。改蔵はこのまま下宿の大家に落ち着く器ではないだろう。東京からのスカウトの話はこないだ
初めて聞いたけど。私たちの前途は洋々だなあ。私自身も頑張らなくちゃ。そんな浮かれた気分になる。
3階についた。私は、部屋にずかずか入りつつ、いつものせりふを…言えない。
改蔵が、全裸のお姉ちゃんと寝ているのだ。

73 :続 葵壱號館物語:13:04/05/31 21:11 ID:HyhUZk3M
「んあ…もう朝か…休みとってあるんだし、まだ寝てたってったってっ!?な、な、な?なんだこれ?」
「むにゃー。だめー、しえちゃん、もう飲めない…むにゃ。」
「なんだよ、何で隣に!?おい待て、これは誤解だ、俺は何も…ねーちゃん、おい、姉ちゃんっ!」
(改蔵はうちのお姉ちゃんの事をごく普通に「姉ちゃん」と呼ぶ。)
お姉ちゃんが目をこすりながら身体を起こす。いまだに太刀打ちできない、大きく型の整ったおっぱい
がぷるぷるんと揺れる。くびれた腰、縦長のおへそ。物憂げにあぐらをかく。アソコが見える。形は使
い込まれた感じだが、色は私のよりきれいかも…。
「んー。おっはよー…あれ?なんで私こんなとこにいるの?」
改蔵はポカンとお姉ちゃんのヌード、特にアソコを眺めている。改蔵の股間が反応し…。
私は頭に血が上った。「だんっだんっだんっ」と部屋を立ち去る。
我に返った改蔵が追いかけてくる。
「おいまて、俺は知らない、な?さっきはじめてきづ…」
「うるさい、うるさい、浮気者!浮気者!浮気者!浮気者!!知らない、もう知らないっ!!」
「お前馬鹿かよ、そんなことするかよ、ちょっと考えりゃわかるだろ!!」
口論は売り言葉に買い言葉でエスカレート、久しぶりの大喧嘩になった。
ここんとこのあまりの急展開に、知らぬ間にストレスが溜ってたのかも。
お姉ちゃんが泥酔して布団に潜り込んだだけなのはすぐわかったが、それはもう無関係、どうでもいい。
もう、掴み合いにならないのが不思議なくらいの罵詈雑言の応酬、そして…。
「大嫌い、もう絶交、結婚なんてしないんだから!!」
そのセリフが喉まで出かかった。ところがそこで何も言えなくなった。改蔵は怪訝そう。場が冷める。
理性が押さえた訳じゃない。
いろんな思い出が目の前を通り過ぎたせいだ。
初めて抱かれた夏の夜の事。初めて改蔵にドキドキした時の事。同じ高校に入れた時の感激、一緒のお
風呂で初めて恥ずかいと感じた時の戸惑い、林間学校で一緒に迷子になり震えてすごした小学3年の夜。
幼稚園での初めてのキス。自分が覚えている一番古い記憶も改蔵がらみだ。
それにこの前、退学覚悟で先生と渡り合った改蔵の努力はどうなる?

74 :続 葵壱號館物語:14:04/05/31 21:15 ID:HyhUZk3M
私は気づいた。自分は今、分かれ道に立ってる。次の一言で、二人の将来が決まりかねない…。
「…ごめん。言い過ぎた。ごめんなさい改蔵…」
私は改蔵との喧嘩で生まれて初めて、自分のほうから謝っていた。
改蔵は、いやその…としどろもどろだ。

あとは素直に事は進む。エキサイトするのと同じくらいの早さで、二人は普段の二人に戻って行く。
私に謝られた事で、かえって改蔵のほうが下手に出るようになったりして。まあすぐ普通になったけど。
午後にはすっかり仲良しに戻り、私たちは婚姻届をとらうま町役場に提出した。

そして夜。今私たちは、出来たての戸籍の謄本を5号室で二人で見返している。
戸籍筆頭者は改蔵。
隣に私の名前。続柄はもちろん「妻」。
なんかすごい事だと思った。二人とも、自分たちの戸籍が出来た事にすごいすごいを繰り返す。
興奮が収まると、改蔵が咳払いをした。今夜から、私の部屋はこの5号室だ。荷物は1階だけど。
「ん…と。そろそろ…寝るか?」
「うん…ね、新妻なんだから、優しくしてよ?」
半分は本気でいったのに、改蔵は笑い出した。

夫婦になって初めてのエッチ。恥じらいながら素肌を見せる私。
改蔵は唇と舌で私を可愛がってる。全身をいつもより念入りに…。恥ずかしいので私はささやき続けた。
「改蔵…昼間はごめんね…やきもちやきでごめんね…こないだ、1年の娘にキスされた時、グーで殴っ
ちゃってごめんね…。2月、バレンタインチョコ全部、川に投げ捨ててごめんね…。」
改蔵は「んー」と言いながら、顔を私の股間へ。舌で敏感な所を…。

75 :続 葵壱號館物語:15:04/05/31 21:16 ID:HyhUZk3M
「小さい頃から何度も…あんっ…改蔵んちにわざわざ行って喧嘩してごめんね…おじさんとおばさん、
こんな女が嫁で嫌じゃないかな…あ…乳首の形が左右違ってごめんね…ねえ改蔵、なんか言ってよ…」
「…あのな、口で色々してる最中に、いちいち受け答えできっかよ。」
「だってぇ…なんか、しゃべってないと変になりそう…あ、そこ、いい…私、今夜…変…」
「…多分、一週間してなかったからだろ…」
「違うとおも…あ、ああ…思う、ある意味…初めての、夜だもん…雰囲気で…ああ…」
「もういいから…感じてろよ…」
その時、廊下で物音がした。足音だろう。
お父ちゃんかな…お母ちゃんかな…恥ずかしい…でも、だんだん私はそれどころではなくなってきた。
改蔵も限界らしい。いよいよ挿れる体勢をとる。ぬるっ、と熱く硬いものが私の中に…。

根元まで入ると、キスをする。何度も舌を絡める。いつもどおりの挿入直後の挨拶のようなキスが終わ
ると、改蔵はこれもいつものようにおっぱいを揉みしだきながら腰を動かし始める。
「わ…お前の中、凄く熱い…具合いいぞ…やっぱなんか、いつもと違うな…」
私は答えられない。また廊下で物音がしたが、もうどうでもいい。
「しかしいいおっぱいになったな…あの、ペタンコだったのがこんなになったと思うと不思議だぞ…ふ
くらみかけの頃、一緒に風呂はいって、その度に大きくなってくのを…触ろうとしては叩かれたっけ…」
深く突き、浅く掻き回される。今は改蔵のほうが饒舌だ。
なんでこんな初エッチ直後よく言ってた事をまた囁いてるんだろ…普段する時は無口なのに…実は改蔵
も今夜はこうしてないと我慢できないのかな…。

76 :続 葵壱號館物語:16 まだ終わりません:04/05/31 21:17 ID:HyhUZk3M
イキたくてたまらない。私はものすごくエッチな表情になってきてるはずだ。だけど彼は言った。
「お前…可愛いな。すごく可愛いな。」
顔から火が出そうに恥ずかしい。熱い液がアソコからお尻を伝ってシーツを濡らすのが感じる。
「すごい溢れ出してるな…乳首も勃ってる…お前、俺がおっぱい大好きだって言うけど…どっちかっつ
ーと、お前が感じやすくて揉んで欲しそうにしてるから…してるんだぞ…おい、なんか言えよ…」
「だめ、なにも…だって、しゃべると変になりそう…」
「さっきと言うことが逆じゃねえか…ま、いいや。よし…一緒にいこうな…」
改蔵が浅い挿入での刺激を繰り返す。私がじれてくると深く挿入し、もう少しそのままでいて欲しいと
いうときに浅く戻す。やがて二人は仲良く絶頂に近づいてきた。
夢中でしがみつく私。悦びが大波のように押し寄せる。そのたびに私は硬直し、彼の背中をかきむしる。
どうにかなっちゃう…。改蔵もその先端を膨れ上がらせ、私の中ではちきれそうになってきた。息が極
端に荒くなり、私を折れるほど抱きしめる。私は涙を流してる。
「あ、ごめん…やだ、もうだめ…ねえ早く…あ、あう…う、うう!」
ついに改蔵も弾けた。
いつもよりずっと熱いものを、久しぶりにじかに私の中にほとばしり出してる。身体も心も満たされてゆく。
こんなにたくさん…痺れるような快感に気が遠くなる…ああ、まだ出てくる…。
改蔵の荒い息と私の嗚咽に混じり、廊下から足音がそっと去っていくのが聞こえた。

今までのエッチは「いいなずけとしての証」だったが、これからは「夫婦の証」だ。
布団の中で寝たままイチャイチャする。くすぐりっこしたり、指を絡めたり。
私はこのまったりとした状況で、古風なせりふを思い付いた。彼の腕の中でぺこりとおじぎをする。
「改蔵…ふつつかな妻ですけど、これからよろしくお願いします…ね?」
改蔵は私を抱き締めた。唇を重ねる。
そして再び私たちは一つになった。

77 :続 葵壱號館物語:17:04/05/31 21:19 ID:HyhUZk3M
月日は過ぎ、6月も下旬。庭の紫陽花が美しい梅雨の季節だ。
「ほら――、いいかげん起きなさいよ!」
日曜の朝の5号室。
「今日は、大事な試合でしょっ。」
腰に手を当て顔を近づけ、大声を張り上げて言ったのは、私…ではなくお母ちゃんだ。
なぜなら、今朝は私は惰眠をむさぼってるほうの立場だからだ。改蔵と一緒に。
「ほら早く起きて支度しなさい、早くしないと私らが先に向こうに着くわよ。そしたら『うちの娘夫婦
は夕べ子作りに励みすぎたんで寝過ごして遅刻します』って試合会場でアナウンス流してもらうわよ!」
眩しい、久々のいい天気みたい…。
私はやっと起きだす。おっぱいが丸見え。二人とも全裸のまま寝ていたのだ。慌てて下着を探す。
夕べは、一回だけ愛し合ってすぐ寝たんだけど、明け方に二人とも目が覚めて…そうか、それでまたエ
ッチを始めちゃって、イッたあと何する間もなくすぐ眠り込んじゃったんだ。
「…お、お母ちゃん、ちょっと廊下に出ててくれない?せめてむこう向いてて…」
急に生暖かい感覚。
うわっと思いティッシュをぱぱっと取って股間に押し当てたが遅かった。
いくらお母ちゃんの了解済みでも、中に出されたのが流れ出してきたのを母親に見られるばつの悪さと
言ったらもう…。
お母ちゃんは「あーあ」という顔で見ている。改蔵もきまりが悪そうだ。
私が真っ赤になって脚の付け根からシーツまで滴ったモノを拭いていると、
「あらあら、新婚夫婦は大変ね。」
例によってお姉ちゃんが登場、寝巻き代わりの浴衣を着崩して…以下略。
「お母ちゃん、今は誰も居ない斜向かいの家、早いとこ整頓してこの二人の新居にするように言ってあ
げなよ。このままじゃプライバシーも何もあったもんじゃないわ。」
とか言いながら覗き込むなお姉ちゃん。改蔵も朝勃ちしてるモノをお姉ちゃん達に見せるな馬鹿。てか、
なんでお父ちゃんも住人一同も聞きつけて集まってくんのよ。着るものがどうしても見つからない、私
たちまだ裸なのに…。

78 :続 葵壱號館物語:18 完結:04/05/31 21:21 ID:HyhUZk3M
試合会場に向かう途中の市電の中。とりとめのない思いが浮かぶ。
クラスメートたちは、最近は「早く赤ちゃんを見せろ!!」とうるさい。いくらなんでも早すぎるって。
改蔵の追っかけ達は今のところ冷静。剃刀がうちに15通届けられたくらい。よかったよかった。
お姉ちゃんは相変わらずだが、6号室での酒盛りはあれ以来してない。一応自粛中?
羽美ちゃんの発声トレーニングは続いてるが、未だに「ヴ」の発音がなってないと怒られている。
そうそう、久米口さんの作品が、今度アニメになるそうだ。
ずいぶん忙しかったけど、やっと落ち着いてきたかな。
ふと、市電の窓から外を見た。路面のレールのすぐ右は浜辺。
梅雨の晴れ間の海は青くてきれい。早く泳げるようにならないかな。
でも今年の夏は、あまり水着姿を男の目にさらす訳にはいかないか。人妻になったし、改蔵が怒るかも。
隣で同じく海を見てた改蔵にそう訊いたら、そんな事ねーよ、と言った。わかってないね。

試合会場に着く。
クラスメートや両親、お姉ちゃんも来た。一時帰国の改蔵の両親も、空港から直接駆けつけた。
このままここで結婚式が出来るな。式挙げてないんだし、この試合後「葵壱號館」で私たち夫婦のお披
露目会するんだし。
ユニフォーム姿で集合する選手たち。円陣を組み、改蔵が掛け声をかける。
各ポジションに散らばる直前、一人が改蔵に声をかけた。
「キャプテン、いつもの恒例のやってくださいよ。」
来たな。私は少し身を堅くする。
もう、例の当番はなくなってる。改蔵が専任担当やってるみたいなものだからね。実際効果あるみたい。
改蔵が私に近づいて来て、軽く咳払いし、小声で言った。
「好きだ。」
一瞬だけキス。そう来たか。彼は顔を真っ赤にしてポジションに走って向かう。皆笑ってる。
試合が始まり、歓声が上がる。
私は思う。今この瞬間が、どんな豪華な結婚式より私たちにふさわしいな、と。

―完―

79 :名無しさん@ピンキー:04/06/01 00:07 ID:SsiGeFjU
>>229
葵乙でした! 良 か っ た … !
エロももちろん素晴らしかったですが、なんだか最後のレス部分で鳥肌たちました。
映画のラストシーンを見ているような爽やかさでした。

80 :名無しさん@ピンキー:04/06/01 00:34 ID:lay8PRBC
思いっ切り叫びたい!
ここに素晴らしい小説があるぞと叫びたい!

最高でした!

81 :名無しさん@ピンキー:04/06/02 13:50 ID:b/QWYtW3
なんというか、異様に協力的な両親’Sってシチュはツボなんだ。
外堀は既に埋め立てられてるぞって感じが。

もっと読みたい気もするけど、こんな清々しいENDINGを迎えたら続きってのもなんだし、
でも>>74からの分岐版ってのは読んでみたいような。
いきなり空気読まない羽美が乱入してきて、謝る機を逸してしまって泥沼化、
あとは少女漫画的に誤解とすれ違いの連続で。

改蔵×羽美で、同じ様な甘々も読みたいな。
少しだけ意識しだした幼馴染みが突然、同居する羽目になって、みたいなの。


82 :名無しさん@ピンキー:04/06/02 19:14 ID:YVO7fl+I
俺もこういう甘酸っぱい路線をキボン!

神さまお願い

83 :名無しさん@ピンキー:04/06/03 12:22 ID:1RAOWtta
神様がぼくのパソコンに来ていた。
乙!!

84 :元229:04/06/04 22:57 ID:XKKjktzF
>79-83様
ありがとうございます。

まずは喜んでいただいたようでほっとしています。
なんせ、「人からリクエストのあった物を書く」と言うのは初めてやったもんで、
(頭の中に原型があったにしろ)試行錯誤の連続でした。
「ほんとにこういうのを求められてるのか?この方向で期待外れと言われたりしないか?」
と、自問し続けながら書いたりして。
なんとか終わらせられて、肩の荷が下りました。

>81様
>改蔵×羽美で、同じ様な甘々も読みたいな。
>少しだけ意識しだした幼馴染みが突然、同居する羽目になって、みたいなの。
面白そうですね。
今はもう別なのに着手してますが、次かその次あたり、そっちを書いてみようかな。
あまり期待せずに待ってて下さい。

では。

85 :81=実は続編をリクした者w:04/06/05 00:27 ID:kf2srGQv
>>84
まさか連チャンでリクエストに応えてもらえるとは!

改蔵も羽美も電波は弱めで、逆に改蔵母が強めで。
あの手この手で2人をひっつけようとするシチュがいいなあ。
度重なるお膳立てに少しずつ意識し始め、互いに異性を感じ始める、みたいな。
まあ独り善がりな妄想を押しつけるのもなんなんで大人しく待っていますので。
別ネタにも期待しています。

86 :名無しさん@ピンキー:04/06/08 19:25 ID:b7yL5K1W
羽美×羽美の恐怖の奴隷の女の子
って、あんまり需要ないんスかね?
羽美ちゃんがお耽美の世界に!とか本スレで言われていたりしたんですが。

87 :名無しさん@ピンキー:04/06/08 20:27 ID:3CojeW5r
>>86
需要はあるッス!
供給が無いだけで…

88 :名無しさん@ピンキー:04/06/09 00:01 ID:EL4MRAyb
やってみようと思うけど、時間かかる上にお耽美からほど遠くなりそう。
それでもよろしくて?

89 :名無しさん@ピンキー:04/06/09 02:43 ID:WAUne0UB
>>88
本スレは見てないんで耽美ってのがどんな方向性なのか解らないけど。

どんな話になるかは興味津々です。
お待ちしております。

90 :名無しさん@ピンキー:04/06/10 17:57 ID:gt+pNx+X
さてようやく羽美と改蔵がくっついたわけだが・・・。

91 :名無しさん@ピンキー:04/06/10 21:20 ID:jUJScR2h
>>90
で来週になったら元の木阿弥で、
「今週からはわたしと改蔵の正統派ラブコメが始まるんじゃないんですか!」
って羽美が文句を言ってそうなw

92 :名無しさん@ピンキー:04/06/11 22:05 ID:zbHUNuPv
以下、非公認スレ

【かってに】久米田康治に支援スレ【改蔵】
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1083054452/
かってに改蔵のガイドライン
http://that3.2ch.net/test/read.cgi/gline/1081189140/
かってに改蔵 Part2 【久米田康治総合】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1083582503/
北大路さつきVS神楽坂明日菜VS名取羽美
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1079955784/

93 :名無しさん@ピンキー:04/06/13 21:53 ID:0kqSlTgL
>>84
期待保守&上げ

94 :元229:04/06/16 21:41 ID:i6fp2EAF
>>88
レズ読みたい!
期待してます。ワクワク。

95 :名無しさん@ピンキー:04/06/18 20:44 ID:M8h8/QrH
全ての神様、期待してまつ

96 :天才塾小噺作成コース:04/06/18 21:23 ID:KS+KbvON
新・小噺 その四:13巻9話より/連帯責任の悲劇

バッジ( ((ピーピーピー)) )
改蔵 「(ズガビーン)ついに恐れていた事が!!逃げなきゃ隠れなきゃ!」
羽美 「どうしたのよ改蔵」
連帯組「コラぁ!!!」
改蔵 「ひいいっ!!おゆるしをおゆるしを!!」
連帯組「そーゆうわけにはいかない」
羽美 「改蔵が何かしたの?」
連帯組「この男には責任を取ってもらわねばならない・・・女とねんごろになったな」
羽美 「なっ!?(バキッ←殴る音)」
改蔵 「話は最後まで聞くものだ、おもわ(バキッ)・・・いでで、ちょっとま(バキッバキッ)」
羽美 「このーっ!!このこのこのっ(バキバキボカボカ)」
連帯組「あ、あの・・・(バキッバキッバキッ)これって、連帯責任の話なんですけど・・・」
羽美 「浮気者!!浮気者!!浮気者!!(改蔵気絶)はあはあ・・・え?何か言った?」
連帯組「だから連帯責任なんですよ。つまり、誰かの大きな責任を、皆のそれなりの責任に・・・」
羽美 「なるほどね。じゃ、あんたたちが、責任を取って殴られてくれるのね?」
連帯組「ひいっ!!!」
羽美 「浮気者!!お前も連帯責任で浮気者!!あんたも連帯責任で浮気者!!(バキバキバキッ)」
連帯組「痛い痛い痛い!止めて殴らないでお願いします!いくら連帯責任でもこれはあんまりだー!」
羽美 「はあはあはあ、どう、もう二度と浮気しないと誓う!?」
連帯組「い、いや・・・私たちに言われても・・・浮気したのは私たちじゃないですんで・・・」
改蔵 「(覚醒してる)そうだよ、これは連帯責任の話なんだよ。こいつら殴ったらかわいそうだよ」
羽美 「じゃ、その連帯責任のおおもとの原因は誰なのよ?誰が女とねんごろになったってのよ?」
連帯組「この改蔵って男ですよ、最初に言ったじゃないですか」
羽美 「やっぱりあんたじゃないか―――!!このーっ!!このこのこのっ(ボカスカバキグシャ)」

97 :天才塾小噺作成コース:04/06/18 21:26 ID:KS+KbvON
新・小噺 その五:12巻8話より/ちきうが、あぶない。

羽美「地球が、危ない。」
  ‖変な番組でも見たのですか?羽美ちゃん‖
羽美「資源のムダ遣いを止めなければ、地球が枯渇して人類は滅亡してしまうの!!地球にやさしい
   私がいる限り・・・一切のムダは許さないわ!!よし、浪費してる人がいないかパトロールよ」
地丹「はあはあ、もう出る・・・はう!」
羽美「地丹君!オ○ニーのとき使うティッシュは一枚だけにしなさい!こうやってはがして使うのよ」
地丹「うわーやめてくれー!一枚だと裏に染みていって手が栗の花臭くなるー!!」
羽美「よし、次のパトロール箇所に向かうわよ。ん?ここでもムダ遣いね!」
しえ「あんあん、改蔵くん、いいよお、またいっちゃうー」
改蔵「はあはあ、ううっ!(どぴゅ)」
羽美「こらームダ遣いしちゃ駄目でしょ!コン○ームいくつ使ってんの、一回使うごとに洗って乾かせ
   ば5回は使えるでしょ!」
改蔵「使うかアホ!!」
羽美「っていうかあんたら精子のムダ遣いよ!一回エッチするたびにきちんと一回妊娠させなさい!」
しえ「無茶言わないでよ!!」
改蔵「だいたい、オマエにそんなこと言う資格はない。だってオマエムダだらけじゃん」
羽美「なっ?私のどこがムダだらけだってのよ?」
改蔵「胸を寄せて上げるのがムダ、安全日を調べるのがムダ、未使用なのに破れてる処女膜がムダ・・・」
羽美「ちがうもん破れてないもん、膜あるもんっ!見もせずに何を根拠に言ってんのよ?」
改蔵「だってよく夜中に電動マッサージ器の音とオマエの喘ぎ声が聞こえてたぞ。あんなの挿れたら」
羽美「あれは挿れるんじゃなくって押し当てて小刻みな振動でイクもんなの!」
しえ「あれ機種とやり方によってはアソコの毛引きつらない?ううん、やった事あるわけじゃないのよ」
羽美「そうね引きちぎれたり抜けたりするわね。だから私今、アソコの茂みまるでむしり取られたみたいだわ」
改蔵「羽美の場合、「恥丘が、危ない。」ってわけか・・・」

98 :天才塾小噺作成コース:04/06/18 21:29 ID:KS+KbvON
新・小噺 その六:汚れちまった悲しみを捨てるため、正統派になろうとした二人だが。

改蔵「羽美、デートしよう!!」
羽美「え?」
改蔵「正統派少年まんがなら、主人公とヒロインがちゃんと付き合うものだろ!!」
羽美「本当に?改蔵!!」
改蔵「本当だとも!!もう裏で複数の女と、付き合ったりしない!!」
羽美「私も、もうむやみに血とか流したりしない!!」
改蔵「呪うのもなしだぞ!!」
―――
羽美「あー楽しかった、もう暗くなっちゃったね。正統派のデートだと次は公園かしら?」
改蔵「こんな暗くなってから公園に行くのは、正統派とはいえないだろう。ここはやはりホテルかな」
羽美「そうね、正統派少年まんがのカップルなら、夜になったらホテルに入るわよね!!」
改蔵「よしこのホテルだ。さあ、裸になって愛撫して濡れさせて・・・よし、入れるぞ!!」
羽美「い、痛いっ!」
改蔵「はあはあさすが正統派少年まんが、二人は当然処女と童貞ってわけか・・・うっ!(どぴゅ)」
羽美「早すぎるー。いくら童貞だったからって、これはないんじゃない?」
改蔵「普通にあるだろ、正統派なんだから」
羽美「そんな筈ないわ。私の知ってる正統派では、処女が初体験でイキまくってたわよ」
改蔵「どーゆー正統派を読んだんだよ。とりあえず気持ちよかったからもっとするぞ、はあはあ」
羽美「改蔵こそどんな正統派を見たのよ。とりあえず気持ちよくなりたいからもっとしようね、あんあん」
―――
改蔵「はあはあもう朝か、まずいな、正統派は初Hでこんなにヤリまくらないか・・・」
羽美「5回もイッちゃった・・・改蔵それは違うわ、これでようやく正統派カップルになれたのよ」
改蔵「ん?」
羽美「だって正統派少年まんがなら、二人が結ばれたら即ヒロイン妊娠→結婚&出産でハッピーエンド
   が定番でしょ?最大限に妊娠しやすい日にこーんなに中に出されちゃった訳だしね」

99 :名無しさん@ピンキー:04/06/19 18:13 ID:96sF5ul+
>そうね、正統派少年まんがのカップルなら、夜になったらホテルに入るわよね!!
この強引な展開でメチャワロた。GJ!

南国とかポカポカとかダーリンとかルーパラもあるじゃん。

100 :名無しさん@ピンキー:04/06/19 20:19 ID:7ZEq+qAK
よしこのホテル・・・・

101 :名無しさん@ピンキー:04/06/21 09:38 ID:tIUWEsCs
なにげに良スレ

102 :前スレ396:04/06/21 21:04 ID:Ba1/FKBA
>元229氏、小噺氏
良作乙です。
感想書くときは名無しですけど、いつも楽しみにしております。
自分もファンですから。

新作出来ました。
奴隷の女の子の一人語りで、初挑戦の百合です。

では、投下開始。

103 :お姉さまへ… 1:04/06/21 21:05 ID:Ba1/FKBA
 今日はわたくしに、一体何のお話を聞きに来て下さったのですか?
 名取様のお話ですか? 名取様とわたくしが、どのようにして知り合ったのかと。
 ああ、そのことでしたら、あなたもご存知のはずですよ。
 新学期、新しいクラスで自己紹介をする番になった時、突然席を立って教室で暴れ回って、
何人ものクラスメイトを病院送りになさった事ですか?
 ええ。最悪の出会いでした。
 あの後しばらく、名取様は皆さんにとっても、もちろんわたくしにとっても、
恐怖の代表みたいな扱いでしたからね。ええ。そうです。
 でもね、わたくしが名取様と行動をともにするようになったのは、その後の
素晴らしい体験があったからなんですよ。
 今は――少し事情が違いますけど。いえ何でもないです。
 じゃあわたくしの話を聞いて下さいますか?
 少し長くなりますけど、お付きあい下さいませ。

 新学期も始まってしばらく経ったある日、あのお方――名取様――は私の席につかつかと
近付いてこられて、怯えるわたくしに向けて、とても優しい笑顔を見せて下さいました。
 「消しゴム、落ちてるわよ」
 そうおっしゃると、名取様は屈んでわたくしのために消しゴムを拾って下さいました。
 ――何て親切な方なんだろう。
 わたくしはその時、本気でそう思いました。
 その時の名取様は、学校でわたくしのために何かして下さった、初めての方なのですから。
 思えばわたくしは、幼い頃からの引っ込み思案な性格が災いしたのか、周囲に友達と
呼べる方も少なく、高校生になってもあまり他の方と親しくする機会にも乏しかったものです。
 そんなわたくしに優しい笑顔を向けて下さった名取様が、天使のように見えたのも
無理はないと思いませんか。

104 :お姉さまへ… 2:04/06/21 21:05 ID:Ba1/FKBA
 ましてや名取様は、クラスの誰もが恐れるお方となっていました。
 でも恐ろしい方からの施しというものは、その意外性も手伝って、大変にありがたく
感じるものではないでしょうか。
 現にわたくしは、これまでの生涯で初めて人から優しくされたという喜びも手伝って、
名取様の親切な行いに、すっかり舞い上がってしまっていたのです。
 わたくしは「ありがとうございます」と叫びながら、名取様の胸の中へ飛び込んでいました。
 胸の感触がちょっと固かったような――いえ、何でもありません。
 それでわたくしは、わんわん泣いたのです。
 名取様はそんなわたくしの頭を、小さい子供をあやすようになで続けて下さいました。
 泣きながらわたくしは、自分の中で、名取様に対する印象が大きく変わって行くのが、
手に取るように分かりました。
 その時のクラスメイトの視線に、もしかしたら気づくべきだったのかも知れませんけど。

 わたくしと名取様との仲は、その後急な勢いで進展して行きました。
 昼休みの時間になると、わたくしは名取様の机まで足を運び、名取様と一緒にお昼を
頂く新しい習慣を、心をはずませて迎えたものでした。
 名取様はとっても食欲がお盛んでいらして、毎日おいしそうにお弁当を召し上がって
いらっしゃいました。
 特にちくわが鉱物でいらっしゃったようで、お弁当のおかずにはいつも揚げちくわを
入れてらした事が印象に残っております。
 「おいしいですか」とわたくしがたずねると、名取様は満面の笑みを浮かべて
 「おいしいよ」
 って答えて下さるんです。
 そのうち理系文系で別々の授業を受けるようになった時に、名取様とわたくしとで
使わない教科書を、お互いに貸し借りするようになりました。
 名取様の教科書には色々な文字や言葉が書かれていて、本当に勉強になります。
 古代バルバル語や第三火星語については、わたくしはいつも赤点でしたので、
この件につきましては名取様に感謝の言葉もございません。
 日に日に他のクラスメイトとわたくしとの間に、机の距離以上の間隔が開いていったことを
除けば、名取様との日々は全てがバラ色に満ちた世界でした。
 ――そして、時は確実に、わたくしと名取様の運命を動かしていったのです。

105 :お姉さまへ… 3:04/06/21 21:10 ID:Ba1/FKBA
 わたくしが名取様とすっかり打ち解けたある放課後、名取様は帰り支度をしていた
わたくしにこんな事をおっしゃいました。
 「ねぇ、今度あなたのお家に行ってもいい?」
 是も非もありませんでした。小学校中学校、高校に上がっても、わたくしの屋敷に
遊びに行きたいと、自分から進んでおっしゃって下さる方は、おりませんでしたもの。
 わたくしは喜んでその提案に応じ、はしゃぎながらお話する内に、ただ遊ぶだけじゃなく
お泊り会にしてしまおう、という所まで、話はふくらみました。
 その週の土曜日は、父も母もよそでお泊りする、と打ち明けると、名取様はその日にしよう、
と早々と決めてしまわれました。
 わたくしも嬉しかったのですが、その時の名取様のお喜びようったらありませんでした。
 もう次の週末が待てません。わたくしはずっとそわそわして、学校の授業は手に付かず、
興奮のあまり食事にもまともに手を出さずにおりました。
 だってクラスメイトとお泊り会だなんて、わたくしには初めての事だったんですもの。
 名取様がいらっしゃったら、何をして遊びましょうか。
 普段はいけない事ですけど、二人で夜更かしをするのも楽しいでしょうね。
 わたくしのベッドに、わたくし以外の方を迎えるだなんて、胸が躍ることだと思いませんか?
 そう考えた途端、わたくしは何だか胸が締めつけられるような気分を覚えました。
 何でだろう。名取様はあんなにもお優しくて、あんなにもわたくしを思って下さるというのに。
 胸が締めつけられる感覚は、名取様が屋敷においでになるその日が近付くにつれ、大きさを
増して、私の心をどんどん占めるようになって行ったのです。
 でもそんな胸の苦しい、切ない気分でさえ、名取様がおいでになる喜びと比べたら、
ほんのささいな心の動きでしかありませんでした。

 約束の土曜日がやって来ました。
 わたくしの記憶が確かなら、あれはさる土曜日の午後だったと思います。

106 :お姉さまへ… 4:04/06/21 21:11 ID:Ba1/FKBA
 わたくしはうすくお化粧と、それからおめかしをして、小雨のふり続く屋敷の門を
ずっと二階の窓から見下ろしておりました。
 あいにくの雨で、空はうす暗かったのですが、それでもわたくしは名取様のご来訪を、
今か今かと待ちつづけていたのです。
 そうこうする内に、わたくしはいくつもの水たまりをふみ越えて、門の前までお出でに
なった、名取様のお姿を見とめました。
 わたくしはすぐさま、玄関までかけ降りて、名取様を出迎えます。
 名取様の私服姿は、それは愛らしく麗しいものでした。
 名取様はお顔もお身体も細くていらっしゃるから、その日召しておられた、厚手でヒダの
多いお召し物が、とってもよく似合っていらっしゃいました。
 わたくしは少し太っているから、名取様がお召し物を上手に着こなされる様子を、
うらやましげに眺めるばかりでした。
 傘をしまわれた名取様を自分の部屋まで案内しまして、部屋のテーブルにこしかけて、
母が大切にしていたドイツ産の白磁の茶器で、二人だけのお茶会をいたしました。
 名取様は、机にのせた菓子皿のチョコレートやクッキーなどを次々とほおばられ、
カップに注いだお茶をほとんど一口で飲み干されて、おかわりをご所望になりました。
 味や香りを楽しんでいただきたかったのですが、名取様は、あまりお茶やお菓子の素性には、
興味をお持ちでないご様子でした。
 名取様がおいしそうに召し上がって下さるだけで、うれしかったものですから。
 ちなみに、お菓子は都心の百貨店まで出向いて手に入れたゴ○ィヴァ、お茶は○ォションの
オレンジペコーです。
 わたくしは、このお茶会を最高のものにしたくて、大枚をはたいたのでした。
 
 茶器を片付けて、部屋に戻った後も、名取様とわたくしはとりとめのないお話をしました。
 呪いとか、自分の中にいる色んな人たちの話とか、遠い星、前世の話とか。
 その一部には、お昼休みの時にうかがった話もありましたけど、改めて名取様は素敵な方だと
感じずにはいられませんでしたよ。

107 :お姉さまへ… 5:04/06/21 21:12 ID:Ba1/FKBA
 わたくしと向かい合ってお座りになられていた名取様は、ふとこんな事をおっしゃいました。
 「ね、私たちって何だか姉妹みたいだと思わない?」
 「姉妹…あねいもうとの事ですよね? でも羽美様とわたくしとでは、親がちがいますわ」
 「別に親が一緒である必要はないのよ。『私たちは姉妹だ』って言ったら、その時には
二人は姉妹になってるのよ」
 名取様はそうおっしゃると、ペルシャ猫のように微笑みかけて下さいました。
 世間のものとは大きくちがう、名取様がおっしゃる事にも、わたくしは慣れていたはずでした。
 けどまだその時は、名取様のお言葉には、どういう意味があるのか、全く見当がつきませんでした。
 名取様のお話は、その後もずっと続いきました。
 けれどわたくしはいつのまにか強まっていた雨音と、投げ掛けられた『姉妹』という言葉のせいで、
名取様がお話される内容を、聞き取ることができませんでした。

108 :お姉さまへ… 6:04/06/21 21:13 ID:Ba1/FKBA
 わたくしが用意した夕食を二人で取り、その後名取様、わたくしの順番でお風呂に入り、
わたくしはもう一度部屋にもどりました。
 名取様は、わたくしのベッドの上にお座りになられ、何かつぶやいておられました。
 「羽美様、ただいま帰りました」
 わたくしの声が小さかったためか、それとも外の雨音がどしゃ降りになっていたためか、
名取様はお気づきになられませんでした。
 「お風呂から上がりました、羽美様」
 ようやく声に気付かれた名取様は、わたくしがお風呂場からもどった時に、ショーツの上に
スリップといった姿であった事に、少しおどろかれたご様子でした。
 お風呂から上がったわたくしが、ご自身と同じ格好であったからでしょう。
 「なんだ。ちゃんと姉妹の意味わかってるんじゃない」
 名取様のお言葉は、やっぱりわたくしには意味のわからないものでした。
 わたくしは、そんな事に気もとめずに、名取様のおられる自分のベッドに座りました。
 「こうやってお泊りするのも、何年ぶりだろうなあ。今更だけど、ホントにあなたのお部屋って
広くて素敵よねー。ね、もうちょっとこっちにおいでよ。」
 わたくしは言われるままに、名取様のお近くに寄ってみます。
 そのとたんに、わたくしは自分の格好が、大変恥ずかしく思えて来ました。
 その時まで意識してなかったのですが、よくよく考えれば、二人とも下着姿ではありませんか。
 名取様のお顔を、わたくしはまともに見る事ができず、顔をそむけてしまいました。
 「どうしたの?」
 心配された声で、わたくしをなぐさめて下さいます名取様。
 恥ずかしいやら、うれしいやらで、わたくしは何も言えず、ただうずくまっておりました。
 名取様は、わたくしの肩に手をふれられて、しばらくは二人とも無言まま、身動きひとつせず、
雨がはげしく土をたたく音だけ、じっと聞いておりました。

 その時です。

109 :お姉さまへ… 7:04/06/21 21:14 ID:Ba1/FKBA
 明りのともった部屋の中までも、まぶしく染め上げるような、雷が一つ光ったと思うと、
部屋じゅうの電気が一瞬のうちに消えてしまい、まっくらな闇に包まれた部屋の近くから、
ぐわぁんという、大きな音が聞こえてきました。
 「きゃあーーっ!」
 わずか一秒たらずの間に起きた、一連のできごとに、わたくしは大声でさけびながら飛びはね、
手近にあったものに、われを忘れてすがり付こうと、夢中で手をのばしました。
 暗やみの中で、やわらかくてなめらかなものに、わたくしの指先がふれます。
 まるで子供のころに遊んだ、ぬいぐるみにするように、わたくしはそれに両うでを回して、
必死でしがみ付きました。
 しっとりとして、それでいてなめらかで、やわらかく、あたたかい触れ心地です。
 「きゃっ」
 わたくしの頭の上から、短くて、かん高い声が、聞こえてきます。
 声のした方向へ、わたくしが顔を上げると、名取様のご尊顔が、これまでになかったほど、
近くに見えました。
 わたくしの肩を包むように、抱きしめて来られたあの方は、優しい目をしていらっしゃいます。
 わたくしは、名取様の優しげな瞳を、のぞき込むことも、また瞳から逃れることも、
まったくできずにおりました。
 「雷、ってやっぱり怖いよね。私だって」
 意外な事をおっしゃいます。
 「羽美様が、ですか? だってこんなに堂々となさって――」
 「――いる訳ないじゃない。ね、ほら」
 名取様は、わたくしの手をお取りになると、そっとご自身の胸元に運ばれました。
 何をなさるのですか羽美様、とわたくしが問いますと、名取様はスリップの上から、
ご自身のお胸に、わたくしの手をふれさせて下さったのです。

110 :お姉さまへ… 8:04/06/21 21:15 ID:Ba1/FKBA
 ぷにゅっとした、小さいけどもやわらかな肉感を、わたくしは手のひらに感じました。
 「ほら――私の心臓も、ドキドキ言ってるよ。お姉さんが妹の前で、怖がる訳には行かないけど」
 確かに、名取様のささやかな乳房をとおして、とくとくとしたリズムの早い拍子が伝わって来ます。
 息も少し荒げられて。ああ、羽美様も不安なんだと、わたくしと同じだと、嬉しく思いました。
 本当に心地よくて、わたくしは、名取様の心音を、もっと聞きたいと思いました。
 自分の手のひらを、愛らしいお胸に押し付けます。
 ふぅ、と鼻にかかったため息が、名取様のくちびるからこぼれます。
 暗やみに浮かんだ、そのあまりに甘美なお顔とお声に、わたくしは息を飲みました。
 自分のほっぺたと、耳たぶに、熱がともっています。はたから見れば、わたくしの顔は
さぞかし真っ赤になっていた事でしょう。
 可愛い――
 それだけおっしゃると、名取様のうっとりとしたお顔が、わたくしの目の前にせまって来ました。

 肩をやわらかく包みこまれ、背中をシーツに沈められたかと思った時には、
わたくしは名取様と、熱い口付けを交わしておりました。
 何度も、何度も。
 最初はくちびるを、何度かふれ合うだけで、次にはくちびるを、お互いに吸いあげて。
 何が何だか混乱したまま、わたくしはとうとう自分の口に入ってきた、ぬめりのある肉を
必死でなめ取っていたのです。
 名取様の長い髪が、わたくしのほっぺたを、くすぐります。
 シャンプーのよい香りと、わたくしの全身を優しく包みこむ、名取様の体温に酔わされたのか、
わたくしは名取様のうなじに手を回し、いつの間にか無礼にも、名取様の首を自分の方へと
引きつけて、首を左右にふりながら、名取様のお口をむさぼり続けたのでした。

111 :お姉さまへ… 9:04/06/21 21:17 ID:Ba1/FKBA
 一しきり口付けを終えると、名取様はわたくしの上にに乗ったまま、ほほ笑んでたずねられました。
 「このままホントに、姉妹になっちゃおうか?」
 わたくしは、無言でうなずきました。わたくしを包んでいる、名取様の温かさの中にあっては、
拒むとか、ためらうとか、そう言った考えは、わたくしの頭の中から消えてしまっていたのですから。
 でも、どうすれば姉妹になると言うのだろう。
 わたくしが首をかしげていると、名取様は、わたくしのわきに手を伸ばされました。
わきの下で、ファスナーを下ろす音がします。名取様は続いて、スリップの肩ひもに、
手をかけてこられました。ないしょ話でもなさるかのように、小声で呼びかけて来られます。
 「ちょっと背中を上げてくれない?」
 熱に浮かされたまま、わたくしが肩を上げると、名取様はわたくしのスリップを、
おへその近くまで脱がせてしまわれました。
 わたくしは、胸をはだけられた格好になりました。ブラジャーは付けておりません。
 「やっ……」
 はだかの胸をお見せする事が、とても恥ずかしく、わたくしは両うでで自分の胸を押さえました。
 名取様は、そんなわたくしの様子をご覧になると、ご自身もスリップを、脱ぎ去って
しまわれました。つつましいお胸が、あらわになりました。
 名取様は、顔をとっても真っ赤にされながら、けれども優しく話し掛けて来られました。
 「私、胸小さいよ。私よりもきれいで大きなおっぱいを隠すだなんて、もったいないよ」
 「羽美様――」
 そうだ。この部屋にいるのは女の子二人だけなのに、わたくしは何を恥ずかしがっているのだろう。

112 :お姉さまへ… 10:04/06/21 21:19 ID:Ba1/FKBA
 女の子同士で恥ずかしがるとしたら、胸の大きさを競う時くらいなものでしょう。
 ましてや名取様は、小さいお胸にもかかわらず、わたくしに見せて下さってらっしゃる
じゃないか。わたくしが恥ずかしがったりしたら、名取様に失礼ではないか。

 わたくしは意を決して、胸の前で組んだうでを、ゆっくりと解いて横たえました。
 「いい子ね」
 そうおっしゃる名取様のお顔が、どんなご様子だったのか、わたくしは知りません。
 恥ずかしさのあまり、名取様をまっすぐに見られなかったのですから。
 やわらかい名取様のお身体が、あお向けになったわたくしの上に、降って来ます。
 しっとりとした、冷たい手のひらが、わたくしの肌を、ていねいになでて下さいます。
 のど下に、ぬめった感じを覚えて、わたくしの息は荒いでおりました。
 「――はぁ……あっ!」
 名取様の体温に包まれているという、夢見ごこちを破るかのように、左胸の先に
痛いようなくすぐったいような、するどい感じがおとずれました。
 名取様の、いたずらっぽい笑い声を耳にいたしました。恥ずかしがりのわたくしでも、
自分の体に起きた、変化ぐらいは気になるものです。
 目を開けて、胸の方を見てみると、名取様はわたくしの脇の下に肘をつかれた状態で、
わたくしの胸を、手のひらでブラジャーのように、包まれておいででした。
 「意外と感じてるじゃない。ね、自分でもさわった事あるの?」
 「何を、ですか?」
 「自分のおっぱいよ。ほらこうやって――」
 かぶせるように、つかむように、名取様はわたくしの胸を、もんで下さいます。
 わたくしも、ついうっとりとその光景に見とれ、まるでそこから、ぽよぽよとした音が
聞こえてくるようにも思われました。
 その手が胸のふくらみの下、おへそのわきを、ていねいになぞり、また左手は、わたくしの
右肩から二のうで、また肩と往復して行きます。
 「だめ……羽美様、こんな――」
 夢ごこちであえぎながら、わたくしが言いますと、名取様は手を休まれずにおっしゃいました。
 「何がだめなの」
 「だって、こんな恥ずかしいこと……」
 わたくしは、そう言ったのですが、何が恥ずかしいのか、自分でも、分からなくなっていました。

113 :お姉さまへ… 11:04/06/21 21:19 ID:Ba1/FKBA
 名取様の、お手の動きが止められます。わたくしが不安のために、恐る恐る目を開いてみると、
名取様は目を丸く開かれて、そんなわたくしを、じっと見下ろしていらっしゃいました。
 名取様は、ゆっくりとくちびるを動かされて、こうおっしゃいました。
 「じゃあ今度は、あなたが私に恥ずかしい事してくれる? それなら大丈夫でしょ」
 「え、恥ずかしい事って……」

 「触られるのが恥ずかしいんでしょ。それなら今度は、あなたが私を触るの」
 「え、ええ?」
 一体何ごとかと、とまどいを見せるわたくしに、名取様はふふっと笑って見せて下さいました。
 そして、先ほどからだらしなくシーツに横たえられた、わたくしの腕をお取りになると、
ご自身の白く透明なお肌に、ふれさせて下さいました。
 見た目には、目を見張るプロポーション、といった具合ではありませんでしたが、実際に
お肌に指をふれさせていただきますと、そのなめらかな具合に、わたくしはおどろきました。
 水気をふくんだ名取様のお肌が、手のひらに、しっとりと、吸い付いて来られます。
 その感覚がうれしくなって、わたくしは段々、手の動きを大きく、あちこちに伸ばし始めました。
 わたくしの手は、特にやわらかな部分を、名取様のお身体に見つけ出しました。
 「ん…、そこ気持ちいい」
 手のひらにすっぽりと収まってしまわれた、名取様のお胸の先には、固みを増した乳首が
ぴんと立って、わたくしの手のひらを押し返して来られます。
 名取様をうかがうと、軽く目をつぶって、お身体をぴく、と軽くふるわせておいででした。
 「…あん、私の乳首も立っちゃった」
 そうおっしゃって、名取様は視線を落とされました。わたくしが、名取様の見ておられる
方向に目をやると、わたくしの赤い乳首もはっきりと、固くなっているではありませんか。
 何度も赤くなった、わたくしのほっぺたが、恥ずかしさでもう一度熱くなります。
 名取様は、わたくしの手を、そっとお胸からどけられると、固くなったきれいなピンク色の
乳首を、わたくしの乳首へと重ねるようにして、おおい被さって来られました。

114 :お姉さまへ… 12:04/06/21 21:20 ID:Ba1/FKBA
 名取様とわたくしは、そのまま胸を押しつぶすような姿で、お互いに身体をなすり付け
始めました。やわらかい肉に包まれた、二人の乳首が、こすれあって、胸がじわっとする
ような熱に、わたくしも、そして名取様も、とけてしまいそうになって
 「……はぁ、あぁ……んふ」
 その間にも、名取様はわたくしの、首筋にキスを落として来られました。
 わたくしの肌を、名取様の長く黒い髪にくすぐられ、名取様の熱くぬめった口に吸われる事が、
こんなにもうれしくて心地よい事だとは、わたくしはその時まで、知る事はありませんでした。
 名取様は、もう一度わたくしの口を、ご自身のくちびるで、おふさぎになり、わたくしの肩を
抱いて、身を起こして下さいました。わたくしがそのまま、名取様の長い髪にほっぺたを
なでられながら、お舌を吸い上げておりますと、突然ふとももの内側をなでられ、
 「んっ!」
 わたくしは、ぎゅっと、足を閉じたのです。
 名取様のお手を、ふとももの奥へとはさみ込んでしまい、そのとたんわたくしの
一番感じる所が、名取様にふれられたのです。
 「…んんっ、んんん〜っ!」
 下着ごしとはいえ、ふれられたとたんに、熱いものが、わたくしの頭まで上って来ました。
 ぎゅっと目をつぶり、しばらくじっと耐えて、落ち着くと、熱の引いた後のような、
うすぼんやりした甘い感覚がおとずれます。
 目を開けると、名取様は、お口をわたくしから離されて、とってもうれしそうなお顔を
なさってらっしゃいました。
 そのままわたくしの、あごから首へ、そして胸へと舌特有のぬめりが、すぅと下りて行き、
いやいやと左右に首をふっていた、わたくしの、つつましい胸のてっぺんが、いきなり吸い
上げられ、するどい刺激が、わたくしをいじめて来ます。
 「ひぁっ……羽美さまっ……! 」
 同時に、わたくしは下腹からお尻にかけて、名取様のお手に包まれるのを感じました。

115 :お姉さまへ… 13:04/06/21 21:20 ID:Ba1/FKBA
 ふとももと、お尻とをまんべんなくなでられる度に、ぞくぞくとした気持ちが、
わたくしの全身に、広がって行きます。ショーツに包まれた部分を、往復するように
なぞられると、そこに切なさが加わります。自分一人で、さわる時には覚えません。
 「……ふぅん……羽美さまぁ……」
 そこにショーツの上から、わたくしを押す動きが加わります。
 「……やぁん!」
 あえぎ続けたせいか、息が苦しくなり、わたくしの視界がぼやけはじめました。
 わたくしを責められる、手の動きが急に止まります。そして、わたくしのショーツが、
名取様の手によって、すばやく取りはらわれました。
 にちゃっと、はがされるとともに、外気がわたくしの粘膜を、ひやりとなでます。
 重たい首だけを持ち上げて見ると、名取様はシーツの上にひざで立たれ、ご自身の
白いショーツに、手をかけて引きずり下ろしてらっしゃいました。
 シーツにお尻を付かれて、細いおみ足を上げられて、脱ぎ去ってしまわれる時に、
わたくしは、名取様の大切な場所に、目をうばわれてしまいました。
 陰毛が張り付いた、その下には、本当にきれいな、ピンク色のひだが息づいていたのです。
 失礼じゃないか。わたくしだったら、そんな場所を、だれかに見られただけで、
死ぬほど恥ずかしいというのに。
 目をそらそうとしたのですが、見入られたようにそれもかないません。
 名取様は、そんなわたくしの様子に気付かれたのか、わたくしから、目をはなして
おっしゃいました。
 「そんなにジロジロ見られたら、恥ずかしいじゃない……。」
 「羽美さま……だって、だって……」
 「だって何?」
 名取様に問い返されても、わたくしは、とっさには返事を思いつきませんでした。

116 :お姉さまへ… 14:04/06/21 21:21 ID:Ba1/FKBA
 ほんの数秒、間をおいて、わたくしは正直に答えました。
 「羽美さまのが……おきれいでらっしゃって……見るの、初めてですし……」
 わたくしから、目を背けたままぼそっと、名取様がおっしゃいます。
 「……私もよ。女の子がどうなってるのか、私だって実物を見たことないし」
 わたくしは、その一言に、とてもうれしくなりました。
 名取様の秘密の場所を見たのは、わたくしだけ。わたくしの秘密の場所をごらんに
なったのは、名取様だけ。こんなにお互いの秘密を分かち合っている二人が、他に
いるというのでしょうか。
 「これから私たち、姉妹になるんだよね」
 ゆっくりと、わたくしに近付きながら、名取様はおっしゃいます。
 雨音にも関わらず、つぶやくように静かに発された、その声は、わたくしの耳に
はっきりと届きました。
 甘くて、それでいて気高い名取様のお声に、わたくしは素直にこの身をお任せ
しようと、あお向けになって目を閉じました。
 立てたふとももをつかまれ、それは大きく開かれました。
 わたくしのひざの裏に、名取様のすべすべしたお肌がふれて来られます。
 熱くほてった肉が、わたくしの肉と重なります。
 手や指よりもやわらかいそれが重なる、くちゅっとした水音が、雨音を切りさき、
わたくしは背すじを伝ってのぼる、快感にぶるりと震えました。
 「ああぁ……いいよぉ……」
 名取様のお声には、鼻息とあえぎが混じっておられました。
 「あ……羽美…さま……」
 わたくしも感高まって、お名前をよんで差し上げた時、つかまれたふくらはぎに、
ぐっと力がこもります。
 お互いにふれあった、ふとももとお尻の肌がすべり、密着していた肉ひだがこすれる音が、
室内にひびき出しました。

117 :お姉さまへ… 15:04/06/21 21:22 ID:Ba1/FKBA
 肉から伝わる快感は、わたくしの頭から、今どんな体勢で名取様とつながっているのか、
名取様がどこをさわられているのかといった感覚を、完全にうばってしまいました。
雨音さえも、まったく耳に入りません。
 「はぁっ……はんっ………あうんっ…」
 そのくせ肉の奏でる、くちゅくちゅとした水音や、わたくしと名取様のつながっている
部分から立ちこめる、温かい空気のにおいだけは、やけにはっきりと感じ取れます。
 わたくしは、自分が今ほんとうに名取様としているのか、不安になりました。
 「羽美さまっ……羽美さまぁ!」
 まるで百メートル走を何本か走った後のような、苦しい息のすきまから、
わたくしは、そんな不安をかき消すように、お名前を叫びました。
 手をのばせば届く彼方から、名取様も、わたくしの名を呼ばれます。
 それでも心細かったので、わたくしは、名取様にお任せしていた腰の動きを、
ついに自分から行いました。
 どう動けばいいのかなんて、考えているヒマはまったくありませんでしたけど、
わたくしは、自分が動きたいように動いたのです。
 「んん…あはぁっ…ああぁっ!」
 名取様のかん高いお声が、わたくしと動きをおなじくして、聞こえて来ました。
 「気持ちいいよぉ…すごいよぉ…!」
 わたくしは、自分と同じように、快感をむさぼって叫んでいらっしゃる、名取様が
いらっしゃる方向へと、手をのばしました。
 その手を、やさしく包まれます。にぎり合います。
 にぎり合った手に、強い力を感じたわたくしは、その時お尻から背中にかけて、
何かが動くようすを感じました。

118 :お姉さまへ… 16:04/06/21 21:22 ID:Ba1/FKBA
 お腹の上に、何か重みが乗って来ます。その肉は、背中に通ったものと協力するように、
わたくしの股間をはさみ込みました。
 それらにぐっと力がこもり、二人をつなぐ部分が、これまでになく密着しました。
 肉のこすれる水音が、シーツのこすれる乾いた音が、重くはげしく、耳を打ちます。
 「羽美さまっ…羽美さまっ…羽美さまぁっ!」
 頭をまっしろに、染めあげる、しびれるような感覚をこらえるには、名取様のお名前を
たえず叫び、名取様の細く小さな手を力いっぱいにぎる他には、ありませんでした。
 「ああっ…好きだよ、好きだよぉっ!」
 「…わたくし、も…っ…」
 「うれ…しい…でも…ダメっ…!」
 それが、わたくしがはっきりと覚えている、最後でした。
 イッちゃう、と名取様が叫ばれた時。
 わたくしは、全身を外の雷に打たれたかのように感じ、頭の中をまっしろにして、
完全に意識をうしなってしまいました。

 ひとごこち着いたころ、息もたえだえの名取様が、わたくしに重ねられた足を
おどけになって、わたくしの方に、もそもそとお身体の位置をなおされます。
 わたくしは、お尻にべったりと張り付いたシーツを、気持ち悪く思いましたので、
元の体勢からお尻をずらすよう、身体を少しななめにして、横たわりなおしました。
 名取様のお胸にすがり付くと、わたくしは名取様のうでに、両肩を包まれました。
 軽くキスをすると、名取様は、照れたようにほほ笑んで、おっしゃいました。
 「これで私たち、姉妹になったのよね」
 「…ええ。羽美さま、いえ羽美お姉さま」
 わたくしが申し上げますと、名取様は、お顔をくしゃっとされて、わたくしに
ほおずりして来られました。
 「可愛い、大事な…私の妹だもの。ずっと大切にするからね」
 わたくしは、そのお言葉を耳にしたとたん、胸が熱くなりました。

119 :お姉さまへ… 17:04/06/21 21:24 ID:Ba1/FKBA
 こんなに優しく胸を打つお言葉を、耳にすることがあるなんて。
 だれとも分かち合えないと思っていた、身体の中でもやもやとうず巻いていた物に、
はっきりとした形が与えられ、それを誰かといっしょに味わうことができるなんて。
 わたくしは感激のあまり、大声を上げて、ぼろぼろと泣き出してしまいました。
 名取様は、それをわたくしが、ご自身によっていじめられたのだと思われたのか、
慌てたご様子で、わたくしの背中をなでられながら、おっしゃいました。
 「ごめん、私ヒドい事言っちゃった?」
 わたくしは、なみだで顔を汚しながらも、首をふって答えました。
 「違います、うれしくて、うれしくて……」
 名取様はそれをお聞きになられると、何もおっしゃらずに、わたくしが泣き止むまで、
しんぼう強く背中をなで続けて下さいました。
 わたくしたちが誓いをかわす前から、ふり続いていた外の雨は、いっこうに静まる気配が
ありません。雷も鳴り、わたくしは、名取様のうでの中で、すこしだけ身をちぢめました。
 「雷、怖くない?」
 「もう平気です。羽美お姉さまがこうしてくだされば」
 それだけ言って、わたくしは、名取様に強くしがみ付きました。
 名取様の、すべすべしたお肌から伝わる体温と、すぐ近くから聞こえる、愛らしい寝息に
包まれながら、わたくしは心地よい疲れとともに、深い眠りへと落ちて行きました。

 これがわたくしと、名取様の間にある、一番美しい思い出です。
 思い出すたびに、わたくしは胸が熱くなって――え、それだけじゃないだろう?
 どうしてそう思われたのですか?そんな素敵な想い出なのに、どうしてそんなに悲しそうなのかって? 
 わたくし、そんなに辛そうでしたの? そうですか
 ――
 わかりました。でもそれなら、もう少し長い話になってしまいますけど。
 え、聞きたいけど今日はもう時間がない? その話はまた聞きにおいでになるって?
 しまった、言わなくてもいいこと、言っちゃったかな。あ、いえ。お気づかいなさらずに。
 またおいでになった時に話しますから。どうも長い間お付きあい下さいまして、ありがとうございました。
 それではまた今度、お会い致しましょう――

 <終>

120 :前スレ396:04/06/21 21:26 ID:Ba1/FKBA
以上。
投下時期が小噺氏と被ってしまった…スイマセン

本編の最終回近し? だとしたら少し憂鬱です。

追記.
しまった! 書き出しに「百合注意」の警告出すの忘れてた!
女×女カプが苦手な方、大変失礼致しました!

121 :名無しさん@ピンキー:04/06/22 23:15 ID:K6n/FQDf
ィィ!

122 :名無しさん@ピンキー:04/06/23 21:38 ID:yHLAhaEe
前スレ396さん乙!
イイすっよ!虎馬・スール物語ですね。

123 :名無しさん@ピンキー:04/06/24 20:50 ID:ySKhxnzw
最新25巻の第8話の「女の中に男が一人・女だらけの漂流教室」をネタに誰か書いてくださいませんか?
放課後か早朝の虎馬高校が異世界にスリップして、校内にいたのは改蔵以外みんな女子ばかりだった・・・みたいな。

124 :名無しさん@ピンキー:04/06/25 16:53 ID:iErk3Tfx
部長×羽美希望ー!

125 :名無しさん@ピンキー:04/06/25 23:57 ID:au1a+0US
NEVADAネタを書こうとして編集部に
「今こんな時期ですからお願いですから自粛してください」
といわれたのは秘密だ




とか実際ありそうで怖い

126 :名無しさん@ピンキー:04/06/26 07:25 ID:gh6t/oSy
止められても描きそうとか思ってしまうのだが

127 :名無しさん@ピンキー:04/06/26 10:05 ID:swH42Mqx
幕張、うぐいすなどの木田なら有り得るが。。。
小学館だしな、子供との密着率が高いだけに厳しいと思う
正直言うと本人に見られてそうなんだよな、ココ

128 :名無しさん@ピンキー:04/06/26 12:05 ID:ng6W0u37
NEVADAは無かったけど窪塚はあったぞ。今週。

129 :名無しさん@ピンキー:04/06/26 14:07 ID:E3iQq/qe
>>123
「漂流教室」って異世界ではなく人類滅亡後の地球なんだよな。
そこで子供たちが「ぼくらが新しい種子となるんだ」とか言ってたから、
ここだと改蔵と女子たちの子供たちが新しい人類になるということ?

130 :元229:04/06/26 22:07 ID:6fS+NXBM
前スレ396さんGJです
じつは投下直後に読んでたんですが、書き込みが出来ない環境にいたもんでこんな時期です。
いいですねー百合好きです 言葉遣いがすっごくそれっぽくていいです。
そうかあのお屋敷はそういう設定で来ましたか、なるほど…。

小噺様も乙です しかしなぜいつもメール欄?

現在私は、自分が書きたいもの三本、リクエストが一本、平行して脳内を駆け巡ってるんで、
新規リクエストは頭が飽和しマスです。すみません。

とある理由にて祝杯をあげてたので支離滅裂かも
っていうか酔って間違って本スレに来たのかと一瞬思った。
もう一杯のむので、では。

131 :名無しさん@ピンキー:04/06/27 06:01 ID:+cNrXyeO
ところで、もしかってに改蔵終わったらどうするんだ?
今までどおり続けるのか?

132 :名無しさん@ピンキー:04/06/27 08:28 ID:ecmH8FE0
>131
それこそが、スレタイを【久米田康治総合】にした>1の慧眼かと。

133 :名無しさん@ピンキー:04/06/27 08:42 ID:bb3Au+Zg
確かに

134 :名無しさん@ピンキー:04/06/27 09:34 ID:+cNrXyeO
>>132
要するに1は先の読める男だったと

135 :前スレ396:04/06/27 12:54 ID:JP24h11W
ども、前スレ396です。
私事ですが昨夜は寝苦しく、布団を被っても退けても一睡も出来ませんでした。
睡眠を何よりも愛する私としては、あまりに口惜しい出来事だったので、
その悔しさをバネにして今朝一本書いてみました。
そういえばもう昼か…

内容:改×羽かつHシーン無し!
タイトルはYMOから。
書き手自身の電波が混在している恐れあり、注意を要す。

なお本文だけでは短いので、最後にお楽しみを提供いたします。
最後までお付きあい下されば幸いです。

では投下開始。

136 :いむそむにあ 1.:04/06/27 12:55 ID:JP24h11W
春過ぎて夏来るらしくなるといつも思うのだが、布団の替え時というものほど
難しいものはないんじゃないだろうか。
秋口の肌寒い夜と並んでオレの懸案となっている事なのだが、日本は年間の気温
変動が激しい所為か、季節の変わり目にはつい眠れない夜を迎える羽目になる。
もちろん単純な気温変動の激しさを体感したかったら、仮に砂漠で一日過ごせば、
オレの悩みがいかに贅沢であるか思い知ることになるのだろう。ただし数日、いや
数週間過ごして身体が環境に適応すれば、さほどの苦痛でもなくなっているかも
知れない。結局のところ砂漠は年中砂漠でしかなく、そこでの生活様式を守って、
摂氏数十度も気温が変動する一日を無難にやり過ごす術を覚えたら、後は数週間
経とうが数ヶ月過ぎようが同じはずであるから。
しかし日本で春から夏、あるいは秋から冬にかけての数週間を過ごせば、身体が
環境に適応する前に季節が変わってしまう。そうなれば数週間前に安眠できた
同じ寝具でも、後になるとテンピュール枕を併用しても結構寝辛くなるものである。

夜も白む刻限にこんな小理屈を捏ねてしまうのも単純な事である。
そう今夜はオレにとって、その寝苦しい夜だったのだ。
頭をどこか麻痺させたままで薄暗い部屋を眺め回す。彼女とオレの寝巻や下着類は
枕元にだらしなく散らかっており、その合い間に転がる二機のケータイ。それから
少年誌では言えないようなアレとアレを拭き取ったティッシュの残骸が、三つほどの
塊に纏められて丸まっていた。朝になったら片付けなければ。
視線を下にやると、オレの傍らに眠る羽美のあどけない顔がある。普段のこいつは
あらゆる意味でドキドキさせてくれるだけに、寝ている時の大人しい姿を目にすると、
結構可愛いかも知れないとオレは思う。二人を包む毛布の闇に少し目を送るだけで、
彼女のごくわずかな胸の膨らみが、息づかいに合わせて上下する様子まで観察できる。
だが今はさほど気にならない。それよりも布団の中にいると、熱気と湿気が辛すぎる。
もう一発やって眠気を呼ぶのも選択の一つだが、この暑苦しい状態で布団の中羽美と
絡み合ったら、それこそ事の後でますます眠れなくなってしまいそうだ。

137 :いむそむにあ 2.:04/06/27 12:55 ID:JP24h11W
オレは自分に絡みつく羽美の細腕をそっと退けて布団を這い出ると、とりあえず下着
だけを身に付けて、少女を包む掛け布団の上に寝転んだ。布団の中に留まるよりは
快適そうに思えるが、それでも夜の湿った風に自分の裸を晒せば風邪を引いてしまう。
安らかな羽美の寝息でも聴きながら寝るとするか。コイツは恐怖に満ちた寝物語を
語って聞かせるより、ただこういう安らかな寝息を聞かせる方が、よっぽど上手に
聞き手を眠りへと誘ってくれる。
本当に人の役に立ちたければ、お前は何もせず、そのままでいてくれたらいいんだよ。
オレは羽美の無垢な寝顔にそう呼びかけながら、眠りに就こうと仰向けになって目を閉じた。

どうしても今夜は眠れない夜になるというのか。
子守唄になるかと思った羽美の寝息も功を奏さず、むしろ鼻や歯の隙間から聞こえる
高い周波数が耳に付いてしまう。時を刻む壁掛け時計が鳴らす、こちこちとした音も
オレの心拍数か呼吸のリズムとずれている所為か、眠りに誘うよりもむしろ邪魔を
してくれる。休日であっても真面目に勤めを果たす新聞配達のバイク音が止めを刺した。
頭の働きは寝足りた状態と比べて確実に落ちているのだが、妙な部分だけは普段以上に
鋭く冴え渡っているのが自分でも分かる。今の感覚を維持できれば、キュベレイの
サイコミュでも正確無比に撃墜できそうな気がする。
いや、そんな気がするだけだ。感覚が鋭敏になっていても、疲労回復できていない身体が
追い付いて行けない以上、それが不可能な芸当であることは分かっているのだ。
心に移り行くよしな事を、そこはかとなく考えている内に、オレの関心はある一点に
向けて昇華して行った。

なぜ眠れないのか。
布団の中は暑苦しいし、布団の外は肌寒い。どちらに移動した所で、オレにとって歓迎
すべかざる場所であることには違いない。せめて薄手の毛布が一枚あれば望ましいのだが、
生憎とクリーニングに出してしまって我が家に戻るのは明日以降となっている。
脱ぎ散らかした寝巻を纏ったら、少しは寝やすくなるか。――否やっぱり毛布だ。
オレはふと興味深い事に気付いてしまった。人間は毛布がないと眠れないのではないか。

138 :いむそむにあ 3.:04/06/27 12:56 ID:JP24h11W
他の文化圏ではどうか知らないが、少なくともオレたちはいつも布団に包まって眠る。
無論日本でも例外はある。最近とある漫画家がネタでよく使う段ボールハウスも、
中は意外と快適らしい。だがそこに住む彼らでも寝る時は新聞紙に包まるだろう。
我々が寝る時に必ず何かに包まるのは、最早本能にまで刻み込まれた習性ではないだろうか。
寝ている時、人間は図らずも無防備にならざるを得ない。睡眠時に予期せぬ外敵から
襲われた時、毛布はそれらに対するささやかな防御幕となってくれる。
生物の防御幕と言えば、母親の胎内環境に勝るものはないだろう。胎児は出生までの
長い眠りの間、常に母親の子宮に包まっている。そして外部で何か変動が起こる度に、
胎児は子宮壁にしがみ付いたり、あるいはそれを蹴ったりする。
この世に生を受けた人間は、その後眠る時には子宮の代用として毛布に包まる。悪夢に
魘された人間は、その都度無意識の内に毛布にしがみ付いたり、あるいは蹴ったりしな
がら、目覚めまで子宮に包まれていた胎児の夢の続きを見るのだろう。
寝ている間にしがみ付いたり、あるいは蹴ったりできるという点で、中国の籐婦人や
ちぃの等身大抱き枕は毛布の変形であると言える。毛布がないと人間は、安心して
胎児の夢の続きを見ることが出来ないのだ。

そこまで考えた時、ある考えが突然オレの頭に閃いた。
オレは布団から身体を退け、羽美を守り包んでいる掛け布団を奪い取ったのだ。
少し涼しすぎる外気に晒されて、羽美は敷布に横たえた細い裸身を素早く縮こめた。
まるで夢を見ている胎児のような有様だ。安らかだった可愛い寝顔は、得体の
知れない恐怖に晒されたかのようにように歪んでいた。
彼女の隣に身体を横たえると、果たせるかなしがみ付いて来た。オレも安心して、
身体の力を抜く。安心したのか、強張っていた羽美の腕からも力が抜けた。
これで眠りに就いて胎児の悪夢を見ても、羽美の身体にしがみ付いて不安を凌げる。
彼女の体温が暖かく、それでいて全身がその温度に包まれている訳でもないので、
丁度良い具合だ。これが均整の取れた博士の豊満な身体だったら、少し肉が多くて
若干の寝辛さを感じたかも知れない。

139 :いむそむにあ 4.:04/06/27 12:57 ID:JP24h11W
鳴鳥の、もとい雀の歌声が遠くから聞こえて来た。そんな中、夜明けの温もりを二人で
分かち合う状況も、どうして具合の悪いものではないと思う。
朝日が窓から差し込んで来る。温いのは有り難いが、眩しいのは邪魔で敵わない。
オレは羽美の顔を手元に引き寄せ、長い髪に自分の顔を埋めてカーテン代わりにする。
人間の感情とは現金なもので、眠気が心地よくなって来た途端に、羽美の寝息が
耳元で聞こえている事が嬉しくなった。音は掛け布団の上で寝転がっていた時より、
ずっと大きいはずなのに、オレが初め期待していたような最高の子守唄に変わっている。

寝入りの時間から考えると、起きる時間は昼を過ぎるかもな。今日は休日だし、その
辺は何も問題ないから、安心して寝坊できる。
それより起きるタイミングが悪ければ、二人して裸で(オレは下着だけで)抱き合って
寝ている所を、おふくろに目撃されてしまうかも知れない。母親に現場を見られるのは、
流石に気分のいいものじゃないな。
でもまあおふくろの事だし、オレが外で何人かと関係を持っていることも、そして
オレたちがどんな関係であるか、もうとっくに察しは付いている頃だろう。オレと
羽美とは戸籍の上でも正式な夫婦だから、最悪見つかっても道徳的に非難される
筋合いはないだろう。多分。

それよりも――
昨夜の羽美を思い返せば、よがり声が凄まじかった。羽美とあそこまでやったのは
随分と久し振りであるような気がする。目覚めて自分の乱れっぷりを思い出せば、
彼女はどんな顔をするんだろうか。ものすごく恥ずかしがる事だけは確実に予想
できるが、その後で下手を打てばオレが殺されるかも知れない。
まあ夜の事はオレが主導権を握っているから、上手く丸め込む自信も少しだけあるが、
いずれにせよフォローが大変だろうな。
そんな事を考えている内に、オレは朝日と羽美の温もりに包まれながら、今度こそ
心地よい眠りへと落ちて行った。

<終>
※ちょっとしたお楽しみを提供します。スレッドはそのままで、今しばらくお待ち下さい。

140 :いむそむにあ お楽しみ兼あとがき:04/06/27 12:58 ID:JP24h11W
昨夜全く眠れなかったので、その事をネタにして一気に書きました。
さてお楽しみです。ちょっとしたクイズを出題しましょう。

Q.
昨夜改蔵くんは羽美ちゃんに対し、あるプレイを行っていました。
その昨夜行なったプレイとは、一体何でしょうか?

私最近は五分間ミステリーにハマってるので、ついでだから遊んでみました。
ヒントは文中に隠されてます。答えはいずれまた。

リクを頂けるのは有り難いのですが、部長さん×羽美ちゃんは私には到底無理です。
と言うか現状では満足頂けるようなシチュを思い付きません。大変申し訳ない!
下僕の娘はシチュが最初にあったので、たまたま書けた物です。ハイ。

自分としては先々週の部長×亜留美ちゃんが壁の向こうで――
みたいなの想像したんですけど、それもいつになる事やら…

かってな書き手で申し訳ありません。では失礼します。

141 :名無しさん@ピンキー:04/06/27 14:00 ID:bb3Au+Zg
マット束縛プレイに違いない

ないかorz
乙です、続き楽しみにしてます

142 :名無しさん@ピンキー:04/06/28 21:10 ID:hC+44M+F
...携帯を入れた?!
濡れて壊れるか。

143 :名無しさん@ピンキー:04/06/28 22:05 ID:OdH/7cXB
>140
わかった!サイコミュプレイだ!
・・どんなんやねん。
そうか、カーテンがない所を見ると、カーテンプレイだ!
・・・だから、どんなんやねん、それ。

いくら自分が寝れなかったからって、俺を眠れなくする気だというのか!あああ気になる。

144 :前スレ396:04/06/28 23:53 ID:iEwirGre
わああスイマセンスイマセン!
眠れなくなったら困りますよね、では答え行きます。
>>143さん、かなりいい所に注目してらっしゃいましたよ。

A.
朝日が差し込む部屋なのですから、少なくともカーテンや雨戸の類を
閉めていない事が分かります。さらに部屋の中には夜の湿った風が
吹き込んでる訳ですから、二人の寝ていた部屋の窓は開いておりました。
つまり改蔵くんは羽美ちゃんの声が外に漏れるような条件下で、
彼女を抱いていた訳です。
一種の羞恥プレイですね。
…この問題設定って反則なのかな?

「カメラ付きケータイによるハメ撮り」とかも予想してたんですが…

では皆様、お休みなさい。

145 :143:04/06/29 12:24 ID:BnJRcga4
>144 ありがとう ぐっすりねむれた

146 :名無しさん@ピンキー:04/06/29 14:40 ID:Kl4BmhDJ
気づかなかったな…3分間クッキングより難しいじゃないか

147 :名無しさん@ピンキー:04/06/29 22:49 ID:pjUDGJqy
んー 羽美ちゃんのアノ時の声かー。

本スレでは改蔵キャラの声優あてはめをやってますが、エロパロスレとしては
声質よりよがり声がどんな感じなのかのほうが興味ありますな。

148 :SS保管人:04/07/01 00:14 ID:gSpDUkN1
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

保管庫を移転しました。
今までの所と比べると非常に軽くなっております。


>>140
お互いのオナニーを見せ合いながらのテレホンセックスぷれいかとw


149 :名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:38 ID:82TExMTI
保管するスレってどういう基準で選んでるんだろう。
もしかしなくても管理人の好みだけ?

150 :SS保管人:04/07/01 18:56 ID:mNml3Geq
>>149
最初の頃は好きな作品のスレから収蔵してましたが、今では適当に目に付いたスレを。


151 :名無しさん@ピンキー:04/07/02 01:37 ID:LEk6n7zu
改蔵……打ち切りです

152 :名無しさん@ピンキー:04/07/02 16:02 ID:tSs5lmgh
サンデーに載ってたあれは、打ち切りを予告してるのか・・

153 :名無しさん@ピンキー:04/07/02 16:25 ID:uzcp/jWB
もうこのスレに久米田先生を解き放って欲しい

154 :名無しさん@ピンキー:04/07/02 18:40 ID:0YTTsQG/
>>151>>152
FAXの送信日をよく見ろ。


155 :元229:04/07/02 22:16 ID:i8d89omd
元229です。

>前スレ396様
いいですねー。とくに、
>本当に人の役に立ちたければ、お前は何もせず、そのままでいてくれたらいいんだよ。
が、なんかいいです。

で、私ですが、小品を2作、連続して一気に投下します。
申し訳ありませんが >84の甘々ラヴコメではありません。それはもう少しお待ちください。

1作目は、地丹視点の改×羽です。二人がSEXして地丹が見てるだけ?で、ヤマもオチも特
にありません(イミがないかは自分では判らないです)。
筋立ては全然違うけど「ガンガンミッドナイト」の回の雰囲気を狙ったつもりなんですが。
5分割。

もう一作に関しては、こちらの投下終了後に。

156 :それさえもおそらくは平穏な日々:1:04/07/02 22:17 ID:i8d89omd
また不審火で家が焼けた。
何度坪内家は全焼すればいいんだろう。まあもう慣れっこだ。なぜかすぐまた建つんだし。
さしあたり今夜のねぐらを探さないといけない。竹田の家は今週いっぱい留守だったな。亜留美(未だ
に先輩になった気がしない。だから、少なくとも脳内では呼び捨てだ。)の家に行こうにも、ストーカ
ー衣装が灰になっちゃったし、新調するまでに3日はかかるし…。
改蔵くんちに行くしかないか。あの二人のSEXも見飽きたけど。

彼らの部屋はいつぞやのリフォームでハチャメチャな造りになってるので、訳のわからないところに鍵
のかからない窓とかあったりする。首尾よく入り込めた。
けど改蔵くんたちはいない。家の中にはいるみたいだけど探すのも億劫だ。
それに彼らがいるかどうかはどうでもいい。ねぐらなんだから。リフォームのとき作ったペット小屋み
たいな所に目立たないように入り込み、食べかけのうまい棒(テーブルの上にあった)をかじる。
しばらくして改蔵くんたちの声が聞こえてきた。
「…も、やっちゃってないんでしょ?それってさぁ」
「関係ないって。それは別だってば。いつもそんなもんだろうが。」
「ほんとなの?信じらんない。いつもがいつもだもん。」
何の話をしてるんだろう?とりあえず、なんか言い合いながら部屋に入ってきた。
二人ともパジャマ姿だ。僕がいるのには気づいてないらしい。僕も特に声はかけない。
タオルを使ってるところを見ると羽美ちゃんは風呂上りか。
改蔵くんの女の子関係で揉めてるみたいなんだけど、それはそれとしてヤルつもりらしい。

口論しながらパジャマを脱いで例のWベッドに入り、電波っぽい単語の応酬をしつつベッドの中で下着
も剥ぎ、非難しあいながらお互いを愛撫する。さすがにキスをし始めると二人とも無言になったけど。
まあこれもいつもの事だ。そしてこの二人の場合、最近はもうさほど時間をかけずに前戯を終える。
今日もごくあっさりとした流れで身体を重ね、挿入した。

157 :それさえもおそらくは平穏な日々:2:04/07/02 22:18 ID:i8d89omd
挿れてからも別に派手に嬌声を上げたりしない。ハアハアの音だけが淡泊に部屋にこもる。
なんていうか、SEXも毎日の当たり前の日課になると、こんな風にお茶漬けを食べるみたいに淡々と
こなすようになるんだろうか。17歳同士のカップルがこんな事でいいのかね。

しかし毎晩毎晩飽きないのかなあと思ったら…してる最中に羽美ちゃんがあくびをした。
なんだ、やっぱり飽きるんだな(笑)。
腰の動きを少し止め、上になっている改蔵くんが言う。
「こら。まじめにやれよ。」
「ごめーん。なんか眠くて…」
「やる気ないのかよ。感じてないのか?」
「感じてるよー。こんな濡れてんじゃん、わかるでしょ?」
改蔵くんは再び腰を動かし始めた。
たしかにじゅぐ、じゅぐ…と濡れてる粘膜のこすれる音がする。身体にかけた毛布で見えないけど。
羽美ちゃんが少しだけ声を漏らす。
かえってわざとらしいと感じたのか、改蔵くんは腰を動かすのをまた止めた。
「どしたの…。しらけちゃった?」
「んー。」
「やめちゃうの?」
「んー。」
改蔵くんは腕で身体を支えるのもやめ、羽美ちゃんに全体重をかけた。
「おもいー。改蔵重いー。」
羽美ちゃんが下でじたばたする。
「重いってばー。聞いてるの改蔵?」
「聞いてるよ。なーんか、新しい刺激ないかな…おい下っ端、なんかないか?」
なんだ、僕がいるのに気づいてたのか。もっとも別に隠れようとしてた訳じゃないけど。


158 :それさえもおそらくは平穏な日々:3:04/07/02 22:19 ID:i8d89omd
「やだ…地丹くんいたの?なんであんたいんの?」
「うちがまた不審火で焼けまして…」
「なんだ、気づいてなかったのか羽美。俺は部屋に入った時からいるのに気づいてたぞ。」
「恥ずかしいよぉ。地丹くん見ないでよ…」
「へへへー。やだねー、最後まで見るもんねー。いいだろ?改蔵くん。」
「ああ。いいじゃんか羽美、今夜初めてな事じゃないんだし…見させてあげようぜ…」
「まあそうだけど…そうね…害ないしね…」
「じゃあさ、じゃあ、ねえ羽美ちゃん、アソコが繋がってる所、見せてくんない?」
「いくらなんでもそれはやだよー。」
「そうか?俺は繋がった所見られた方が興奮…いてて殴るな。ま、今のままでも少しは刺激になるか…」
改蔵くんはそう言うと羽美ちゃんの乳首を舌で転がしだした。二人はまた複雑に絡み合ってゆく。

さほど燃え上がりもしないが二人の世界に浸りきってる。もう部屋に入るときの口論はどっかに行って
しまったようだ。なんか邪魔したくなって、僕は口を挟む事にした。
「なんだかなー。これで『付き合ってない』とか言ってんだから恐れ入るよ…」
「え?私たち付き合ってなかったわよ?」
騎乗位でゆっくり腰を使いながら羽美ちゃんが答えた。まだ学校にいる時と同じ口調と表情のままだ。
「んな事言ったって、ずっと前からエッチしてたじゃないか?こんな動かぬ証拠を…」
「だって…一緒に暮らしてれば、ねえ改蔵?」
「そりゃそうだ。一緒に暮らしてれば、付き合ってなくともSEX位するさ。」
「一緒に暮らしたりエッチするのは、付き合っているうちに入らないのかよ?」
「入らないでしょ。やっぱ、付き合うってのは、告られたり友達に紹介されたり…で、デートしたり二
人で映画見たり…そうやって仲が進展していくの。私と改蔵って違うでしょ?」
どうやら、この二人にとって、「付き合ってる」の単語に対する感覚が一般人と違うらしい。なんつー
か、幼馴染のままずーっと一緒にすごしてこうして暮らしてると、こんな感じになるんだろうか。

159 :それさえもおそらくは平穏な日々:4:04/07/02 22:20 ID:i8d89omd
改蔵くんが身体を起こし、対面座位になる。でもまだイマイチのらないらしく、僕に訊ねた。
「…それより、新しい刺激のほうはどうだよ?なんかないかな?」
「僕にエッチのやり方を聞かないでくれよ…そうだな、くすぐりっこでもしたら?ハメたまま。」
改蔵くんは羽美ちゃんの脇腹に手を持っていってくすぐりはじめた。
「こ、こら、なにすんのよ、ちょっ…うひゃは、ははは。地丹の馬鹿、変な事言う…もははは。」
「お?アソコが締まる締まる。なんかいいぞ、面白いな。」
「やめ…怒るわよ、そんな…もは、もはははは。もはははははは。」
「おっさんみたいな笑い方だなお前。」
「るさいわね、好きでこんな…もは、やめ、むおははははははははは。」
笑うたびに小さなおっぱいがぷるぷる揺れる。羽美ちゃんは抵抗したが改蔵くんに組み伏せられてしま
う。下になってさらに悶絶し続ける。抵抗だけでは駄目と思ったか、負けじと彼をくすぐりだした。
「もはは、しかえしー。もはははは。」
「やめ、ばかお前、なにす…わひゃ。この…やろ…わひゃひゃひゃ。」
「変な笑い声、もはは。人の事いえないじゃん…もははは。」
Wベッドが普通にエッチしてたときより大きくギシギシ音を立てている。

…ほんとにやるとは思わなかったよ。
大きなベッドの上で、全裸で下半身ハメたまま、くすぐりっこして笑いあってる二人。
はた目から見たらバカみたいだ。ていうかバカップルそのものだが。ていうかバカ夫婦な訳だが。

毛布が床に落ちた。二人の繋がってる所がこっちに見えたり隠れたりする。動物的な光景だ。
だんだん笑い声はあえぎ声にかわってゆき、くすぐっていた手は愛撫の動きになってきている。くすぐ
りあってるうち気持ちよくなってきたらしい。そしてごく普通のSEXの絡み合いに戻ってきた。
後はいつものパターンだ。
互いの高まりを同調させるようにしながら、地味に無造作にイク気らしい。

160 :それさえもおそらくは平穏な日々:5 おしまい:04/07/02 22:21 ID:i8d89omd
「ん…そろそろ…」
「良くなってきた?改蔵がんばれ。」
「ああ。もうちょっと…かな。」
「じゃあがんばれ。ゴールはすぐそこだよー。ほれ。がんばれ。改蔵がんばれ。がんばれー。」
羽美ちゃんは改蔵くんの脇腹の後ろをペシペシ叩きながら笑顔でがんばれがんばれを繰り返した。
ぐちゅぐちゅ卑猥な音をさせてるアソコの様子と、会話・仕草・表情がすごく不釣合いだ。
「やめれ。俺は馬車馬かよ。」
「あはははー。」
笑い終わると羽美ちゃんは真顔になった。そろそろらしい。改蔵くんも腰の動きがせわしなくなる。
「あ…イクぞ、いいな?」
「うん…」
なんとなく事務的な会話。いつもそうなんだけど。
そしてあっけない絶頂。
二人ともびく…びくっ…となり、息を止めて動かない。少し後、クタッとなると共に長い吐息が出る。
それだけだ。
でも、羽美ちゃんはこんなのでも結構満足そうだ。潤んだ瞳でこっちを向いた。僕がいたのを思い出し、
さすがに恥ずかしそうに目を伏せる。

勝家を出た。いくら見慣れてるとはいえあれ以上は居心地が悪い。ティッシュも随分使ったし。
それより今夜はどうするかな。漫画喫茶ですごそうか。
携帯にメール。鉄道関係で知り合った鹿児島のメル友からだ。何か変わった事あったかと尋ねてる。
変わった事かぁ…家が焼けたのも、改蔵君たちのSEXを見たのも、別に目新しい事じゃないし…。
『特に何もなし。ここんとこずっと平穏な日々だよ。』
そう返信すると、僕はとりあえず一番近いコンビニに向かう事にした。

‐完‐

161 :元229:04/07/02 22:23 ID:i8d89omd
1作目は以上です。スレ汚し失礼しました。

今回の2作品、実はもっと時間をかけてひと月くらい空けて別々に投下するペースで書き進め
てたんですが、今のうちにに載せる事にして急遽仕上げました。
(理由は、まあ、改蔵が終わりそうだからなんですが、実は改蔵の終わりってのは壮大なネタ
 なんじゃないかという気も未だにしてます。でも一応ね)

次、2作目は、羽美ちゃんの「アソコ」が主題です。それ以外の何もありません。
SEXシーンすらないです。ひたすら羽美ちゃんのアソコだけ。
なんせ、やたら性欲が昂進してる日に突然思いついて、劣情に身を委ね書いたものをベースに
してるので(後でだいぶ手を加えましたが)、もう身も蓋もありません。
6分割。

162 :名無しさん@ピンキー:04/07/02 22:24 ID:iGdWUOFz
(((((((( ;゚Д゚)))))))

163 :二人が互いにわざと負けようとした理由:1:04/07/02 22:24 ID:i8d89omd
「やだー。ねー改蔵、もーいやー。やめてー。」
羽美はさすがに真っ赤な顔だ。
「だめだよ。今、見始めたばっかじゃないか。もっとよく見せろよ。」
彼女の恥部を息がかかるほど近くでじっくりと見つめながら、改蔵が答えた。
「だってー。恥ずかしいよぉー。改蔵ぉー。恥ずかしいってばぁー。ねー聞いてるー?」
「聞いてるよ。あれ、お前ちょっと濡れてきてるぞ?見てるだけなのに?」
「嘘だー。そんなの絶対嘘ー。見るなー。あーん恥ずかしいー、恥ずかしいってのにー。」

改蔵の部屋での事である。
休日。今は改蔵の母が買い物に出かけ、二人で留守番中。
あまりにも暇なので、二人で賭けトランプをしていたのだが。
最初のうちは他愛のないものを賭けていたのが、次第に賭ける物がお互いエスカレートしていった。
そして、直前には、改蔵は「負けたら全校生徒の前でもう浮気をしない宣言をする」というのを賭け、
羽美は「負けたら改蔵にアソコを好きなだけ見せる」というのを賭けるまでに至っていたのだ。
まあ、ちょっといつもと違う刺激が欲しかったというのもある。
改蔵は感情、思考を顔に出さずにいることが比較的簡単にできる。それに対し、羽美は…。
本気でカードゲームで賭をしたら、勝敗の行方は、火を見るより明らかであったのだ。

羽美は今、仰向けに畳の上に直に横たわり、パンツを脱いでミニスカートをめくり上げ、脚を持ち上げ
M字型に大きく広げた状態だ。膝は自分で抱えている。上半身およびスカートを脱がないのは、いつ母
が帰宅するかわからないからだ。
午後2時、日は高い。一応カーテンは閉めてあるが、午後のほんのり暖かな日差しが漏れ入って羽美の
アソコに降り注いでいる。改蔵はしばらくぶりに明るい所で見る羽美の秘部を、毛穴一個、小皺一本ま
で見逃さないくらいの観察力でもって食い入るように見ている。

164 :二人が互いにわざと負けようとした理由:2:04/07/02 22:25 ID:i8d89omd
なにしろ、この次はいつ見せてもらえるかわからないのだ。
いまだに羽美はSEXの最中ですら改蔵にアソコを見せてくれない。部屋の明かりを消し、布団を被っ
た状態でないと、恥ずかしくって駄目と言って普通に抱かれるのすら拒否するのだ。
今回のことは本当に例外と考えるしかない。改蔵は目によーく焼き付けておくつもりだった。

両腿に挟まれた部分は、中央に縦に走る割れ目の両脇が肌色のまま柔かく盛り上がり、そこに縮れた毛
がびっしり密生している。その密生を掻き分けると見える肉のひだは目の覚めるほど綺麗な桜色。すこ
し濡れてぬめぬめとしてるせいもあり、かなり欲情を掻き立てる。
「ねーまだー?もう止めようよぉ。お義母さんそろそろ帰ってくるよぉー。」
羽美の口調は懇願調だ。改蔵は無視して観察を続ける。
(んー…こうしてみるとほんと一輪の花みたいだな…)
薄手の肉のひだは実際に花弁のようで、微妙に厚さと幅を変え複雑にうねりながら、黒い草叢に縁取ら
れた割れ目から顔を覗かせている。上の方、花弁の両側が合わさった所に可愛らしい突起が飛び出して
いる。さっきは隠れていたのに、勃起し始めているらしい。
「うー。改蔵のばかー。すけべー。へんたいー。へんしつしゃー。それから…っと、ちょっとちょっ
と!広げないでよ、広げるのなし!ぎゃー、やめろー!ばかーばかー!こらー!」
無視して改蔵はぐいと両側に押し広げた。
内部の桜色がさらに淡い色になった部分がよく見えるようになった。尿道口、膣口、破れた処女膜…。
「やめやめ、そんな所まで見ていいなんて言ってない!もうおしまい!ね、お・し・ま・いっ!」
「駄目。」
一言で羽美の要求を却下し、全開にした。膣口から中が覗ける。そうか、この壁の内側のうねうねして
る所が、あの絡みつくような刺激を楽しませてくれてるのか・・・急に改蔵が浮かれ出す。
「♪開いてー閉じてー、開いてー閉じてー♪」
「人のお○○こで遊ぶなー!!」

165 :二人が互いにわざと負けようとした理由:3:04/07/02 22:26 ID:i8d89omd
「しかしなんつーか…こうびっしり毛が生えてびらびらも成長して来てると…小さい頃見せてもらった
アレと同じ物体とはとても思えないな。右脇にホクロがあるのだけがあの頃のままか…。」
「ほんっとすけべよね、あんな小さな時から私のココ見て興奮してさ。」
「あの時はお前、自分から見せたんだろ。んで『私も見せたんだから改蔵くんも』って俺のパンツを…」
「…るさい、食い入るように見て興奮してたくせに。ちょうど今とそっくりね。」
「しかし、あの時はびっくりしたぞ。それまで、縦筋がそのままおしっこの出口になってるだけだとば
っかり思ってたからな。」
「…あんた、ばか?」
「それが、なんか割れ目で内側にひだがあるしピンク色だし、穴はもう一個あいてるし…」
「もういいやめて恥ずかしー。どーせその話の続きは、あの時はあんなに綺麗だったのが、よくもまあ
こんなグロテスクになったもんだっていうふうに続くんでしょー?」
「んな事ないさ、お前のココいい形だし、今でもすごく綺麗だぞ?いい色じゃんか。」
「さっき言ったのと矛盾してない?」
「してねーよ。毛が生えてビラビラが育って、だからこそ綺麗だよ。まあ個人差だけどな。」
「…しえちゃんのより、綺麗かな?」
「しえちゃんのは結構こげ茶っぽくなってきてるよ。いや本当。お前のココの方が綺麗な色だって。」
「部長は?」
「黒くはないけど…形がかなり、なんつうか…グロいってほどじゃないけど、アレだから…」
「でも、私、毛深いから…」
「別にいいだろ。気にならないが。ていうか、お前自分でココ見た事あんのか?」
羽美はまた真っ赤になった。彼女が動くとお尻の穴もヒクつく。陰毛はその穴の周囲も取り巻くように
生えており、すごく猥褻な眺めだ。ぼそっとつぶやく。
「まあ…あるよ。」
「鏡でか?初めて見たときはどんな感想だった?」
「3日間落ち込んだ。」
「…そんなもんかね。さてと…ここまで見せたんだし、もう大抵の事はされても恥ずかしくないだろ?」

166 :二人が互いにわざと負けようとした理由:4:04/07/02 22:26 ID:i8d89omd
その言葉の意図を理解し、羽美がじたばたし始める。
改蔵は彼女の両脚を抱え込むようにしてそれを制し、さらに顔を近づけた。
「だめえー!いくら見せようと恥ずかしいってば!…だめ、改蔵、やめ…わー!それ以上するな、する
と呪う、もう呪う、いま呪う、すぐ呪う!のろ…ひゃう!」
改蔵はすでに指で右の花びらのような襞をいじり始めていた。
左手は抵抗しようとする羽美の手を押さえつけている。
見たことがあまりなくとも、どこが感じやすいかは良く判っている。慣れた指使いで、改蔵は濡れそぼ
った秘部を刺激し続けた。そこだけが別な生き物のようにヒクつく。桜色の花びらは改蔵が押し広げな
くとも自然に開いて来て、いじっている指先がねっとりと濡れてくる。
「あ…あー…ん、もう…や…だぁ…恥ずかし…いっ…てばぁ…」
「お前、ここ…感じるんだよなー…ほら、どうだ?」
「うそー。うそだもん、そんなことないもん…」
「何が嘘だよ?ほら、こうしたら…どうだ?」
小さく膨れ上がった突起部を軽くつついた。羽美がビクッと跳ねる。大声が出そうになり、あわてて自
分の口を手で押さえる。ちょっとやりすぎかな、と思ったが、改蔵の気持ちももう止まらなかった。

改蔵は舌を使い始めた。舌先で敏感な所をつつく。滴る露を舐め取り、膣口の周りを刺激する。
今までこんな事は絶対に拒まれていた。だが、今日の羽美は拒まない。というか、もう拒もうにも拒め
なくなってるようだ。
初めて舐める羽美のアソコの味は…別に他の女の子と変わりはない。
まあ、いくら改蔵でも、女の子のソコを舐めて味の違いが判るほど経験がある訳でもないのだ。
舐めながら上目遣いで表情を見る。
羽美は顔が真っ赤に高潮し、涙を流している。髪の毛が乱れ、息が荒い。
改蔵の下半身も、もう我慢できないほどいきり立ってきていた。

167 :二人が互いにわざと負けようとした理由:5:04/07/02 22:27 ID:i8d89omd
ズボンを下ろそう、挿れたくてたまらん…と改蔵が考え始めた時。
羽美が口を押さえていられなくなった。あれ、と改蔵が思うまもなく、両脚がびくんっ、と伸び、両手
を畳に爪を立て、全身が強張る。
改蔵は顔を離し刺激をやめたがもう止まらない。そのまま羽美は、声にならない声を漏らす。
そして、びく、びく、びく…と、のけぞるように…。
柔らかな午後の日差しを浴びた羽美のアソコは、改蔵の目の前の数センチの所で、透明な露を漏らしな
がら痙攣するように収縮を繰り返していた。
「は、あ…ああ…、はあ、はあ…」
羽美は呆然としたように天井を見上げながら荒い息をしている。
「へー…女の子のココ、イク瞬間ってこんな風になるんだな…じかに見るのは初めてだ…」
「あのね…馬鹿…あんなこと…私…」
「ただいまー。改蔵。羽美ちゃん。シュークリーム買ってきたから、お茶にしましょう」
玄関から声がした。改蔵の母が買い物から帰ってきたのだ。

彼女は、居間に二人がいないのを見ると改蔵の部屋の前まであっという間に来てドアをノックした。
「ね、いるんでしょ?エクレアもある…あら、何バタバタ音させてるの?」
「いやー。なんでもー。お茶沸かすのこれからだろ、沸くまでには行くから…」
改蔵は数センチだけ部屋のドアを開け無表情を装って応対した。開けないと却って怪しまれる。
狭い隙間から母が中を覗き込む。改蔵の股間には気づいていないようだ。
「…どうしたの羽美ちゃん顔真っ赤よ?あら、畳のそこ、なんだか濡れてるわね、なにかこぼした?」
羽美はスカートの裾を引きちぎれそうなほど引き下げ正座している。パンツをはく間がなかったので、
それは尻の下に挟み込んで隠している。でも、内股も濡れてるのに気づかれたら…。
「い、いや、その、あの…その…」
しどろもどろだ。
「な、なんでもないんです、お義母様…ちょっと、ええと、改蔵、ね?そうよね?」

168 :二人が互いにわざと負けようとした理由:6 おしまい:04/07/02 22:28 ID:i8d89omd
改蔵は答えようがない。どうしろと言うのだ。
「…なんなのかしら?」
母は誰にともなくあいまいな問いかけをする。が、次の瞬間急に態度が変わった。わざとらしく慌てる。
「そうそう、私まだ買い足りない物があったんだわ、ちょっと、街に戻って、買って来なくちゃ。」
「??」
「そうね、あと2時間は戻らないから。シュークリームは置いて行くから、好きに食べてね。」
というと、彼女はそそくさと再び外出してしまった。

「…わかっちゃったのかな?私たちが何してたのか。」
「かもな。」
改蔵の母がいなくなり、また二人きりになった部屋で二人は気まずそうにしている。
「ねー改蔵。どうする?」
「何をだよ?」
「な、なにをって…」
羽美は真っ赤になった。畳にじかに座って脚をもじもじさせている。そのたびにミニスカの裾から草む
らと花びらがちらちらと…。そこを見ながら改蔵は言った。
「じゃあ、また、トランプしようか。俺が勝ったら、さっきの続きな。」
「エッチね、ほんとエッチね。続きって、あれ以上をお義母さんが帰ってくるまでされ続けたら…」
「まあ待て。その代わりさ、お前が勝ったらさ」
「私が勝ったら?」
「お返しに、俺のコレをお前の好きにしていいよ。舐めても咥えても何してもいいぞ。どうだ?」
「…何それ、勝つと負けるで気持ちいい側が逆じゃないよ?賭けになんないでしょ、全くもう…」
そう言いながら羽美は部屋の脇に片付けられていたトランプを二人の間に置き直した。

−完−

169 :名無しさん@ピンキー:04/07/02 23:52 ID:G1+k8uP6
中年夫婦のような爛れた性生活、イイ!
見てるだけで汁が迸るような描写、イイぞお!!

つーかお待ちしておりました。激しくグッジョ!

170 :名無しさん@ピンキー:04/07/03 07:31 ID:NtzKskZy
ラブラブだな……

171 :名無しさん@ピンキー:04/07/03 19:22 ID:mExfYI+d
すっごく良かった。得した気分だよ。

172 :名無しさん@ピンキー:04/07/04 16:45 ID:VwhtyLRK
>>151-152
それにもし終わったとしても「打ち切り」とは言わんだろ

173 :名無しさん@ピンキー:04/07/06 14:08 ID:PyoizPxl
円満終了ではない

174 :名無しさん@ピンキー:04/07/08 13:37 ID:tqqBof33
改蔵終わったりしたら漏れは世を儚んで旅に出る・・・

175 :名無しさん@ピンキー:04/07/08 13:47 ID:1TYJXhiF
自分探しの旅に出るのですね

176 :名無しさん@ピンキー:04/07/13 22:37 ID:MBqDBqRX
もうそんな季節か

177 :名無しさん@ピンキー:04/07/15 00:18 ID:nfgaOlD0
今日怖くてサンデーが読めませんですた

178 :天才塾小噺作成コース:04/07/15 20:15 ID:kheIu3c3
新・小噺 その七:みのv.s.うーみん

みの「で、どうしたの奥さん?」
羽美「主人が、してくれないんです」
みの「ご主人 普段何しているの?」
羽美「高校生です。私もそうですが。」
みの「はあ、高校生夫婦なの?で奥さん、してくれないって、いつからしてくれてないのご主人?」
羽美「現世で知り合ったときからです。私は7度生まれ変わっているわけですが、そのうち3度は今の
   主人と夫婦(めおと)でしたから・・・」
みの「な、何の話よ、てか今電話してても大丈夫なの?」
羽美「今、街頭のTVで番組見ながら携帯でかけてます。人は私を避けてますけど大丈夫です」
みの「そうなの。で、知り合ったときからずっとしてないって、つまり奥さんって、処女なの?そう。
   処女で女子高生の人妻はあはあ・・・何でしてもらえないの?ご主人も童貞なの?」
羽美「主人はあちこちでやりまくってます。ってか、してくれない理由を知りたいのは私なんですが」
みの「あそうか。つまり奥さんは、ご主人があっちこっちでやりまくってるのに指一本触れてもらえな
   い欲求不満に毎夜悶々として、仕方ないので17歳の火照った体をはあはあ」
羽美「大丈夫ですか息荒いですけど。なんかTVの画面にモザイクかかってますけどどうしました?」
みの「はあはあそれはいーのよ、ああ、奥さんちょっと待って、いまCM入れるから」
―――
みの「というわけですっきりしたわけだけど、奥さんまだ電話続けていいの?」
羽美「はい。でもなんか画面の床にティッシュが落ちてますけど」
みの「それはいーのよ奥さん。で、ご主人にしてもらう為に奥さんから積極的にアクションとかは?」
羽美「毎晩、シースルーのネグリジェを着てその下は黒い下着だけつけて主人の布団に入り込んで」
みの「はあはあ、それで?」
羽美「で、寝入った彼の耳元で「私とHするってことでFA?」って繰り返すんですけど駄目なんです」
みの「そりゃ奥さん、あんたが悪いよ」

179 :天才塾小噺作成コース:04/07/15 20:16 ID:kheIu3c3
新・小噺 その八:古いネタシリーズその4(一巻より)/雌ってるつもり!?

ムケ皮「雨ニモムケズ!風ニモムケズ!ボークたちは・・・叫ぶしびんの会!!そしてボクが・・・」
羽美 「んー。どう思いますこれ?」
すず 「そうね平均くらいじゃない?もうちょっと曲がってた方が好みだけど」
ムケ皮「こらこら人のナニを講評するな、女子高生だろ!!ここは真っ赤になって恥らいながら背を向
    けて「服を着ろ服を!!」って言うはずのシーンじゃないか!!」
羽美 「来る所を間違えたわね。ここはエロパロスレよ、本編じゃないわ。女子キャラのH関連属性も
    数倍増しなの。で、部長、コレ形は結構いいと思うんですけど」
すず 「あとは硬さね・・・手に取ってみないとなんともいえないか。ちょっと君、このしびん抜いて
    握らせてくれないかしら?」
ムケ皮「断る!このしびんはボークたちの存在価値そのものだ、抜くわけにはいかん!!」
羽美 「んじゃ、部長、本編でしたみたく勃起させて割らせちゃいましょうよ」
ムケ皮「うははは!あの、身体の前に下着姿の絵をぶら下げて騙すやつか!?その手は・・・」
すず 「だから、ここはエロパロスレだってば。当然私たちの実物フルヌードよ、ほらね」
ムケ皮「うお―――!!(しびん割れる)」
羽美 「あらら。この様子だと別に二人して大股開きでアソコ見せなくとも割れたんじゃないですか?
    だけど皮被ってるじゃない、しかもさっきより小さくなってません?」
すず 「おそらくしびんが取れると皮が戻っちゃうのね。大きさの方はしびんのガラスの凸レンズ効果
    で大きく見えてたんだわ。で、硬さは、と・・・うーん、しびんを割ったにしては・・・」
羽美 「それにもっと黒ずんでないと・・・」
すず 「こっちの会員君のは結構黒いわ、羽美ちゃん好みじゃない?私はあっちの剥けてる会員君で」
羽美 「じゃ、このペア同士でHしましょうか。さっそく・・・あんあん」
ムケ皮「わーん、おまえらヤリ始めるなでちゅ!ていうかあぶれたボークの立場はどうなるでちゅか!?」
すず 「あんあん、名前がムケ皮なのに剥けてない人に立場なんてないわ、あんあん」

180 :天才塾小噺作成コース:04/07/15 20:20 ID:kheIu3c3
新・小噺 その九:良い子の皆さんは真似しないでね

改蔵「はあはあ、俺、もう・・・いきそうだ・・・」
羽美「やん、まだよ、夕べいけなかったから今夜は私もいきたい、もうちょっと我慢して、あんあん」
改蔵「だめだ、でる・・・」
羽美「まってー!!そうだ、これでどうだ―――いけないでしょっ!」
改蔵「いでででででっっ、耳がちぎれる!!」
羽美「あんあん、痛みで気が散って少し持ち直したでしょ?」
改蔵「はあはあ、でも・・・はあはあ、また・・・」
羽美「なんでなのよぉ、先にいっちゃやだってばー!!こーしたらどうだー!!」
改蔵「のわわわ、タマ引っ張るな、瘤取り爺さんの瘤じゃないんだー!!」
羽美「だって射精の時ってタマが引っ込むでしょ?引っ張っり出しとけばいかないんじゃ・・・」
改蔵「んな無茶な・・・はあはあ、はあはあ」
羽美「あ!私がなんかするから予告なしにいく気でしょ!そんなのすぐばれるんだからね!」
改蔵「はあはあ、はあはあ」
羽美「あんあん・・・改蔵、だんだん私も良くなってきたよぉ・・・やだ、またおちんちんビクビクし
   だしたー!もう少しなのに!よーし最後の手段よ―――っ!!」
改蔵「ぐええええ、く、首絞めるなあ・・・ぐるじ・・・!!」
羽美「そうよもう少し・・・いきそう、ああいきそう・・・い、いくぅ・・・!!」
改蔵「俺は・・・別の意味で・・・逝く・・・がく。」
羽美「いっちゃった・・・改蔵良かったよ、久々の天国・・・あれ?改蔵?どうしちゃったの?」
改蔵「●」
羽美「改蔵!?改蔵!?ほんとに逝っちゃったの?リアルで天国逝き!?」
改蔵「ぐへ、ごほ、がふ・・・お、おまえ・・・阿部定になる気かよっ!!」
羽美「あー、生きてたーよかったー!!でも改蔵、阿部定って何?(説明省略)へーそういう人がいたの
   そっかぁ私も・・・あら改蔵何怯えてるの?この包丁に深い意味はないわ、こっち来なさいよ」

181 :名無しさん@ピンキー:04/07/15 21:26 ID:7zJRfO5M
小噺、乙!
叫ぶシビンの会、なつかし〜!
阿部定羽美、ブラックユーモアでGoods!

182 :名無しさん@ピンキー:04/07/15 21:33 ID:Exm68tZ4
小噺たん乙!


>>177
今週はサンデーがお休み

183 :名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:49 ID:LPwbUAuF
>>180補足
ttp://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/abesada.htm

184 :名無しさん@ピンキー:04/07/18 02:18 ID:ZSoImEUV
http://www.uploda.org/file/1350.jpg
さようなら、さようなら改蔵

185 :名無しさん@ピンキー:04/07/18 04:47 ID:JKbYrG/J
>184
氏んでくれない?

186 :名無しさん@ピンキー:04/07/18 23:33 ID:eW1oKMzP
そして
またきて改蔵がはじまります。

187 :名無しさん@ピンキー:04/07/19 19:02 ID:IobxiCYC
そんなレスにすら希望を感じてしまう漏れ

188 :名無しさん@ピンキー:04/07/21 14:51 ID:TsNNRghq
夢オチっ・・・・・!

189 :名無しさん@ピンキー:04/07/21 19:09 ID:OpfS6UkF
最終回読んだ。
これが今までの世界観をぶっ潰す終わり方ってヤツか。

190 :名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:38 ID:7If44fhg
>184
バレだったのか。

191 :名無しさん@ピンキー:04/07/22 00:55 ID:B3ptZ3Xr
だからいったのにorz
早めにソース入ったからorz

192 :名無しさん@ピンキー:04/07/22 01:43 ID:whLagvdA
>>190
用心して見てなかったんだけどどんな絵だったの?

193 :名無しさん@ピンキー:04/07/22 06:42 ID:eSwNDYl0
>192
ラスト1ページの総天然色UP。神職人のイラストかと思っていた。

194 :元229:04/07/24 12:25 ID:4LtUx/EQ
元229です。
最終回読みました。一回読んだときはちょっと?と思いましたが、読むほどに味があったりして。
まあ、今書いてる作品はこの最終回にあまり影響をされないみたいで、近いうちに投下できそう
なんでほっとしてるんですが。

あと一週間ほどお待ちください。

改蔵が終わって、このスレが廃れるのを恐れて自作を宣伝しに来た元229でした。では。

195 :名無しさん@ピンキー:04/07/24 14:21 ID:hhPru/ZC
楽しみに待っています

196 :名無しさん@ピンキー:04/07/24 19:03 ID:N9TnKClp
最終回、批判もあるけど、漏れはきれいにまとまってたと思ふ
少なくともホッケーのときよりはマシw

職人さんはまだまだがんがってください

197 :名無しさん@ピンキー:04/07/27 20:29 ID:QD9xs1v9
最終回読んだ。(((((((( ;゚Д゚)))))))

198 :名無しさん@ピンキー:04/07/29 00:51 ID:sN1mecgA
やはりあの後の展開からネタを考えるのしんどいかな。



199 :名無しさん@ピンキー:04/07/29 09:40 ID:xV3/Kza4
いまごろになってサンデー編集長への怒りがこみ上げてくる漏れ

200 :名無しさん@ピンキー:04/07/30 01:28 ID:Er3QxXu/
これのSS置いてるサイトってあんま見ないな


201 :名無しさん@ピンキー:04/07/30 02:45 ID:Fiu0ov6i
つーか見た事無いんだが…あるの?>SS置いてるサイト

202 :名無しさん@ピンキー:04/07/30 17:38 ID:AaRH23ec
やっぱりあの最終回強烈だったな、電波な改蔵や羽美はホントに電波だった。

最終回に引っ張られるのなら逆手にとって「石神井病院物語」なんてのは?
すず女医や神崎・山田・しえたち看護婦の奮戦記。

203 :名無しさん@ピンキー:04/07/31 00:54 ID:FZibbDd1
age〜

204 :名無しさん@ピンキー:04/07/31 01:01 ID:OolnNZAA
ネタは考えてあるが
一応26巻発売後に描く事にする

単行本で何らかの補正を希望したいが

205 :名無しさん@ピンキー:04/07/31 10:50 ID:QDPq5Am5
なんか、安易にインパクトを求めた最終回だった
これまで改蔵内でネタにしてたのを自分でやっちゃった感じ
なんだかなあ・・・

206 :前スレ396:04/07/31 11:45 ID:hh7WFshj
ども。
賛否両論の最終回、僕も読みました。
んであの最終回をネタにするなら、僕もやってみようかなと思います。
一仕事上げたら取り掛かろうかといった所で、ネタもまだ無しの状態。

>>204さんの最終回ネタも是非読みたいっす。

207 :名無しさん@ピンキー:04/07/31 13:27 ID:wBHR9K3B
羽美と改蔵と入れ違いに、これから久米田さんが半年くらい精神病院に入院して
退院後フラッと復帰するんじゃないかと思っている(苦笑)

208 :名無しさん@ピンキー:04/07/31 14:32 ID:XkIT1sB3
「石神井病院物語」おもしろそう。
ところで妙に心に引っかかった本スレのコピペ。

149 :名無しさんの次レスにご期待下さい :04/07/28 00:42 ID:h9AEYuzg
最終回の後、「ここはリアル病院ではどういうシーンになってるんだろ」とか考えながら読むのが楽しい。
特に穴があったら入りたい回での羽美がツボった。
なーんもない病院の床をながめて「地丹くんがビミョーに頭の長い人に連れられていった。
でもバリアみたいなのが張ってて入れないんです」とかきっと言ってたんだよ、この娘。
せつないような、それでいて萌えるような複雑な気持ちになった。


そういう、患者さんたちと向き合う病院関係者の物語。イイかも!


209 :元229:04/07/31 20:23 ID:OQ0fOFxz
元229です。やっぱみなさんいろいろ考えてますね。

例の( >84参照)改×羽ラヴコメの第一話が出来ました。
第一話、って事は続くって事です。初めての、続きがあるのを前提として書いた作品です。
今の所4話まで構想がありますが、飽きれば端折ってしまうかもしれないし、のればもっと書くかも。

前も書きましたが、この話、本編最終回からあまり影響を受けずに済んでます。
それはちょっと「禁じ手」かもしれない設定を使ったせいです(最初のほうですぐわかります)。
この設定、濫用するとこの世界をぶち壊しかねないんで、慎重に取り扱うつもりではいるんですが。
正直使うか迷ったんですが、うまく手短に作品にあう設定を他に見つけられなかったもんで。

葵〜が「ラヴコメタッチのエロパロ」だとしたら、今回のは「エロパロの枠を借りたラヴコメ」です。
要するに、ラヴコメであることの方に力点がある訳でして。
12分割予定。ちなみに、第二話はさほど日をおかずに投下できると思います。それ以降は不明。

第一話ではまだSEXシーンは出てきません。

210 :あいつは改蔵 第一話:1:04/07/31 20:25 ID:OQ0fOFxz
「なによっ、悪いのはあんたでしょっ。」
金曜日、学校からの帰り道の私と改蔵。例によって口論の真っ最中。
「なんだそりゃ。羽美がヘンな事言い出すからだろ。この電波女。」
「うるさい、私は別に電波女じゃないっ。まんがの私と混同するな。」
私は改蔵の頭をぺしっと叩いた。なんだよこいつと改蔵も私の頭をぺしっと叩く。結構人通りがあるの
に、私たちは人目もはばからずぺしぺし頭やら肩やら叩き合う。二人ともだんだんムキになる。
叩く私の手を改蔵の手が掴んだ。結構大きな力強い手…ちょっとドキッとする。
最近たまにこういう気持ちになる。なんでなんだろう。
でも私はそれを悟られないようにぱっとあいつの手を振りほどき、ちょうど来たバスに駆け寄った。
乗りつつ振り向いて捨て台詞。
「改蔵のばーか!」
自分でも小学生みたいだと思う。けど、幼馴染同士なんて、大きくなってもこんなもんだ。違うかな?

前の一戸建てを引き払って入居したボロアパートに向かうバスの中、私は考えてる。
(電波女、かぁ…。)
まんが「かってに改蔵」ってのは、私たちをモデルとして実際に起きた出来事をベースに描かれてるん
だけど、まんがにする段階で、現実に対し誇張や脚色がかなり入ってる。
まあ、確かにまんがって、現実をそのままなぞって絵にしただけでは売れないんだろうけど…。
これは別に私たちのまんがに限った事じゃないらしいってのは知ってる。
早い話(これは編集部の人に聞いた話で、あまり口外されると困るそうだ)「名探偵コ○ン」なんかで
も、実際の現場ではコ○ン君以外の推理が当たって解決した事件もいくつかあるんだけど、それだとな
んなのでたいていの場合コ○ン君が解決したって事でまんがにしてるらしいし。
ただ、私たちの場合、デフォルメはストーリーだけじゃないのよね。
センセイには、「私こんな毒電波振りまくような女じゃありません、少し表現を抑えてください」って
言ってあるんだけど、なかなか…。改蔵も「まんがのお前のほうが面白い」って言うし。
いつかみんな呪ってやる。

211 :あいつは改蔵 第一話:2:04/07/31 20:25 ID:OQ0fOFxz
バスを降り、停留所から自宅に向かう。私はまださっきの事で腹を立てている。原因?それは、まあ、
他愛もない事で…。
幸い、今回の喧嘩もまんがには出てこないと思うけどね。実際はあんな軽いひっぱたきあいはよくする
んだけど、センセイや編集さんに「今日はこんな事しました」と定例の時に報告しても、まんがのイメ
ージに合わないのか読んでみると大抵は描かれていないから。
まあそれはいい、それより改蔵のアホの事だ。
思い返せば、帰る前にさっき部室で「家族会議がどうたらこうたら」で盛り上がったときも、ずいぶん
な事言ってくれたじゃないの。あー腹立つ、何であんなのと毎日顔をあわせないといけないんだろ…。
「ただいまー。」
アパートのドアを開けると、びっくりした事にママが目の前に立っている。待ち構えてたらしい。
「羽美、おかえり。帰ってきたばっかで悪いんだけど、落ち着いてよく聞いてね…。」

2時間後。
私は勝家(改蔵んち)のダイニングで暗い気持ちであいつが帰宅するのを待っている。
改蔵のただいまという声。
(あちゃー…とうとう帰ってきちゃった…どんな顔すればいいのよ…)
おばさん(改蔵のお母さん)がいそいそ席を立ち、玄関へ。
「おかえり改蔵、ちょうどよかったわ。新しい家族を紹介するわ。」
そういうと、おばさんは私を改蔵に引き合わせた。私は暗い顔でうつむいたままだ。
「羽美ちゃんとこ今大変でしょ、お父さんがアレであーなってあーだから…それでしばらくの間、家で
ひきとることにしたの。」
私はおどおどと改蔵の表情を見た。ものすごく気まずい空気が、二人の間を流れる。

あー、なんでこんな事になっちゃったんだろう。パパのリストラの事とかはとやかく言うまい。それよ
り、あのボロアパートをさらに引き払ってもっと安くて狭いところに引っ越すからって、なんで私があ
いつの家に引き取られなきゃならないのよ。さっき喧嘩したばっかだってのに…。

212 :あいつは改蔵 第一話:3:04/07/31 20:27 ID:OQ0fOFxz
日曜になった。改蔵のうちに居候してから2日経った事になる。
私は、あてがわれた階段下の小部屋の入り口のドアに鍵をかけ、窓のロックも確認し、カーテンも完全
に閉め、誰も入ってこれない、覗けないのを確かめてから、ようやく着替えにとりかかった。
セーターを脱ぎブラウスを脱ぐ。スカートのボタンは右脇。外しながらも目と耳は油断なく辺りを窺う。
パンツとブラお揃いの花柄の下着姿になった。ブラを外す。胸の先っぽがひんやりする。
がっしゃん、と大きな音。
私は反射的にばっとTシャツを引っつかんで胸を覆う。痛ってえ…といううめき声。
「改蔵ねっ!?」
私はシャツを速やかに被り、ジーンズも穿く。ドアを開け言った。
「どうトラップに引っかかった感想は?人の着替えを覗こうとするからそういう事になるのよ。」
「アホかお前は?誰がお前の着替えなんか覗くか、夕飯が近いから呼ぼうとしただけだぞ。」
改蔵はうずくまって金だらいが落ちた頭を押さえ私を睨みつけている。

2日暮らして判ったのは、まあ、いきなり二人が親密に、なんてありえないって事。こないだまで電波
だスケベだ言い合って毎日のように喧嘩してたのが、一緒に暮らす事になったからってああそうですか、
てな具合に急に仲良くできるわけないのだ。
とにかく、私はこの2日間、必要以上にあいつと衝突している。
「だいたいお前は着替えくらいで大げさなんだよ。ドアに鍵かけときゃ十分だろ。」
「どーだか。あんたがスケベなのは知り過ぎる程知ってるわ。小5の時ポケットに私のパンツを…」
「あれはお前がうちでジュースこぼしてお袋が洗ったの渡すんで持ってたんだよ、何度言わすんだ。」
「小2から小4くらいまでは、1日3回は私のスカートをめくって…」
「そんくらいみんなやってたろ、俺がお前に対してだけやってたわけじゃないだろ。」
「極めつけは中1の時、改蔵の部屋であんたに気を許して上半身裸になったら、押し倒して胸を揉…」
「あー悪かった悪かった、謝るから。な?トラップは止めろ。てかたのむから止めてくれ。」
1時間毎にこんな口論だ。

213 :あいつは改蔵 第一話:4:04/07/31 20:28 ID:OQ0fOFxz
着替え終えると、私は自分の家から持ってきたぴよぴよエプロンをつけておばさんの前に顔を出した。
おばさんが「どーしたのそのカッコ」と言う目つきをしている。察して私はしゃべりだす。
「お世話になる代わりに、お役に立ちたいんです!!」
「はあ?」
「私、ただ飯喰らいできるほど鈍くないです、何かお手伝いします!!私、役に立つ女です、便利な女
です、いいともでタモリに電話持っていくアナウンサー並に役に立つ人間です!!」
「…それはまた実に微妙な役立ちっぷりね。」
てなわけで、私は勝家の家事を手伝う事になった。だけど慣れない家事にドッタンバッタンしまくった
りして。お皿は3枚も割るわ、洗濯機の水量間違えて溢れさせ床を濡らすわ、とうとう改蔵にまで、
「もういい、お前は…何もしないのが、一番助かる。」
と言われてしまった。うう、またセンセイこれを大げさに描くんだろうなー。

夜まで手伝ったらくたくただ。なのに、私はガタン、という物音で目が覚めてしまった。なんかこの部
屋って、たまに音がする。ラップ音かな?別に構わないけど。
寝返りを打つ。おばさんの声がする。電話らしい。こんな夜中に?なんか、私の名前が出てる…。
忍び足、居間に向かい聞き耳を立てる。
「…なんですよ。喧嘩してますね。いえ、そういう喧嘩じゃないんです。心配なさらないで…ええ。え
え。それは…はい…私も早くそうなって欲しいんですけどね。ご飯?良く食べてますよ。」
どうやら私のママと話してるらしい。
「…気が早いんじゃ…未成年ですから双方の両親4人全員の同意署名は確かに要りますけど、今から作
っておくほどの事は…ええ。微妙ですね。どうしても上手くいかないようなら、ちょっと私から後押し
してみようと思いますけど。はい、いくつか仕掛けは仕込んであるんです、それに…」
後は聞かずに階段下の部屋に戻った。家族みんなはどうしてるかな…電話を聞いたら急に気になった。
あの4畳半に3人で暮らすなんて大変そう、私のほうが恵まれてるって言えるのかな…。

でも、おばさんの会話にあった、同意署名とか仕掛けって、何の事だろ?

214 :あいつは改蔵 第一話:4:04/07/31 20:28 ID:OQ0fOFxz
「なるほどね。羽美ちゃんも大変だわ。」
科学部室。部長が、他人事の顔つき・口調のまま同情の言葉をかけてくれた。
月曜になったので、学校でとりあえず部長にだけは私が勝家に居候になった事を話してみたんだけど。
「で?改蔵くんとの初エッチの感想は?」
「は?」
「あら。してないんだ。もったいないわね。」
「別に私は改蔵とそういう仲じゃ…私、改蔵と付き合った事ってないんですよ、知ってますよね?」
「まあね。でも嫌いじゃないでしょ?理想のカップルになろうとか色々したじゃない。」
「まあそういう事も…でもあれは私たちがまだ中等部2年だった時の話ですし、子供の考えなんで…。」
「改蔵くんに『男』を感じたりしない?」
私が「うーん」と唸ると、部長は思惑ありげに小首をかしげた。外ハネが揺れる。
「ま、いいわ。でも、一緒にいるうち、あなたの知らなかった改蔵くんが色々見えてくるかもよ?その
うちなんか彼に男を感じるようなイベントが起こるかもね。」
そこに地丹くんが入ってきた。こいつはまんがでは体型とかはデフォルメされてるけど、性格は小心者
で器の小さい所とかそのままだ。
「羽美ちゃん、改蔵くんから聞いたよー。同居してるんだって?ぐふふ、やらしー。お邪魔しに行っち
ゃおうかな?嫌なら、こないだの100円の借金、チャラにしてね。」
「別にいいんじゃない、来れば?別に何もあるわけじゃないわよ。」
ついで、改蔵が部室に入ってくる。もうそーなると後はいつもの馬鹿騒ぎ。
私が「あんたどこ行ってもへこむ杭じゃん」って地丹くんに言ったのをきっかけに、地丹くんが取り消
せだのなんだの突っかかって来て、横で聞いてた改蔵が、
「羽美なんていまだにクラスになじめてないんだぞ!!かわいそうだ!!」
とか言いだして(そんな事ないもん、ちょっと空気が読めないって言われてるだけだもん!)、さらに
「羽美に限らずいつまでたってもなじめない人もいますけどね…」
といいながら部室のホワイトボードに「●ノリスケの声の人」とか「●監督・水野晴郎」とかの例をず
らずら書き出し、部長がしれっとコメントを入れ…。

215 :あいつは改蔵 第一話:6:04/07/31 20:29 ID:OQ0fOFxz
結局、ゴールデンウィークも中間試験も何事もなく乗り切った。そろそろ梅雨だ。世間は2002ワー
ルドカップに向け盛り上がってる。最近は晩御飯の配膳の手伝いも慣れてきた。
今夜も呼ばれる時間だ。その前にいつも通りトイレに行っておこう。
パンツを足首まで(癖なのだ)下ろす。洋式便座に腰掛けつつ、この前、部長に言われた事を思い出す。
『改蔵に「男」を感じるか』かぁ…。
その言葉が最近ずっと頭の片隅にある。で、改蔵を見てて、ふと男っぽい所を見つけドキッとする事も。
じょろろ…と音がしだす。
なんか勢い良過ぎ、しぶきかからないかな、とスカートをたくし上げ覗き込む。
そしたら何の前触れもなく、正面のトイレのドアが開いた。
脚を大きく開き、部屋着のワンピースのスカートをおへそが見えるまでたくし上げたまま私は凍りつく。
私は改蔵の顔を見上げてる。改蔵は私の顔じゃなく、もっと下、私の両脚の付け根を見てる。
あいつは2秒ほど間を置いて無表情のままドアを閉じた。立ち去る足音、そしておばさんとの会話。
『あら?トイレじゃなかったの?随分早かったわね?』
『んー。まー。なんつーか…』
『どうして顔が赤いの?』
『別に…てか、あの一階のトイレの鍵、直したんじゃなかったっけ…』
『また壊れたの。ロックできたように見えるのに開いちゃうのよ。羽美ちゃんにも言っとかないとね。』
…おばさん、もう、遅いです…。

おしっこしてるの見られた…あんな勢い良くほとばしり出てたのを…それに多分、アソコそれ自体も…。
何とか平静を装いダイニングへ。でも、晩御飯中の私たち、最高にギクシャクしている。
気まずさにおばさんも気付いて色々と話題を振ってくれるんだけど、私も改蔵も上の空だ。
しまいにおばさんは、大きくため息をつき、もうこれ以上話題がない、という表情でつぶやいた。
「羽美ちゃん、今のお部屋、変な音とかしない?」
「…は?音、ですか?」
「いやね、あの階段下の部屋、誰も使ってなかったでしょ?どうも…お化けが出るみたいなのよ。」

216 :あいつは改蔵 第一話:7:04/07/31 20:30 ID:OQ0fOFxz
夜中。私は緊張と恐怖で寝られそうにない。
私は血とか霊とかは平気なんだけど、お化けは嫌い、怖いのだ。肝試しとか苦手。
矛盾してるとか言われるけど…だって、血は私にも流れてる。幽霊とかは人が死んだ霊魂だから、基本
的には人の形だ。
だけどお化けは、目が三つあったり首が伸びたりヌリカベだったりで異形の者達だ。そういうの駄目。
一人、階段下の小部屋の布団の中でビクビクしている。
対改蔵トラップをかけるのも忘れてる、ていうかどうでもいい。トイレシーンを見られた屈辱とかそん
なのもどこかへすっ飛んでしまった。
(おばけなんてないさ、おばけなんてうそさ、ねぼけたひとが、みまちが…)
ガタン、と物音。そしてもう一度。
「かいぞ――――――っっ!!!」
私は気がつくとパニクって改蔵の部屋に駆け込んでいた。
薄暗い部屋の中で何かに(恐らく改蔵だ)躓いて転がる。いてえなと改蔵の声。
「お願い、改蔵、今夜はココで寝さして!あの部屋お化けが出るのよ!!」
「あん?アホかお前出る訳ないだろ、大体お前あの部屋に何度も寝泊りしただろ昔…その時出たか?」
「だって出たんだもん、音したもん!もうやだ、あんなとこじゃ寝れないわ!!ここで寝るのー!!」
私は改蔵の布団にもぐりこんだ。がたがた震えて改蔵にしがみつく。脚まで絡みつかせて…。
暖かい。私と改蔵の息遣い、時計の音だけが聞こえる。
そういえば、昔はよくこうやって一緒に寝たっけ…と懐かしがった次の瞬間。
私は、私の下腹に触れてる硬いものの正体に突然気づいた。
「ぎょえ〜〜!!!」
布団から飛び出す。
「な、なんて男よ!こんな時ボッキさせるなスケベ!もうやだ、こんなとこじゃ寝れないわ!!」
と、部屋を出ようとしてはたと固まった。なぜこの部屋に来たか思い出す。
『前門の虎、後門の狼』と、授業に出てきた成句が無意味に頭をぐるぐるしたりして。

217 :あいつは改蔵 第一話:8:04/07/31 20:30 ID:OQ0fOFxz
やっと決心がついた。
「私、今夜はここの押入れで寝るわ。いい?開けないでね、絶対に!!開けたら呪うわよっ!!」
そういいながら私は押入れの上の段によじ登り、しまわれてた布団の間に強引にもぐりこんだ。そして
乱暴にふすまを閉める。
改蔵のため息と、どうにでもしろという呟きが聞こえた。

押入れの中は寝心地が悪く、熟睡できない。うとうとしつつ何度も目が覚めた。
(さっきちくわ磯辺揚げ美味しかったな)とか…(改蔵、夕食後なんで2度もトイレにいったんだろ、
それも二階の)とか…どうでもいい事が頭に浮かんでは消える。ああもういいから早く寝よう…。
でもまた浅い眠りを繰り返す。今度で何度目だろう…なんか明るい…と思って薄目を開ける。と、おば
さんの呆れた顔が目の前にある。あわてて飛び起きた。いつの間にか朝だ。
「…おはよう。何でこんなとこで寝てるの?」
「いえ、その、あの、その、お化けが。お化けです。だから。で、あのその。」
「そう…お化けが怖いならしょうがないわね。今後、うちにいる間はずっとそこで寝る?」
「は?あの、私、今回限りのつもりで…」
「でも他に部屋ないわよ。でしょ?決まりね。電灯とか色々しつらえてあげましょうね。」
私の答えを待たずにおばさんは改蔵に対して喋り始める。なぜかくずかごを覗きながら。
「改蔵、早く起きなさい。シーツ洗うんだから。汚れたタオルとかはない?」
「シーツは洗ったばかりだよ、それになんで俺がタオルを汚し…ちょっと、強引に剥がなくても…」
私は最後まで聞かずに階段下の部屋に行く(明るければ平気)。着替えを終わって、困ったな、この荷
物全部押し入れに持ってくの?とか考えてると、ドアをノックされた。
「羽美ちゃん、下着の洗濯とか必要ない?」
「え?いえ…別に汚れてませんし…」
「あら…そう。ま、それはおいといて、今後まだ家事とか手伝ったりてくれるつもりある?なら、台所
関係はもういいわ。かわりに改蔵の部屋の掃除と整理その他の世話、お願いしていいかしら?どうせ同
じ部屋にいる事が多くなるんだろうし、いいでしょ?」

218 :あいつは改蔵 第一話:9:04/07/31 20:31 ID:OQ0fOFxz
そんな訳でとりあえず私は改蔵の部屋の整理整頓をする事にした。この部屋ろくなもんないんだけど。
朝は部屋自体を掃除したので、学校から帰ってきてからはクローゼットの中を整理し始めてる。
このまま押入れで寝るのに慣れれば、平穏無事な日々が続くかなあ、とか考えながら。
ドアの開く音。改蔵が部屋に入ってきた。
私は整理の手を休めることなく改蔵を眺める。クローゼットのドアはスリットがいっぱい入ってるの
だ。暗いこちらからは部屋の中が良く見える。あいつは私がここにいるのに気づいてないようだ。
制服を脱ぎだす。その下のボーダーのシャツも脱ぐ。
クローゼットの中にもボーダーのシャツたくさんあるのよね。ほんっとこのシャツ好きだなあ。
そう思ってる間にも改蔵は服を脱ぎ続ける。ちょっと待って、どこまで脱ぐのよ?
久しぶりに見る、改蔵の全裸。
さほど間をおかずにタンスから下着を出して身に着け、室内着に着替えて出て行った。

空になった部屋を見ながらぼんやり私は考える。
前に改蔵の全裸を見たのは、小6の頃だった筈だ。あの頃見たのとぜんぜん違ってた。
結構筋肉がついてたな…それでいてきれいな肌。それに…。
大人になると男の子は先端の皮が…ってのは保健体育で習った。今まで小さかった頃見たパパのしか知
らなかったから、教科書の模式図って剥け方がオーバーだな、って思ってたんだけど…あれはパパのが
普通じゃなかったのか…。
『女の子は、男とは違い、異性の裸や性器を見ただけでは欲情しない。』
一般論としては、それは正しい。
だけど私は今、改蔵の裸に単純に反応して欲情してしまっている。条件次第では女だってこうなるの
だ。私のせいじゃない。持って行き場の無い熱い淫らな気持ちをなだめようと必死になる…。
体の芯が熱い。唇が乾く。触ってみるまでも無く、アソコが濡れてるのがはっきりわかる。
もう駄目、抑え切れない。
下着を下ろす。うわ、駄目だこのパンツ、後で手洗いしないと…。
指を持っていく。凄く敏感になってる。ちょっと触っただけで電気みたいなのが走る。声が出そう。

219 :あいつは改蔵 第一話:10:04/07/31 20:32 ID:OQ0fOFxz
いままで一人エッチのおかずはタレントとかが多かった。改蔵でするのは初めてだ。
私は普段は胸をいじって自分を慰める事が多い。乳首を触ってるだけでイッてしまう事もあるんだけど、
今日は状況が状況だけに、アソコへの刺激に集中してる…。
さっき見た改蔵のものが、こないだ布団の中でのように硬く反り返って、私のココに入ってきて…。
こんな具体的な内容を妄想しながらするのも初めて。
今までは漠然とした貧弱な、なんかもやもやしたイメージでしてたのだ。
でも今はイメージが具体的過ぎ。改蔵のものが私の中で往復して…そして…ああ、だめだよ改蔵…。
狭いクローゼットの中で、あっという間に私はイッてしまった。
大きく脚を広げ涙目の虚脱状態の中で私は、最近おぼろげに感じてた事…自分の心の中に「改蔵に抱か
れたがってる私」がいる事…が事実なんだと知らされていた。

トイレに寄る。そして、洗面所でパンツをこそこそ手洗いする。
洗いながら考える…改蔵のほうは私に「女」を感じてないのかなあと。こないだ私のあんな所を見た訳
だし、私とのいやらしい事を妄想しながら一人でしたりしないんだろうか。
してるのに私が気づいてないだけなのかな。
洗い終えて、ドライヤーでパンツを乾かす。改蔵が洗面所に。あわててパンツを隠す。
「何やってんだこんなとこで。ドライヤー?部屋で使えばいいだろ。」
「うっさい。いいの。」
「こんな時間に髪でも洗ったのか?」
「うるさい、黙ってってば。すこーしずつ違いのあるボーダーシャツとキーチェーンに、着用の曜日を
決めて書き込んで、順に並べて置いておくような男に指図されたくないわ。」
改蔵がハッとなる。あれ?
「…な、な、なんでおまえ、その事知って…」
「え?ちょっと前、ていうかさっき、あんたの着替え中に、クローゼットの整理してたからすぐわか…」
「知ったな!!」
妙に大仰な形相で改蔵は叫んだ。

220 :あいつは改蔵 第一話:11:04/07/31 20:32 ID:OQ0fOFxz
「トリプルファイターみたいって言うなあぁ!!」
「!?そうは言ってないけど…」
「頼むから誰にも言わないでくれぇ…」
「え…」
「どうかこのことはご内密に!!なんでもしますから!!」
狭い洗面所、改蔵が両手を合わせ頭を下げる。どうしよう?なんなのかしらこの嫌がりっぷりは…。
ふと、変な事を思いついた。恐らく改蔵はこれに応じられないはず、面白くなりそう…。
「そう…じゃあ、ねえ改蔵…キスしてよ。」
「キ?キス?」
「せっかく男女が一つ屋根の下に住んでるんだもの。二人きりになってキスは定番でしょ?昔は良くし
てくれたじゃない。なに?そんなに嫌?嫌ならいいのよ。改蔵のヒミツばらす…から…え?ちょっと…」
改蔵が真顔で私の両肩を掴んでいるのだ。
ほ、ほんとにする気だ…。
なんかドキドキする。改蔵の顔が近づいてくる。息がかかる。私は目を閉じた。
ああ、改蔵とキスするのも久しぶりだ…。
「…やめた。」
「へ?」
私は目を開けた。何よ急に、いいとこなのに。
「さっきの話、良く考えると俺が着替える所をクローゼットから黙ってずっと見てたって事だろ?素っ
裸になって下着から全部替えるのまで…やらしい女だな、人のナニを見といてキスが欲しいってか?」
「なな、なによ!?か、改蔵だって、私の…アソコ見たでしょ、この前トイレで!!」
「見たさ。だからあいこだろ?」
「や、やっぱり見たのね…あいこって何よ、こういうのは女の子の方が受けるダメージの量は…」
「そうか?昔からの全部合わすと、俺の方が受けたダメージの総量は多いと思うぞ、挙げてみるか?」
「何それ!もういい、あんたとはね、二度と、金輪際、土下座して頼まれたってキスなんかしてやら…」
突然二人の唇が重なった。


221 :あいつは改蔵 第一話:12(第一話終わり):04/07/31 20:34 ID:OQ0fOFxz
おばさんが洗面所に入ろうとドアを開けたのだ。ドアが改蔵を私に向かって押して、そのはずみで唇同
士が…。久々の柔らかく暖かい感触。
「あ、いたの?こんな所で何…あら、二人とも真っ赤っ赤よ、どうしたの?」
答えられない私たち。でも、おばさん、近づく気配が全くなかった。忍者みたいだ。第一、私たちの話
し声聞こえてた筈なのに「あ、いたの?」って…そんな鈍い人じゃないと思ってたんだけどなぁ。

次の朝になった。
私は、押入れから出ると、改蔵の布団を思いっきり引っぺがした。
「改蔵、おっはよーっっ!!」
「???」
「朝だよ改蔵、ほらいい天気。早く起きないと学校遅れるよ。久しぶりに一緒に学校に行こうよ。」
改蔵はきょとんとしている。
「ほら起きなさい。ほら、ご飯も出来てるっぽいよ、ちゃんと起きて、時間に間に合うよう支度して。」
私は腰に両手を当て、わざと世話女房みたいな口調でそう言う。改蔵はまだきょとんとしてる。
『二人の関係を、一歩だけ進めてみよう。』昨夜寝ながらそう決めたのだ。
朝一番にわざとらしく、その手のまんがとかに良くある幼馴染の定番をやってみたのはそのためだ。
一歩進めたその先、さらに進むのかそこで止まるのかそれはわからない。でも…。
一緒に登校する。住宅街を抜ける道、二人は並んで歩いてる。改蔵はまだぶつぶつ言ってる。
「ったくなんだよさっきのは。マジでベッタベタなラヴコメじゃねえか。」
「いいじゃん、ラヴコメで。ね、ラヴコメついでに、手をつながない?」
「つなぐかアホ。あまり近づくな、こら腕組むな。人にラヴコメを強要するな。」
手をつなごうとしたり、払いのけられたり。改蔵が迷惑そうにすこしだけ早足になる。私は後を追う。
目の前を歩く、いつの間にか成長した少し大きな背中。
あいつは改蔵、私と将来を誓い合った事もある幼馴染の男の子だ。
そして、その誓いはひょっとすると…。

―つづく―

222 :名無しさん@ピンキー:04/08/01 00:22 ID:7OKcqSpT
はらしょーー!

ラブコメきたーーー!

電波具合が弱過ぎず強過ぎず、
原作っぽいのにラブコメ指数急上昇でさいこー

223 :名無しさん@ピンキー:04/08/01 00:52 ID:2FOI5lX2
死語使いハッケソ

224 :名無しさん@ピンキー:04/08/01 01:00 ID:jReEVWGy
あいつは改蔵キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!

続き楽しみにしてます

225 :名無しさん@ピンキー:04/08/01 02:22 ID:iFnUh/gt
>>205
なにをいまさら

226 :名無しさん@ピンキー:04/08/01 13:54 ID:RIhEwbbd
キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!

続きが気になる仕掛け一杯で楽しいです。こういう話好きだ

227 :名無しさん@ピンキー:04/08/02 12:34 ID:c4DAwcpV
どなたか「部長」をネタにハァハァ小説をお書きになりませんか?

228 :名無しさん@ピンキー:04/08/02 13:04 ID:r9YLnC5Z
あえてポカポカをキボンしてみる

229 :名無しさん@ピンキー:04/08/02 13:06 ID:aSXUdfXG
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
文章がオモロイくて(・∀・)イイ!! 原作ちゃんと踏まえてるしね。
続き待っとります。

>>227
漏れも改×すずも見たい

230 :名無しさん@ピンキー:04/08/02 14:30 ID:c4DAwcpV
改×すずでなくともいいから部長ネタキボン

231 :名無しさん@ピンキー:04/08/02 16:55 ID:6acYMbwY


232 :名無しさん@ピンキー:04/08/07 21:32 ID:OyW6r8j1
期待sageだ・・・おう!

233 :天才塾小噺作成コース:04/08/08 19:55 ID:JQq9Q6MD
新・小噺 その十:こんな部長ネタじゃだめですかね?>227-230

すず「地丹くん、Hしましょ♥ほら見てここ・・・こんな濡れてるわ」
地丹「ぶ、部長何で?そうだ罰ゲームでしょこれ、さもなきゃ罠だ、そうに決まってる!!」
すず「相変わらず被害妄想ね。違うわ、「かってに改蔵」は終わったけど、君にはちょっとかわいそ
   うな終わり方だったでしょ?だから久米○せんせに、「あれじゃ彼に悪いから、埋め合わせに
   いい思いさせといて」って言われたんでヤリに来たのよ。」
地丹「そ、そうか、あれじゃ僕だけ救われない終わり方だったもんな、このくらいのご褒美は・・・
   はあはあ、これが部長のアソコ・・・ああ駄目だ入り口にあてがう刺激だけで!(どぴゅ)」
すず「あら・・・まだ入ってないのに」
地丹「・・・過密ダイヤの中で焦って連結しようとして、失敗して脱線させた運転士の気分・・・」
すず「なんだそりゃ」
地丹「ああかっこ悪い・・・え?もう一度チャンス?い、いいんですか・・・今度は大丈夫そうだ」
すず「うくぅ、おっきい・・・ゆっくり入れて、そんなせっついたら痛い・・・」
地丹「部長、いや、すずちゃん・・・はう!!(どぴゅ)」
すず「また?半分入っただけなのに・・・いいわ、抜かないでもう一回よ。胸もいじっていいのよ」
地丹「ああすごいおっぱいだ・・・僕の体型だと、挿入したまま胸はいじれない気がするけど・・・」
すず「その矛盾は無視よ・・・やっと全部入った・・・大きい、初期設定残ってて良かった・・・」
地丹「はあはあ、ああ、熱い、締まる、気持ちいい・・・はあはあ」
すず「ああん、もっとよ、もっと!そうよ君にはこれを求めてたの・・・ああ、地丹くんもうだめ!」
地丹「すずちゃん、いきそうなの?ああ、僕も・・・ああ・・・ううっ!!(どぴゅ)」
すず「・・・よかったわ、思ってた以上の快感だった・・・最終回の埋め合わせとしては上出来かな。
   さ、次は、その2つ前の回、とらうま町の杭を抜く話の埋め合わせね」
地丹「は?これで全体の埋め合わせじゃ・・・」
すず「何いってんの、「かってに改蔵」は全26巻だから、一晩で一巻分の君の悲惨さを埋め合わせて
   いって、26日かけて全部埋め合わせるのよ。あら少なすぎて不満?増やしてもいいのよ」

234 :天才塾小噺作成コース:04/08/08 19:58 ID:JQq9Q6MD
新・小噺 その十一:石神井総合病院、精神科カウンセリングルームにて

すず「次の方・・・あら女子高生?ここに来るってことはノイローゼ?拒食症?相談に乗るわよ」
女子「ノイローゼのほうです・・・私ちょっと胸が小さいんじゃないかって、それで・・・」
すず「小さい?78のA?あら、私なんか93のEだけど悩んでないわよ、ほーらほーら(ぷるんぷるん)」
女子「ううう、それって南国の保健医ネタのパクリじゃないですか、えーーーーーーん!!」
すず「行っちゃったわ、はい一人治療完了。じゃ、次の方。あら顔色が悪いわね」
男 「・・・ネタがでないんです。普段は小噺が3本纏ったら投下するんですけど、出て来ないんです」
すず「重症だわ、入院したほうがいいかもね。箱庭療法やってみる?」
男 「それはちょっと・・・しょうがない、今回は2本でみんなには我慢してもらいましょう」
すず「我慢も何も誰も読んでないかもしれないけどねあんたのネタ。あら行っちゃったわ、まいいか」
砂丹「(ノック)すず先生、もうすぐお昼でしょ、食べに行きません?」
すず「あら若先生、すいませんけど看護婦達と食べに行く先約が・・・焼き肉食べ放題なんですよ」
砂丹「ま、また開店したばかりの焼き肉屋をつぶす気ですか・・・しょうがないなあ、じゃ明日でも」
すず「またね・・・はい、午前中最後のカウンセ・・・あら、改蔵くん、羽美ちゃん?」
二人「・・・お久しぶりです・・・」
すず「まさか病気が再発したの?」
改蔵「いや・・・再発じゃなくって・・・別な病気になったんじゃないかなって・・・」
すず「え?なによ?どうしたの?羽美ちゃん、別な病気って何よ、なに赤くなってんの?」
羽美「セ・・・セッ・・・セックス依存症・・・なんじゃないかな私たち、って・・・」
すず「あーなるほど・・・で、どのくらいなの回数?一晩でそんなに?それは確かに多いわね・・・」
羽美「治りますか・・・?」
すず「薬出しとくわ、精力剤二人分と、改蔵くんには亜鉛製剤」
改蔵「そ、そんなの飲んだら、よけいヤリまくるんじゃ?」
すず「避妊しないでヤリまくりなさい、それがあんたたちへの治療法。赤ちゃんが出来れば自動的に
   回数は減るもんよ」

235 :名無しさん@ピンキー:04/08/08 22:40 ID:8JuYk36p
最終回ネタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!

> 「・・・ネタがでないんです。普段は小噺が3本纏ったら投下するんですけど、出て来ないんです」
心中お察しします。ここで特にワロタけど

236 :名無しさん@ピンキー:04/08/09 12:13 ID:KBEn/3Vd
すずネタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
これで女子高生ならではの「ハイソ」がらみの長編が来ればよひのに。
部長の足フェチがらみの作品に期待。

237 :元229:04/08/12 16:11 ID:k46VVQ+V
元229です。やっぱ夏休みだからですかね、人いないな。

>234様
顔を真っ赤にして
>「セ・・・セッ・・・セックス依存症・・・なんじゃないかな私たち、って・・・」
って言う羽美ちゃん萌え。

で、件のラヴコメの第二話です。人いないけど予定どおり投下。

これ、第一話を書き終える前にすでに書き始めてたので、結構早く投下できることとなりました。
今回もSEXのシーンはありません。第一話よりちょっとだけエッチですが。

第三話投下は結構先になりそうです。その前に別の作品も書きたいし。私も今は夏休みなんで
猛烈にいろいろ話を思い付いてるんですよね。ものになるのってほんの一部なんですけど。
12分割予定。では。


238 :あいつは改蔵 第二話:1:04/08/12 16:12 ID:k46VVQ+V
「あーよく寝たー。改蔵おはよー、涼しいねこの布団。」
朝。私は久しぶりに熟睡して気持ちよく目が覚めた。
そこに寝るだけで、冬は遠赤効果で暖かく夏は湿気を発散させて涼しいという、セラミック繊維織り込
みとやらの高価な寝具。おばさんが「試しに一組だけ買って、具合がよければみんなの分揃えましょう」
と言って取り寄せ、この部屋に敷いてあるのだ。前の晩までは改蔵がここで寝てたんだけど。
改蔵はどんよりとした目つきで押入れの上の段にうずくまっている。ほとんど寝れてないんだろう。

私たちの奇妙な同居生活はまだ続いている。あと数日で夏休み。
だいぶ前の脱衣所の事故みたいなキス以来、私たちはキス一回すらしていない。
毎晩同じ部屋で寝ているにもかかわらず、だから私はいまだに処女。
というのも…。慣れてくると互いの生活パターンがわかってきて、一緒に居ても大丈夫な時まずい時が
重ならないように自然に行動できるようになってきたのだ。その結果、今の所奇妙な平衡状態になって
て、どちらからも一線を踏み越えるきっかけも必然性も欲求もない状態なのね。
あ、欲求は、すこしあるかな。たまに独りで解消してるんだけど。
結局、あの時進めた一歩の後、二人の仲はほんの少しずつしか進展してないって訳。
でも、これはこれでなんか居心地が良かったりする。しばらくこのままでもいいかな。
おばさんがノックをしてからドアを開け顔を覗かせた。
「お早う。起きたみたいね…あら?なんで寝てる位置が逆なの?」
「あ、お早うございますおばさん。これは、あの…寝苦しかったんで、替わってもらったんです。」
「替わってもらったんですじゃねーだろ。無理やり入れ替わったんだろ。」
「…まあいいわそんな事。早く食事しなさい。またシーツ洗いましょうね。」
くずかごを覗き込みながらおばさんは言い、シーツを点検?して軽くそれを畳むと持ち去った。
しかし不思議だな、なんでおばさん自分でこの布団試さないんだろ、こんなに寝心地いいのに。それに
これ、セミダブルなんだけど…。
「ねー、私着替えるから、改蔵むこう向いてて。」
言うなり私はパジャマ代わりのTシャツを脱ぐ。その下は裸だ。おっぱいが揺れる。

239 :あいつは改蔵 第二話:2:04/08/12 16:13 ID:k46VVQ+V
上半身裸のまま私はタンスまで歩いて行き、私の段からブラと学校指定のブラウスを出し、ブラを手早
く着ける。
最近着替えるときはいつもこんな感じ。
改蔵はむこうを向いてるだろうけど、そうしてなくとも構わない。どのみち私を襲う気ないらしいし。
このうちに来た最初の頃の、鍵をかけトラップまで仕掛けてから着替えてたのが嘘のようだ。
パジャマ代わりのハーフパンツを脱ぎながら改蔵の方を見ると、あいつは律儀にむこうを向いて着替え
ている。プレイボーイのウサギマークのプリントのトランクス一枚になった所だ。
あいつのこんな姿を見るのも当たり前になった。最近はさほどドキドキもしない。でも、あまり見てる
とあいつの方からスケベ女とか言って来るので注視はしないけど。
私が靴下をはいてる最中に改蔵は着替え終わり無言で部屋を出て行った。これもいつもの事だ。

着替えのときがそんなだからといって、私たちがお互いに男・女を感じなくなってしまったわけではな
い。お互い結構意識してる。
たとえば、同居前の改蔵ってのは、私が部屋に来てみるとエッチな本(っていっても大した事ないレベ
ル)を部屋のそこら辺に無造作に置きっぱなしにしてあったりしたもんなんだけど、今では人目(すな
わち私の目)につかない所にさりげなくしまってたりするのだ。
まあ、部屋の片づけするのが私だから、結局すぐ見つかるんだけどね。で、私に見つかったなと気づく
と、今度は別な場所にしまったりする。
もしあいつが私に対し異性として意識してないなら、そんな真似しないよね。
また、私のほうはといえば、最近は、改蔵のいる部屋に入るとき、あるいは自分が部屋にいて改蔵が向
かってくる音がしたときは、ぱっぱっぱと身づくろいをしてはしたないカッコのところを見られないよ
うにしたりするようになった。前髪を整え、上着の裾を直し、塵や糸くずがついてないかチェックした
りしてからでないとなんか不安で恥ずかしい。
同居前はそんなこと気にしなかった。改蔵の前ではボサボサの髪の毛で結構平気でいたりしたもんだ。
私も変わったなあ。
まあ、あのキスの時に感じた気持ちのどこまで私の本心なのか、まだわからないんだけどね。

240 :あいつは改蔵 第二話:3:04/08/12 16:14 ID:k46VVQ+V
あと、今朝の一件については、疑問に思う人もいるかもしれない。
「その高級布団から追い出された改蔵、階段下の小部屋に移動すればよかったんじゃないの?」と。
実は、階段下の小部屋は、私が改蔵の押入れに居ついた翌々日くらいに、私んち(名取家)の荷物が「4
畳半で3人で暮らすには多すぎるからいくらか預かって」というママの要請で収納されてしまっていて、
ドアを開ける事が出来ないくらいギュウギュウ状態なのだ。
中のお化けも大変だな。

一緒に登校。教室に入り、クラスメートと挨拶。
彼女達は私が改蔵んちに居候してることは知ってるけど、最近は冷やかされる事もなくなってきてる。
まあ、中等部の頃から私と改蔵を見てた子も多いし、まあ長い目で見てやろう、って気でいるんだろう。
と思ったら、授業中になったら、メモが回ってきた。
『改蔵くんと、本当は(←ここだけ3倍くらいの大きさで蛍光ピンク)どこまで進んでんの?』
今でも一応興味持ってる娘いるんだ。『何も進展してないわよ』ってマジ回答メモを返す。
わかるかな?私はクラスの女の子たちと、まんがにあるほど疎遠じゃないのよ。
だいたい、「山田さん」やその他、まんがの中のクラスの女子キャラ達は、実際はそのままの形では実在
しないのだ。実際のうちのクラス委員はメガネの小柄な娘だし。
うちは私立大付属の中高一貫校で、学校名もまんがとは違う。でもってまんが化する時にその辺を変えた
ほか、モデルの私たちは中等部だったのを高2という設定にして連載開始したのだ。それが、ぐるぐる
まんがに現実が追いついて、ほんとに私たち高等部2年になっちゃった。来年どうするんだろ?

まあそれは置いておこう。土曜日なのであっというまにもう放課後だ。
部室でまたムダ話の最中。部長は相変わらずしれっとしたままきわどい質問を単刀直入に訊いてくる。
「ふーん。で、抱いてもらえない事について、羽美ちゃんはどう思ってるの?」
「どうって…別に。今のままで居心地いいですし。」
「改蔵くんも居心地いいのかしら?」
「さあ…」

241 :あいつは改蔵 第二話:4:04/08/12 16:15 ID:k46VVQ+V
私は今、部長とテーブルを挟んで座ってる。っていうかテーブルの上のお皿の、残り一個になったオレ
オを挟んで対峙している。さて、どっちがアレを食べるか…。改蔵と地丹くんはむこう側で、色々な人
たちの「キレる最終ライン」について話してて私たちの話を聞いてない。
「改蔵くんもねえ。もう少し、『女の子の扱い方』が器用になると、色々面白くなるんだけどね…。」
「どういうことです?」
「ええと、ね。最近のあなた達のクラスの女の子達の態度、違ってきてない?改蔵くんに対して。」
「はあ?なんかあったんですか?別に会話してても普通ですけど。」
「あらそう…やっぱ羽美ちゃんには、その辺の空気を読むのは…」
部長が何か考え事に入ったように見えたので、私は最後のオレオをぱっ、と取って一口かじった。もう
これでこのオレオは私のー。部長はオレオを取られて怒るかと思ったら平然としてる。
ていうか(やっぱりわかってないわね)と言いたげな表情だ。なんでだろ?
改蔵と地丹くんは「譲れない最終ライン」の話で盛り上がってきて、壁のホワイトボードにさまざまな
最終ラインをリストアップしてる(『まんが家→先週何を描いたか忘れる』などなど)。部長もそちらに
加わりたくなってきたらしい。立ち上がりつつ私に、最後の一言という感じで囁いた。
「羽美ちゃん、彼の男としての部分を過小評価してない?けっこう、急にムラムラッと来るものよ、男
の子って。二人の間の最終ライン、結構もろかったりしてね。」

翌日になって今日は日曜日。改蔵は「これは巡礼なんだよ」というと、アキバに行ってしまった。
今日はおばさんもいない。私は市民プールの監視員のバイトを監視が厳しすぎるって言う変な理由で首
になってるので外出する用がない。あー暇だなあ。
誰もいないのでノーブラにおへその見えるタンクトップ、そしてパンツのはみ出すショートパンツで過
ごしてる。いくらなんでも改蔵がいるときは出来ない格好だ。
テレビをつけっぱなしにしたまま冷たい飲み物を脇においてダラーっと横になってたりして。
セミが鳴いてる。高校野球も予選だと大差がついたりしてあまり面白くない。
ふと、昨日の部長の言った言葉、「急にムラムラ」と「最終ラインもろかったりして」を思い出す。
そうなんだよね…あいつには前例があるしね。

242 :あいつは改蔵 第二話:5:04/08/12 16:15 ID:k46VVQ+V
「前例」と言うのは、中等部1年生の時の事件の事だ。
あの頃、私は改蔵の信じきって…ていうか、なめきって…いた。すでにお風呂には一緒に入らなくなっ
て久しかったが、裸を見せても別に平気、ちょくちょくあいつの目の前で着替えとかしていた。
その日も、学校からの帰り、改蔵の部屋に普通に直行してだべってたんだけど、前日から着け始めた「ブ
ラジャー」なるものが肌に合わず、私は始終もぞもぞしてた。
で、ついに我慢できずに外すことにしたのだ。
私はいつも通りセーラー服を脱ぎ、ブラジャーも外して裸の胸を改蔵に見せた。何の羞恥心も感じずに。
あいつも一瞬はブラジャーのほうに興味を持ち、私のおっぱいは気にしてないと見えたのだが…。
改蔵が急に黙り込んだ。私のおっぱいを見つめたまま。
そして突如私を押し倒した。
この年頃というのは、女の子のほうが男の子より体格がいい。当時の私は背もあいつより少し高かった
し、喧嘩になったら負けない自信があったんだけど、事実は違ったのだ。おっぱいをわしづかみにされ
揉みまわされ、乳首をいじられ…。
私は泣き出した。憑物が落ちたように改蔵が冷静に戻った。しゃくりあげる私の顔を呆然と見おろす改
蔵の顔と、私が暴れたせいでゲームROMや『モー』が散乱していた部屋の様子を覚えてる。
改蔵は、私に馬乗りになったまま、おどおどと私の髪を撫で始めた。後で聞くと、他にどうすればいい
のかわからなかったんだそうだ。
涙が止まった数分後、おばさんが帰宅。私は慌てて改蔵を押しのけ、ノーブラのまま制服を被ると、謝
ろうとするあいつに目もくれず部屋を飛び出し玄関へ。一目散に我が家に戻った。
この事はしばらく誰にも言わなかったし、数日間あいつと全く口をきかなかった。
まあ、家族ぐるみで行ったり来たりしてたから、なし崩し的にまた会話するようになってたけど。
ただ、そのとき見えない一線「最終ライン」が二人の間に出来、それを未だに越えずにいるのだ…。

てな回想をしてたら、居間の時計がボーン、と鳴った。見上げてびっくり。正午になってる。
「え。」
連載200回記念としてサンデーの編集部から貰ったこの時計…ちょっと進みすぎてるんじゃない?

243 :あいつは改蔵 第二話:6:04/08/12 16:16 ID:k46VVQ+V
まんがのモデルになると、他の有名なまんがのモデルだった人に会えるとか、こういう時計とかの記念
品もらえたりとか、色々役得があるんだけど…実は見た目ほど高価な時計じゃないとか?
でも、テレビも正午のニュースだなあ。お腹もすいた。

ちくわを入れたカップめんをすすりながら、また部長の言葉と中1の時の事件を思い起こす。
最終ラインか…まあ、今すぐ越えたいとは思ってない訳で。
だからあの時みたいに突如襲い掛かられると困るな…もうちょっと自制しよう。自分の今の格好をしげ
しげと見る。まるで襲って欲しいといわんばかりの格好だな。あいつが帰る前には肌を隠さないと。
やっぱ、ほんの少しずつ距離が縮まってるのかな、という今の感じがいいんだし。
たとえばこないだは、部屋の整理をしていて、あいつが私の写真を隠し持っているのを見つけた。
「もうやだ改蔵ったら、こんなもの大事そうに…私写真うつり悪い方なのよ…」
で、改蔵に聞いたら、それは心霊写真でモーに投稿したら3万円くれたんだよとか言ってた。
確かにVサインしてる写真はそうかもしれないけどね。他の3枚の私(学校のプールで部長がいつの間に
か撮ったもの。結構やらしいアングルのもある)については言葉を濁してたなぁ、なんか赤くなりながら。
あ、整理っていえば…。
「そうだ、改蔵の部屋のかたづけをしなきゃ。」
しばらくしてなかったのだ。てきぱきかたづける。ふと「うしおととら」のコミックスが目についた。
(この『うしお』のモデルになった人には会ったけど、これどこまで現実でどこから脚色されてるのか
訊いとけば良かったな…)
そんな事を考えてぱらぱらめくってみる。やがて、筋を目で追い出す。それがだんだんのめりこんで…。
気がついたらもう午後4時。
「え。」
…誰かが私の時間を盗んでるんじゃないの?

みんなが帰ってくる前に、と思い、シャワーを浴びた。
身体を拭こうとしたら、脱衣所兼洗面所には改蔵がいる。帰宅して顔を洗ってるらしい。予定外に早い。
困ったな。改蔵は石鹸を使い始めたところらしく、洗面所から追い出すわけにもいかない。

244 :あいつは改蔵 第二話:7:04/08/12 16:17 ID:k46VVQ+V
しかもこの家、浴室内で体を拭こうにも、洗面所との間のドアを開けてないと湿気と熱気がひどく、拭
く意味がないのだ。そしてタオルは改蔵の向こうにある…仕方ないよね…まあ大丈夫でしょ、うん。
「改蔵…体拭きたいんだけど。そのバスタオル取って、目をつぶるかこっち見ないでいてね…。」
目をつぶった改蔵に背を向けて身体を拭き始めた。
鏡が目の前にある。私の背後の改蔵が映ってる。石鹸を洗い落とし終わった所だ。
私は気づいた。自分の顔を拭きながら、改蔵は薄目を開けてこっちを見てる。
今私はタオルを身体の前の側で使ってるので背中側は生まれたままの姿だ。改蔵はエッチな感情の時特
有のぎらつく目つきで私のお尻を見てる。ドキドキする、今襲われたらどうしよう…。
慌てて隠したりするとかえって刺激するかな。そうだここはわざと余裕のあるフリをしてみよう。落ち
着いてタオルを身体に巻くと、私は作り笑顔で改蔵に向き直った。その瞬間目を閉じなおす改蔵。
「さて。どうしようか?こっち見ないでって言ったのに見てたよねー。」
「見てなかったよ。アホか。」
「そう?そこの鏡に映ってたんだけどね。あはは赤くなってやんの。すけべー。えっち。へんたい。」
「…るせえな。見られたくないなら、俺が顔洗い終えるまで風呂場にこもってりゃ良かった話だろが。」
あ、そうか。それ思いつかなかった。改蔵は赤い頬を隠すように逃げ出て行く。ほっとする私。
だけど危なかった、ギリギリな綱渡りみたいなもんね。今夜は気をつけないとまずいかな…。

今夜も件の寝具を一人で占領して寝る。改蔵は押入れ。上の一件があったのでいつもより警戒してた筈
なんだけど…結局普通に寝入ったらしく、取り乱した改蔵の声で目が覚めた。
「…越えてしまった!!最終ラインを越えてしまった!!」
うーん…なによその最終ラインって…明るい、そっか、もう月曜の朝なんだ…でももう少し…。
「もうおしまいだ!まったく昨夜のことは覚えてない!!」
やめてよ…せっかくいい気持ちで寝てるのに…なに大声出してんのよ改蔵…しかも私のすぐ耳元で…。
へ?耳元で?なんで?
私は布団の中で体を反転、声のほうをむいた。
改蔵の愕然とした顔が、すぐ近くにある。なんと、同じ布団の中にいるのだ。上体起こしてるけど。

245 :あいつは改蔵 第二話:8:04/08/12 16:17 ID:k46VVQ+V
「な、何でこの布団にいるのあんた?いつ入ってきたの?まさか…私に…変な事…」
改蔵は否定しない。血の気が引いた。『ちょっと危険、距離をとらなきゃ』と思い始めた所なのに。
「し、したの?私が寝てるうちに…そういえば、夜中になんだか胸揉まれたような…」
改蔵が自分の手を見る。なぜか胸のお椀の形を手で作り、それを揉んでみる仕草。ぼそっと言う。
「…やわらかかったな…」
引いていた血の気が一瞬で逆流、カーッと頭にのぼる。
「このーっ!このこのこの!!」
「ぐえええ、首、首絞めるな、ぐるじい…」
「乙女の胸を!乙女の胸ををを!!」
「しぬしぬしぬ…」
「私の処女を返せ!!さあ返せ今返せすぐ返せぇぇ!!」
そこではっとなった。改蔵を殺す前に、確かめるべき事がある。
改蔵の首から手を離しすばやく背を向けると、寝巻きのハーフパンツの前を開け下着の前ゴムもびろー
んと延ばし、パンツの股間の部分を確かめた。
血は出ていない。別にアソコも痛くない。でもそれだけでは…。
まさか破れてないかどうか鏡でここで確かめるわけにもいかない。本人に訊くしかないか。
「ね、ちょっと、どこまでしたの?胸揉んだだけ?そのほかは?」
「うー。ていうか、なんでここで寝てんのかも覚えてねーし…」
「ちょっと、ちゃんと思い出してよ、人の純潔のピンチなのよ!!」
「してねーよ、してたらこんなに溜まってない…」
「は?」
「い、いやなんでも…つーか、俺自分で下りてきて布団に潜り込んだとはとても思え…」
「へったな言い訳。あんたがここに自分で入ってきたんじゃないとしたら誰が移動させたってのよ?後
はおばさんしかいないわよ、おばさんが寝ぼけてあんたをここに運んだとでも?何のために?」
「しらねーよ。わかってるのはこの…手のひらの柔らかい感覚だけ…」
ううう、こだわるなー。こいつがおっぱい好きだってのは知ってたけど、こんなにこだわるか。

246 :あいつは改蔵 第二話:9:04/08/12 16:18 ID:k46VVQ+V
だいたい…
「あのねー。さっきからその手の格好するけど、私の胸、そのお椀の格好ほど小さくないわよっ!」
「だって、たしかこんくらい…」
「さっきより小さいじゃないのー!もっと大きいわよ!こんなもんよ!」
私は自分の胸に自分の手を当て、その大きさで手のお椀を作って見せた。
「ほら、あんたが作ったお椀と比べると…大きいでしょ!?」
「だってなあ…確かにこんな感じ…」
「あーもう!!ほら、これでどう!?実際の大きさはこうよ!?」
「おわ…やっぱ、やわらかいもんだなぁ…でも前からだとさっきとはやわらかさの感触が違うような…」
「わかったわよ、もー頭来る!!ほら、さっき寝てたときと同じ、後ろからこうやって…ほら、これで
どうよ、夜触った時のやわらかさと同じでしょ!?大きさだって…」
背後の改蔵を見ようとして、視界におばさんの顔を捕らえた。
いつの間にか部屋の入り口に立っていたらしい。
騒ぎを聞きつけてきたのか…相変わらず、足音がしない。忍者なのこの人?

状況を、整理しよう。
私は改蔵と寝巻き姿で一つ布団の上に座ってる。そして改蔵に胸を揉ませている。後ろからだっこされ
るような体勢でだ。途中から見られたらどう解釈されるか、火を見るより明らかだ。
私は反射的に改蔵を突き飛ばした。
「おばさんっっ!!おは、おはようございますっっ!!これは、あのですねこれは…」
「いいのよ、気にしてないわ。若い二人だもの…ね。洗濯する物があったら出してね。じゃ。」
と言いおばさんは去っていった。ちょっと、誤解されたままなのは困るぅ。去り行く背中に声を飛ばす。
「ちょ、ちょっと、おばさ…ちがうんですこれ、そうよね改蔵!?っていうか何で改蔵がこの布団に?
おばさん知ってません?知らない?おばさん夜にこっち来ました?ねえ改蔵もなんか言ってよ!!」
返事がないと思ったら、改蔵は私に突き飛ばされハロの模型の下で気絶してた。
おばさんの誤解を解くのには半日以上かかった。

247 :あいつは改蔵 第二話:10:04/08/12 16:19 ID:k46VVQ+V
そして今日は水曜日、終業式の日だ。
『明日は私、朝4時起きして外出するから。食事の用意は冷蔵庫にしておくから食べてね。』
夕べそう言った通り、おばさんは今朝はいない、二人きり。月曜の朝にあんな事があったばかりなのに。
私たちは過ちを起こさないものと安心しきってるのかな?
当然私が久しぶりに台所に立った。すると改蔵は私の料理は怖いと言って箸をつけない。
「大丈夫だって!ほら、食べれるでしょ?どのみち盛り付けとレンジでチンをしただけなのよ。」
「だって、その過程で針とか砒素とか混入するかもしれないし…」
「入らないっつーの。黙って食べろこの電波男。」
もくもく食べる改蔵。私はその横顔をじーっと見てる。なんか最近ふと見つめてしまう…。
今度私の手料理食べさせてあげようかな。何がいいかな、ちくわカレー、ちくわ鍋、ちくわハンバーグ。
「…何見てんだよ、お前は食べないのかよ。」
エプロンのまま改蔵の対面に座り、私も食べ始める。なんか新婚さんの朝みたい。
ダイニングの小型TVで、CMのナレーションが『生命保険は○○○』と連呼してる。
「このナレーションの声の人、別のCMで『お墓の相談は×××へ』とか言ってなかった?保険とお墓
両方やってるなんて、どっちに転んでも儲かっていいね。」
「ほんと葬式とかのCMだと敏感だな。別に儲からんだろこの声の人。てゆうかそれダメ絶対音感。」
「あーそんなのあったねー。すぐセンセイがそのネタでまるまる一話を描いたよね。」
「あれ実際には音楽室で一瞬盛り上がっただけなんだけどな。うまく話を膨らませて一話にしたもんだ、
さすがプロ。ただあれだと、俺は随分と声優オタクだったりその他オタクみたいなんだが。」
「オタクでしょあんたは。まんがのあの話のままよ、本質的にはね。もうちょっとマトモな事に興味を
持ってくれると私、あんたを今よりもっと好きになるんだけどな…」
おっと、いけないいけない。口が滑った。改蔵は箸を止めた。
「あーうー…ううん、いまのは…なんでもない…ほ、ほら、早く食べようよ、遅刻しちゃうよ。」
困った。恐らく私の顔真っ赤だろう。どうしよう、どうすればこの空気を変えられるかな?
『さおや――、さおだけ――――』
朝っぱらから竿竹屋のスピーカーのテープの声が遠くから聞こえる。それだけ静かなのだ。

248 :あいつは改蔵 第二話:11:04/08/12 16:19 ID:k46VVQ+V
そうだここは逆転の発想だ。
「ねえ改蔵…キスしない?」
「へ?なんだそれ?」
「だって…こないだ、ハプニングみたいに唇が重なって、それっきりでしょ?ね、口直し。」
「だからなぁ、人にラヴコメを強要するなって…」
改蔵が言葉を飲み込んだ。
『さおや――、さおだけ――――』
テレビを消すと、部屋の中には、竿竹屋の声がさらに強調されて聞こえてくる。
二人とも立ち、歩み寄る。無言。改蔵が私の肩を掴む。私は少し背伸び。改蔵の顔が近づいてくる。
私は目を閉じた。
柔らかな暖かいものが私の唇に触れる。一瞬だけ触れて離れ、そしてまた触れた。今度は少し長く…。
「…好きっていったの…ほんとだよ…」
また改蔵の唇が私の唇をふさぐ。
抱きしめあう二人。私の胸が彼に押し付けられ、改蔵の股間が私の下腹に押し付けられる。
(バカ、こんな時に何で欲情してんのよ…もう、しょうがないなぁ…。)
あいつの右手が私のお尻から太腿に触る。その手は前にまわって私のエプロンの裾、そして制服のスカ
ートの裾をめくりあげる。改蔵の股間がさらに硬くなる。
ちょ、ちょっと待って…唇をふさがれたまま私は抗いはじめた。
でも改蔵は左腕で私の抵抗を封じ込め、自分の右手をスカートの中に入れ、私の内股を、そして…。
「ちょ、ちょっと…改蔵…やだ…それは今はだめだよ…ね、遅刻しちゃう…」
やめてくれない。生まれて初めて、自分以外にアソコを刺激されてる…たとえ布の上からでもそれは…。
「やだ、だめだよ…あ、あん…かい…ぞう…だめだよ、だめだよ…あ、あ、あっあっ…」
『さーおや――。さーおだけ――――。10年前のお値段です。軽くてさびない物干し台も…』
竿竹屋が大音量でうちの前まで来て停車。お向かいが竿竹を買っているらしい。
『古い物干しの下取りもいたします。さあいらっしゃい。さーおや――。さーおだけ――――――。』
…改蔵は完全に萎えてしまった。

249 :あいつは改蔵 第二話:12 (第二話終わり):04/08/12 16:21 ID:k46VVQ+V
登校途中。駅前商店街に入り、人通りも多くなってきたが、改蔵はまだ言い訳してる。
「だからな、あれは単なるもののはずみだって。別に竿竹屋が通らなかったとしても、あれ以上は…」
「嘘ばっか。やっぱ、あの家にいると私、バージンの危機かなー。」
「アホ、お前にあれ以上の事なんかできねーよ。地雷を踏むようなもんだ。」
「すけべー。えっちー。へんたいー。改蔵の電波人間。」
「お前は電波女じゃねーか。」
「でんぱにーんげーん。でんぱにーんげーん。」
「何で電波人間とキスしたんだよ…人にラヴコメを強要するから悪いんだろ。」
私は言い返そうと振り返った。ところが振り返った先にあいつがいない。
磁石に吸いよせられるように本屋に入っていったのだ。何かと思ったら、『モー』の今日発売の9月号
を買い、ホクホクとした表情で出てくる。
私は呆れ顔。全く、そんなディープな本買ってこないでよ。だから電波なんだよ、あんたは。
ため息をついて空を見上げる。朝っぱらから入道雲。今日は暑くなりそうだ。

電車に乗る。つり革につかまったまま、電波系雑誌を読む改蔵。
初めてその雑誌を見つけて目を輝かせながら読んでいた小学校の頃とちっとも変わってない表情。
なんだかなー。「私の彼、好きな事に身を入れ込んでる時は子供みたいに純真な表情なのよ」ってのは
のろけ話でよく聞くが、こういうのじゃねえ…。
ふとさっきのキスとその後の改蔵の愛撫の感触を思い出す。キスだけで身体の芯が熱くなったし、指で
は結構感じちゃったし…ていうか、じつは軽くだけどイッちゃってた…これは内緒、内緒。
そういえば、好きだってことばれちゃったな。ま、いいか。
電車が混んできて二人の間に人が割り込む。でも私はまだ首を伸ばして見つめてる。視線の先は、さっ
きダイニングで私にキスとエッチな事をした男の横顔。
あいつは改蔵、私と将来を誓い合った事もある幼馴染の男の子だ。
そして、その誓いは、二人がこのまま進むと…。

―つづく―

250 :名無しさん@ピンキー:04/08/12 22:52 ID:GWA68hGn
第2話キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!

原作に忠実で最高に萌える!
続きに期待してます

251 :名無しさん@ピンキー:04/08/12 23:11 ID:BrHxHVOo
乙!

今時間ないから後でじっくり読ませてもらいまつ

252 :名無しさん@ピンキー:04/08/13 23:23 ID:CeeA7stj
むちゃむちゃ面白いっす。
あちこちに漫画のストーリーを上手くちりばめてあるので、
読んでてすごく楽しい。続きに期待!

253 :名無しさん@ピンキー:04/08/13 23:43 ID:H7msVHYq
乙( ・∀・)つ旦~~

254 :名無しさん@ピンキー:04/08/14 12:36 ID:D9LzU4Jz
天才塾ですな!
ブラボーオオゥブラボー

255 :名無しさん@ピンキー:04/08/18 23:05 ID:HoXN0V26
せが

256 :名無しさん@ピンキー:04/08/19 08:17 ID:2K4ivxWa
さたーんシロ!!

257 :名無しさん@ピンキー:04/08/19 13:51 ID:ogEkkDMI
飛翔

 窪塚

258 :名無しさん@ピンキー:04/08/21 23:11 ID:z4jLx3Dx
期待保守

259 :名無しさん@ピンキー:04/08/24 20:18 ID:GMtzpZBR
神崎さんネタも見たい保守

260 :前スレ396:04/08/25 20:53 ID:66bLtOZB
どうもこんばんは。
本編っぽい奴で書き進めていたら、三幕構成になりそうです。
しかもエロ有りが第二幕(最終話以前シチュ)のみで、現在まだそのシーンに到達しておりません。

第一幕(最終話以後シチュ)は完成してるのですが、正直言って
投下すべき作品なのかどうか迷ってます。
皆さんの判断を仰ぎたいので、宜しくお願いします。

261 :名無しさん@ピンキー:04/08/25 23:27 ID:DcO+oGBB
投下お待ちしております

262 :名無しさん@ピンキー:04/08/25 23:51 ID:KkNMudLA
投下してちょ

263 :名無しさん@ピンキー:04/08/25 23:53 ID:PJVo/SR6
是非投下してください

264 :前スレ396:04/08/26 00:02 ID:QydPohog
>>261-263
ご意見有難うございました。今回は皆さんのご好意に甘えさせて頂く事に致します。
このシリーズ以外でエロも書きますので、その時は宜しくお願いします。

では「れざぼあ(仮)」、投下開始。

265 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:04 ID:QydPohog
第一幕〜石神井病院物語〜

――気持ちのいい、朝だ。
石神井病院の若きドクター、彩園すずは、四階にある窓から既に天高く昇った
眩しい太陽を見上げ、腕を組んで全身を上へと伸ばした。
腕を下ろすと、窓の下に広がる街並みが一望できる。この病院は坂の上を登った場所に
建っているので、階層の割には見晴らしがよい。
見渡した一面は均一な住宅街のようでありながら、ドラえもんのアニメに頻出するような
幅広い車道が街を分断し、それから都内にも関わらず、所々に猫の額ほどの空き地や畑が
残っていたりして、意外性に富んだ光景を見せている。
開け放たれた窓にすずが近付く。アルミサッシに手を掛けて、彼女は軽く身を乗り出した。
風が孕む熱に夏が残っている。
見慣れたこの光景のどこかに――
過日退院した若い男女、勝改蔵と名取羽美が住んでいる。早いもので、彼らの退院から既に二ヶ月もの
時間が経ってしまっていた。
病院の中で何年にも渡り、自分達が創り出す物語の住人を演じてきた彼らも、今やすずと同じ世界、
同じ現実を逞しく生き抜いている事だろう。
力を合わせて。
「あの子たち」
元気にしてるかな、とすずは呟いて、窓の後ろを振り返った。
十時十分を示した壁掛け時計の左側には、鼠色に塗られたステンレスフレームの棚が壁際に
置かれていた。ダンボール箱、人形や模型が所狭しと並べられている。
作業室の中央には、窓から見える風景に良く似た、それでいてどこか現実味を欠いた街並み。
289回にも及ぶ治療プログラムの果てに、作業室一杯に広がった箱庭だった。
最初は名も無き普通高校から始まったそれは、最後には作業室の床をほとんど占領するまでに
広がったのである。すずが窓際に立っていたのも、結局はこの箱庭に追い遣られたようなものだ。
今や作業室の中は人間よりもその箱庭、とらうま町の為に用意された空間と化しており、彼女が
格好を付けて立てる場所も他にはなかったのだった。
「これだけは物語じゃなかったのよね」
誰に言うでもなしに、すずは内面の感慨を素直に口に表した。

266 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:04 ID:QydPohog
箱庭、という表現を用いた。しかしその雄大な広がりと、微に入り細を穿つ精緻さを併せ持つ
人工の街並は、どちらかと言うとジオラマと呼んだ方が似つかわしかろう。
ウルトラ○ンコスモスの撮影に使われたセットをも、簡単に凌駕する出来栄えである。
この街を、患者であった勝改蔵と名取羽美(実はもう一人いたのだが)は自力で作り上げたのであった。
事情を知らない人間が、これほど巨大で精緻な箱庭を二人で作ったという話を耳にすれば、恐らく
彼らはみんな嘲いながら、マンガのようだ、テレビの見過ぎと言って相手にもしないだろう。
それでも――
彩園すずが直接目の当たりにした、紛れも無く現実に有った出来事である。
「ホントのことさ」
何気なく唄い、慌てて口を両手で覆ったすずが思った事は、自分も知らず知らずの内に
患者だったガンダム好きの青年、改蔵に毒されたのではないだろうかという心配だった。
「あの子たち、『濃い』キャラクターだったな」
そこが好きだったんだけど、と呟きながらすずはゆっくりと、床一面を支配したジオラマの周りを
歩き出した。

箱庭の主な舞台、虎馬高校を出てしばらく歩くとしがらみ商店街の店が並び、それから総合商業
施設のマイキャルとらうま、トイチ銀行や「むじんぞう」、少学館に集英社。
三人目の小柄な少年に似せて造られた人形の残骸や、千切られた股裂き人形のカケラやら、
不気味な代物が建物の間に転がっている様子が、何処か病んだ心を想起させる。
人形も街も均一に、二ヶ月分の埃を被っていた。
そんな殺伐とした光景とは対照的に、丘の上に置かれた教会の前には、
結婚衣裳に身を包んだ男女の人形が、仲良く寄り添って立っている。
教会に駆け付けた、個性的なキャラクター人形たち。二人を見守るように取り囲んでいる。
青年たちの退院直後、すずが祝福のつもりで「二人に幸あれ」と願って置いた物だ。
勝改蔵と名取羽美、二人はこの街を創る過程で自我と精神を取り戻し、そしてこの街は――
彼ら二人の間に絆を生み、育んで行った街でもある。
不器用極まりないコミニュケーションの取り方だったな。
彼らが模型を弄りながら交わしていた会話の様子を思い出しながら、すずは一人微笑んだ。

267 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:06 ID:QydPohog
彼らと同じグループに分けられ、一人病院に残された坪内地丹と組む適材が患者に居なかったので、
箱庭の治療プログラムは一時中断されている。その為地丹もあの日以降この作業室には
立ち入っていない。作業室の鍵もすず自身が管理していたため、二ヶ月もの間
この部屋は無人のまま放置されて来たのである。
何も変わらない。
――何も変わってないはずなのだけれど
作業室のどこかに違和感が漂っている。どこだろうか――
その原因を突き詰めようとすずが思考を働かせた時

どんがらがっしゃん

廊下から突如として聞こえたマンガチックな物音に、すずは思考を中断されてしまった。

石神井病院でこんな物音を立てる人物と云えば、唯一人しか思い当たる節がない。
項垂れ眉間に指先を当てて、彼女はがっくりと溜息を吐いた。
「あの看護学生は……」
廊下は静かに、という決まり事を学ぶのは小学生の間と相場は決まっているが、件の看護
学生は不注意なのかそれとも元気があり余っているのか、それすらまともには守っていない。
と云うより一言で実情を述べるなら、彼女はそう――おっちょこちょいなのだ。
噂をすれば影が差す。扉の向こうから、幼く甲高い声が呼び掛けて来た。
「彩園せんせーっ!」
典型的なアニメ声とともに、作業室の扉が勢い良く横に開かれる。
ぱたぱたと小気味良い足音を響かせて、声の主が室内へと疾風の勢いで飛び込んだ。
「彩園せんせーっ、ここにいらしたんですね!」
黒いショートヘアを、すずに倣って外ハネにした看護服の少女が元気良く叫ぶ。
胸の名札に注目するとそこには、「泊」と書かれていた。

268 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:07 ID:QydPohog
この底無しに明るい笑顔とキャラクターは、彼女の宝と呼んでも良い長所だろう。
だが病院では本来、入院患者に不快を与えないよう、出来るだけ静かに振舞う方が正しい。
彼女の言動は病院にしては少し喧しすぎるのだ。看護する者としての自覚が欲しい
所だが――
すずは気をつけの姿勢で立っていた看護学生に向かって、呆れも露に口を開いた。
「こら看護学生、『廊下は静かに』って言うのは小学生でも守ってる事でしょうが。
先刻ものすごい物音を立ててたでしょう。アンタは小学生か」
「先生ヒドーい、看護学生って十羽一絡げに呼ばないで下さいよ。私中学時代からここに
出入りしてましたよ。その時は先生、『亜留美ちゃん』って呼んでくれたじゃないですか」
頬を膨らませて答えた看護学生、彼女の名は泊亜留美と言う。
今自分で言ったように、彼女は学生時代からボランティアで石神井病院に出入りしており、
いつも明るく外連味が少ないその人柄で、病院の患者スタッフを問わず人気者になっていた。
「亜留美ちゃんはドジなのが玉にキズ」と言って息を荒げていた男性患者も、極一部に存在した位である。
従って亜留美は、看護学生としてこの病院へ実習にやって来た時には既に有名人だった。
実習の最初では、先輩の看護師に自己紹介を行うのが普通であるが、彼女は名乗ろうとした時に
看護師の神埼から「じゃ亜留美ちゃんの番ね」と言われて、その場にいた皆を笑わせた逸話もある。
だが今は一介の看護学生であり、他の学生と比べて区別されるべき身分ではない。それに
看護学校を卒業しても、亜留美が一生石神井病院に勤務するとは限らないのだ。
全く見も知らぬ病院に勤務すれば、そこには亜留美を見知った人間がいる訳でもない。
彼女に有利な贔屓が介在しない環境でも、看護師が務まるような逞しい人間になって欲しい、
すずはそう願うが故に、亜留美の事を敢えて『看護学生』と呼び捨てにしているのだった。
すず先生の親心を知ってか知らずか、亜留美はむくれた表情で物音の話を始めた。
「コケちゃったんですよ先生。さっきのでケガしちゃいました」
スカートの裾を軽く持ち上げて亜留美は、ほらここ、と膝小僧の辺りを指差す。
小麦色の肌にうっすらと赤みが差していたが、出血は全く無く、唾をつけるまでもない軽傷である。

269 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:11 ID:QydPohog
そんな傷いちいち見せるなという視線を送りながらすずが言う。
「分かったから普通にしてなさいアンタは。いや、アンタの普通じゃ駄目なのよね……」
「ほえ? 何ですか?」
すずの云う事が理解できなかったのか、亜留美は大きな目をまんまるくして首を傾げた。
「まあいいわ、とにかく用事があったから私の所に来たんでしょ」
あっそうそう、そうですよと慌てた口調で亜留美は思い出したように言った。
すずは落ち着きのない彼女の態度を咎めない。と云うよりは、もう咎める気力も湧かない。
本筋とは関係のない部分に対し、一々突っ込みを入れては話が進まないではないか。
細かい突っ込みが来なくなった事に安心したのか、亜留美はようやく本題に入った。
「しえさんから聞いたんですけど、19さんの様子がおかしいって連絡が入ったんです」
「19さん? ああ326号室のね。でもあの人は入院前から様子がおかしかったし
(多分退院してもおかしいままだと思う)、何でそんな事が気になったの?」
ナースコールがあったんですよう、と亜留美は抗議した。最初からそう言えばいいのだ。
舌足らずな子供から的確に状況を聞き出そうとする母親の如く、すずは亜留美の言葉を繰り返しながらさらに訊いた。
「で、ナースコールがあった訳ね、それで容態が急変したとか?」
「安定はしてるんです。命に別状はありません。急変した訳じゃないけど、なんと言うか
変なんです。てゆーか、あの様子はうまく説明出来ませんから先生に診てもらった方が早いです。
それで山田さんに先生の居場所を聞いたら、作業室の鍵を持っていたって言ってたから」
「19さんは若先生の受け持ちでしょーが。アンタ何で私の所に来たのよ。しえちゃんは何て言って
アナタに用事を頼んだの?もう一回よく思い出してみて」
うーんと暫し唸って、亜留美は自分の記憶を辿る。あっそうそうと言って、彼女は続けた。
「えっと確か『先生探して来てくれない?』って言われたから、私は彩園先生を探して――あっ!」
すずは漸く彼女がここに来た理由に納得した。しえは担当医を呼ぶように亜留美に頼んだのだろう。

270 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:12 ID:QydPohog
だが先生と聞いて亜留美は条件反射に自分を思い浮かべ、そそっかしい彼女の性格ゆえに生じた
しえとの齟齬を確かめること無く、326号室を飛び出して、ひたすら自分の事を探していたのだ。
まあ彼女が自分の事を頼りにしているという証拠であり、その意味で悪い気はしないのだが――
「看護学生」
すずは居ずまいを直して、亜留美の顔をまっすぐに見つめて云った。
「私を頼りにしてくれるのは、個人的にはすごく嬉しいわ。スタッフの間で信頼関係を
築く事も、病院の中では大切だから悪くないわよ」
けどね、と間を置いて、すずは眼にプロフェッショナルの光を点す。
石神井病院は経営の都合上、心療系に力を注いでいる。そのため外科手術に重点を置く
病院と比べて空気が鋭く尖っている訳ではないが、それでも医療現場である事に変わりはない。
すずは冷静に口を開いた。
「意思疎通をしっかりとせずに動いて、結果取り返しの付かないミスが発生する事も
大いに有り得るのよ。ここは病院だから、些細なミスが患者さんの命に関わる危険も
あるんだから」
「あっ若先生だ」
亜留美は扉の向こうを歩いていた浅黒な美青年を見つけるや否や、医療現場に携わる
人間の心構えを諭していたすずを放り出して、
わかせんせ〜、と叫びながら廊下に飛び出ようと走る――

どんがらがっしゃん

271 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:12 ID:QydPohog
こういう漫画的な擬音表現が似合う少女は他に居ないのではないか。
亜留美は駆け出した際に箱庭の足元に置いてあったゴミ箱に蹴つまづき、大きく前に
倒れたのである。
オレンジ色の四角い箱は勢い良く蹴飛ばされ、中からは重みのある大きな紙屑が飛び出した。
「いつつ……倒れるときは前のめり」
床にぶつけたおでこを擦りつつ、亜留美は膝を突いて立ち上がる。
顔からコケた筈なのだが、床に鼻をぶつけた様子も見当たらず鼻血も出ていない。
器用なコケ方をするのだなとすずは妙な所で感心しつつ、亜留美が転んだ姿を目撃したのと
ほぼ同時に、頭の中で何かが働いた事を自覚した。
モヤッとした思考の渋滞が一気に解消するような、スッキリした気分だ。
起き上がった亜留美は、再び「わかせんせ〜」と叫びながらぱたぱたと足音を立てて
走り去って行った。

272 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:13 ID:QydPohog
騒がしい看護学生が立ち去った後で、すずは見慣れたはずの風景をもう一度皿のような目で眺めた。
違和感の正体が判明したのだ。
巨大な箱庭を載せている、長い机を連結して誂えた作業台。建物や乗り物の模型を収めた
箱や、人形を収めた箱、それらがみっしりと載せられている鼠色の棚。
作業台の足元には横向けに倒れたゴミ箱、そこから吐き出された紙屑。
一通り見回した後、すずは膝を床に突き腰を屈めて、作業台の下に潜り込む。
彼女の視線は、オレンジ色の四角い箱に集中していた。
「こんなゴミ箱なんかあったっけ?」
前述の繰り返しになるが、作業室は二ヶ月間も放置されており、しかもその間
鍵はすずが管理していた。
最後に作業室を出た時に、窓の施錠も確かめた。この部屋に誰かが入れた訳がないのだ。
だからこの部屋で箱庭療法が行われる事もなく、ゴミ箱もその際中身ごと部屋から
持ち出した筈なのだ。
しかも当時そこにあった筈のゴミ箱は丸い青色のPP容器であり、今現在ある物とは明らかに形状が違う。

――誰が
――いつ
――どこから
――どうやって
――何の目的で
ゴミ箱を持ち込んだのか皆目見当が付かない。膝を突いたまま床を這って、すずはゴミ箱の
周囲をもう一度確かめた。
床の上は埃も薄い。埃の大部分は、作業台の上に置かれた箱庭に降り積もっているのだ。
リノリウムの床が屋外の光を鈍く反射する。足跡が浮かび上がった。
――亜留美ちゃんのか
亜留美が毛躓いて転んだもの以外、足跡は見当たらない。靴の模様が一種類しかないのだ。
念の為、すずはもう一度作業室を隈なく探して見た。足跡がない以上ワイヤーか何かを使った
トリックではないかと疑ったからなのだが、棚にも作業台の脚にもそれらしき痕跡はない。
第一仮にワイヤートリックが使われたとして、何故そのような手の込んだ方法を使って
足跡を残さずにゴミ箱を作業室に置かねばならないのか。その理由は一体――

273 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:14 ID:QydPohog
――これはミステリーだ
すずは作業台の下で四つん這いになったまま、首を横向けながら素直にそう思った。
本来作業室にあるはずのない物、それが知らぬ間に床の上に現れていたのである。
亜留美がこれに毛躓いて転んだのも、彼女のドジが招いた結果だとは一概に言えないだろう。
物理的に考えられない状況で、ゴミ箱が出現した。
怪奇現象だろうか。さしものすずと雖も、一瞬ムー的な考えに誘惑されそうになる。
明らかに合理性を欠いたゴミ箱の存在を説明する上では、確かにそれは一番簡単な考え方だろうと
思われるが――
否――断じて否だ。すずは否定する。
これは漫画ではないのだ。現実の石神井病院で、すずの目の前で起こった紛れもない現実である。
――現実の出来事を説明するのに、蒙昧なオカルトを持ち出す訳には行かないじゃない。
すずは軽く唸り、誘惑を振り払った。
現実に起こった出来事である以上、何らかの手掛かりが部屋の何処かに転がっている筈だ。
例えばそう、ゴミ箱から吐き出されている紙屑。ゴミという物は時として、廃棄した者の
人と為りや家庭生活をトレースする上で、しばしば強力な手段となり得る。ストーカーが
ターゲットの家庭ゴミを漁る所以でもある。
本格的な捜査ともなると、毛髪や爪などからDNAを抽出、増幅、制限酵素処理を施し、
酵素で切断されたDNA断片を電気泳動に掛けてパターンを調べる事も行われる。
すずは病院関係者である以上、その分析鑑定を行なう施設や人材に心当たりが無かった訳でもない。
然し疑わしい人間を病院の内外から見つけ出し、その都度DNAを調べる方法は効率の悪い事夥しい。
時間も手間も掛かる上に、この現象が誰の仕業か分からない状況では、検出されたDNAが誰のもの
であるかも分からず、徒労に終わる可能性が極めて大きい為である。
一般的に、DNA捜査は大体の目星が付き、犯人の候補が絞り込まれた段階で用いられている。
広域捜査よりもこれは寧ろ、容疑者の裏付けや公判での証拠固めに適した捜査方法なのだ。
――そうではなくて
今は素人捜査の範囲で、手掛かりが掴めたら十分である。例えばゴミ箱に捨てられていた内容物。
ゴミ箱からはみ出ていた紙屑には、何か文字が書かれている。しかも手書き、好都合だ。

274 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:16 ID:QydPohog
文字の癖や筆圧から、書いた人間が男か女か、攻撃的か温和か、或いは粘着質か流動質か
概その判断を下す事が出来る。よしんば書いた本人がゴミ箱を持ち込んだ人物その人でなくとも、
何らかの関わりを持った人間である可能性は十分に高かろう。
すずはFBI捜査官ではないが、しかし医師として人間の心理を専門としている。
素人判断よりは手掛かりを探る事が出来そうだと、彼女は自分でもそう考えた。
膝を床に付いて、すずは作業台の下を這って動き始める。ストッキングの膝が汚れるかも、
と一瞬思ったが、目の前に現れた怪現象を解明したいという気持ちは、たかが服の汚れよりも
より一層強く彼女を動かす力となっていた。
すずは夢見る幼い子供のように、瞳の輝く、素敵な表情をしてゴミ箱に近付く。
結局彼女は好奇心が人並み外れて強いのであろう。さもなくば改蔵や羽美の繰り出す、
幅広く豊富な話題の相手など到底勤まらなかったと思われる。
彼女の好奇心は理性とは裏腹に、この不可思議な状況を確実に楽しんでいた。

文字が判読できる距離まで近付いた。見覚えのある汚い文字が目に飛び込んで、一瞬すずの表情が翳る。
彼女は皺苦茶に丸められた原稿用紙を無言で手に取ると、急いで作業台を這い出し、立ち上がって
がさがさと音を立てて広げる。皺を適当に伸ばして両手に持って広げ、紙の上に日光を当てる。
逡巡の後、文字を追う。
原稿用紙には一遍の小説が綴られていた。拾う直前の原稿用紙から、すずが思わず目を背けたく
なったのは、単純に文字が汚なかったからと云う訳ではない。それよりも衝撃的だったのは――

――何これ、私の字じゃないの
原稿用紙に書かれた文字の筆跡、筆圧。それらすべてが、すず自身のものであると語っていた。
作業室に居る今の時間は兎も角、すずの送る日々は基本的に忙しい。
若先生と並ぶ石神井病院の二大看板として、すずの元には毎日ひっきりなしに外来患者が訪れる。
その一人一人に対して、彼女はカウンセリングや治療を行なわなければならない。それだけなら
まだしも、入院患者も何人か受け持っている上に、研究誌に症例を報告する論文も書かねばならぬ。

275 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:17 ID:QydPohog
小説を書く暇など作るよう筈もないし、そもそも彼女は論文など何がしかの文章を書く際、
必ずワープロツールを使用する。手書きで記入する紙と云えば、石神井病院に勤務してからは
カルテくらいしか触っていない。
つまりこれはすずに取って二重の意味で、書いた覚えの無い代物なのだ。
得体の知れない寒気に耐えつつ、すずは原稿を読み進めて行った。
話を追うごとに、登場する人物名が増えて行く。しかし何度か繰り返して登場する人物は、
どうやら限られているようだった。その名を確かめて行く。
――改蔵
――羽美
――地丹
――神崎
「何これ……」
冷や汗がすずの背中を伝う。
名前の全てが石神井病院の関係者である。話の筋も、すずが改蔵と羽美に施した箱庭療法の話を
下敷きにしているとしか考えられない内容であった。
関係者で無ければ書けない話ではあるが、その割に医療関係の描写は驚くほど貧弱である。
確かに他ならぬすずの汚い字で綴られているのだが、仮に彼女が小説を書いたとすれば、もう少し
医療現場を克明に描写した内容が出来上がる筈だ。すずには小説を書いた経験など無いが、その点は
自信を持って断言できた。
――私の字だが、私が書くような小説ではない。
この原稿を一体どう判断した物か。
ゴミ箱の件も含め、誰かの悪戯にしては手が込み入り過ぎている。仮に誰か――最早石神井病院の
関係者としか考えられない――の悪戯だったとして、行なった人間に何の得があると云うのか。
原稿を下ろし、リノリウム床の目地に鋭い眼光を浴びせながら、すずは黙って思索に入る。

276 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:18 ID:QydPohog
若先生、或いはその取り巻き連中が、すずへの嫌がらせとして行なったのか。――否。
若先生こと砂丹本人は、すずの秘めた野心を見抜いた上で彼女の実力を認めている、度量の大きい
人間だ。彼ならば自らの脅威となりかねないすずを追放しようと企むよりも、彼女がこの病院で
如何に実力を発揮できるかと云った事柄に力を注ぐに違いない。
石神井病院をより発展させて行こうと考えるなら、すずを優遇する彼の判断は間違いなく正しい。
病院の経営形態や規模を問わず、名医と呼ばれる医者は一人でも多く抱え込むのに越した事はないのだ。
病院側は彼らに支払う報酬というリスクを背負う事になるが、世間の評判を取り込むメリットの方が
大きい。実際砂丹の協力で彼女に当てられたポストは、個人経営の病院にしては恵まれていた。
30にもならぬこの歳で診察室の他に自室を与えられる事など、普通は考えられない。考えように
よっては大学病院より、すずの待遇は遥かに豊かであると言える。
無論この病院の古株にとっては面白い事では無いだろうが、仮に彼女に対してこんな嫌がらせを
仕掛けたとすれば、医師の資質を疑われるほど精神構造が幼稚であろう。
第一彼らでは、すずでさえ見破れぬトリックを仕掛けられるとは思えないし、事が跡取り息子に
露見すれば、真っ先にリストラ対象に指定されかねない。そんな危ない綱渡りに職を賭けるほど、
彼らも愚かではない。
美智子や山田、しえ達看護師たちは――犯人では有り得ないと信じるが、これも一応動機を
考えてみよう。
彼女らはすずが若先生と並んで廊下を歩いている時でも、先ずはすずに対して挨拶する。そんな
彼女たちも勤務時間や仕事内容など不満は抱えているはずだが、それをぶつける相手としては
病院の経営陣か、或いは若先生の方が妥当だろう。
看護師たちがすずに対して何らかのアクションを起こすつもりなら、彼女らはすずにクーデターを
唆す内容の直訴状を送ると考えられる。何より彼女たちが仕掛ける悪戯にしては、今回の件は余り
にも悪趣味の度を越しているではないか。
では――

277 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:19 ID:QydPohog
最終的に、自分を疑わねばならないのか。
確かにすず自身の主観を取り除いて作業室を俯瞰した場合、最も疑わしいのは彼女自身である。
亜留美以外の足跡が床に積もった埃の上に無かった事実も、誰か第三者に検証して貰わない限りは、
すずの見た幻覚であった可能性を完全には排除できない。
知らない内に夢遊病か、それとも精神乖離を患っていたのだろうか。
だがそれでも、自覚する限りにおいては時間経過が早かったなどの兆候は見受けられない。念の為、
若先生に診察して貰った方が良いだろうか。
いや、それよりも誰かに原稿と足跡を見て貰えばそれだけで、すずが目撃した現象が幻覚でない事は
明らかとなる。
ならば誰を呼べばいいのか。自分が体験したこの不可思議な出来事を、どうやって説明しようか――

窓ガラスが小刻みにびりびりと鳴リ出した途端、唐突にすずが顔を上げる。
問題解決こそ出来なかったが、取り敢えず出口のない思考の迷路からの脱出は叶った。
どうせ超常現象にしか見えぬゴミ箱と中身の問題も、今すぐ解決せねばならない課題ではない。
放って置いて、後でふと解決策を思い付く可能性に任せた方が良い。下手な考え休むに似たり。
それよりもこの揺れが気になる。悪くすれば、患者の生命に取り返しの付かない事態が発生する
可能性があるのだ。
即ち、地震である。
地震の影響で機器類が停止したら、人工呼吸器の必要な患者にとって致命的である。停電だけなら
機器の内蔵電池や予備電源で凌げるが、大地震で機器自体が損傷したら一巻の終わりだ。
外科手術でも行なわれていたら最悪だが、幸い今日の所は予定が無い。よしんば予定を変更して
行なわれていたとしても、手術中の地震にはブラック・ジャック先生でも為す術はない。
それより最優先させるべき事は、患者の避難であろう。同時に自分の安全も確保せねば。
頭の中に最短の避難経路を描きつつ、重篤患者が収容された病室の配置を思い返す。
天井近い壁に掲げられた時計を一瞥し、時刻を確かめる。
午前11時、長くこの部屋に居すぎたか。

278 :れざぼあ(仮):04/08/26 00:20 ID:QydPohog
しかし揺れるのは窓ガラスだけで、鉄製の棚や箱庭には何の影響も出ていない。
地震であれば、そろそろ本格的に揺れだして然るべきなのだが、その兆候も窺えない。
「一体何なのよ、この揺れは」
不審に思ったすずは、開きっ放しの窓サッシに歩み寄った。階上の様子を確かめて、
窓から身を乗り出す。
街はとりたてて慌てた様子もなく、寧ろ通りを歩く人の顔は穏やかである。
自動車もごく普通に走っていた。
ガラスを揺らした物の正体は、少なくとも地震ではない――

病院のすぐ近くで、ずんずんと短く繰り返すような地響きがした、と思って頂きたい。

<第一幕・終>

279 :前スレ396:04/08/26 00:22 ID:QydPohog
こんな内容です。石神井病院シチュでのエロパロを期待してた方ごめんなさい。
病院ネタは機会があれば書きますので、今はご容赦の程を・・・

それでは続き書きますので、皆様お休みなさい

280 :名無しさん@ピンキー:04/08/26 00:24 ID:7wui/Rfl
乙! リアルタイム投下にぶちあたり興奮しますた。続きスゲー楽しみにしてます!

281 :名無しさん@ピンキー:04/08/26 13:43 ID:irdNaDxR
おもしろいですね!
ラストが「でぶせん(仮)」なのはなぜ?
あとタラソティーノの某作との関連とかいろいろありそう……。

282 :元229:04/08/29 16:57 ID:xL1zJ01x
乙です>前スレ396様

んー。展開が楽しみですねー。この後、亜留美ちゃんのドジは絡んでくるのでしょうか?わくわく。

283 :名無しさん@ピンキー:04/08/30 22:34 ID:17HoCLdq
ここまでくれば、もうエロ排除してどんどん行ってください。

284 :名無しさん@ピンキー:04/08/31 20:22 ID:IrqssSOm
ホラーミステリーのようなのも読んでみたいですね。

両親の依頼で失踪した女子大生・田中陽子の消息を追っていた、
探偵・自分寺三郎は、彼女が失踪する直前、実は全く別人の名取羽美
という少女が成り代わっていたことを知るが、以後、彼の周辺で次々と
奇怪な事件が起こり始める。
そんな中、自分寺はついに田中陽子がアパートの壁に塗りこめられて
いる事を突き止めるも、そのとき想像を絶する恐ろしい出来事が彼を襲
おうとしていたのだった ・・・・・

てな感じで。

285 :元229:04/08/31 21:39 ID:Iqu1n7PT
元229です。もう9月ですね。台風、風すごかった…。

>284 面白そうですね。私はミステリは書いた事ないんで、仕掛け(トリックとか伏線)を与えてもらえないと
書けそうにないですが。だけどこれは、あらかじめ仕掛けをこのスレに晒してもらう事になるので無理だな…。
ミステリ職人さんきぼん。

ところで、みなさんに質問なんですが、

今、「非」改蔵系のパロを書いてるんですが…投下したとして需要ありますかね?

具体的に言うと、ダーリンと南国なんですが。ダーリンはもうすぐ完成しそうです。
一応、【久米田康治総合】スレなんで、そろそろバリエーションを増やそうかなあと思って書いてみてるんです。

286 :名無しさん@ピンキー:04/08/31 21:56 ID:HbvsYSHi
南国大好きです、よろしかったらお願いします一票!

287 :名無しさん@ピンキー:04/08/31 23:57 ID:Z+jkNKlV
ダーリン(・∀・)イイ!!

でも改蔵の続きもキボン
いや本当、待ってますからお願いします…

288 :名無しさん@ピンキー:04/09/01 01:46 ID:kQ8yOCQE
ダーリン、かもん

289 :元229:04/09/03 00:01 ID:9Yw0vR4h
>286ー288
ありがとうございます。万事順調なら月曜日に投下予定。

>287
改蔵は書いてますよ。

290 :天才塾小噺作成コース:04/09/04 12:03 ID:0fFrglY/
新・小噺 その十二:院長先生の秘密(エロくないです)

亜留美「あ、若先生、お帰りですか?お疲れ様でした」
砂丹 「おう、看護学生くん、今日は準夜勤かい?がんばってね」
亜留美「あら、私、学校卒業して正式に看護士になったんですよ、ほら白衣じゃないですか。あ、そう
    そう、ちょっと時間いいですか?こちらに来ていただけません?」
砂丹 「え、どうしたんだい、こんな廊下の突き当たりの誰も来ない所に僕を引き込んで?」
亜留美「1つ聞きたいことがあるんです。あの・・・ここの院長先生って、どういう方なんですか?
    噂によると、誰も顔を見たことがないって」
砂丹 「(何だそういうことか残念)んー、そうだね。僕も顔は見たことがないなぁ」
亜留美「・・・どうやって仕事してるんですか?」
砂丹 「報告はメールで入れるし、緊急の指示はインタホンだし。あ、そうそう。あの人、どうしても
    人前に出る必要がある時は、院長室に置いてある鉄の仮面をかぶって現れるそうだよ」
亜留美「ほえ???す、すごいですね、そうまでして・・・でも、総婦長さんは院長先生の顔を知って
    るはずですよね、いくらなんでも。夫婦なんだし」
砂丹 「いや、事によると、彼女も知らないかもよ。「いつも隠れてて、院長室にも滅多にいない、
    まるで忍者みたいだ」ってよく僕に愚痴ってるから」
亜留美「そんな、冗談でしょぉ・・・」
砂丹 「僕もさすがに顔は見たことあると思うけどね、ははは・・・自信ないけど」
亜留美「そうだ、しえ先輩から聞いた噂だと、あの方、昔「天才塾」って塾を開いてたとか・・・?」
砂丹 「そうなの?僕が聞いた噂だと、副業としてまんが家をしてるそうだけど・・・」
亜留美「うーん、謎ですねー。何とかして顔を見れないもんかなー?そうだ!!ね、若先生、みんなで
    策略を立てて、院長先生の素性を暴いてみませんか?」
砂丹 「策略ねえ・・・みんな筒抜けになると思うよ」
亜留美「なんでですか?」
砂丹 「だってほら、あそこ見てごらん。天井に小さな穴が開いてるだろ?病院中にあるんだよ、穴」

291 :天才塾小噺作成コース:04/09/04 12:05 ID:0fFrglY/
新・小噺 その十三:102号室の奥さんが202号室の勝夫妻に苦情を言うのだ

住人「(コンコン)勝さん?居ます?下の階のものですけど。勝さん?」
羽美「はい、居ます、ちょっとお待ちください・・・(ガチャ)あ、どうも」
住人「あら奥さんお早う。お一人?」
羽美「あ、ハイ、改・・・いえ、主人は仕事に出かけました。私もこれから・・・」
住人「あら、じゃ、手短に言うわね。あのね、悪いんだけどね、お宅ね・・・その、夜がちょっとばか
   り、にぎやかなのよね。わかる?言ってる意味」
羽美「あ・・・聞こえちゃってますか・・・?」
住人「いやね、そんな真っ赤にならなくともいいんだけどね。新婚さんだもの、ヤリたい盛りだしね」
羽美「・・・」
住人「ただ、うちは安アパートだから聞こえちゃうのよ。それに、夜8時頃から夜中の2時3時まで
   延々とアノ声が上の部屋からするのはちょっと・・・うちには小学生の子供もいるし」
羽美「す、すみません・・・」
住人「出来れば、せめて子供にはわからないように、何とか工夫して欲しいんだけど。駄目かしら?」
羽美「はあ、何とか考えて見ます、すみません」
―――(翌日)―――
住人「(コンコンコン)勝さん?居ます?下の階のものですけど。(コンコンコンコン)勝さぁん?」
改蔵「はーい、はい。今開けます・・・(ガチャ)あ、どうも」
住人「あらご主人?奥さんはもうお仕事?」
改蔵「今日は早出当番らしいんで。僕もこれから・・・」
住人「あら、じゃ、また手短に言うわね。あのね、昨日奥さんには言った件なんだけどね・・・」
改蔵「あ、聞いてます・・・工夫してみたつもりなんですけど、駄目でした?」
住人「いやね、子供にアノ時の声を聞かれないようにしてるつもりなんだろうけど・・・夜中に突然
   ガンダムの主題歌をエンドレスで流されてもねえ。子供はかえって目が冴えちゃうし、しかも
   奥さんの「いくいく」って声、結局はそれをかき消すくらい大きいんだもの」

292 :天才塾小噺作成コース:04/09/04 12:09 ID:0fFrglY/
新・小噺 その十四:石神井総合病院、精神科カウンセリングルームにて/弐

すず「次の方・・・あらこないだの女子高生?胸の大きさは変わってないようだけど」
女子「今回は胸じゃないんです。私不眠症みたいなんで、それで・・・」
すず「あら、先生なんかフーミン症で悩んでるのよ、、ほーらほーら(ぷるんぷるん)」
女子「ううう、それってまた南国の保健医ネタのパクリじゃないですか、え――――――ん!!」
すず「行っちゃったわ、はいまた治療完了。次の方。あらどこかで見た顔ね、どこでだったかな?」
男 「・・・嫁が容赦ないんです。むこうは金だったのに、私は銅しか取れなかったもんで・・・」
すず「銅はね、「金と同じ」って書くのよ。和田みたいにそうやって説得して御覧なさい」
男 「な、なるほど・・・今夜、それ、試してみます・・・」
すず「それだけじゃ怒って絞め落とされるのがオチだから、その時にね・・・行っちゃった。まいいか」
砂丹「(ノック)すず先生、今夜暇じゃないですか?呑みに行きません?」
すず「あら若先生、今夜は婦長さんと呑みに行く先約が・・・女性は酎ハイ呑み放題なんですよ」
砂丹「あー、また一軒つぶれるな、あの人もウワバミだから・・・しょうがないなあ、じゃ明日でも」
すず「またね・・・はい、本日最後のカウンセ・・・あら、改蔵くん、今日は羽美ちゃんは?」
改蔵「元気ですよ。ちょっと事情で一人で来たんです」
すず「事情?まあいいわ、で、セックス依存症はどう?」
改蔵「博士・・・じゃない、先生から処方された薬が効いて、下の部屋から苦情が来る程ヤッてます」
すず「うらやましいなぁ・・・で、今日は何?」
羽美「羽美の様子が変なんで・・・ちくわを全然食べなくなって、ニボシばっかり食べてるんです」
すず「ああ、事情ってそういうことね。他に変わった所は?ふんふん、なるほど・・・」
羽美「ニボシ依存症でしょうか?」
すず「そんな病気聞いた事ないわよ。勘だけど、羽美ちゃんのは私の専門外よ。紹介状書くわね」
改蔵「紹介状?他の医者ですか?内科ですか外科ですか?」
すず「産婦人科よ。知り合いに個人医で腕のいい人を知ってるの。この病院の産科より安いしね・・・
   はい、書けたわ紹介状。おめでとう、今夜からあの薬は要らないわね」

293 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 12:22 ID:bQ6Zi9Mh
初のリアルタイム小噺!!
同じパターンで何本書いて貰えるか楽しみです小噺氏

294 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 15:25 ID:/fhXf/u5
ブラボー

295 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 22:31 ID:Oh0YL/T6
ガンダムの主題歌をエンドレスにワロタ

296 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 00:21 ID:5eYwOyd+
銅は金と同じキタw

297 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 12:07 ID:sq/nFhcV
でも中身銀の金メダルは数万円するのに対し
銅メダルは数十円で買える安さ

値段の問題じゃないことは分かってるけどさ


298 :元229:04/09/06 19:59 ID:4NoMt0C3
元229です。

>249様

またまた間を埋めるとかご謙遜を。羽美ちゃんおめでたですか、安定期に入るまで禁欲できますかね?

予定通り「育ってダーリン」のエロパロを投下します。

小学生×高校生のエッチではないです。それを期待していた方がいるかどうかわかりませんが、為念。
最終話ラストシーンの数日後が舞台。小学生も高校生も飛び越えて、ちょっと年齢高め、大学生同士の
初エッチ。8分割予定。

#ちなみに、南国ネタは来週になると思います。改蔵ネタは来月ですな。では。

299 :レッスン22 祝入学! :1:04/09/06 20:01 ID:4NoMt0C3
冬馬は、新入生歓迎会の2次会で男ばっかりで飲んで帰る途中、携帯で呼び出された。
別の2次会(こっちは女の子ばっかり)で飲んでいたうららが酔いつぶれたらしい。急遽、電車を途中
下車して引き返す。もう深夜、そろそろ終電という時間だ。
大学に入学して5日、講堂でいきなりうららと顔を合わせて3日、彼女の実年齢および二人が許婚同士
である事がクラスにバレたのが昨日。でも今日の昼間までトラブルはなかったのに…少し心配な冬馬。
うららは駅前のベンチで女の子達に介抱されていた。
「あ、来たよ。ほら、あんたの許婚ですよぉ。起きて下さいよー…ね、坂本くんちょっと…」
女の子達が、冬馬をうららに聞こえない位置まで引っ張る。先輩(仏文科3年生)がひそひそ言う。
「ねぇ坂本くん、なんなのよあのおばさん?」
「お、おばさん?うららの事ですか?一応新入生だし、下級生…」
「そんなのいいから。ねえあの人、すごいピッチで飲むからいける口なんだと思ったらぜんぜん駄目じ
ゃん。23にもなってさぁ、自分の許容量もわかんないのかな?おかげでこっちはいい迷惑よ。」
他の女の子達も口々に愚痴を言う。愚痴り尽くすと帰ってしまい、二人はベンチに残された。
「おい、うらら。しっかりしろよ、俺だよ、わかるか?」
「んー…ろうまにゃないのぉ…なんれこんなろころにいんのぉ?」
「しっかりしろって。なんでそんな飲んだんだよ、ただの新入生歓迎…」
「らって、らってね…あのこらち…ふにらひゃにぇしえ、っらうれうぇ…うれ…ひゃう、うえうえうえ」
「おい?なんだ?なんだよ、こんな所で…泣くなよ、おい、うららってば…」
「うーえうえうえ、うえ――うえ、えぐえぐ。ろーまぁ、わらひね、う…えーん、え―――んえんえん」

暫くして泣き止んだのを見計らい、ペットボトルのお茶を飲ませると、少ししゃんとした。
「なんであんな泣いたんだよ。なんか嫌な事でもあったのかよ、2次会で?」
「…ねえ冬馬…私、帰りたくない。」
「帰りたくないって…どうすんだよ。」
「どこでもいいわ、連れてって…あの娘達ね、あの娘達…私を馬鹿にするの、23にもなって処女なん
て可笑しいって言うの、許婚がいるのにエッチしてないなんて変って…ねえ冬馬…私を女にしてよ…」

300 :レッスン22 祝入学! :2:04/09/06 20:02 ID:4NoMt0C3
安ホテルに入った。
「どこでもいい」とか言っておきながらうららは無茶苦茶高そうなホテルに入るのをねだったりしたの
だが、ホテルに入る時のその辺の一悶着は割愛しよう。
それより、だいぶ前に冬馬の両親が日本に戻っているので、二人とも現在は自宅通学だ。つまりこのま
ま「お泊り」となると、明日は二人が揃って朝帰りしたのを両方の家族に知られるわけで…。
まあ、冬馬も酒が入っているのでそのへんの後先は考えずに勢いでホテルに入ってしまったし、今は暗
闇の中のベッドの上で初めて触るうららの胸を揉むのに夢中でそれどころではない。
(「最近、肌が衰えだした」なんて悩んでたけどすべすべじゃん…てか、おっぱいって柔らかいんだぁ…)
「ねぇ冬馬…重いってば…さっきからずっと言ってるのに…」
「あ、ごめん…」
「胸に体重かけないで痛い、だからってほら、頭のすぐ横に手をつくと髪の毛引っ張られるでしょ…や
だ、耳たぶなめないで変な感じ、やぁん乳首そんなふうにいじらないで、なんか痛い…」
「ごめん、なんつうか、想像してたみたいにいかないんだよ…むずかしいや…」
「やだ脇の下くすぐったい!ああ駄目っオマ…ええと…そこは触っちゃ駄目ぇ!」
「なんだよ、触んないとどういう具合になってんのかわかんないよ、それにこう暗くちゃ…」
「だって、だって、恥ずかしいんだもん!」
暗闇で言い合いながら、こりゃ思ったより大変だぞと思いはじめている二人。
「…ちょっとほら、また体重かけるぅ、ねえ膝なんて撫でてどうすんのよ…ああっオマ…は、触っちゃ
駄目って言ったのにぃ、もう、そんなことしてないで早く私を女にしてよ!」
「だからそのためにだろ!?てか文句多すぎだぞうらら、少し落ち着けないのかよ?」
うららが黙る。自分でも無茶言ってるのは判ってるのだが…とりあえず我慢して口を閉じる事にした。
冬馬は気を取り直す。思いついて乳首を口に含んでみる。
ビクッ、とうららが初めて反応した。吸ったり舌で転がす。悶えだすうらら。
彼女の乳首が硬くなって来る。知識としてはそうなるのを知っていたが、自分の刺激に実際にそのよう
な反応が起きるのを目の当たりにして冬馬は少し感激、他にも色々試し始める。
そうして次第に冬馬にもうららの感じやすい場所がわかってきた。どうすればいいのかも。

301 :レッスン22 祝入学! :3:04/09/06 20:04 ID:4NoMt0C3
「んっ…あ…あん…」
声が漏れ始める。冬馬の興奮が高まる。うららのアソコに手を伸ばした。今度は拒まない。
(うわ、もじゃもじゃだな…ここか?もっと下かな…いや、このへん…うわ…濡れてる、へえ…濡れる
ってこうなるんだ…ぬるぬるしてる…)

冬馬が初めて「出した」のは、中等部1年の秋だった。
オナニーではなく夢精。うららが全裸で彼自身をいじる夢だった。射精した瞬間目が覚め、ひどくばつ
の悪い思いをした。その日はまともにうららの顔を見れなかったものだ。
まだ性に目覚める前から、関係を持つ事が決まっている女(それも5歳年上ですでに大人の身体になっ
てる)が傍にいる…自分は彼女といつかSEXをするんだと常に自覚しつつ成長する…。
昔ならともかく、最近ではあまり例を見ない育ち方をしている冬馬である。
うまい具合に寮で独りになれた時など、やがてするはずの事を妄想しつつ何度オナニーした事か。
妄想は多岐にわたった。うららに優しくリードされてSEXをする妄想、嫌がるうららを強引に犯す妄
想、ラブラブでしっぽりと愛し合う妄想…何通りのパターンでしたか数え切れない。
ただ、こんな風に、酒に酔った勢いでするってのはそのシチュエーションになかったのだけれど。

今、うららの股間からはくちゅくちゅ音がしている。
頃合かなと思い、いやそれ以前にもう我慢できなくなって、冬馬は鼻息も荒く彼女の股間に割り込んだ。
うららは無言。だが何が起こるか予期し少し震えている。
構わず冬馬は硬く熱を帯びたものを彼女に突き立て…突き立て…
(ち、ちくしょう…どこだよ…指で触ったのとぜんぜん勝手が違う…位置どこだよ…)
「ね、冬馬…大丈夫なの?ねえ、冬馬ってば…」
「…」
「…場所わかんないの…?ねえ、もっと下だよ…どうしたの、考え込んじゃって…?」
「…なあうらら…明かりつけていいか?見ながらじゃないと位置がわかんないよ…」
「だめー!!だめだめ!!人に見せられるモノじゃないわ、やだ、見ちゃやだ!!」

302 :レッスン22 祝入学! :4:04/09/06 20:05 ID:4NoMt0C3
「頼むよ、ちゃんとしたいだろ、うららだって俺と結ばれたいんだろ?な、この通り!」
うららはしばらくむーっと考え込んでいた。そして。
「やっぱり明かりはやだ。そのかわり、私が手で持ってってあげるから…。」

暗い室内で苦労しながら、うららの手で冬馬自身の先端をなんとかやっと膣口に持っていく。
「ふう…ここよ、ここが正しい位置…。」
うららはそのあと、「挿れるのは、私の心の準備が出来るまで待って」と言おうとしたのだが…
遅かった。はやる冬馬が腰を前に動かしたのだ。急に入って来たものに激痛が走る。
「いだ――――――っ!!!いだだだだ!!とっとっ冬馬、痛い痛い痛い!!」
「こら、おい、逃げるな、ずり上がるな、ちょっとまて、まだ先っぽしか…」
「だって痛い痛い痛いっ!な、なんでいきなり挿れてくるのよぉ!!」
「んなこといったって…おいおいおい、うらら、逃げるなってば!脚突っ張るな蹴りあげるな!」
「痛いんだもん、ちょっと待ってよ、抜いて抜いて抜いて!!」
「いてて、こら目に指突っ込むな、口にへほふにほぁひれふぇるな!!もう半分入ってんだから…」
「だって…あ、痛いっ…だって痛い!!動いちゃ駄目ぇ、と、冬馬ってばぁ!!」
「やめろやめろ、うらら引っ掻くないててて!!動いてるのうらら自身だろ、自分で痛い目に…」
途中まで入った状態で二人は必死にもがいている。
うららは痛くてたまらないのだが、冬馬は先端が入ってるだけで射精寸前になっていた。うららが悶絶
する刺激だけで敏感な彼は我慢ができなくなっているのだ。だがうららはさらにもがき続け…。
「ちょっと待てうらら、待ってくれ…ああ、なんか、俺もう…あ…う、ううっ!!」
「痛いってのに―――!冬馬の最低男ぉ――――――っ!!!」
冬馬が射精開始するのと、うららが冬馬を押し放したのはほぼ同時だった。いきなり抜かれた冬馬のモ
ノが彼の下腹につくほど反り返り、そのまま精を吐出する。
うららはそれに気づかずさらに彼の下から逃げ出そうとずり上がる。
彼女がずり上がった後のシーツの、さっきまでうららの腰があってしわくちゃになっているあたりが、
冬馬の先端から迸り続ける熱い液でみるみるべとべとになっていった。

303 :レッスン22 祝入学! :5:04/09/06 20:06 ID:4NoMt0C3
(…なんだかなー…)
今、うららはシャワールームにいる。とっくに酔いはさめている。
シャワーで破瓜の出血を洗い流す。少ししみる…。
あの後、二人ともすぐ冷静に戻った。思い返すと悲惨というか格好悪い喪失の仕方ではある。
だが、自分より冬馬のほうが惨めだろう。悪い事したとは思う。だが痛くて我慢できなかったのだ。
かすかに、とろっ、とアソコから何か流れ出すのを感じた。お湯を止め指で拭い、その指を目の前に。
(これが精液かぁ…)
実物を見るのは初めてだ。かなり粘っこい、変な匂いがする…。
少しピンク色なのは、彼女の血も混じっているせいだろう。
わずかだが膣内にも出されていたのだ。まあ出されても構わない日なのだが。
(まあ出ちゃったものは仕方ないわ。冬馬かなり落ち込んでるみたいだし、私がなんとかしなきゃ。)
いずれ自分を抱く事になる5歳年下の男と、彼にまだ毛すら生えてない時から過ごし、自分は彼といつ
かSEXをするんだと自覚しつつ成長するのを見守る…。
これまた、現代ではあまり例を見ない彼氏との付き合い方をして来たうららなのだ。
小学生だった彼が、次第にたくましくなり、ついに自分を背丈で追い越してゆく。
ドキドキする自分にどれほど戸惑ったことか。
いつの頃からか指で自分を慰める時の妄想の相手は、冬馬になっていた。
そのときの妄想は、自分が優しくリードして彼とSEXする妄想、冬馬に無理矢理レイプされる妄想、
ラブラブでしっぽりと愛し合う妄想…ほぼ冬馬の妄想と同じパターンだ。
ただ冬馬と違うのは、こんな風に酒の勢いでホテルに入ってしまう妄想も何度かしてた事だが。
結ばれは、した…予想外な結ばれ方だったが。だから次こそは、ずっと前から思い描いていた愛のある
初エッチを、2回目でもいいから実現したい。鏡に向かい、声に出して自分に言い聞かせる。
「年上だもん、私がしっかりしなきゃ。『女たるもの、エッチの痛みくらいで…。』よし、がんばるぞ。」

タオルを巻くとうららはベッドに戻った。ベッドの上で落ち込んでる冬馬の背中に寄り添って言う。
「ごめんね冬馬。年上の私が、リードしなきゃいけないはずなのに…」

304 :レッスン22 祝入学! :6:04/09/06 20:07 ID:4NoMt0C3
「バカいうなよ。うららがリードするって事は、俺以外に男を知ってるって事になるだろ。」
うららはそれに軽く微笑むと、ベッド(シーツは汚れたので剥がしてある)に寝そべった。
枕元のスイッチで部屋を暗くし、身体に巻いたタオルを解く。
そして彼を自分の上に来るよう導いた。

しかし、その後かなりたっても、二人は二度目のSEXを出来ていなかった。
冬馬は焦っている。「もう一回、今度こそまっとうなエッチをする。」うららがそれを期待してるのは
わかってる。自分だってさっきのを挽回したい。
なのに、下半身が反応しない…勃起しないのだ。
肉体的と言うより、精神的なダメージ、自信喪失が大きかったらしい。
冬馬はついにうなだれてうららに謝りだした。
「ごめんうらら…出来そうにないよ。今夜は駄目みたいだ…。」
「…私が悪いんだね。自分から誘っておいて、あんなに痛がって、力任せに抜いちゃったから…。」
「うららは悪くないよ、いいんだってば…。」
しばらく無言。だが、少し間を置いて、うららが枕元を操作した。部屋が明るくなる。
明るさに目が慣れてくると、冬馬の目の前には、恥じらう許婚の全裸が横たわっていた。

冬馬にとって、ビデオやグラビア以外で初めてじっくり見るヌード。
へえ…と冬馬は思わず口にした。
23才の女の身体…程良く熟れてるのだが、そこまで冬馬にはわからない。ただ、うららってこんなに
きれいだったのかと感心しているのだ。
当の本人は無茶苦茶恥ずかしそうに顔を両手で覆っている。
きれいな白い肌、くびれた腰、盛り上がった乳房、すらりと伸びた脚。
そして、指で触った印象と比べると意外と陰毛の薄い局部。
「見たかったんでしょ…アソコも全部、見ちゃってもいいの。私が痛がっても気にしないでしちゃって
いいの、失敗なんて気にしないで…ね、冬馬。私を全部、あなたの好きにしていいの…。」

305 :レッスン22 祝入学! :7:04/09/06 20:10 ID:4NoMt0C3
冬馬は夢中でうららの身体にむしゃぶりついた。全身を観察しながら愛撫し、アソコを観察する。
彼女は顔を覆ったままだ。大きく広げたうららの脚の間、23歳相応の色になった、平均よりだいぶ陰
毛のまばらな性器。もうぐっしょり濡れてる、さっきまで処女だった証がわずかに残ってる…。
いじっているうち、冬馬のモノが強く勃起してきた。
体勢は整ったのだ。
「い、いいな?じゃあ…挿れるぞ?」
うなずくうらら。入り口を目で確かめ、実にすんなり挿入。うららが痛そうに呻く。
「は、入った…おい、うらら…大丈夫か、まだそんなに痛いのか?」
「ちょっ…話しかけないで…ん…おさまってきた…痛い事は痛いけど、耐えられないほどじゃなくなっ
てきた…かな?ね、冬馬…動かしても大丈夫…だと思うんだけど…」
冬馬が、うららの中で動き出す。
(うう、やっぱちょっと痛いかな、でも今更…あれ?なんかだんだん…あれれ?)
不思議なことに、次第に痛みはなくなって、快感が…。
うららの口から漏れる声が、悦びの声に変わってゆく。
「ああ、冬馬…いい…よくなってきたの…きもちいいの…ああ、あ、ああ…」
夢中で抱き合いキスを交し合う冬馬とうらら。
冬馬の腕の中は、長い間望んでいたもの全てがあった。快感に眉根を寄せるうららの表情、揺れる乳房、
汗ばむ白い肌、しがみつく細い腕、可愛い喘ぎ声…
溶けそうなほど熱く濡れそぼった膣内、それが不規則に彼をきゅっと締め付ける。
結局2分と持たずにたまらなくなって来た。
「ああ、うらら…どう、イキそう?まだイキそうじゃない?」
「はあはあ、え、なに?とっても気持ちいいけど、まだ…」
「そ、そうか、まだなのか…ご、ごめんよ、俺はもう…我慢が…」
うららは微笑む。快感に目の焦点が合わなくなっているが、しっかりした声で言った。
「だから、いいんだってば…ほら、男でしょ、思い切り動かして…思う存分出しちゃいなさい。」
冬馬の腰の動きが激しくなる。息も激しく不規則になる。そしてうららの膣内に直接、思う存分…

306 :レッスン22 祝入学! :8/おしまい:04/09/06 20:12 ID:4NoMt0C3
うららは幸せだった。イク事は出来なかったが、それなりに気持ち良かったし…。それより、彼が自分
の身体に夢中になってくれた事が嬉しかった。冬馬の顔を見つめる。
あれっと思う。今まで気づかなかったが、冬馬の頬に、トレードマークの×印の古傷とは別な引っ掻き
傷、いかにも女が引っ掻いたとわかる2cmほどの間隔で3本平行な傷が逆の側にあるのだ。
さっき、一回目の時、うららが痛がって引っ掻いたときについた傷のようだ。
(あらら…これ、訳を訊かれたら二人に何があったかバレちゃうわね…まいっか、それでいいんだよね。)
うららはとろけるような気分の中、冬馬の顔を引き寄せキスをした。
冬馬の彼自身は、うららの膣内に、まだ名残り惜しそうにトク…トク…と愛の滴を絞り出し続けている。

一緒にシャワーを浴びた。立ったままお互いの身体を洗い合う。
冬馬の首筋あたりをスポンジで泡だらけにしながらうららが喋りだした。
「冬馬が小学生の頃、私『男たるもの××でなければいけない』ってレッスンをあなたに随分要求した
よね。冬馬、今それ続けるとして…私が最後にあなたにクリアして欲しい男の条件はなんだと思う?」
「あはは、されたされた、『男たるもの、いかなる時も女を喜ばせること!』とかな。えーと、最後にク
リアすべき男の条件?そうだな、『男たるもの…』んー?なんだよ、教えてくれよ。」
「私がして欲しい最後のは…『男たるもの、愛する女の最後の男にならなければならない』…」
手持ちシャワーでうららのおっぱいの泡を落としていた冬馬の動きが止まる。見つめ合う二人。
「クリアして見せるさ。うららの、最初で最後の男になるつもりだよ。」
「…ね、私たち、恋愛でも同級生だったけど、エッチに関しても二人一緒に入学の同級生だね。」
「そういう事になるのかな。学ぶべきレッスンは山積みだなー。」
「そうだね。冬馬、のど渇かない?シャワー終わったら『入学祝い』の乾杯しよっ。私ビールがいいな。」
「また飲む気かよっ!」
…こうして二人は、めくるめく愛と快楽の世界への、同時入学の新入生になったとさ。
この後のレッスンは、彼らが自分達で言うとおり、二人で一緒に学んでもらうとしますか。
同級生だそうですしね(笑)。

―完―

307 :名無しさん@ピンキー:04/09/07 01:38 ID:qMZzqwHe
自分にレスしちゃってるドジッ子229タン萌えw


それはさておき、恋愛レッスン最高でした。
あまりにヘタッピなのがかえってリアルで。
翌朝の家族や友達の反応も見たかったかも。

308 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 00:29 ID:4BAUu0yc
両氏とも新作乙彼です。
エロよりもむしろ作品に対する愛が無茶苦茶にじみ出ていて読んでいてホロリときました。
育ってダーリンなんてこのままアンソロ漫画になってほしい位(笑
次回作も期待してます。


リクするとすれば改蔵×改蔵のお母さんの「近親じゃない近親相姦」
な話ですかね・・・

309 :前スレ396:04/09/09 07:17 ID:51+6WWYm
細かいけど、年下の先輩がうららの事を「おばさん」呼ばわりする部分が気に入りました。
冬馬のモテモテぶりが、僅か数行で完璧に表現できてると思います。GJ!!

業務連絡。
只今からネット環境を離れる為、「れざぼあ(仮)」の投下が遅れます。早くて今週末。

310 :元229:04/09/11 20:11:20 ID:J78gooZX
>307
げ、やってしまった…なんでこんなとこにアンカー張ったんかな?

気を取り直して。みなさんありがとうございます。ポカポカやルーパラもつくりたいんですが、
いかんせん資料がない…。

とりあえず今は、今日明日辺りに前スレ396さんの投下があるかもしれないので期待していませう。では。


311 :名無しさん@ピンキー:04/09/12 06:31:46 ID:1gJ35ljM
期待age

312 :前スレ396:04/09/12 16:47:59 ID:gK/vhx1+
ただいま帰りました。これより投下します。
前の話とは一応繋がっておりますが、かなり違う内容かと思われます。
舞台は最終回前シチュ。

では投下開始

313 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:48:24 ID:gK/vhx1+
第二幕〜俺の屍を越えて行け・A〜

ずんずんと短く繰り返すような地響きがする、と思って頂きたい。
人ひとり分の足音というものは、地響きと比較すれば話にならぬ程小さい。例外があるとすれば、
それは「おすもうさん」の四股ぐらいの物だろうか。おすもうさんの四股踏みには退魔の力が宿ると
いわれるが、残念ながら現実には魔も出てこなければ、高校の体育館におすもうさんが登場する
状況という物もぶっちゃけ有り得ない。
その話は一先置いといて――
虎馬高校の体育館に、足音が響き渡る。
一人一人の足音は小さくとも、何人もの人間が揃って足踏みを行なえば、当然それは大きな振動と
音とを発生する。さらに加えて体育館には講堂や舞台などの機能が付加されており、その目的を
果たすべく、内部で発生した音が反響する構造に造られている。したがって生徒たちの足音は増幅
され、地響きと呼んでも良い大きさにまで成長するのである。
――それにしてもこの足音は
煩さ過ぎる。虎馬高校の近隣には病院まであると云うのに、苦情が来はしないだろうか。
小柄な二年生、坪内地丹は足元の踏み台を見つめながら、誰に言うでもなく文句を呟いた。どうやら
自分自身が件の足音を発生させている事実など、すっかり棚に上げてしまっているらしい。
地丹の右側には、虎馬高校の校章が入った体操着の少年。左側にも体操着の少年。地丹を含めた皆が
足を揃え、メトロノームが刻むリズムに合わせてベンチの上で乗り降りを繰り返している。

終了を告げる笛の音が鳴ると、体育館を支配していた地響きも止んだ。
地丹は踏み台に腰掛けて左手首の脈を探る。
掌を表側に向け、手首の親指側に右手の指先を宛がう。ピクピクとした脈拍を見つけ出した時、
彼は頭の後方から耳慣れた声に呼びかけられた。
――そっくりだな
「はぁ?」
面倒臭そうに返事をしながら、地丹は振り返る。振り返れば奴がいる。
シャギーヘアで決めた、眼付きの鋭い細身の少年。
勝改蔵。地丹にとって、大変厄介なクラスメートであった。

314 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:48:56 ID:gK/vhx1+
改蔵はイケメン面で話題も幅広く深く、口も悪魔的に達者である。地丹とはまるで好対照な少年だ。
正直な話、地丹は彼の存在を快く思っていない。自分もオタクだと云う自覚はあるのだが、改蔵の
それは常人の範疇を大きく逸脱しており、「電波」と呼ばれて然るべき領域にまで達している。
改蔵はある意味天才なのだろう。幼い頃は神童と呼ばれていた位だから、その才能が漫画・アニメ・
ゲーム方面に開花した結果、現在の彼が誕生したのかも知れない。
地丹ですら彼の広範な知識に対して『だけは』尊敬を抱いている。たとえ彼が常日頃から
自分を馬鹿にしようとも。
問題は彼が筋金入りのオタクであるにも関わらず、自分を虚仮にする言動を皆の前で
行なっているにも関わらず、彼が自分とは違って他人からの好感を得られる点にあった。
寒いギャグを言ってもウケる、女にもモテる、それが気に食わない。
理不尽極まりないが、これが現実だろう。豪邸漫画家も言っているではないか、現実は辛い物だと。
「何がそっくりなんだよ」
地丹はぶっきらぼうな物言いで改蔵に返した。話題の掴みみたいなモノだろうが、改蔵の言い方では
余りにも対象がぼやけていて意味が分からない。面倒な話題は御免だが、かと言って分からないのは
もっと御免だ。
改蔵が不敵な笑みを浮かべる。しまった、と地丹は後悔するが時既に遅し。
地丹の考える事など、この悪魔にはお見通しなのだ。分からないものを分からないまま放って置けない
という人間心理を突いて、思考経路に誘導を掛けられたのだと地丹は気付いた。
こうなればもう改蔵のペースだ。地丹は生まれ変わる事なくその場で貝になる。
改蔵はゆっくりと右腕を上げ、地丹を指差した。
「お前が」
ぴんと腕を伸ばしたまま、彼の指先が円弧を描く。地丹の視線が、吸い込まれるように指先の運動を
追う。それは地丹の座っているベンチを差して
「踏み台そっくりだな、って言う意味だ」

315 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:49:42 ID:gK/vhx1+
改蔵が言った途端、地丹は奇声を発しながら脱兎の速度で彼に飛び掛り、体操服の襟を両手で掴む。
「誰が踏み台そっくりだって、あぁ?!」
小心者は得てして、キレると凶暴になる。スモールハートは得てして強すぎる自己防衛本能が
発露したものである事が多いが、地丹もその例には漏れない。顔中の皺を眉間に集めつつ、
彼は死に物狂いの力で改蔵の首を締め上げた。
――殺してやる殺してやる殺してやる殺してやるころしてやるコロシテヤル……

「あんたじゃん」
悪魔の顔が紫に変色するほど首を締め上げていると、女子の声が地丹の傍らに聞こえた。
「あんたって、踏み台そっくりじゃん。てゆーか踏み台そのものじゃん」
容赦のない、改蔵そっくりなこの無慈悲な言い草は――
腕の力を緩めて、地丹は改蔵の後方右寄りに視線を移した。改蔵は喉をさすりながら軽く咳き込む。
改蔵に代わって、地丹の正面には髪をお団子に纏め上げた駄乳少女が立っていた。体操服にブルマー
姿であるにも関わらず、全く色気を感じさせない辺りが、彼女が非ヒロイン系と呼ばれる所以だろう。
厄介者その二こと名取羽美である。
勝改蔵を悪魔に例えるなら、彼女には悪鬼羅刹の称号が相応しい。
この駄乳少女は比較的可愛らしい容貌の持ち主なのだが、多重人格の上に破壊と殺戮、血と炎と呪いが
大好きという、正にナチュラル・ボーン・キラーなのだ。今までに何人の人間が彼女によって
冥府に飲み込まれた事か。
改蔵と羽美、厄介者二人を同時に制御出来るのは科特部部長の彩園すず位のものだろう。もっとも地丹は
そんな力を持った人間が、現実にはもう一人いる事実を知らないのだが――
せめてこの場に彼女が居てくれたら。そう思いつつ地丹は、容赦ない羽美の台詞に対して激しい口調で
反論を開始した。
「だからどうしてオレが踏み台なんだよ、羽美ちゃん!」
地丹が言うと、羽美は馬鹿にするような目付きで彼を見下ろす。地丹の身長が極端に低いため、
こんな立ち位置が可能になるのだ。
「言わなくても分かるでしょ、もう言ってる間に時間だし」
羽美は言って、ステージの方向を目で指した。

316 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:50:24 ID:gK/vhx1+
山田さんが天井の梁に挟まったボールを取るべく、
人間離れした垂直跳びを見せているが、いつもの事であるから誰も歓声を上げない。
ステージ脇の時計を一瞥して羽美は、11時か、と軽く呟いた。
「まだちょっと早かったか」
「だから何の時間なんだよ、説明しないと分かんないだろ?!」
羽美は振り返って地丹を見下ろすと、思わせぶりな笑みを口元に浮かべる。
「分かるわよ、もうじき昼休みでしょ。あんた毎日毎日みんなのパシリやらされているじゃない。
あれを踏み台と呼ばずして、何を踏み台って呼ぶのかしらね」

果たして時計が昼休みの時刻を指す頃、彼女の云った通りになった。

羽美は昼休み、昼食が終わると何の前触れもなく校舎の屋上へと呼び出された。身体測定が
午前中で終わったので、体操服ではなく制服姿に変わっている。お団子に纏めていた髪も
下ろしており、チャームポイントの真っ直ぐ伸びた綺麗な長い黒髪に、映した陽光を流している。
廊下を歩くと、普段通り使い走りをさせられている地丹と擦れ違う。何も言わずに先へ行く。
数人の男子生徒と並んで階段を登る。彼らの前を歩いていたセーラー服教師のよし子が、
短いスカートの後ろを女子学生よろしく両手で押さえ、男子学生たちをからかい気味に嗜めた。
それを横目にさらに階段を上へと進み、行き止まりの先にあった重い扉を開くと――
「わっ」
屋内へ吹き込む突風と外の眩しい陽光に、羽美は一瞬顔を正面から背けた。
目が光に慣れる。羽美は扉の外を再び視界に捉える。
校舎への出入り口から見渡す屋上は、実際のそれよりも広く感じられるのではないだろうか。
見回せば彼女から二十歩ほど先、灰白色のコンクリートと透き通る秋空の狭間に――
呼び出した当の改蔵が、一人後手に腕を組みながら手摺に背を凭れ掛けさせていた。

317 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:50:58 ID:gK/vhx1+
羽美にとって、柔らかな質感の前髪や、襟元の開いた半袖シャツを風に棚引かせる改蔵の姿ほど
格好良いと思える物は、広い世界のこの刹那には存在しないように思われた。
地丹のように無理やり似合わないポーズを決めようと意識する事なく、ただ在るが侭に振舞って
いるからこそ、彼は傍目にも格好良い姿勢が決まるんじゃないだろうか。
クラスメイトに留まらず、街中の女が彼を放って置かない気持ちが、少しだけ判るような気がした。
――こんなカッコ良い奴と一つ屋根の下で暮らしてたんだ、私って
そんな風に考えた羽美の鼓動が、とくとくと小さく短いリズムを刻み出す。頬と耳朶が熱を帯び始め、
ほんのりと赤味が差している。一つ屋根の下どころか同じ部屋で寝起きしているにも関わらず、
彼女は未だに改蔵から好きだと告白して貰った経験は無い。
だからこの瞬間改蔵から「付き合ってくれ」などと言い寄られたら、雰囲気に呑まれてしまって
一も二も無くその場で承諾してしまうのではないか。
校舎の屋上に二人きりと云う、ラブコメには定番のこんなあざとい状況にあっては。
――そうやって恋人になって行くのもアリなのかな
長い黒髪とスカートの裾を風に流しながら、羽美はコンクリートを踏み締めて待ち人に近付く。
一歩、二歩。心の中で歩数を数える彼女の表情は、紅潮しながらもどこかぎこちなく固かった。
十歩、十五歩、二十歩――
「来たか」
改蔵が羽美の姿に気付き、顔を上げて彼女を眺めた。時折突風が吹く中で、二人は互いに向かい合って
相手の目を見つめる。気恥ずかしさに耐えられなくなったのか、羽美が先に口を開いた。
「私忙しいんだから、気安く呼び出さないでよ。で、何の用なの」
そう言って、ぷいと顔を背ける。目は怒っているようにも見えたが、彼女の口元には一瞬微かに嬉びの
笑みを湛えていた。わざわざ一人で呼び出されたのだから、何かを期待して当然だったろう。
胸の高鳴りが止まらない。
だが改蔵が次に放った言葉は、そんな羽美の予感を裏切る内容だった。

318 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:51:26 ID:gK/vhx1+
「来てもらったのは他でもない、踏み台についてなんだが」
「は?!」
目を点にして羽美は言った。
この男はまだ体育館での話題を引き摺っていたのだ。ラブコメもへったくれもあった物ではない。
すっかり少女マンガ調の世界に入り込んでいた羽美は、熱に潤んでいた瞳を冷たく光らせ、
改蔵に詰め寄っって言った。
「あんたまだその話題引きずってたの?! てゆーかそんな事の為に私を呼び出したっていうの?!」
大声を上げて詰る。こくりと首を縦に振る改蔵を前に、羽美は言葉を失って立ち尽くす。
彼女があんぐりと口を開ける姿を晒す前で、改蔵は続けた。
「他人を踏み台にした経験って云うのは、誰にでもあるんじゃないだろうか。例えば……」
改蔵はそう言って、後ろに組んでいた手を解く。右手には週刊誌の「SPO!」。
どこかの頁に人差し指を栞代わりに挟んでいる。直前まで読んでいたのであろうか。
高校生が読む雑誌じゃないな、と羽美は眉を軽く顰める。
SPO!と云えば風俗と年金の話しか乗ってない、どう見てもおっさんに片足を突っ込んだ男を読者
対象とした雑誌ではないか。
現実の事件を題材に扱った一ページ連載は、ものすごく面白いと聞いているけれど。あれは確か
豪邸漫画家が書いていたんじゃなかったっけ――
改蔵は指を挟み込んだ頁を開いて、そんな事を考えていた羽美に見せ付けた。
「何よ、風俗情報とかそんなんじゃないでしょうね。言っとくけど私、そんなの見せられても
平気だからね。大体女の子にそんな物見せるなんて、デリカシーに欠けるんじゃない?」
「違うぞ羽美。ここに踏み台の事が書いてあるんだ」
改蔵はそう言うとSPO!を手元に戻し、風に飛ばされぬようしっかりと両手で見開きながら、
声を出して文字列を追った。

319 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:52:30 ID:gK/vhx1+
SPO!
特集・サバイバル時代を生き抜く!!〜ボクたちはこんなモノを踏み台にしてきた〜

――人を踏み台にした事ありますか

T・Uさん(大学生)談
高校時代の話ですけど、ボクは本当にサエない生徒でした。
双子の弟が居ましたけど、これがスポーツは出来るし人気もある、野球部員で甲子園にも出られ
るほどのピッチャーで、ボクも知ってる幼馴染のカワいい彼女持ち、という具合にボクと全然違
いました。なまじ双子なだけに、家でも学校でも事あるごとに何かと比較されましたよ。ボクは
見た目普通に振舞ってましたけど、内心キツかったですね。
でも世の中分らないものです。ボクのコンプレックスの元凶だった弟が、ある日突然交通事故で
死んでしまったんです。その後ですよ、例の彼女がボクに向かって、「私を甲子園に連れてって」
って言ったんです。
観に行こうって意味じゃないですよ。「お前が弟の代わりにピッチャーやって、甲子園に出場し
ろ」って意味です。野球やった事ない人間にはムチャな話ですけど。
それで野球部に入ったんですけど、監督が入院しちゃったんでその代行が来たんです。鬼みたい
なヤツでしたけど、ヤツのシゴキが良かったのか、まあ最後は何とか甲子園に出て優勝まで行き
ました。幼馴染もボクの彼女になってくれましたし。弟が死んでなければ、今でもボクはサエな
い大学生やってたかも知れませんね。何の話でしたっけ。え、踏み台? う〜んどうだろう。
確かに弟を踏み台にして彼女を手に入れたようなモンだって、傍からは見えるんでしょうね……

320 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:53:10 ID:gK/vhx1+
――踏み台にした事ありますか

K・Sさん(大手電器メーカー役員)談
今からもう20年くらい前にもなりますか。私がまだ30代の課長だった頃の話です。
上司の不正を発見して、問い糾したんですよ。当時は右も左も分からなかった若造の癖に、妙に
粋がっていましたからね。浪花節です。結局はクビを宣告されてしまったんです。当然ですね。
ええ、管理職ですから労働組合からも離れますし、不当解雇だって泣き付く事も出来ません。か
と言って転職も出来ない。何で俺の方が会社を辞めなきゃならないんだって気持ちもありました
から。そうです。今でも正しかったと思っています。上司は会社と商取引のルール違反を犯して
いた訳ですからね。理不尽といえば理不尽な仕打ちです。組合に泣き付く事が出来ないからって、
黙って泣き寝入りなど断じて出来ませんでした。
そこで私は、上司の派閥と対抗していた別の派閥の専務に、上司がウチの製品の不当廉売に関わ
っているという話を証拠付きで流したんです。効果てきめんでしたね、あれは。結果上司は追放、
対抗派閥の専務は副社長に収まって、私の解雇通告もうやむやの内に消えてしまいました。
普通ならここで、新しい副社長の派閥に収まる所でしょうが、私は副社長から来た誘いも丁寧に
断りました。私は会社ではどこの派閥にも属さないと決めてましたからね。結果だけ見れば、私
は副社長の派閥も踏み台にした事になります。でも、あの時自分の会社の派閥争いを踏み台にし
ていなかったら、私は今頃取締役になって上海で活躍する事もなく、下手をすれば路頭に迷って
いたかも知れません。そう考えると自分の取った行動は、正しかったように思います。
人間、清く正しく生きたいと思っていても、時には他のものを踏み台にしなければならない時が
あるんでしょうね。

――フミダイニシタコト、アリマスカ――


321 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:54:37 ID:gK/vhx1+
――こんな風に
急に朗読を止めて地の調子で語り始めたのに気付き、羽美ははっとして現実に帰る。
相変わらず彼女の目の前に立っていた改蔵は、SPO!を畳んで下ろすと、羽美の顔を覗き込む
ように首を突き出して言った。
「こんな風に他人を踏み台にする例など、世間には幾らでもあるんだぞ」
力強く自説を述べる改蔵の姿を、羽美は呆れ顔で眺めていた。
確かに世の中には他人を踏み台にする、或いは他人の踏み台にされると云った関係性で説明出来る
事象もかなり多い。改蔵がたった今挙げた例も、見ようによってはかなり酷い犠牲を他人に強いて
いるのかも知れない。残酷な話だが、犠牲者は正に踏み台なのだ。
それは判らなくもない、ないのだが―― 
一見正しそうな改蔵の言い方に、何か引っ掛かりを感じる。なぜだろうか。
唸る羽美の前で、改蔵はさらに続けた。
「世の中は他人を踏み台にする事を考える奴ばっかり!ある意味『世界は一つ』!」
――それよ、改蔵の論旨には瑕があったんだわ
羽美は直ちに反撃を開始した。
彼女なりにグローバルで、彼女なりにラヴに溢れた言葉を一気に浴びせ掛ける。元々
「あのね改蔵、それはちょっと強引過ぎない? 何でもかんでも一つのドグマで説明できるって
考え、今時古すぎるわよ。自由と正義を掲げる某大国がその旗の下で何をやったか覚えてるの?
一国の自由、一国の正義を推し進める狭い考えが世界に広まると――」
――地球が、危ない
羽美は瞳を大きく見開いて、楽園の鍵として生まれた少女の如くそう言った。
世界中の刻が羽美で止まる。彼女の背後には暗黒の虚空、闇に浮かんだ蒼く眠る水の星に――
羽美は愛(ラヴ・発音が難しい)を力いっぱい込め、あざとく澄んだ瞳で改蔵を見つめた。

322 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:55:09 ID:gK/vhx1+
羽美が渾身の力で作り出したあざとい雰囲気は、しかしながら改蔵には通用しなかった。
いくらあざとい状況に置かれた所で、言っている当の本人はワガママで、空気が読めなくて、
すぐキレる人間ではないか。そんな奴が愛――ラヴ・やっぱり発音が難しい――を唱えた
ところで、どうして説得力が生まれると言うのか。
――それはもっと他人を思い遣る心の余裕を持った人間の言う事だろう
第一彼女の挙げた例には穴がある。
電波人間を見るような呆れ顔で、溜息を一つ。暗黒の宇宙空間ならぬ風薫る学校の屋上で、
彼は投げ遣りに返した。
「お前が今言ったケースだって、某大国が国一つを踏み台にして、国内世論をまとめて石油を
手に入れようとしてたって話じゃないか。結局世の中が踏み台で説明できるってオレの話に、
何の影響も与えてないぞ」
しくじった、と羽美は内心で舌打ちした。改蔵を相手に中途半端に妙な例えを持ち出すと、
その例えを逆用して論破されてしまう。彼の得意技ではないか。
放って置けば改蔵が畳み掛けて来て、一切の反撃ができなくなってしまう。何か言わねば――
「だけど」
続きを言おうとして、羽美はそのまま黙り込んだ。反例を挙げたいが思い付かない。
「だけど何だ?」
羽美は何も言えないまま首を捻り、眉を寄せてうーんと唸る。そんな彼女をしばらく眺め回した後、
改蔵はいきなり彼女の手を取り、力強く握り締めて言った。
「まだ何か言うつもりか! ならば論より証拠百聞は一見に如かず、来い!」
「え、あ? ちょっと改蔵、どこに行くっていうのよ!」
校舎への出入り口へと改蔵が走り出す。羽美も腕を引かれて、足を縺れさせながら走る。
開け放しの暗く小さな出入り口が、二人の目に大きく飛び込んで来る。
羽美は己の意志で走っていた訳でもなく、況してや自分が何処へ向かうのかも知らない。それでも
風に流れる長い髪の隙間からは、満更でも無さそうな微笑を湛えた彼女の横顔が垣間見えた。

323 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:56:04 ID:gK/vhx1+
改蔵に引き摺られ、人通りの少ない四階の廊下を走っていた羽美は、ふと窓の外に異様な気配が
存在する事を感じ取った。ほぼ同時に、改蔵の足が止まる。
勢い余って改蔵の肩甲骨辺りにどんと顔を打付け、羽美は蛙の潰れたような声を出して、
仰け反った姿勢で床へと倒れ込んだ。
尻餅を付き、両膝を開いた状態で立てる。スカート丈の短さも手伝って、脚の間からは淡く日に
焼けた内股の肌とブラウスの裾、それから薄暗いスカートの中で白さの強調されたパンティーが窺える。
彼女の姿勢はまるで滑り台から降りたばかりの、幼稚園児のように無防備であった。
羽美が改蔵の視線に気付く。
――パンツ視られた。絶っっ対視られた
幾らなんでも人前で下着を見られるのは恥ずかしい。そう思って羽美は顔を赤らめながら改蔵、と
非難めいた声で呼びかけたが、案に反して彼は窓の外を向いていた。ほっと息を吐く。
視線とは存外『視る線』ではなく『視られる線』なのかも知れない。
「いいから外を見てみろ。早く」
羽美はよいしょと床に手を付き、起き上がって改蔵の隣に立った。グラウンドを見下ろす。

――屍屍累累。

倒れた人間が折り重なって、三階の高さはある山が出来ている。屍の頂上には、山田さんが
息絶えるでもなく飄然と立っていた。
羽美が叫ぶ。
「一体何があったって言うのよ! ねえ改蔵」
彼女が改蔵の肩を掴む。脳震盪を起こすほど激しく揺さ振っていると、羽美の背後で女の声が聞こえた。
「天才塾の刺客から学園の平和を守ってたのよ。いつもの事じゃない。でもこれも今回の
テーマにぴったりした話なのよね」
振り返ればすずがいる。改蔵が彼女を向いて、博士こんにちは、と挨拶した。
今回のテーマってどういう事ですか、と羽美は訊く。その答えはすずではなく、改蔵から齎された。
「決まってるだろ、踏み台じゃないか」

324 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:56:30 ID:gK/vhx1+
すずが無言で肯く。改蔵とすずの顔を交互に見渡して、羽美は湧き上がった疑問を口にした。
「何が踏み台なのよ改蔵」
改蔵の目には涙が溜まっていた。腕で零れ落ちそうな涙を拭いて、改蔵が天を仰いで叫ぶ。
「そう、学校の平和を守っていても、動物の世話をしても、校舎の修繕をこまめにしても……」
改蔵の話は涙声で延々と続く。校庭の草刈り、学校へのエネルギー供給、山田さんの働きは
広く重要で、学校になくてはならない存在だったのだ。
それほど重要な役割を負っているにも関わらず――改蔵の話は続く。
「誰も気付いてくれなければ、みんなにとってただの下働き! なまじ下っぱより遥かに
役に立っている分、踏み台にされる様子の悲惨さはケタ違い!」
あんまりだと小声で呟いて、改蔵は顔を伏せた。泣いているのだろうか。
すずが羽美の機を制して、宥めるような声で語る。
「確かに改蔵くんの言う通りなのよね。でもこのケースはちょっと重たいから、巷にあるもっと
色々な踏み台の例を探した方がいいんじゃない」
「…そうですよね」
改蔵が顔を上げた。平生を取り戻した彼の顔からは、涙の跡も消えている。
険しかった表情が徐々に緩み、余裕めいた明るさが戻って、
「そうですよ! 今からそれを探しに出かけましょう!」
元気な声で断言し、改蔵は身を翻して再び力強く駆け出した。
羽美はぽかんとその様子を眺めていた。幼馴染だから長い付き合いではあるが、彼女は正直な話、
改蔵の心の動きには付いて行けない物を感じていた。
――気持ちの切り替え早すぎっ!!
もっとも改蔵に言わせれば、羽美の方が心の振幅が激しいのだが。否彼だけではなく、
クラスメートも、それからこの場にいたすずでさえも思っていた。
――そんな羽美が、改蔵の動きに付いて行けない筈がないじゃない
「何してるの羽美ちゃん。付いて行った方がいいんじゃないの」
「え?」
すずに呼び掛けられ、羽美は周りを見渡して状況の変化を確かめる。
羽美が半ば呆れるように内心で突っ込みを入れる間に、改蔵の姿は既に廊下の遥か先へと進んでいた。

325 :れざぼあ(仮):04/09/12 16:57:31 ID:gK/vhx1+
改蔵が走って行った先は、しがらみ駅の裏通りにある書店だった。
「モー」の最新号を発売日に入手できなかった場合でも、ここに来ればその場で買うことも出来るし、
バックナンバーも揃っている。店内奥の科学雑誌コーナーに、ニュートンと並んで置かれているのだ。
要はその手の客を相手にする書店なのだが、一見した限り店内は清潔で明るく広く、注意しなければ
所謂「オタク向け」の店である事に普通は気付かない。
だが空気の読めない筈の羽美は、その事実を真っ先に嗅ぎ当てた。
身繕いに無頓着な店内の客が、酸っぱい臭いに混じって改蔵と同じ匂いを発していたのである。
社会性に欠ける性格を、本能と感覚で補う彼女独自の妙技とも言えるだろう。
それはともかく――
他にもさる漫画家がイラストを描いた去年発売のホビージャパンとか、週刊誌や月刊誌ならばお馴染みの
SPO!やサイゾウ、パララッチもあるし、小コミやチイズは紐閉じされておらず、誰でも立ち読みできる
有様である。事実小学生がチイズを見開いて、最近乳首が出なくなったなぁとぼやいていた。
すずと並んで入り口に立っていた羽美は、店内に入ってあちこち物色する改蔵の背中に、どう声を掛けて
良いのか判らない。改蔵の意図が読めないのだ。
そもそもは巷に跋扈る踏み台の例を探しに出掛けたと云うのに、どうして本屋をその舞台に選んだのだろうか。
彼女は仕方なしに、セブンや自身など週刊誌の見出しを目で追う。
『TAWARAの明るい家族計画』と書かれた見出しから、羽美はすっと目を背けた。
――うわ生々しい、見なかった事にしよう。それより何なんだ腰元ダンサーズって
「どうやらお目当てのものを見つけて来たみたいね」
羽美の流れを断ち切ってすずが云う。顔を上げると、店奥の漫画コーナーで二人を手招きする改蔵の姿が見えた。

326 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:01:03 ID:gK/vhx1+
平積みにされた漫画本を前に、すずは既に何か得心した様子で頷いている。もう展開は読めているんだと
云わんばかりの表情であるが、一方の羽美は漫画本と改蔵の顔とを交互に見比べて言った。
「何よこれ、漫画じゃないの。漫画と踏み台の間に、どんな関係があるって云うのよ」
漫画本を一冊手に取る。NARUTOではない、昔の忍者漫画だ。羽美はこれを目にした瞬間、
懐かしさと知らぬ間に出ていた新装版への驚きを抱いたので手にしてみたのだが、改蔵は冷静な
口調で言い放った。
「今それを取ろうとしたんだよ羽美。その漫画、思いっきり踏み台にしてるじゃないか」
「どこが」
「その漫画は忍者ものだけど、霊界探偵ものを踏み台にしてるじゃないか!」

聞いた途端、羽美の顔から血の気がすうっと引いた。他人の漫画を貶める発言は禁句じゃないのか。
確かに敵の本陣に乗り込んで死亡遊戯を展開する所とか、その後に続くトーナメント式の
武道大会とか、類似点はかなり多く見られるが。
何とか話題を転換しないと、そう思って羽美は平積みの上を見渡す。一冊の漫画本が目に付いた。
「じゃあこれは」
昔の魔法使い漫画を手に取った。
女体化とか危ない水着とか、下手をすれば昨今のイチゴやりりむよりも危険な内容らしい。
この作品がアニメ化されて豪邸漫画家は出世したらしいのだが――
「その魔法使い、かのフニャコ先生が生み出した国民的キャラを踏み台にしてるじゃないか!」
「しかも設定を利用しておいて、『あれは教育上良くないから』って言って巧妙な客寄せにも使ってるわよね」
絶妙なタイミングで、すずが脇から口を挟んだ。豊富な知識が脳内でネットワークを展開しているが故に、
彼女にとってはどんな話題でもお茶の子歳々なのだ。
「そうですよ博士! 一粒で二度美味しい踏み台――性質が悪い!」
途中で区切ると改蔵は、今のはお菓子の謳い文句を踏み台にした訳ではありませんよ、と小声で言い訳した。
そんな事誰も聞いていないだろうに、と心中突込みを入れて、羽美はもう一冊手に取る。
今の話も長く続けると危険だ。何か別の作品、できれば絵柄の全く違う物が――あった。
今度の本は少年と少女のツーショットが表紙だ。よく休載しているが、作者はオヤマの人と同じ様に
病弱なのだろうか。

327 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:01:41 ID:gK/vhx1+
漫画の表紙を改蔵に向け、羽美はその少年と少女を指差して言った。
「じゃあこれは?」
「それは同人時代から他作品を踏み台にしている達人たち!登場人物が少女漫画を踏み台にしてるじゃないか!」
言って改蔵は首を捻る。羽美は一瞬おや、と思い、改蔵と同じ仕草で首を捻った。
一緒に暮らしていると相手の仕草や言動が伝染ると言われているが、彼らをその例として第三者に
見せたならば、ああなるほどと納得して貰えるに違いない。それほど二人の仕草は似ていたのだが、
考えている中身は見た目よりももっと複雑に絡み合っていた。
改蔵はこの後羽美に対してどう話を続けて行けば良いのか分からず、羽美は改蔵が次に何を
言いたかったのかが分からない。
逡巡の後、先に口を開いたのは改蔵の方だった。ただ声の調子は、どこか投げ遣りである。
「…まぁこれは自分の漫画だから仕方ないか」
今回は改蔵の調子が悪いのか、あまり乗りの良い会話が続かない。彼らの遣り取りを見守っていたすずは
そう判断して、引き際をそれとなく教えようと口を開いた。
「そうね。そんな事言い出したらスターシステムのキャラは全部踏み台扱いだもの。開発した
漫画の神様まで言い出したらキリがないわ。BS漫画夜噺じゃないんだから」
すずが言い終わると、改蔵は何か考え込むように俯く。再び顔を上げた時、改蔵の表情は一転して
晴れ渡っていた。何かを考え付いたのだろう。
「スターシステムもそうですけどね、ジャンプシステムは随分多くの漫画家が踏み台にしてますよね!」
システムつながりで強引に話を続けたらしい。
「ジャンプシステムって何なのよ」
何だ知らないのかと改蔵は舌打ちした。
「天下一武道会の事だよ。ほら一昔前のジャンプだと、どんなマンガにもバトルフェスタみたいな
大会があっただろう。あれの事だよ羽美」
ああ、と羽美は納得したように頷いた。
羽美はシステムの名前を知らなかっただけで、存在自体は知っていた。と言うよりこのシステムの
話は、漫画オタクに限らず人口に膾炙した有名な物である。

328 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:02:57 ID:gK/vhx1+
かの名作ドラゴンボールでは、天下一武道会の話になった途端に人気が沸騰したのだという。
その後ジャンプに掲載された他のマンガでも団体柔道や剣道式の勝ち抜き戦、トーナメント戦を
採用した事で、ジャンプの売上は飛躍的に向上し、アニメ化作品も数多く登場したのである。
無論、霊界探偵マンガや先程登場した魔法使いマンガもこの例に漏れない。
結局不殺の剣士が登場した頃から、このシステムは徐々に衰退して行った。それでもおよそ十年近く
ジャンプの売上を支えた功績は限りなく大きい。システムを開発したとりやま御大に対して、
●英社は今でも足を向けて寝られない事だろう。
閑話休題。
そう、アレですら――改蔵は目に涙を溜めて叫ぶ。
「ジャンプシステムに乗っかった結果、アレですらアニメ化ですよ! 絵も話も小学生の描いた
ようなアレですら! ラッキー以外の何者でもありませんよアレ!」
アレとは何なのか。羽美が質問しそうな素振りを見せたので、改蔵は先んじて一喝した。
「具体例は挙げるな! アレが腫れ物だったら、後で悔やむ結果になるぞ!」
ふーん教えてくれないんだ、と羽美は拗ねたように言った。唇を軽く尖らせており、実に
つまらなさそうな様子である。
大人気ない女だなと改蔵が思っていると、羽美は突然あっと短く叫んで口を切った。
「どうしたんだ羽美?」
「漫画と踏み台なら、私だってちょっとぐらい知ってるわよ。ジャ○プの某冒険マンガはどうなのよ?
アレかなり踏み台が多そうだと思わない? てゆーかどうしてネタにしなかったの?」
どうだ、と言わんばかりに、羽美は踏ん反り返って言う。
改蔵は困り果てた目を彼女に向けながら、肩を落として言い捨てた。
「アレは――もういいや、確信犯だし。今日はもう帰ろうかな」
改蔵は言い終わって、やる気なさそうに店を出ようと踵を返す。そんな彼に羽美が随おうとした時

どんがらがっしゃん

改蔵と羽美、それからすずは、突如店内に鳴り響いた漫画のような物音に向かって、一斉に首を向けた。

329 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:04:00 ID:gK/vhx1+
アニメ情報誌コーナーの床に倒れていたのは改蔵たちの同級生、神崎美智子だった。
彼女は起き上がると、四つん這いになって床に散らばった紙切れを拾い集め出した。と言ってもその
紙切れは店の商品ではなく、彼女が持参していたA4の上質紙であった。
もう一人その場にいた、虎馬高校の制服に身を包んだ少女は、隣のPC書籍コーナーまで飛んだ
A4の紙切れを拾っていた。近付いた三人の姿に気付き、彼女は紙拾いを中断して言った。
「あ、改蔵に羽美ちゃん。それに部長も。どうしたのこんな所で」
「それはこっちのセリフよ!亜留美ちゃんこそどうしてこんなと…」
そこまで言って、羽美の口は改蔵の掌に塞がれた。うーと唸る羽美を素早く小脇に抱え、
改蔵は腰を30度に曲げてお辞儀をする。
「泊センパイ、ちーす!!」
「ウス改蔵、受験の参考書探してうろうろしてたら、さっきそこで神崎と打付かっちゃったんだよ」
亜留美は典型的な甲高いアニメ声でありながら、喋る口調はえらい体育会系のノリである。この
落差が、おっきなお兄さん連中に「萌え」とか云って受けるタイプに違いない。三年生になっても、
漫画的な擬音でしか表現し得ないようなドジが似合う事でもあるし。
「それで亜留美ちゃん。この紙を拾ってたんじゃないの?」
すずが手に持った紙を眺めて言うと、ああそれそれ、それだよと言って亜留美は後ろ頭を掻いた。
「床にばら撒いちゃったから、改蔵オマエ拾うの手伝ってくれない?」
ウス泊センパイ、と言って改蔵は身を翻し敬礼する。体育会系だから、上下関係は堪らなくシビアなのだ。
先輩の命令は絶対である。例え誕生日の関係で、しばらく同い年が続くとしても。
平積みにされたゲエムラボやアイピーの上に、美智子のA4が数枚落ちていた。
彼が一枚手に取った所で、パンダを初めて見た子供が上げるような、驚きと喜びを含んだ羽美の声が、
改蔵の背中越しに聞こえた。
「何これ、マンガじゃないの?! へーマンガの原稿って初めて見たけど、これ何のマンガなの?」
紛れも無く同人漫画の原稿であるのだが、改蔵はそれを教えない。世の中には知らない方が
幸せな代物もあるのだ、彼は心の中でそう羽美に呟いた。

330 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:04:30 ID:gK/vhx1+
絵のタッチから、この原稿が誰によって描かれたかは一目瞭然だった。神崎美智子その人である。
美智子がオタクである事はクラスでは公然の秘密であり、同人マンガを描いている事も皆に知られていた。
もっとも羽美や地丹のように、その事実を知らない例外も居るには居たが。
原稿の上部を見ると、作者あとがきと題してある。各コマではSEEDデスティニーのシンとアスランの
二人が、作者である神崎美智子と対談しているではないか。
まだ本放送も始まっていないのに、同人誌を描いてしまう辺りは流石と言えるのだが――
改蔵は黙って、その原稿に目を落とした。

作者あとがき
美智子 「という訳で、無事種デス本が出来上がりました♥ 」
アスラン「ミッチー。これじゃあシンがあまり活躍できてないんじゃないか?」
シン  「そうですよ。何で主人公なのに扱いが小さいんですか」
ミッチー「まだ本放送が始まってないんだから、私が自分で話を作らなきゃしょうがないじゃない。
     あなた達が活躍するシーンをもう一回見たかったのよ!」
アスラン「全くもう、俺達が架空のキャラだからって、好き放題描いてたらバチが当たるぞ」
美智子 「アスラン、別に好き放題って訳でもないわよ。あなた達SEEDのキャラがいたからこそ、
     私はこのマンガを描いたんだから。むしろ私があなた達の下僕みたいなものよ」
シン  「いきなり何言い出すんですかミッチー、話が難しくなりすぎですよ。
     こんなメタな後書きを読まされる身になったら、まだアスランハァハァ(;´Д`).
     とか言ってる方が安心して読めるんじゃぁ…」
美智子 「うるさいわね、君そんな事言うならキラと同じ扱いにするぞ( ゚Д゚)ノゴルァ!!!」

改蔵はここまで読んで後書き原稿から目を逸らした。痛々しいまでにテンションの高いやり取りに
加えて、セリフの雲にアスキーアートまで使われている。正直な話正視に堪えない。
床に散らばった最後の原稿を取り、手に持った茶封筒に収めていた美智子に向かって、
改蔵は普段の羽美に対して送るような憐憫の眼差しで見つめながら言った。
「神崎さん、君は未放送のアニメを踏み台に……」

331 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:05:48 ID:gK/vhx1+
美智子が素早く立ち上がり、物凄い剣幕で改蔵の手からあとがきの原稿を奪い取る。脱兎の如く
彼女が動く間、改蔵は声を発するどころか息を継く事も侭ならなかった。
左手に持っていた茶封筒の中に、美智子はそれを滑り込ませる。開いた鞄の中に茶封筒を
仕舞い込んで、彼女は一気に捲し立てた。
「こっこれは友達から預かったものだから私が描いたものじゃないの私マンガなんて読まないし
ましてや描いた事もないからこれは私のものじゃないの作者私に似てるけど私じゃないの……」
「スゴイ上手いじゃない、私この人にカイジとかゲンさん描いて欲しいな」
改蔵と美智子は同時に横を向いて、感激した様子で叫ぶ羽美の姿を同時に見た。
可哀想に。幾ら羽美が好きなマンガだからって、その絵柄を要求するのは神崎さんに酷ではないか。
同じYMのマンガなら、まめがいD辺りをリクエストすれば良かったものを。
改蔵がそう思っていると、案の定美智子は露骨に嫌がっている顔で羽美を怒鳴り付けた。
「私そんなの描きません!」
語るに落ちるとは神崎さんの為にある諺だろう、と改蔵は思った。
羽美はSEEDマンガの描き手に感嘆して叫んだだけで、美智子が作者だと知らなかった事は
火を見るより明らかだ。黙っていれば少なくとも羽美には知られなかったものを、彼女の反応では
『そのマンガを描いたのは私です』と白状したようなものではないか。
大体どうして、女子高生が福本伸行の絵柄を知ってるんだろうか。あれは傑作だが、婦女子ならば
読み飛ばしてしまう内容のマンガである。したがって婦女子の記憶には、絵柄が残らないはずなのだが。
――このマニアめ
意地の悪そうな笑みを浮かべつつ、改蔵は見下したような視線を美智子に向けて言った。
「やっぱりそのマンガは神埼さんが」
言われた瞬間、美智子の表情が引き攣る。
徐々に眉と目尻が下がり、涙で瞳が潤んで――
「違います、私オタクじゃありません!!」
わああと泣き叫びながら、美智子は書店を飛び出て行った。

332 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:07:06 ID:gK/vhx1+
改蔵が神崎美智子の後ろ姿を見送っていると、彼の肩にいきなり手が置かれた。
振り向くとヘッドロック。頭頂部を拳骨でぐりぐりと弄られながらも、改蔵は密かに亜留美の
たぷんとした隠れ巨乳を制服越しに味わっていた。亜留美の方から仕掛けてきたのだから、
これはセクハラには当たらない。亜留美の方もテンションが上がれば、平気で男の子に自分の胸を
揉ませたりするような女傑だから、改蔵の様子に気付いても別段恥じらう仕草を見せなかった。
尤も彼女は誰とでも寝るような性格ではない。彼女にとっては胸を揉まれる程度までがスキンシップの
許容範囲だったというだけで、悪巫山戯けが過ぎて一線を越えようとする相手には、
待ったも容赦ない必殺技『亜留美パンチ』が待ち構えていた。
その辺は改蔵も心得たもので、亜留美のさせるがままに任せている。
「なんだ改蔵、また女の子泣かせたの? あんまり調子こいてると今に痛い目見るぞコノヤロ」
亜留美は振り返ると改蔵を離して、おーこわと呟いた。二人の遣り取りを見ていた羽美の、蛇のような
視線を感じ取ったのだ。改蔵は少し痛そうに頭を摩りながら亜留美に訊ねた。
「亜留美センパイこそ今までどこに行ってたんスか? 結構大変だったんスよ、神崎さんの落し物拾い」
あんた何もしてなかったじゃん、という羽美の突込みを、改蔵は聞かなかった事にした。亜留美が言う。
「後輩がカワイイ先輩の手伝いをするのは当然じゃん。私そろそろ受験だろ、参考書買ってたんだよ」
「もえたんとかじゃないでしょうね」
「煩い!」
亜留美は叫ぶと店を出て、ガラス張りの正面に駐めてあったスクーターに跨る。
三人はその様子をただぼうっと眺めていたが、スクーターが一度後退して道路に向かった時、
小さな黒い人影が彼らの後ろから横切り、店外へと飛び出した。
羽美の目はその影を見逃さない。彼女は狩猟動物特有の勘と優れた動体視力で、覚醒した魔獣の如く
高速で移動していた影の姿形を一瞬で見切る。

333 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:08:30 ID:gK/vhx1+
頭が大きい、ブリーフ一丁の少年。頭からすっぽりと被っているのは、黒や肌色のパンストではなく、
寧ろダンサーが穿くような白いタイツだ。行く先は、スクーターの後ろだろう。
タイツの脚を長い耳よろしく風に靡かせるその姿はまるで、少女を不思議の国へと誘う――
白兎<<ホワイトラビット>>そのものではないか。

「待って、うさぎさん!」
スクーターの後ろを走り出した白兎<<ホワイトラビット>>を追って、羽美が店を飛び出す。
改蔵も彼女を追いながら店の出口に走る。出入り口を走り抜け様に、彼は後方に立って事の成り行きを
見守っていたすずに向かって大声で告げた。
「不思議さんがうさぎを追いかけてる! 付いて行けば話が繋がるかも知れませんよ、行きましょう!」
頷いたすずは、羽美や改蔵が駆け出した方向にゆっくりと歩を進めた。

白兎<<ホワイトラビット>>こと坪内地丹は、しがらみ駅前にあるTATSUYAの前に立っていた。
『祝☆明青学園』と書かれたポスターの前で、白兎は周囲を窺う。折角書店まで追跡していた亜留美の姿は、
既に雑踏の中へと消えてしまった。如何に高速で走ろうとも、スクーターを人間の足で追う事は矢張り
無謀が過ぎた。自分がARMSではない事ぐらい、判っていた筈なのに。
――なのに何故、走って追い駆けてしまったのか。
自分も原チャリの免許を持っていたのだから、それで追い掛けたら亜留美を見失う事は無かったかも知れない。
後悔先に立たず、という諺を頭に思い浮かべた時、地丹は頭を急に引き上げられた事に気付いた。
身体が浮くが、レビテーションではない。白タイツの脚を誰かに掴まれ、首吊りにされたのだ。
「うさぎさん、つかまえた」
楽しそうな少女の声。幼女のごとく無邪気な調子で喋った彼女の正体は、悪鬼羅刹こと名取羽美であった。
声の奥に恐るべき嗜虐心が渦巻いている事を、地丹は十分過ぎる程に知っていた。何とか逃げ出したいが、
身体が宙に浮いて走り去る事も出来ない。

334 :れざぼあ(仮):04/09/12 17:09:38 ID:gK/vhx1+
――カッターナイフで切り刻まれるか、腸を抉り出されて貪り食われるか
想像しただけで身の毛が弥立つ。映画のような悪夢だが、このサイコ少女ならば現実にやりかねない。
小動物並に気が小さい為、地丹は叫びたくとも恐怖で声が出なかった。もっともそれ以前に首を
締め付けられて、声どころか呼吸も侭ならない状態にあったのだが。
「死ーぬのはどーっちだ、死ーぬのはどーっちだ。転落死? 窒息死?」
首吊りになった地丹を、時計の振り子よろしくぶらぶらと揺らしながら、羽美は楽しげに歌う。
蜻蛉の羽を毟ったり蛙をコンクリートの壁に叩き付けたり、或いは蟻を虫眼鏡で焼いたりと、小動物の命を
弄んで楽しむ子供は、虐待の最中おおかた彼女のように歌っているものだろう。

地丹の口から泡が零れる。意識に白い靄が掛って、目に浮かぶ風景も現実か幻覚か区別が付かない。
チキチキという無機質な音は、羽美がカッターナイフの刃を出す音だろう。
「やめろ羽美、こんな所で惨劇を引き起こすな!」
「羽美ちゃん何してるの、その辺で止めとかないと後が大変よ」
ようやく事件の起きている現場に到着した改蔵とすずが、TATSUYA入り口の前に立った
羽美を、東西から挟み込む形でほぼ同時に呼ぶ。
自分を呼ぶ改蔵とすずの声に、羽美は肩をびくりと震わせた。困惑しながら右手に掴んだ白い
タイツの脚と、それからタイルの布越しに苦悶の表情を浮かべる地丹の順に視線を移す。
本屋から出た辺りで、彼女の記憶は完全に飛んでしまっていた。
――何で地丹くんなんか持ってるんだろう
羽美は手を離す。地丹の身体が舗装道路に打ち付けられ、鈍い音がする。横たわった地丹の耳元に、
すずと改蔵の足音が近付いて来る。
――助かった
直前まで迫っていた死の危険が、取り敢えず去った事に気が緩んで――

そのまま地丹は

舗道の上で卒倒した。

<第二幕・bへ続く>

335 :前スレ396:04/09/12 17:14:01 ID:gK/vhx1+
若干手直ししたい部分もありますので、続きは翌日に。
あと半分お付き合い頂ければ幸いです。ではまた明日

336 :名無しさん@ピンキー:04/09/13 04:18:27 ID:jwi/Cd9H
乙(  ゚Д゚)⊃旦~< 茶飲めやフォルァ

タッチのネタがおもしろかったですね
匿名の投稿風で

337 :前スレ396:04/09/14 00:22:18 ID:aZu5fclo
つ旦~ 頂きます。

では第二幕の続き投下します。
電波と恐い話が苦手な方はスルーで

338 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:22:58 ID:aZu5fclo
第二幕〜俺の屍を越えて行け・B〜

「最近はアニメの多くが踏み台にされています!」
改蔵はTATSUYAの店内にある人気DVDコーナーの前に立ち、羽美と地丹、それからすずと
向かい合う形で言った。学校の授業を模した方式である。
どちらかと言うと塾やゼミナール方式と言った方が正しいのかも知れないが。
「例えば?」
例えばだなと言って、改蔵は羽美の前に一本のアニメDVDを差し出した。
「あ、これさっき神崎さんが持ってたマンガと同じ奴じゃない? へーそう言うタイトルなのか」
「ガンダムを踏み台にしたガンダム、キャシャーンを踏み台にしたキャシャーン、ハットリくんを
踏み台にしたハットリくんに、ナディアを踏み台にしたナディアとか……名作を踏み台にして
あの程度ですか?!」
テンションの上がった改蔵とは対照的に、羽美と地丹の顔から血の気と力が同時に抜ける。
二人の思考が同調し、何を言い出すのだ、と声を揃えて言った。
「なるほど、昔の作品をリメイクした物の事を言ってるのね」
すずは流石に顔色を変えず、しれっと言って頷いた。改蔵の言う事を素早く飲み込める辺りが、すずのすずたる
由縁であろう。話が余計な方向に脱線しなくて宜しい。
いや、彼女が折角話を纏めた所で、それを掻き回す要因が二人もいる以上、決して油断は出来ない。
改蔵は棚を慎重に見渡し、一本のDVDジャケットを見つけ出す。三人に言い聞かせるように、
彼は振り向いた。
「踏み台にされたのはアニメに限りませんよ、例えばこれ」
改蔵は言いながら、洋画のジャケットを指差した。
「ゴジラじゃないの。ハリウッド映画と踏み台と、どういう関係があるって言うのよ?」
「君は何にも知らないんだな羽美ちゃん。ゴジラの元は邦画でしょうに」
羽美は厭味ったらしい目付きで皮肉った地丹に向かって、何ですって、と目を吊り上げながら叫んだ。
二人は互いに意味不明の言語で罵りながら、相手の首を締め上げる。爬虫類のように長い舌を出し、
蛇の如き威嚇音で互いを牽制する。

339 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:24:01 ID:aZu5fclo
店内で殺意の亜空間を発生させた二人を無視して、改蔵は外国製ゴジラのDVDを手に取って言った。
「ゴジラを踏み台にしたゴジラ!さも続編がありそうな締め方したのに、未だに続編が作られる気配もなし!
ハッキリ言って人気はイマイチ!」
「あーなるほど。確かにあの内容じゃ、ジュラシックパークと被ってたわよね。向こうの人に取ってみれば、
もうお腹一杯ってトコじゃない?」
すずが普段の涼しい顔でしれっと答えた。
背後できょーきょーと奇声を上げて、羽美と地丹が戦っている。コブラとマングースの闘いを思わせる
それを横目に、改蔵は続ける。
「他にもありますよ。リングを踏み台にしたリングとか、白い巨塔を踏み台にした白い巨塔とか……」
そこで頭の中に何かが閃いたのか、改蔵は言葉に詰まった。
羽美が仕留めた地丹を片手に、改蔵の顔に視線を注いだ。すず共々改蔵が次に発する言葉をじっと待つ。
誰も喋らない。店内に流れる『名もなき詩』の歌詞まで、ハッキリと聞き取れる程だ。
皆がだんまりを決め込む、気不味い場を破ったのは、すずの呼び掛けだった。
「どうしたの改蔵くん。何で白い巨塔で止まっちゃったの?」
ううん、と唸って、改蔵は迷いを隠す事なく吐き出した。
「踏み台にした方の白い巨塔は面白かったものなぁ」
「何よそのオチは。私もあれ好きだったけど。江口もいい味出してたし、財前先生の最期で泣いちゃったし」
改蔵はそれを呆敢と眺めるより他になかった。ここまで話を進めて来たのは改蔵だというのに、
二人はそれを差し置いてかってに話を進めている。
ネタの不発が続いている。矢張り不調なのか。改蔵がそう思っていると、すずがしれっと口を挟んで来た。
「それに唐沢で人気が出たから、田宮二郎版も復活したんじゃない。世代を繋ぐいい契機になったんだから
いいじゃない。それより改蔵くん、踏み台って言うならそう――ヘルシングを忘れてない?」
改蔵はあっと短く叫び、苦悶の表情を浮かべて頭を抱え込む。
「どうしたの改蔵、一体何を想像したのよ」
改蔵はそのまま、棚の前の床に蹲る。隣にはライOンキングのパッケージが、貸し出し中のまま三つ並んでいた。

340 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:28:10 ID:aZu5fclo
そうだっ・・・忘れて・・・完全に忘れていたっ・・・!
何でこのオレがっ・・・あんなわかり易い、踏み台の例をっ・・・
由緒あるドラキュラ伯爵とっ・・・世界中で有名なフランケンシュタインがっ・・・
同時に出るなんてっ・・・
無理っ、無茶っ、理不尽極まりないっ・・・!
それもっ・・・みんなのヒーローとして活躍するならまだしもっ・・・
ポッと出のっ・・・どこの馬の骨とも知れないキャラクターのっ・・・引き立て役っ・・・!
これではお飾りっ、当て馬っ、噛ませ犬に過ぎないじゃないかっ・・・!
ヒドいっ・・・ヒドすぎるっ・・・こんな話がっ・・・あっていいのかっ・・・?
ヴァン・ヘルシングっ・・・
全く以ってっ・・・NON-SENCEっ・・・!!

底なし沼のごとく全身に絡みつく暗黒の異次元空間で苦悶していた改蔵の姿は、見る者が見れば
兵頭会長を前にした伊藤カイジ、あるいは赤木しげると相対峙した鷲巣巌にも似ていた事だろう。
勝手に話を進めていた羽美は、少し身体を引きながらも、改蔵を現世に呼び戻すべく声を掛けてみる。
「改蔵、あんた何考えてるの」
改蔵は唸ったままで、返事をしない。困った彼女を横目に、すずがしれっと口を開いた。
「私他人を踏み台にしてる集団を知ってるんだけど、今からそこに行こうと思うの。ついて来る?」
「ええと……」
返答に詰まった羽美と地丹を、行きます、と即答する改蔵の声が圧して結論が出た。
つい今し方までうんうん唸っていたとは思えない切り替えの早さに、羽美がこれまた素早く
突っ込みを入れた事は言うまでもあるまい。

341 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:28:36 ID:aZu5fclo
四人はTATSUYAを出ると、とらうま駅から都心に向かう私鉄電車に乗り込んだ。
数度の乗換えを経て、彼らはとあるドーム球場にやって来る。中に入ろうとすると、当然のように
入り口で係員に券の提示を求められる。が、すずの顔を見た途端に青ヒゲの濃い彼は、
お入りくださいと自ら案内役を買って出た。
何と彼の案内先は客席ではなくグラウンドの、それもマウンドの真上だった。一体彼女には
どんなコネクションがどの程度存在しているのだろう。
「部長、一体何者なんですか?」
羽美に聞かれても、すずは曖昧に頷いて答えない。羽美はあっさりと返事を諦めて客席を一望した。

まだ試合は始まっておらず、客席には清掃作業員以外誰も見られない。これが試合開始ともなれば
客席が埋まるのだが、それでも観客が以前ほどの盛り上がりを見せる事はあまりないだろう。
一方の改蔵は真っ直ぐな姿勢でマウンドに立ちながら、納得した面持ちで頷いていた。ここなら
確かにすずの言う通り、踏み台のネタには事欠かないだろうと確信していたのだ。
視界に何かを見つけた。機敏な動作で指差して叫ぶ。
「あれを見ろ!」
条件反射的に地丹がその方向に目を遣った。この手に釣られて馬鹿を見たことも一度や二度では
足りない筈なのに、それでも身体が反応してしまうのだ。
今回は結果的に、馬鹿を見る事はなかった。地丹の見たものは馬鹿ではなく、
右に少久保が
左にロース
真上を見ればベタジーニ――
「空中浮遊かよオイ!」
地丹の突っ込みは兎も角として、確かに高額年俸の野球選手達がスイングの練習をしていたのである。
流石は金満拒人軍、他のチームに居れば四番打者を務め切るであろう豪華な顔触れが揃っているものだ。
彼らの抜けたチームでは、毎年空いた穴を埋めるのに頭を悩ませている事だろう、そこまで考えが
至った瞬間、地丹はぽつりと呟いた。
「今日は何だか」
「今日は何だか? 何なのよ地丹くん、引っ張らないで」

342 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:29:14 ID:aZu5fclo
「話の筋が読めるような気がする。もしかして踏み台って…」
下っぱと見下している少年に続きを言われるよりも早く、改蔵は電車の運転手が指差し確認を
行うが如き機敏な姿勢で、少久保、ロース、ベタジーニらを順に差して言った。
「そう、他球団を踏み台にして金満球団に入団した選手達!」
ほっとけ、と野球選手達が手を止めて怒り、あーなるほどねと羽美がやる気無さげに頷く。
こんな誰もが知っている話など、彼女にとって一々感心する程の物ではなかった。
それより寧ろ自分の興味と関係が深い、踏み台の例が欲しい。もっと黒魔術に捧げる生贄とか、
昔の西洋で魔女を踏み台にして領地の秩序を保った領主のケースとか、そう言った内容の
話ならば得意なのだが。
それにスポーツの話ならば、国民栄誉賞を踏み台にして人気を取り戻そうとする首相の例が
あるではないか。そう言えばあの人、前任者の不人気を踏み台にして自分の人気を取ってなかったっけ――
誰も同調しない様子を全く気にする事なく、マウンド上の改蔵はただひたすら魂を込めて叫ぶ。
「可哀想だ、なかうち会長やあつやが可哀想だ!他球団を踏み台にして選手補強を行うオーナーに
とっては、強い選手さえ揃えれば、後は球界がどうなっても良しだからな!」
改蔵の興奮が最高潮に達そうとしている。頃合を見計らうように、すずがよく通る声で喋り出す。
「まあスター選手の年俸高騰とか各球団の慢性赤字とか、球界も色々問題を抱えてるのよ。それにね」
「それに―― 一体何があるんですか?」

343 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:29:45 ID:aZu5fclo
――ネット長者よ

その言葉をすずが口にした瞬間、改蔵の刻が止まって見える。改蔵だけではない、羽美と
地丹の刻も止まり、血の気を失った真っ白な顔で一同がすずに注目した。
知名度の為に、野球チームのオーナーまで踏み台にする長者様の根性。
他の存在を踏み台にしていた者が、やがては別の物に踏み台にされる世の無常。
皆がその事を考えていたのだろうか。
やがて時が動き出すと、改蔵が感極まった様子で口を開いた。異様なテンションが復活している。
「食うか食われるか、正にダメマーベリック! そんな厳しい世界、繊細なボクにはとても耐えられません!」
「あれも踏み台の繰り返しだったな」
地丹が諦めたように言った。親が子を子が親を、男が女を女が男を、強い奴が弱い奴を弱い奴が
強い奴を食い物にする、弱肉強食下克上の十九世紀アメリカ西部。つくづく踏み台の例に
事欠かない世界だったろう。
あんたなんかスグに死んじゃうんじゃない、と冷たく言い放った羽美の喉元に、地丹が飛び掛った。
本日二度目の、殺意の亜空間がマウンドで渦巻く。その様子を暫く横目に見た後、改蔵は肩を落とし、
すっかり興奮の冷め切った顔ですずに言った。
もう話の展開に疲れたのだ。
「今日はもう帰ります、帰って寝ます」
「そう。じゃ改蔵くん、女の子に気をつけてね」
どういう意味だ、と改蔵は問うたが、すずが無言で微笑む姿に押し黙った。
何かを知っている微笑であると彼にも気付いたが、そんな時彼女は何も教えず何も語らない事は
彼も知っていた。
改蔵は彼女が握っているであろう答えを諦めて、皆に背を向ける。人工芝の上から立ち去って行く。
客席を出ようとした改蔵の背中に向けて、羽美がマウンドから呼び掛けた。彼女の手には何時の間にか、
ぐったりとしたうさぎさんが提げられている。
「改蔵、今日はまっすぐ家に帰るのよ! 女の家に寄り道なんかしたらタダじゃ置かないからね!」
同居人である羽美の呼び掛けに応じる事なく、彼はそのまま出入口に通じる通路へと無言で姿を消した。

344 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:31:45 ID:aZu5fclo
――午後十時
都心から見て通勤圏にある住宅街に、ごく平凡な一戸建ての住宅が建っている。
十畳程の広さを持つ中の一室はきちんと片付けられ、見るからに少女趣味の内観であった。
桃紅色のカーペットが敷かれた部屋の一角には、象やライオンのデフォルメされたぬいぐるみが
纏めて置かれ、厚手のカーテンが引かれた窓際の勉強机にはキリンの形をしたピアス、
壁にはハルウララのポスター。
脇に竹刀が置かれた本棚には剣道の指南書と共に、「王国案内」「動物のお医者さん」
「イワマル」「みかん絵日記」など動物マンガのタイトルがずらりと並んでいる。
一見する限りにおいては、女の子らしく可愛い風景であるのだが――
くちゅくちゅとした水っぽい音が部屋中に響き、生臭く淫蕩な匂いが充満していた。

自分の下半身で立てられる淫猥な音を聞きながら、改蔵は目の前に迫った肉の花弁に左手の
親指を宛がった。花弁は既に濡れており、点け放しになった天井の灯りを反射して妖しく
光っている。そのまま小さく亀裂を開く。
襞の隙間から姿を見せた深紅の粘膜を、改蔵は右手の人差し指腹で軽くなぞった。人差し指を
第一関節まで肉の割れ目に埋め込み、襞を擦りながら引き抜き様に、彼の視界下側にあった
小突起も指先で捉える。舐めるとそこにはしえの味に混じって、微かに改蔵の匂いが残っていた。
彼の視界を取り囲む尻の白い肌がびくん、と震えて、改蔵の顔を柔らかな内股が挟み込んだ。
改蔵のいきり立った先端に加えられていた、吸い上げられるような刺激がそれと同時に止まる。
少し不満そうな声で、改蔵は下半身の方に文句を言った。
「ちょっと動きが止まってるぞ。オレばっかり御奉仕してるようなモンじゃないか」
改蔵の濡れた先端が空気に触れる感触と共に、だって気持ちいいんだもんと返事が来る。
引き締まった弾力のある太腿の向こうで白いボブカットが揺れ、唇を妖しく濡らした少女が
恍惚の表情で恥ずかしげに微笑んでいた。

345 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:32:31 ID:aZu5fclo
改蔵は昼間の出来事の後、真っ直ぐ自宅に帰るような真似をする男では無かった。
ドーム前から電車に乗ってしがらみ町へ戻った頃、ふと女の肌が恋しくなって
クラスメートであるしえの家に上がりこんだのである。
しえを選んだ理由はそれこそ適当だった。彼には一緒に寝てくれる女たちが幾らでもいたのだ。
まだ高校生だと言うのに、彼はアルバイト探偵のごとき爛れた性生活を送っていた。

家に上がり込んだ改蔵を、しえは機嫌良く迎え入れてくれた。
都合の良い事に彼女の両親は旅行に出かけていて、この家には今夜彼女一人しか居なかったのである。
改蔵にとってしえの家に上がる最大の目的は、何と言っても彼女とのセックスである。かと
いって彼女の両親がいる家で事を遂げるのは、流石の改蔵といえども気が引ける。
しえも思いは同じだったようで、「今日はウチの両親帰って来ないんだ」と言って
まるで新妻よろしくキッチンへと駆けて行ったのだった。
彼女が用意した夕食を、向かい合ってダイニングで摂る。改蔵はその卓上でしえに、
何故食事まで提供してくれるのかと聞いた。
しえの答えは、ごく単純なものだった。
「一人でご飯食べても美味しくないんだもん。それに二人分作っても大して食費掛からないから
安上がりよ。改蔵くん一緒に食べてくれる?」
改蔵はその答えに頷くと、嬉しそうに見つめるしえの目の前で彼女の手料理を平らげた。
彼はその後テレビを観たり、買って来た「モー」を読んだりして時間を過ごしていたのだが、
結局は手持ち無沙汰になって、キッチンで皿洗いをしていたしえに近付いて尻を撫で――
風呂で一度乳繰り合った後、しえの部屋に上がりこんで続きをしていたのである。

346 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:33:21 ID:aZu5fclo
改蔵の竿と先端を扱いていた、指先の優しい動きが急に止んだ。改蔵が肘をシーツに突いて
肩を起こし、太腿の向こうにあったしえの顔を伺う。
「ねぇ改蔵くん、そろそろ――ねぇ」
自分の内股を掌で撫でていた改蔵にしえが振り向き、媚びた甘い声で呼び掛けた。
四つん這いのままで白いボブカットを耳の後ろに掻き上げる。その下に見える頬は淡い桜色に
上気し、瞳はすっかり涙で潤んでいる。
まるで酔っているかの如き妖艶な表情だった。雛祭りの時に白酒を飲み、改蔵の穿いていた
ジーンズのファスナーを自分から開けて積極的に求めてきた時と同じ顔である。
改蔵の掌に撫で回された太腿も湧き出た汗でしっとりと濡れ、陰毛の下にある肝心の場所も
入念な準備運動により自然と開いていた。

秘唇どころか内股全体がびっしょりと濡れ、改蔵の侵入を今かと待ち構えている。
しえが身体を浮かせてくれたお蔭で、改蔵はするりと彼女の下から抜け出す。しえの後ろに
膝を立て、しえの御奉仕ですっかり固く反り返ったものに左手を添える。
右手でしえの陰唇に触れると、彼女はあっと短く声を上げた。先端をしえの裂け目に宛がう。
一連の緩慢な動作に、しえは切羽詰って挿入をせがんだ。
「お願い……改蔵くん」
改蔵の唾液と、それからしえ自身が分泌した蜜にすっかり塗れた花弁は、改蔵の目の前で
亀頭、竿と徐々に男を飲み込んで行く。
「あ……ああ……」
喜びと安堵の声を上げ、しえは自分の中に入り込んだ改蔵の感覚を肉で味わう。
引き締まった尻の肉に腰を押し付ける程深く繋がってから、改蔵はしえの尻を掴んで
ゆっくりと抽送を始めた。
改蔵が動く度に、甲高く妖艶な声でしえが喘ぐ。
交わる二人に合わせて、本来は一人用のベッドが軋み出した。

347 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:33:52 ID:aZu5fclo
シーツを掴んで快感に耐えているしえに覆い被さり、後ろから抱き締める。
自重で下向きに突き出た大き目の胸を揺らすように弄る度に、おっぱいのように柔らかい耳たぶを
甘噛みする度に、彼女の中が妖しく蠢いて改蔵に絡み付く。噛んだついでに耳の後ろをぺろりと
舐め上げ、改蔵はしえちゃん気持ちいいよと甘く囁いた。
「かいぞうくん……かいぞう、くん……」
しえが頷きながら、切なく苦しげに答える。何度も改蔵の名を呼んで、殆ど羽交い絞めにされている
密着した状態で、少しでも改蔵を貪ろうと自分でも腰を使う。
捻りと締め付けの二重攻撃に晒され、改蔵は射精寸前まで追い詰められた。このままでは駄目だと、
改蔵は身を起こし、しえの腰を力強く掴んで自分を根元まで埋めて行く。
しえの最奥に、改蔵の先端がぐいと押し付けられた。しえの動きが止まる。
「ふぁっ……あああぁぁ……」
改蔵の亀頭が、しえの子宮口にぐりぐりと擦り付けられる。しえは首を仰け反らせて叫んだ。
泣き声の間に流れる喘ぎ声は、息も絶え絶えといった呈を示している。絶頂は近い。
しえの中が、改蔵のものを妖しく締め付けて蠢く。彼が彼女を愛した証を、身体の中に注ぎ込んで欲しいと
声にならない声で切なく訴えかける。
途中で果てても構うものかとばかりに、改蔵の往復運動がそのスピードを上げて――
――イッちゃうよ
しえは絶叫して、背中を痙攣させながら仰け反った。
改蔵も絶頂に達し、ここぞとばかり膣の奥へと注ぎ込む。しえがその脈動にリズムを合わせて、
激しく荒い呼吸を繰り返す。
脈動が勢いを衰えさせ、改蔵が最後の一滴を彼女の膣へと送り込むと、ようやくしえが脱力して
シーツに上半身をばたりと落とした。

348 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:34:57 ID:aZu5fclo
――互いに舐め合うのは初めてだったが、その割には上手くいった方かも知れないな
しえの中を揺蕩いながら、改蔵は数日前の出来事を思い出していた。
あの日――
風呂から上り、改蔵の前に下着姿を晒していた羽美を、母親が調度したダブルベッドの上に
押し倒して、愛撫しながら一枚一枚剥ぎ取る。この時点で羽美には抵抗する様子も無く、
寧ろはしゃぎながらキスをせがみ、彼の手に自分の手を重ねて作業を助けてさえいた。
好きだと告白した訳でもない。最初に肉体関係を持った時も、契機はただ『なんとなく』という奴だ。
ごく自然に関係を持つようになって、何時の間にかそれが羽美との日常の一部になっていた。
ただこの夜は、少しばかり事情が違った。

すっかり羽美を丸裸にしてしまうと、改蔵はシーツに彼女の身体を挿入する時とは逆位置に
彼女へと覆い被さったのだった。
「ちょっと改蔵、何しようとしてるの?!」
普段とは違う展開に、羽美は当惑を隠さずに呼びかける。彼女の身体はすっかり最初に関係を
持った頃と同じように、固く強張ってしまった。
手足をばたばたと動かして改蔵の腹を叩く。肌を爪で引っ掻いて抵抗する。
――いやだ
――止めて改蔵、こんな乱暴なの厭だよ
泣きそうな声で哀願する羽美に答えず、改蔵は彼女の陰毛を掻き分けて、潤んでいた肉襞を弄った。
その刺激に耐えられず、自然に開いた両脚に腕を巻きつけて固定し、無防備になった彼女の花弁と
濃厚なキスを交わす。顔を掴んで腰に宛がい、口元を自分のモノで突付く。
自分の下腹部に行われていた陵辱に負けたのか、羽美は結局それを口に含んだ。

349 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:35:41 ID:aZu5fclo
腰を使い、苦しげに呻く羽美の口の中を往復する。歯が物に当たる。
痛っと短く叫ぶと、改蔵の物が呻き声と共に左右に揺れた。羽美がいやいやをしたのだ。いくら
屹立に歯が当たると痛いと言っても、呼吸が満足に出来ない苦しさの比ではなかろう。
放って置いても吸い上げては貰えないので、彼は羽美の舌に自分を擦り付けるように腰を使った。
普通に抱いた時とは違い、棒自体が舌のざらつきに包まれる。その感覚が新鮮だった。

肉襞の中に指を軽く埋め、にちゃっと引き抜く。男に抱かれる事を予感して固く勃起した、
鋭敏な箇所を剥き出しにして、すっかり愛液に塗れた指で弄くる。その度に彼女は喉の奥で
苦しそうに呻き、内股の白い柔肌を改蔵の目の前で震わせ、亀裂をひくつかせる。
いつしか羽美の身体からすっかり抵抗の姿勢が消え去り、彼女は改蔵の為すがままに身体を任せていた。
限界に達した改蔵が、短く声を上げる。
彼女の口内へと、ありったけの欲望を一気に解き放つ。
やがて組み伏せた羽美から改蔵が離れると、羽美は仰向けに横たわったまま、噎せ返って咳をする。
粘り気のある生臭い白濁液が彼女の口から毀れ出て、それはティッシュで受け止める間もなく
ダブルベッドのシーツの上に流れ落ちた。

羽美は呼吸を取り戻し、口の中に残った物をティッシュに吐き出すと、惚けていた改蔵の目をぎっと睨み付ける。
何も喋らない。怒りのあまり、彼女は言うべき言葉も見当たらなかったのだ。
本来なら改蔵と一緒に潜り込む二人用の毛布を手元に寄せ、裸のまま頭から被って一人で包まる。
おい羽美、と呼び掛けた改蔵に対し、険のある声が布越しに返事した。
「そのまま寝たら。お布団なしで裸で寝て、風邪でも引いたらいいじゃない」
結局その晩羽美は改蔵に抱かれる事を拒み、改蔵は布団のない肌寒い夜を過ごす羽目に陥った。

350 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:38:52 ID:aZu5fclo
改蔵自身はシックスナインを一度やってみたいと思っていた。
だが悲しいかな、彼がそう持ち掛けて応じてくれそうな娘も、あるいは自分から積極的に責めて
くれそうな娘も、彼の周囲には見当たらなかった。要するに、何の契機もなかったのである。
いきなり「やろう」と言っても、十分に経験を積んだよし子先生以外では、誰も応じてくれるとは考えられなかった。
だから不意打ちのような形で、羽美に有無を言わさず行為を強いたのだったが――
羽美に対して、悪いことをしたという後ろめたさは確かにある。
ともあれあの夜はそれなりに収穫があった。男が上から圧し掛かると、女の子が苦しい思いをする。
それとは対照的に自分が下になれば、それほどの苦しさは感じない。基本的には女の子の体重が
男よりも軽い為だ。
それに御奉仕を受けたければ、相手に任せてしまった方がその分期待が持てる。その事が
分かっただけでも、先に羽美で試した甲斐があったというものだ。彼女を実験台に使ったと
言われても仕方のない面はあろう。
そう、改蔵は――
今宵しえとシックスナインをする為に、羽美を踏み台にしたも同然だった。

351 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:39:57 ID:aZu5fclo
「改蔵くん、もう一回しようか?」
しえは一つ毛布に包まった改蔵の、胸板を指先で弄りながら言った。
改蔵が自然に衰え、中に放った自分の精液と共に押し出されるまで繋がっていたのだった。
唾液と精液と、そして愛液によってべとべとに濡れた性器をティッシュで拭き取った他には、
後始末らしき事は何一つやっていない。シャワーを浴びようかとも思ったのだが、それもせず
一つ布団の中裸で抱き合っている。改蔵はしえの布団を汚す事に躊躇いを覚えていたが、しえ曰く改蔵の
匂いが残る布団で眠ると一人でも寂しくないのだそうだ。
「次やると三回目だよしえちゃん。オレとご無沙汰だったから溜まってたの?」
「男の子と一緒にしないでよ。改蔵くんがエッチするのは、溜まったモノを出すみたいな感じかも
知れないけど、私はそうじゃないんだからね」
「分かってるよ」
改蔵はふふ、と笑い声を溢した。確かに最近しえとはご無沙汰だったが、でもそれ以上に
今夜の彼女は改蔵を引き止めたかったのだろう。

行為が終われば改蔵は帰ってしまう。その代り改蔵がしえを求め続ける限り、しえはそれだけ長く
彼を手元に留めておく事が出来る。実際彼女は失神するまで続けるつもりだったに違いない。
そんな心の内を見透かしたように、改蔵は甘えるようなしえの仕草を暖かく見守っていた。
彼女は夕食の時「一人で食べても美味しくない」と言っていた。誰もいない家で一人過ごす
心細さは、高校生になった今でも、否大人になっても一生付きまとうものかも知れない。
自身が一人っ子である改蔵にとって、しえの気持ちは手に取るように分かっていた。だから。
改蔵はしえの肩を抱き寄せ、耳元に穏やかな声を吹き込んだ。
「今日はここに泊まるよ。家には連絡しておくから」
本当、としえが嬉しそうに言った。耳に息を吹きかけられて身を竦め、改蔵の身体に縋り付く。
しえの肩を抱いていた方とは違う改蔵の手が、しえの胸に伸びる。大き目の乳房を掌の中で
たぷたぷと泳がせながら、改蔵は彼女の頬に唇を落として言った。
「でもやっぱり、寝る前にもう一回ぐらいはしたいなぁ」
「やだ……改蔵くんのエッチ……」

352 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:40:38 ID:aZu5fclo
しえの反応は早かった。胸を揉まれただけで嬉しそうに喘ぐ。改蔵が内股を撫でて確かめたが、
前戯の必要もないと彼には判断できた。
改蔵がしえを仰向けに寝かせて圧し掛かる。何時の間にかいきり立った自分の物を、しえの下腹部に押し当てる。
しえの肩にしがみ付き、彼女の中に入る前にもう一度唇を合わせようとしたその時――

どくん

心音にも似た大きくて不気味な震動が、二人のじゃれ合っていた部屋を揺らす。
同時に部屋の電気が消え、すぐさま扉が音も無く開き、二階の廊下に突如現れた気配にしえが跳ね起きる。
改蔵は半ば撥ね退けられるように彼女のから離れ、振り返ってしえと同じく扉の向こうに視線を遣った。

どくん

廊下から差し込む逆光の中に、人影が立っている。心音にも、あるいは地響きにも良く似た震動が
もう一度部屋を揺らし、改蔵としえが見守る中、入り口に立った影は女の声で喋りだした。
「改蔵見つけた、こんな所にいたんだ」
あくまでも冷静な口調、聞き覚えのある朗らかな声。姿がよく見えずとも、改蔵は即座に人影の
正体を思い知らされた。
――どうやってここを嗅ぎ付けたのだろう。
人影がドア枠近くに手を伸ばすと、廊下の灯りも消える。果たせるかな廊下からの逆光が無くなると、
それは暗闇に浮かぶ白い和装束姿の女へと姿を変えた。

353 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:44:44 ID:aZu5fclo
一体何時の間にこの部屋は暗闇に閉ざされたのか。人影が電灯を消したのだと仮定すると、
人影は扉を開く前に外側から電気を消した事になる。物理的に辻褄が合わないではないか。

闇の中でさえ艶を放つ、長く真っ直ぐな髪。切り揃えられた前髪の下には、無垢であどけない笑顔。
装束を羽織った撫で肩、襟が開いている割には盛り上がりの目立たない胸元、装束の裾まで視線を移すと、
白い素足。それらが闇の中で淡く光り、一見した限りでは幽霊と見紛えられてしまうだろう。
呪術を行なう時の装束を纏った羽美は、ゆっくりと部屋の出入り口から一人用のベッドに足を進めた。
とにかく血の雨が降る前に誤魔化さないと。
以前自宅にしえちゃんを呼んで寝た時と同様に、目の錯覚だと思い込ませようか。
改蔵は声を上ずらせ、少しテンポのずれた音程で歌い始めた。断っておくが、普段の彼は決して
音痴ではない。羽美からすれば浮気現場に踏み込んだ筈なのに、彼女が全く笑顔を絶やさないという
異常事態と場の雰囲気に呑まれていた為だった。
――みま――

どくん
再び部屋が震えた。しえがきゃっと短く叫び、怯えたように目をきつく瞑って耳を手で塞ぐ。
改蔵はシーツに蹲って小刻みに震えるしえの傍に寄り、彼女の肩を抱いて羽美の顔を上目遣いに確かめる。
羽美は怒るどころか、見る者に安堵感すら与えるほど眩しい笑顔で改蔵達を見下ろしている。だが羽美から
立ち昇り、重苦しく部屋の中を支配する禍々しい威圧感は、彼女の笑顔が作り物でしかない事を
如実に物語っていた。
恐る恐る続きを歌おうと、改蔵は口を開く。
――ちがえた――

どくん

震動は部屋の窓ガラスや机の置物ばかりか、内臓まで水袋のように揺らす。その度に改蔵は、脱力感と
疲労感と、内臓を鷲掴みにされるが如き不快感とに同時に襲われる。
それは改蔵の歌を妨害するタイミングで部屋の空気を震わせる。表情には現れていない羽美の怒りが、
改蔵の歌をきっかけにして噴き出しているようだと改蔵は思った。
残りの力を振り絞って、彼は歯の奥から歌の続きをなんとか搾り出す。
――のさ――

354 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:45:29 ID:aZu5fclo
どくん

脳髄まで響く震動に抗いながらそこまで歌うと、改蔵の皮膚から冷たい汗がどっと吹き出る。
土下座をするようにがくんと両腕をシーツに突き、彼は肩で息を始めた。

「そんなに怖がる事ないのに、改蔵。私全然怒ってないんだからね」
羽美は暗闇の中で天使のような笑みを浮かべ、顔から血の気を失って冷たい汗を掻いている
改蔵を見下ろして言った。
「帰って来ないから心配してたんだよ。お義母様はご飯早く食べなさいって仰ったけど、
私改蔵と一緒に食べようと思って待ってたの。でもいつまで待っても帰って来ないから」
「じゃあ、先に飯食ったんだな――」
どくん
脈動に臓腑を揺らされ、改蔵は声にならない声を上げてシーツの上に蹲った。
余計な事を言う必要はない、という意味が今の衝撃に込められていたのだろうか。
とにかく空気を読んで、気分を損ねないようにしなければ。
改蔵が苦しげに呼吸しながら羽美を見上げる。彼女は改蔵の怯えた目を一瞥して続けた。
「見りゃ判るでしょ、迎えに来たのよ。ほらもうこんな時間」
言って羽美は、勉強机の上に置いてあるめざまし君を一瞥した。あと三十分で日付が変わる。テレビでは
丁度トレたまがやっている頃合だった。
もしかして今まで食事も我慢して待っていたのか――?

355 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:46:29 ID:aZu5fclo
改蔵が呼び掛けたが、羽美はまるで相手にする事なくしえに目を向けた。がたがた震えながら頭から枕を被り、
見ざる言わざる聞かざるを決め込んでいる。音も無く彼女の傍へと移動して、羽美は枕を取り上げた。
「あらしえちゃん、さっきは私の改蔵に御奉仕してくれたのね」
しえは答えず、奪われた枕の替わりに、自分の手で耳を塞いでシーツに顔を押し付けた。

怖い改蔵くん助けて怖いよ羽美ちゃんが怖いよお願いだからタスケテワタシトッテモコワイヨ――

小動物のように怯えるしえを、羽美は不思議そうな顔で見下ろした。
「改蔵にも御奉仕してもらって、さぞや気持ち良かったでしょうね。あいつ乱暴者だとばっかり思ってたけど、
結構優しいトコもあるじゃない」
オレはいつも優しいぞ、と喉元まで出掛かった反論の言葉を、改蔵は辛うじて飲み込んだ。
無理矢理口に捻じ込んだ当の本人が言っても説得力に欠けるし、羽美の怒りを余計に買って
再び脈動を受けたくはなかった。
あれは精神的にも肉体的にも辛すぎる。連発で食らうと身体が持たない。
改蔵は蹲ったままの状態からほとんど体勢を動かさず、顔をシーツに伏せた。傍目に見れば
彼の格好は土下座と変わらない。と言うよりも、実際本人は土下座していたつもりだったのだろう。
羽美はひたすら震え続けていたしえから目を外し、改蔵を捉える。
「羽美、一昨日は本当に悪かったゴメン。もう二度と無理矢理あんな事しないから怒らないでくれ」
懇願するような改蔵の口調だった。この土壇場でもさりげなく「無理矢理」という条件を入れている
辺りが、改蔵らしい謝罪と言えなくもないのだが――

356 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:47:24 ID:aZu5fclo
どくん

キリンの形をしたピアスが、勉強机の上でかたかたと音を立てて鳴る。
土下座をしたまま震え上がった改蔵を冷ややかに眺めながら、羽美は少し困った声で言う。
「だから私怒ってないってば。それに改蔵、新しいやり方教えてくれて、アンタには感謝してるわよ。
お蔭で一昨日までの臆病な私は、もうすっかり消えてなくなっちゃったわ」
羽美はにっこりと微笑んで、どこまでも穏やかな口調だった。

羽美の左腕がすうっと降りて、人形のような物体がカーペットの上に落ちて軽い音を立てた。
改蔵は亀のように首を前に伸ばして見る。しえは何も聞かず何も見ない。
それはスルメのような色合いの透き通った肌を持ち、末端に行くほど枯れ木のように細く縮れている。
グレイを思わせる膨れた頭部と、それから幾筋も浮き彫りになった胸部の様子が、小枝を連想させる
手足などの末端部とは対照的だ。
「乾いた雑巾をさらに絞る」といった具合に、徹底的に水気を抜かれた紛う事無きミイラである。
顔には大き目の眼鏡、頭頂部は禿げ上がっていて、改蔵は一瞬それを『モー』で見た
河童のミイラかと錯覚した。
だが大きく枝分かれした股間部を、僅かばかりの白い布切れが覆っている。それが唯一着衣と呼べる物だったが、
改蔵は着衣の河童が存在する話など聞いたこともない。ではあれは――
あれは――下っぱなのか?!
「おい下っぱ、お前一体何をされたんだよ」
改蔵は完全に干上がった下っぱこと坪内地丹に呼び掛けた。地丹が返事する事はない。
寄生虫の卵でもあるまいし、水分のない状態で生命反応を示す生物などあろう筈もないのだ。
地丹とてその例には漏れない。

357 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:48:10 ID:aZu5fclo
どくん

何の反応も示さない地丹の干物に代わり、羽美がくすくすと嗤って答えた。
「お腹減ってたからつまみ食いしちゃった。したらこうなったの」
「何をやったんだ羽美?! いつぞやの乾燥保護団体でもここまで干上がらせる事は出来ないぞ!」
羽美は目を細めた。暗闇で良く判らないが、表情から診る限りでは頬にも紅味が差していることだろう。
それは彼女が物言わずに愛をねだる時の艶っぽい表情そのものだったが、顔の作りが幼い羽美に
そんな顔で見られると、改蔵は中々断り切れなかった。羽美は普段駄乳とか色気が無いとか
言われているが、改蔵に開発された結果、彼女なりに男のツボを理解し始めていたのだろう。
だが今日の羽美は違うと、改蔵には解っていた。
呪術の正式な装束姿に加えて、先程から真っ暗な部屋の中と自分の体内とで同時に鳴り響く脈動が、
彼女の艶っぽい表情や仕草に底知れぬ毒を孕ませている。
野に咲く可憐な白菊も、棺桶にあっては死の香りを帯びた不吉な花へと様変わりするような、
無垢で不気味な笑顔。それが今の羽美にとって、一番相応しい形容だった。
長く見ていると、逆に魅入られてしまう。
此の世ならぬ、危険な世界に――

どくん

「だから今から、それを見せてあげる。改蔵が私を踏み台にして技を覚えたみたいに、
私も改蔵を踏み台にしてこんな事が出来るようになったの」
改蔵に背を向けて、羽美は俯く。長い髪が肩から前に流れ、薄い産毛に覆われたうなじが
闇と同じ色でありながらも溶け込まない黒髪の隙間から姿を現した。
装束の帯に手を掛ける。衣擦れに続いて帯が床に落とされ、襟が肩口からするりと抜けて
「改蔵、あんたはもうすぐすっかり」
――私の肥料になってしまうんだねえ――
暗闇の向こう側で、羽美の声が言った。
装束の襟が、尻から太腿を伝って消える。呪術を行なう時の習いで、彼女は下着を身に付けていなかった。
だが改蔵が魅入られてしまったのは彼女の裸身そのものではなく、羽美の背中を一面覆い尽くす模様だった。

358 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:49:02 ID:aZu5fclo
どくん

馬鹿な。
この光景は、俺が見ている物は現実なのだろうか。
しえちゃんに聞こうと思ったが無駄だった。恐怖のあまりすっかり失神して、
ベッドの上に仰向けで伸びている。口から泡まで出している始末だ。
もっとも彼女にとっては、その方が結果的に良かったと言える。こんな恐ろしい光景を
目の当たりにしたら、彼女なら発狂してしまいかねない。俺だって怖い位だから――
前に彼女の背中を見た時には、あんな物は影も形も有りはしなかった。
大体あんな立派な刺青が出来上がる筈がない。羽美とはここの処ずっと一緒に
寝起きしてきたではないか。彫る時間の余裕など、物理的に有り得ない。
ではシールなのか、否それも違う。あんな極めの細かい巨大なシールなど――

どくん、どくん

シールでも刺青でもなかった。平面に描かれたものとは、形状が似ても似付かない。
半分は彼女の肌と融合して、残り半分は人面瘡のごとく肉が盛り上がっていた。
黄色と黒の縞模様、長く伸びた肢、羽美の髪と同じ様に闇の中でも黒光りする表面は
微細な毛にびっしりと覆われていて――
まるで今の俺としえちゃんを笑顔で追い詰める羽美の姿そのものではないか。
そいつは血液を全身に送る心臓にも似た、不気味なうねりを見せる。生まれた蠢きは、
胸を伝ってそこから伸びた肢や頭を大動脈のように歪ませる。
歪むのはそいつの姿だけではない。部屋中の空気と、俺達の精神も重苦しく揺れる。
これが現実の光景だと言っても、誰が信じられるものだろうか。

359 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:49:49 ID:aZu5fclo
どくん、どくん

出来るならこの場から逃げ出したい。逃げ出したいのだが。
指先の末端まで凍て付いたように動かず、首も眼球も羽美の背中を捉えたまま動かない。
本当は動かそうと思えば動かせるのかも知れない。だが暗闇の中、目に見えない極細の
強力なテグスを全身に張り巡らされたような、そんな気がする。
動けば即ち全身をずたずたに引き裂かれて死に至る、俺達が今置かれた状況を本能は
そのように理解していて、無意識の内に動けなくなっているのだろう。
有り得ない、そんな事がある筈がない――

どくん、どくん、どくん

本当にテグスが張り巡らされていても不思議ではない。そいつなら可能な芸当だろうと思えてくる。
長く伸びた肢を羽美の肌から飛び出して擡げ、顎をかちかちと鳴らした。
明らかに俺達を獲物と見定めて狙っている。クチクラの表面に並んだ二十四の瞳が、
俺達のいる一点を見ていた。
下っぱを殺ったのは矢張り羽美、いやその背中にあるこいつだったのだ。あの顎から
血液やリンパ液に精液、細胞液に至るまで悉く吸い尽くされ、下っぱは苦悶の内に絶息したのだろう。
二人とも下っぱのような変わり果てた姿になるのだろうか。
――嫌だ、そんな結末は絶対に嫌だ
近付いて来る。最期の刻を引き連れて迫って来る。

360 :れざぼあ(仮):04/09/14 00:50:16 ID:aZu5fclo
どくん、どくん、どくん、どくんどくん

話をしても恐らく通じまい。彼女は羽美ではないのだ。
刺青にも肉腫にも似た、それこそが本体。羽美の裸身は、今はそれをぴったりと納める匣に過ぎない。
それは羽美の付属物ではなく。
羽美、お前が。お前こそが――

どくん、どくん、どくん、どくんどくんどくんどくんどくどくどくどく―――

――お前が蜘蛛、だったんだな――!!

羽美の背中に見える、巨大なジョロウグモがその名に相応しい淫らな蠢きを見せていた。
常軌を逸した現実の光景と、威圧感と、迫り来る生命の危機にまともな精神を押し潰された結果。
改蔵が発した、脈動よりも遥かに大きな絶叫で――

真夜中の住宅街で地響きがした、と思って頂きたい。

<第三幕に続く>

361 :前スレ396:04/09/14 00:52:56 ID:aZu5fclo
すいません、翌日投下と言っていたのに、日付が変わってしまいました。
お詫び申し上げます。

第三幕はほとんど書き始めぐらいです。投下はいつになる事やら…
ではお休みなさい

362 :名無しさん@ピンキー:04/09/14 22:46:20 ID:Vf0r8tj4
age

363 :名無しさん@ピンキー:04/09/14 23:52:29 ID:9DEDjUy5
いいねえ。

364 :名無しさん@ピンキー:04/09/14 23:54:27 ID:Ip2aE3/2
エロいよー
こわいよー
こわいよーーーー

365 :名無しさん@ピンキー:04/09/16 00:32:35 ID:TZSJBWPq
・・・自由withミーティアってファーストとXと83をドムよろしく踏み台にしてるよな・・・


ともかく乙。

366 :名無しさん@ピンキー:04/09/17 20:00:36 ID:fuQpqPFw
うおおおお最終回久米田乙ageええ!

367 :名無しさん@ピンキー:04/09/17 21:17:01 ID:DN5GTpoG
――フミダイニシタコト、アリマスカ――


368 :名無しさん@ピンキー:04/09/17 22:12:38 ID:43deUH+W
お前が蜘蛛だったんだなに禿藁
京極でくるとは

369 :名無しさん@ピンキー:04/09/17 23:20:31 ID:fuQpqPFw
タイトルからして京極だし。

370 :名無しさん@ピンキー:04/09/18 12:28:18 ID:99oB2kE2
最終刊発売で「大蛇足」読みました?
メガネっ娘(このスレではケイちゃん)がでてたし、よし子ちゃんもよかったです。
また病院ネタで彼女たちを書いてくれませんか?

371 :前スレ396:04/09/19 21:52:03 ID:tL2j+l93
追加原稿「大蛇足」読みました。
読後の爽快感は、雑誌の最終回に勝るとも劣らないものがあったと思います。
すず先生と若先生のやり取りに、読者が多層世界を想像する余地を若干残している辺りも
個人的に嬉しかったです。

「大蛇足」が嬉しかったので、作品が出来ていないにも関わらずはしゃいでしまいました。
さて続き続き…

>>370
>病院ネタ
僕が書いたら「白い巨塔」の出来そこないみたいな作品になるかもw

372 :元229:04/09/20 13:34:01 ID:8Zx4ngWc
元229です。すみません >364 は私でした。最近何やってんだ…。

公私ともにトラブル続きで、26巻どころか最近書店そのものにいく事がかないません。
早く大蛇足を読みたいよぉ。

でもエロパロは書けたりします。ちょっと遅れましたが投下。

南国のパロです。私には珍しい?一方的な責めモノ。月斗×そあらです。多分七分割。では。

373 :浜津学園男子寮では今夜も:1:04/09/20 13:35:37 ID:8Zx4ngWc
皆さんは、私こと岡本そあらが、蘭堂月斗に対しもののはずみから第一話で
「もし勝つことができたら、デートどころか性の奴隷になってあげるわよ!」
と言ったのを覚えておいでだろうか。
もし、あれが第一話だけのネタだとおもっているのなら、それは皆さんが月斗という男をわかっていな
いという事を意味する。
そう、私は…あれからずっと、ほんとに月斗の性の奴隷になっているのだ。誰にも知られることなく。

「こらー月斗!いつもいつも下ネタばっかり!!だいたい学校に裏ビデオなんか持ってくるなぁ!」
「は――――――ん!!!」
昼間、学校では、今日もいつものように月斗が下ネタをかまし、私が制裁を加える。
まあ、まんがではここまでしか描かれてない訳だけど。
実はこの後、夜になると、私は人目をしのんで浜津学園男子寮に行くのが日課になっている。
特に指定がない限り制服姿で、実家の親姉妹にも見つからないようにして、裏口から寮の月斗の部屋へ。
「月斗…来たわよ今晩も…いつもどおりに…。」
「おう、待ちかねたぞ。じゃ、まずは口でしてもらおうか…いつもどおりに…。」
私は淡々と月斗のパンツをおろす。
月斗のものは、まだ眠った状態だ。手を添えて上を向かせ、舌先で刺激し始める。
すぐにソレは自力で上を向けるようになってきた。亀頭のピンク色の粘膜が張り詰めて小じわがなくな
る。私は口をすぼめて先端だけを吸い始める。ほんの数センチだけ口に含みじらすように舐める。
彼全体が硬く反り返りきったのを確認し、喉の奥深くまで咥え込む。私の喉の奥からの声が室内に。
「ん…んん…んぶ…んっく…」
深く咥えていたのを外し、裏筋を舐めつつ袋のほうに指も這わせ、カリの部分に唇を持ってゆくと先端
だけを舌先でつつくように刺激する。亀頭の首のくびれてる所を指で締め付ける。
次第に彼の尿道口に透明なしずくが出来てきた。
右手で根元を握り締め、左手は袋からお尻のほうを刺激する。再び深く咥えて音を立ててしゃぶる。
月斗は、私の後頭部に手を添えている。もう慣れっこになった毎晩の奉仕活動。

374 :浜津学園男子寮では今夜も:1:04/09/20 13:37:08 ID:8Zx4ngWc
今でこそこんなに従順だが、性の奴隷になるのが決定してしまってから実際にヤラレてしまうまでには
…いやヤラレてからもしばらくは…随分と私も抵抗したものだ。月斗だって生傷が絶えなかった。
でも彼は、私の抵抗を、「快感」という武器でもって封じ込んでいった。
そして気がつくと私は、月斗の性の奴隷の立場から抜け出せない身体になってしまっていたのだ。
私は彼に尽くすようになった。自分の快感のため、私自身の性欲を満たすために。
もうずいぶんとその状況は続いている。
まんがの中からアイスホッケーがなくなって下ネタで溢れかえるようになってけっこう月日が流れた。
だが、その間、私は彼に常に奉仕し続け、彼は私を常に慰み物にし続けてきた。
昼間の生活は、今でも全く変化がない。月斗は夜の主従関係を昼に持ち込む気はないようだ。いや、む
しろ、夜の関係を効果的にするために、わざと昼は関係を逆転させてるような気すらする…。
そして私は、今夜もいつもの夜と変わらずに、こうして彼をしゃぶっているのだ。

「ん…そうだ、うまいぞ。そあら、お前どんどん上手くなってくな…。」
もう、月斗のどこが感じやすいかどうすれば反応するか、知り尽くしているつもり。今どのくらいの興
奮のレベルにあるのかも手に取るようわかる。この硬さと反応だと、もう射精も近いかな。
月斗が私の頭を押さえ込んできた。彼の息が荒くなり、自分から私の喉の奥に熱い肉の棒を押し込む。
ほらね。いよいよなのだ。私は身構える。それとほぼ同時に…。
喉の奥に、ぬるっとした熱い生臭い液が、ものすごい勢いで溢れ始めた。
彼本体は、びくんびくんっと、まるでそれ自体が一つの生き物のように口の中で暴れまわる。
私は溢れるそばから精液を飲み干してゆく。だが飲んでも飲んでも追いつかない。ついに口からこぼれ
出した。それでもまだ出てくる。
こんなのもう慣れてる。慣れてるんだけど、どうしても涙目になってしまう。
私が涙をこぼしながら潤んだ瞳で彼を見上げると、月斗は満足そうな顔で私を見下ろしていた。
「よし、なかなかよかったぞ。じゃ、ベッドに腰掛けて脚を開いて。」

375 :浜津学園男子寮では今夜も:3:04/09/20 13:37:43 ID:8Zx4ngWc
月斗の指示に素直に従う。
今日の私の下着は高校生らしい木綿のものだ。水玉模様なんだけど、すこし月斗の趣味と違うかな?
この前、黒の大人っぽいのを着けてきた時は不評だったな…。
広げた脚の間に月斗の顔が。制服のミニを私にめくり上げさせ、パンツの股間を指でなぞりだす。
無造作に、私の一番感じやすい所をぐりぐりする。愛をこめてもっと優しくして欲しいんだけど…。結
局は主人が奴隷に「ご褒美を与えてやってる」ってことなのよね、月斗からすれば。
パンツに染みが出来てきた。敏感な部分も小さいなりに硬く膨らんで来ている。
月斗がパンツの両横に手をかけた。私は腰を軽く浮かして協力する。
パンツをすっかり脱がすと、彼はそれを「コレクション」と書いたダンボールに放り込む。
ああ、また帰りはノーパンかぁ。
あらわになったアソコを観察する月斗。
「…なんだよ、少し伸び始めてるぞ?ちゃんと剃って来たのかよ?」
「ごめん。時間がなかったから…」
「駄目じゃないか。ちくちくするだろ…仕方ねえな。」
彼はそういうと立ち上がって反対の壁の棚に行くと、自分用のシェーバーを持ってきた。パンツをはい
ていないので、棚まで行ってくるまでの歩く動作につれて、ボッキしたものが左右にぷるんぷるんと揺
れて実に珍妙な光景だ。
月斗は私の股間に再び入り込むと、ぽつぽつ顔を出している私のアソコの毛を、シェーバーのスイッチ
を入れ音をさせながら剃りだした。盛り上がった場所の肌を引き伸ばすようにして、丹念に月斗は毛を
剃ってゆく。私はおとなしくされるがままになっている。

「そら、剃り終わったぞ。見てみるか?」
鏡に映っているのは私の性器。まるで初めから陰毛など生えていなかったかのように、つるつるの肌色
な恥丘と大陰唇がこんもりと盛り上がっている。それに挟まれたぬるぬるになっている使い込まれた肉
色の小陰唇がいやらしい。とても自分の身体の一部とは思えない…。
膣口から肛門にかけての部分がぐっしょり濡れているのが、鏡で見るとよくわかる。

376 :浜津学園男子寮では今夜も:4:04/09/20 13:38:39 ID:8Zx4ngWc
私は真っ赤になった。鏡でアソコを私に見せたまま月斗は指を中に入れる。
私の体内で彼の指が蠢く。少しずつ、そこから全身に熱が伝わってゆく。
「そうそう聞くの忘れてた。この前、舞子ちゃんたちと女子ばっかりで高原の民宿に泊まってたよなお
前。風呂入る時、剃ってつるつるなの他の娘に見られたんだろ?どんな言い訳したんだ?」
「…海に行くときに備えて、生え際の手入れして、いっそのことと思って全部剃っちゃったって…」
「で、舞子ちゃんは、その言い訳を信じたのか?」
「それ以上は突っ込んで訊かれなかったけど…信じてないっぽかった…」
鏡の中では、彼の指が私の分泌物でぬるぬるになってる。私の意思に関係なくその指を締め付け始める
私のアソコ。月斗が察して耳元で囁く。
「イクなよ…イッちゃだめだぞ…ご褒美は一晩に一回だけ、イッた時点で終わりだ…知ってるよな?」
月斗は…私のご主人様は、意地悪だ。
「さてと、前置きはこのくらいでいいか…本腰入れて遊ぶかな。今日はこれとこれでしてみようか。」
月斗はベッド下の段ボール箱から手錠と大人のオモチャを持ち出した。この私の力を持ってすら壊せな
い、外せない特別製の手錠と、複数箇所を同時に責めることの出来るオモチャだ。
彼は全裸になった私の両手首を平然と手錠でベッドの頭側の枠に固定する。
私は視線で抗議するが、まるで関心がないようだ。
大きく脚を広げ、オモチャを使い出す。
モーターの音、卑猥な動きと共にそれはアソコに入って来た。
私の身体が跳ねるように身悶える。そんなつもりないんだけど…。
さらに彼は私のお尻も攻め出した。すでにお尻も相当開発されてしまっている私。
ていうか、体中で開発されてない所ってもうどこにもない。
手錠でつながれているせいでがちゃがちゃ音がする。
だめ、もうイキそう、イク時は月斗自身を入れられて中に射精されながらイキたいのに…。
だが、責めは何分も続く。
自分のものとは思えない嬌声が出る。その時、ドアの向こう、廊下から声がした。
「おーい月斗、俺だよ伊藤だよ。昼間、マネージャーに邪魔されたあの裏ビデオ貸してくれ。」

377 :浜津学園男子寮では今夜も:5:04/09/20 13:39:09 ID:8Zx4ngWc
月斗はおう今行くと答えつつパンツをはく。
私を毛布で覆い隠し、ドアを開けた。私にスイッチの入ったオモチャを突っ込んだままだ。
「おう、遅かったな、そあらが邪魔しなけりゃ教室で貸せたのにな。」
「外から女の子の声が聞こえたぞ。それにその格好、あの裏ビデオでぶっこいてる最中だったのか?」
「ちょっと違うな。ん?ベッドの上のあの毛布?ちょっとな、ズリネタを隠してあるんだ。だめだ、あ
れは見せらんないんだ、訳ありでな。それよりこれが例の裏ビデオだ…」
そういえば昼間そんな話してたな…伊藤くんは、AVくらいで何で騒ぐんだマネージャーは、とか私の
事を色々言う。私がこの毛布の下に隠されてるのも知らずに…。
でもそんなことどうでもいい、オモチャのスイッチが最強になったままなのだ。声が出そう、だけどそ
うしたら伊藤くんにばれてしまう…だけど、もう駄目…
とうとう私は絶頂に達してしまった。歯を食いしばるが、身体がガクガクと硬直する。
幸いなことに、伊藤くんには気づかれなかったようだ。AVを借りてそそくさと帰る音がする。

月斗が毛布を剥ぐ。私はまだイッてないフリをしている。まだオモチャは私の中で動いている。
彼は私の絶頂に気づいてないようだ。オモチャを抜く。
「よし、だいぶいい具合にぬるぬるになってるな…じゃ、挿れてあげるか。どれどれ…」
嬉しい、次は彼自身で苛めて貰える…。
月斗の反り返ったもの、オモチャとはぜんぜん違う熱くて血の通った愛しいモノが、私を貫く。
手錠はそのままの仰向けの私に挿入し、おっぱいを揉み乳首をつまみながら腰を動かす月斗。
そういえば乳首ピアスとかもさせられたな、少し前。あんまり面白くないと言われてすぐ取ったけど。
膣の奥、子宮の入り口を突き上げられ、身体の芯を快感が突き抜ける。
「あっ、あっ、月斗…あ、あああ、ああ…」
だめ、イッちゃだめ…さっきのオモチャの時とは違うのだ。イッてしまえば、月斗のモノの締め付け方
で彼にはすぐわかってしまう。いかなかったフリなど通じない。
「あ…あ…月斗…好き…好きなの、好きなの…」
私は目を閉じて唇を突き出すが、唇を重ねてくれない。

378 :浜津学園男子寮では今夜も:6:04/09/20 13:39:50 ID:8Zx4ngWc
私が月斗に一番して欲しいのはキスだ。
だけど、月斗は今まで一度も(まんがの中にも出てきたあの一回を除いて)してくれたことがない…。
突然、私の携帯が鳴った。
「なんだそあら、携帯もってきてんのか?こんな所に…しょうがないな、舞子ちゃんからみたいだぞ。」
腰を使いながら月斗はそう言うと、通話状態にした携帯を私の顔の横に置いた。
ちなみに私は、全裸でかつ手錠で両腕をを頭の上で固定された状態で、月斗に挿入され一番敏感な所を
刺激されている状態なのだ。この快感の嵐の中で舞子との受け答えをしろっていうの…。
『そあらー?今ヒマ?ちょっと聞いて欲しいんだけど。』
「あ、んっ…な、なあに舞子…ううん、なんでもな…いの、今は…平気よ…」
舞子が気づきませんように…私は必死で淫らな声を抑えながら、舞子の愚痴に付き合っている。
なんでも、キャプテンが最近つれないらしい。何とか気を引きたいんだけど、という話を延々する舞子。
月斗はワザと私が声を出しやすい責め方をする。さすがに舞子もおかしいぞと気づいた。
『ね、そあら…?どうしたの今夜?なんか変よ、何喘いでんの?何しながら話してんの?』
「なんでも…あんっ、なんでもない…は、はあ…あ、ああ…、ちょっと…ちょっとね…気にしないで…」
『あ、わかった、一人エッチしてんでしょぉ。ごめんね、取り込み中。おかずは月斗くんかな?』
まさか本人に陵辱されてる最中だとは思いもしていないんだろうな。
舞子は気を利かせて?やっと電話を切ってくれた。よかった、これで心置きなくイクことが出来る…。

事実、私の昂ぶりは限界に達しつつあった。
月斗を抱きしめたい。だけど、私は手錠で頭上に手首を固定されていて、それも叶わない。全身を何度
もくねらせるように私は悶えまくる。手錠がガチャガチャと音を立てている。
そしてとうとう月斗も…彼の先端が限界まで膨れ上がり…わずかずつ熱いものが漏れ出始め…私の胸を
痛いほど揉みまわし…少し苦しそうな表情…腰の速度が限界まで達し、突然止まり…
ばしゃっ、ばしゃっ、ばしゃっと子宮口に叩きつけるような射精が始まる。
頭の中に火花が散る。
私は雌の獣のように叫びながら、身体を反りかえさせて絶頂に達していた。

379 :浜津学園男子寮では今夜も:7:04/09/20 13:40:46 ID:8Zx4ngWc
昂ぶりが鎮まると、月斗は今度はデジカメを取ってきた。私は手錠でつながれたままだ。
「…また写真をネットにばら撒く気ね…え?え?やだ今ソコ撮ったら、流れ出るのが写っちゃう…!!」
「顔は写さないって、安心しろよ。撮らせないと次は無しだぞ。脚広げろ…そうそういい子だ…お?流
れてこないようにしてるつもりか、それ?」
流れ出さないように、私は一生懸命アソコをすぼめているんだけど…その努力も空しく、中に出された
ものはついに流れ出てしまった。シャッターを切る電子音。
「ああん…げんなか…わっぜげんなかぁ…」
「お前の鹿児島弁も久しぶりに聞くな。そんなにげんなかか、そうかそうか。アップも撮ろうな…。」
もし今後、皆さんがインターネットを見ていて、ポニテで細身の女の子が剃毛されたアソコから精液を
垂らしてる写真を見つけたら…顔が見えてなくても、それは私だと思ってもらってたぶん間違いない。
こうして今夜の奉仕の全てが終わった。手錠も外される。
「ねえ月斗…なんでキスしてくれないの?エッチはしてくれるのに…」
私は下着を身につけながら尋ねた。月斗は爽やかに微笑みながら答える。
「当然だろ?そあらと俺は、奴隷とその主人だぜ?主人が奴隷とキスするか普通?な、わかるだろ?」
あとはいつも通り、私を無視してサンデーなどを読みふける月斗。
おやすみも言われずに部屋を出た。帰りの夜道、途中で空を見上げる。星空、お月様。それが涙で歪む。

翌日。学校ではいつもと同じ、昼間の私たちの光景が繰り返される。
いつも通りに月斗を殴りとばそうとする私。だが、ふと考えが浮かび、動きが止まった。
『もし昼間のコレがないなら、彼は夜、私を奴隷じゃなく恋人として扱ってくれるだろうか?』
でも、月斗の奴隷で不幸だと思ったことないんだよね…夕べみたいに「悲しい」と思ったことはあるけ
ど。それに、それも幸せの一部のような…んー、よくわかんなくなってきた。
まあいいや、とりあえず殴っとけ。
「は―――――――――――――――――――――――――――――ん!!!!」
月斗が、宙高く舞い上がった。

―完―

380 :名無しさん@ピンキー:04/09/20 13:45:55 ID:R+O+1T5n
ぐっじょぶです

381 :名無しさん@ピンキー:04/09/20 23:39:23 ID:YOPbXWqm
>>371
>病院ネタ僕が書いたら「白い巨塔」の出来そこないみたいな作品になるかもw
それで良いです。
病院ネタは是非見たいので、よろしくおねがいします。




382 :名無しさん@ピンキー:04/09/21 05:32:18 ID:YchNqzyA
つうか・・・羽美は引き際病院にも入院してなかったけか?



と言ってみるテスツ

383 :名無しさん@ピンキー:04/09/22 00:51:34 ID:iqEwWWpt
ゴキゲンだねぇ

384 :名無しさん@ピンキー:04/09/22 01:33:39 ID:WEA2sLFq
ココ病院ジャナイデスヨネ
ココ病院ジャナイデスヨネ

385 :名無しさん@ピンキー:04/09/22 23:42:20 ID:l5Jg/hvd
羽美は主婦なんだろうか、それとも改蔵と同じ大学に行ったのだろうか

386 :名無しさん@ピンキー:04/09/25 22:28:02 ID:6p6cMH3i
同じ大学にいったと漏れは考えてみる テスツ

387 :名無しさん@ピンキー:04/09/25 22:38:09 ID:6p6cMH3i
>>383は上から下を見下す感じですw

>>388がシャープペンシルの芯泥棒してくれます。

388 :名無しさん@ピンキー:04/09/26 14:20:38 ID:Ak/2fsMq
とったなり

389 :元229:04/09/26 15:50:36 ID:CyLx/1IN
元229です。

やっとネットに書き込める余裕&書店にいく余裕が出来ました。
26巻を買いました。
背表紙カバー内側を見て、地丹退院に関わるエロパロをふと思い付いたりして。

数カ月後になるでしょうが。

390 :名無しさん@ピンキー:04/09/27 21:43:33 ID:EWtwWsaP
エロじゃなくても普通に改造の続き創って欲しい

391 :名無しさん@ピンキー:04/09/27 21:56:27 ID:bNVZnrX4
妄想ネタに乗っかるが・・
改蔵 羽美 部長(ときたまにしか出ない) 改蔵の登場人物をこれだけにして、
ソアラ キャプテン天草 南国からはこの面子出して

これを掛け合わせた続刊ってのもいくないか?

蘭堂は実は改蔵たちと同じ病院にいたっってところからw

392 :名無しさん@ピンキー:04/09/27 23:26:16 ID:4WURMwt8
下寝た星の王子ってのは妄想だったと?
離島の先生になったっても妄想だったと?



それはそれで面白いかも試練が・・

393 :名無しさん@ピンキー:04/09/28 00:04:13 ID:mtkKxxNb
>>392
妄想落ちと妄想落ちが実は妄想ではなかったぁ・・・!!w

教師になったソアラ・・その前にあの蘭堂が現れる・・あの時のまま
蘭堂はまったく前までの記憶がない・・・(高校時代)

蘭堂は大学に通ってた・・・そこで一緒にいたのが改蔵と羽美・・・

ソアラの大学時代の知り合いが彩園すず。天草を通して知り合ったらしい。

この続きを読みたくなった人は>>394で新作の下っぱスーツを作ってくださいw


394 :名無しさん@ピンキー:04/09/28 05:29:17 ID:mtkKxxNb
>>393
もびるスーツ

395 :名無しさん@ピンキー:04/09/28 05:29:51 ID:mtkKxxNb
てか・・自分できになったから・・自作自演しといたwww>>393


396 :名無しさん@ピンキー:04/09/28 14:23:35 ID:HoAcfVig
あいつは改蔵のつづき期待してます

397 :名無しさん@ピンキー:04/09/30 19:24:47 ID:36lO/gyS
保守

398 :名無しさん@ピンキー:04/10/02 20:38:51 ID:KpB6n6lD
おーい藻前様方!8チャンネルで山田丸やってるぞ!!w

399 :元229:04/10/05 23:59:35 ID:QurTFbEg
元229です。やっと書き込みの時間が取れた…。

>391-393
うまく作れば面白そうですね。でも大変そう。
私もほんとは「現実か妄想か、夢か真実か、いや所詮全てはゆめまぼろしか」って押井ワールド的
作品って好きなんですが、作るには真の力量を問われそうな感じ。
とりあえず私的には、頭の中に寝かしておいて、醗酵するのを待つしかないようです。

ってな訳で、件のラヴコメの第三話を投下します。
少しずつエッチさの度合いは増してきています。SEXシーンは…

第四話の投下はさほど間をおかずに出来そうです(2週間以内?)
また、今の構想だと当初より伸び、恐らく全六話構成となりそうです。今年中の完結はムリかな?

12分割予定。では。

400 :あいつは改蔵 第三話:1:04/10/06 00:01:56 ID:Z19jPY4m
元229です。やっと書き込みの時間が取れた…。

>391-393
うまく作れば面白そうですね。でも大変そう。
私もほんとは「現実か妄想か、夢か真実か、いや所詮全てはゆめまぼろしか」って押井ワールド的
作品って好きなんですが、作るには真の力量を問われそうな感じ。
とりあえず私的には、頭の中に寝かしておいて、醗酵するのを待つしかないようです。

ってな訳で、件のラヴコメの第三話を投下します。
少しずつエッチさの度合いは増してきています。SEXシーンは…

第四話の投下はさほど間をおかずに出来そうです(2週間以内?)
また、今の構想だと当初より伸び、恐らく全六話構成となりそうです。今年中の完結はムリかな?

12分割予定。では。

401 :あいつは改蔵 第三話:1:04/10/06 00:03:12 ID:Z19jPY4m
「ムリだって、ねえ改蔵、入らないって…。」
「大丈夫、絶対入る…そういうふうに出来てるんだ…ムリな筈などないんだ…!」
改蔵は額に汗をだらだら流してる。私もなんだかドキドキする。
夜の勝家。今夜はおばさんはいない、二人きり。
確かに改蔵の気持ちはわかる。私も出来れば入ってほしい。事実もう少しで入りそうなんだけど…。
「駄目っぽいよ…やっぱムリだったのよ、123分のドラマを120分テープに収めようなんて!!」
「最後まで諦めるな、まだロスタイムがある!120分テープといいつつ、実のところ2〜3分は余分
にあるんだ!だからまだ時間はあるはず、最後まで決して諦めな…」
そこまで改蔵が力説した瞬間。
テープの端まで録画が終わり、自動巻き戻しが開始された。まだドラマはエンディング曲の途中だ。
ここ、センセイがまんがにした時は、絶対「ズガンボーン」って効果音入ってるだろうな。改蔵ががっ
くりとくずれ落ちる。
「だから言ったのに…てか、ビデオが入るか入らないかばっかり気にしちゃって、本編の内容を改蔵ち
ゃんと見てた?あんた『ディープ静香』のドラマ版最新作の結末、あんなに知りたがってたでしょ?」
ディープカードが無数に飛び交う、痛快無比な大団円だったのに。でもあいつは私の話を聞いていない
ようだ。まだぶつぶつ「…オレの心のナカヤマが…」とか言ってる改蔵の背中を慰める。
「静香さんカッコよかったじゃない。結末予想、改蔵の当たりだよ。よかったね。」
チュッ、と私は改蔵の頬にキス。だが改蔵はふいと立ち上がって部屋に戻ってしまった。つまんない。

2002年10月下旬の今、私たちの仲の進展具合は、ちょっと微妙だったりする。
夏休み前にキスをされてアソコを(パンツの上からだけど)触られたりした後、何回か似たような事は
あった。服の上からなら、胸やお尻は結構触られて当たり前な仲になっている。
(この事は、編集さんやセンセイへの定期連絡では言っていない。これは二人だけの秘め事なのだ。)
あの竿竹屋の一件で、私が改蔵の事を好きなのはもう本人に直接言っちゃってあるし、改蔵が私の身体
を欲しがってるのもはっきりした。だから、お互いむやみに無関心ぶったり意地を張り合ったりする必
要もなくなったし、あとは最後の一線を越えるだけ、なんだけど。

402 :あいつは改蔵 第三話:2:04/10/06 00:04:46 ID:Z19jPY4m
ただ…その最後の一線が、幸か不幸か、越えるのに時間がかかっているのだ。
不思議?な事に、私がその気の時はなぜか改蔵にその気がなく、改蔵がその気の時に限って私にその気
がなかったり都合が悪い(意味わかるよね?)ってのがもうずいぶん続いてる。
なんていうか…間の悪いカップルだなあ。
まあちょっと怖いってのもある。「改蔵に抱かれたがってる私」は確かに私の心にいるけど、それとは
別に「処女のままでいたい私」も結構強い存在で、それが私を引き止めてるのだ。
なのに仲が進展しない事にはどっちの私も不満。矛盾してるんだけどね…。

翌日の月曜になった。季節はもう秋。だいぶ涼しくなってきて、同時に空が高くなってきた。
いつも通り登校、教室に入る。私があいつへの好意を隠さなくなったので、クラスメートは「何かあっ
たなこの二人」と感づいているらしい。でも特に冷やかされもしてない。
だから遠慮なく、時折こうして好き好き光線を全身から放射させてみるんだけど…改蔵のバカは私を無
視し他の娘と話を始めてしまった。人前では未だに私がべたべたして来るのを嫌がる奴なのだ。
それはまあ、性格だから仕方ないんだけど、問題は、相手の娘が改蔵に対しまんざらでもなさそうな場
合が多いって事。ちょうど今みたいに。ほらほら。
『最近のあなた達のクラスの女の子達の態度、違ってきてない?改蔵くんに対して。』
私は最近になって、部長が以前そんなふうに言った意味がようやく判ってきている所だ。
確かに私、その辺の空気って読めてなかったかなぁ。
でも、一度気づいてしまえば、さほど空気って読むの難しくないよね。
私はやんわりと、でも断固と、改蔵と女の子の会話に割って入った。友達は「おやおや」と静観の構え。
「ねえあんた、改蔵と話してて楽しい?改蔵なんかのどこがいいの?」
「はあ?」
「あのね、改蔵ってのはね、電波でガサツでスケベで男のくせに肌スベスベで屁理屈大王で歩くオタク
データベースで…そんな男よ?好きになったっていい事なんて全然ないわよ?」
「…羽美ちゃんはどうなのよ。」
「私はいいのっ。」

403 :あいつは改蔵 第三話:3:04/10/06 00:07:28 ID:Z19jPY4m
「なにそれ。ねえ羽美ちゃん、幼馴染だからって特別な権利があるわけじゃないのよ、判る?」
「え?別にそんなつもりは…」
「そうよそうよ、それに羽美ちゃん、同居してるからってそれだけで優位に立てる訳じゃないわよ?」
「だからそんなつもりは…」
なんか数人の女の子が彼女に加勢してきた。なんなんだこれ。
彼女らは私が改蔵に対しさほど優位でないという所をしきりについてくる。私は元々自分が優位だと思
ってないので何でそこを責められるのかわかんない。だから口論はなんか噛み合わない。
その時突然改蔵(それまで超然としてた)が、あそうそう用事を思い出したとか言って席を立った。
私は改蔵そっちのけで口論をしていたのでそれを気にとめてなかったんだけど、気づいたら相手の娘が
元の一人だけになってる。しかも彼女まで口論を切り上げて教室を出て行ってしまった。
やった、この口論、私の勝ちだー。
「…何言ってんの羽美ちゃん。勝った負けたじゃないでしょ?あの子たちが何で教室を出てったのかわ
かってないの?改蔵くんをつかまえに行ったのよ、これは競争なの。」
「へ?何で?競争って何の?」
「あのねあんたねえ。ほんっと状況てか空気が読めないわね、あんたも改蔵くん探しに行きなさいよ。」
私は状況を掴みきれないまま改蔵がいるところに向かう。多分あの辺か、あの辺にいるんだろう。

改蔵は、思ったとおり科学部の入ってる棟の屋上で寝っ転がって「モー」を読んでいた。
他の娘はいない。一人くらいはもうあいつを見つけてるだろうと予測してたんだけど。
改蔵を探し当てるなんてこんなに簡単なのに、何でみんなは見つけられないのかな?
「こんなとこでなにしてんのよ。あんたの事でなんかヘンな会話してたってのに。」
「だから退散してきたんじゃないか、面倒になりそうだから。」
面倒、ねえ。当事者だってのに。
私がそんなことを考えてると、改蔵がぼそっとつぶやいた。
「今日はそのパンツなのか。生乾きじゃないのかそれ。」
「へ?あ、見たわねっ!」

404 :あいつは改蔵 第三話:4:04/10/06 00:11:29 ID:Z19jPY4m
私はぱっとスカートの前を押さえた。
まあ、床にじかに横たわってる人間の顔のそばにミニスカートで立ってる私が悪いんだけど。
でも、いつどの下着を洗濯して乾き具合はどうとか、そういうのが丸わかりなのって恥ずかしいなあ。
改蔵が上体を起こす。
「見えたっていいだろ、減るもんじゃなし。てか、もっと見せてくれよ。」
というと、改蔵は自分の目の高さにある私のスカートをめくり上げた。
まあいいか、それにさっきの事もあるし…木綿で花の刺繍のあるパンツを見せたままにしておく私。
さっきの女の子達のうちの一人がすぐ近くまで来て、気づかずに去ってゆく足音がする。
突然、改蔵は私の不意をついてパンツの前を引き下ろした。私の黒い逆三角形の茂みが白日の下に。
「うぎゃ!?こ、こらっすけべっ!!」
あいつの手をべしっと力任せに叩きパンツを引き戻す。その間0.5秒くらい。
「いてて。あいかわらずモジャモジャだな…ハイレグや薄い色の水着を着れない訳だよな。」
「んもう…何で学校でそーゆー事するかなこのスケベ男はっ。」
私はさらに色々言おうとしたんだけど、あいつは腕を取って私を引き寄せた。コンクリートの床に思わ
ず膝をつく私。痛いと思う暇もなく、腰から背中に腕を回されてキス。
「んっ…ん…ん、んん…。」
キスをしたまま、あいつはまたスカートの裾から手を入れてきた。そしてさらにパンツの中に指を入れ
てこようとしている。私はあいつの手を両手で掴む。しばし膠着状態。
「じかに触られるのはやだっ…おひさまの下なのに…特に、他の娘と仲良くするような男になんか…」
「話してただけだろ…触らせるのがいやなら見せてくれよ。お前のココ綺麗じゃないか、隠すなよ…」
それでも私が拒否してると、あいつは強引にパンツの上から触ってきた。
「…お、やっぱ濡れてる…生乾きなんじゃなくって今ここで滲み出してきたんだよな、これ…」
「あ、あ、だめだよ…だめだってば、もう休み時間終わ…やぁん…ねぇ、教室戻ろうよ…あ、ああ…」
そこでチャイムが鳴った。
私たちは二人一緒で教室に。すると友達の一人から「やっぱり羽美ちゃんが見つけたのね」と言われた。
口論の相手だった娘たちの表情が、なぜだか少し悔しそうに見える。

405 :あいつは改蔵 第三話:5:04/10/06 00:13:53 ID:Z19jPY4m
夜になった。
お風呂に入ろう。浴室に向かう途中、居間でおばさんが電話してるのが聞こえた。
「…までしてもくっつかないんですもの。もう少し強引な手段を使わないとダメですねあの二人。今ち
ょっと計画中なのがあるんです。ええ、例のアレです。ちょっと露骨もしれませんが。たぶん木曜に…」
なんだろ?誰と話してるんだろ?仕事の話かな?

お風呂で洗い場の椅子に腰掛け身体をこすってて、あいつとの昼間の会話を思い出した。
『お前のココ綺麗じゃないか』って言ってたけど…トイレの薄暗い中で2・3秒見ただけだったのにわ
かるのかなあいつ?多分、良くは見えてなかったからまた見たくてああ言ってるんだろな。
ていうか、私自身が自分のを見たことないのよね。
小学生の時一度だけ、改蔵とアソコを見せっこした事がある。その時私のを見た改蔵は単にびっくりし
て興奮してただけで、綺麗とも気味悪いとも言わなかった。どんな形してるんだろ?
脚を開いて覗き込む。毛がモジャモジャで見えない。毛を掻き分けようと指を持って行く。濡れてまと
わりつく長い毛を両脇によけようとしたら、偶然内側の敏感な部分に触ってしまった。甘美なむず痒い
ような感覚が伝わってくる。
なんとなくいじりだしそうになったけど、自制する。
(…だめだめ、はしたない女の子になっちゃう、夕べも一昨日もしたんだし…)
私は独りでする時は大抵お風呂の中だ。改蔵はどこでしてるんだろ?同居ってこの辺不便よね。
私はイク時は小さな甲高い「あっあっ」って声が漏れるくらいなので、シャワーの音を大きめにしてお
けば気づかれる心配はない。だから今まで一人エッチしてるのがばれずに済んできたのだ。
話を戻そう。なんで男って女のココを見たがるんだろ?一度じっくり見せたらあいつもおとなしくなる
かな?綺麗なものなら見せてあげてもいいかな…。
ただ、他の人のを見たことがあるわけでもないし、綺麗かどうかの比較なんて出来ないんだけど…。
そうだ、手鏡があったはずだ。振り向いて壁の棚を見る。
風呂場でも使える曇り止めつきのやつが置いてある。そう、これで見てみればいいんだ…。
おそるおそる手鏡を股間に持って行く。反対の手で陰毛を掻き分け、指で開いて見る…。

406 :あいつは改蔵 第三話:6:04/10/06 00:16:33 ID:Z19jPY4m
お風呂から出て、部屋に戻ると、改蔵に怪訝そうな顔をされた。
「おいどうした?なんだその表情は?」
私は「別に」と言ってそのまま布団を敷いて横になる。心に強く誓う。
(絶対に、アソコ、改蔵には見せないぞ…どんな関係になっても、どんなに見たがっても絶対に…。)

お風呂でのそんなダメージから、ほぼ回復した今日は木曜日。
帰りがけ。久しぶりに二人で、また腕を組むの組まないので揉めている。揉めながらうちの前まで来た。
そしたらちょうどその時、玄関先にでっかいクロネコ便が止まった。
なんかおばさんが指図して、大きい重そうな梱包物を家の中に運び込もうとしている。
私と改蔵はびっくりして駆け寄った。
「な、何ですかこれ?」
「ちょっと、ね。思うところあって取り寄せたの。」
「いや、だから…何ですかこれ?」
「秘密よ。ちょっと、訳ありで必要なのよ。」
改蔵も訊く。
「…仕事関係かよ。」
「どうとも言えないわね。あなた達は気にしなくていいの。さ、運び込んで頂戴。」
作業員がずかずか入り込んで色々物を動かし始める。その一人が、私たちの部屋に入ってゆく。
「ちょっと、おばさん?まさか私たちの部屋にあんな大きなの運び込む気じゃ?」
「そんな訳ないでしょ?入らないわよこれ。これは、書斎にスペースを空けて、そこに入れるの。」
「ですよね、びっくりした…でも、じゃ、何で私たちの部屋でも人が作業してるんですか?」
「ああ、あれね。あの人はね、これを置く書斎のスペースを空けるために作業してもらってるの。」
「話がよく見えないんだけど…?」
「あら、判らない改蔵?これを置くには書斎にスペースがいるの。スペースを空けるには書斎の既にそ
こにあるものをどかさないといけないの。これ、いいわよね?」
「うんうん。」

407 :あいつは改蔵 第三話:7:04/10/06 00:17:24 ID:Z19jPY4m
「だから、書斎から、使わないものを移動する作業をしてもらってるの。順送り式に移動させるって訳。
これもいいわよね?」
「うんうん。」
「で、その『使わないものの移動先』があなた達の部屋の押入れなの。結果として押入れ満杯になるか
ら、しばらく改蔵は羽美ちゃんと並んで寝てもらう事になるけど、これももちろん、いいわよね?」

んで就寝時間。
私たちの部屋に、私が寝るための例の高級布団と、改蔵が寝るための普通の布団、合わせて2組を敷く。
片方はセミダブルなんで、重なるように無理やり敷いた。
思うに…改蔵のお母さんのやることなすことって、全てが私と改蔵が一緒に寝る方向へ寝る方向へと事
態を進めてるみたい。そんなことしたら何が起こるかわかりそうなもんなのに。
うちのママだってそうだ。私は常にこの家での現状は報告してる。なのに、二人が危うい事態になって
るのをやめるようおばさんに頼み込むとかを全くしてないようなのだ。ていうか私が事態を伝えた時に
は何故か既に全部知ってて承知してるようなそぶりを見せることもある…。
何考えてるんだろうあの人たち?私たちが「過ち」を起こしちゃってから後で慌てても知らないからね。

まあそれはともかく。今、私たちはお互い、自分の布団の上でパジャマ姿で居心地悪くしてる。
「…おい。ほんとにいいのかこれで?」
「だって…仕方ないでしょぉ…。ほんと、荷物置く場所は、この部屋の押入れしかないんだから。」
「ほんとかよ、まだ他の部屋に余裕とか…」
「ないわよ。あんた、掃除片づけした事ないから知らないんでしょうけど、この家はもうきつきつに詰
まってるの、おばさんの言う事はそれ自体は間違ってないのよ。」
私は真っ赤だが、改蔵もなんか顔が赤い。っていうか、改蔵は表情がなんが上ずってきた。
「わかった。つまりこうやって寝る以外方法がないって事だな。じゃ何が起きても不可抗力だよな。」
「え?え?」
そう、この顔は「やりたがりモード」の改蔵の表情だ。

408 :あいつは改蔵 第三話:7:04/10/06 00:20:39 ID:Z19jPY4m
私はヒイてしまった。こんな獣じみた状態の改蔵に処女を奪われたら痛いだけだ、きっと。
今夜は、「改蔵がやりたいモード、私がやりたくないモード」のパターンになっちゃったみたい。
「とにかく寝るぞ。他に方法がないんだから。ほらもう横になれ、電気消すぞ、いいな?」
私が横になり布団を被ると、改蔵はせっかちに電気を消した。そして、私の布団に入ってくる。
「こらこらこら!あんたの布団はあっちだよ!!」
「おお、そうか、暗くてよく見えなかった。すまんすまん。」
「嘘付け。」
「よいしょっと…少し寒いな。そっち暖かいか?そうか。いいなあ高級な布団は。ちょっと確かめ…」
「来るなバカ!」
「いてて。いいだろ手を入れるくらい…少しだけだっつーの…やっぱ暖かいな。もっと中のほうは…」
「きゃ、今、お尻ちょっと触ったわよ!少しだけだって言ったでしょ!!」
「いてえなー。中のほうを探ってみただけじゃねえか…暖かさを比べたいんだよ。ほら、こんな違う…」
「さわるなー!!今度はおっぱいに触ったっ、それもわざと襟元から手を突っ込もうとしたっ!!」
「いていていて!わかった、しねえよ、もうしねえからガンダムで殴るな、それクローバー製でレア物
なんだから!!ったく、おとなしく寝るよ、寝ればいいんだろ…ううう、蛇の生殺しだ…。」
なんかちょっとかわいそうではある。
でも同情して少し油断してたら、今度は寝返りをうつふりをして脚から私の布団に…。
「もーおちおち寝てらんないわ!『私とエッチするのは、地雷を踏むようなもんだ』っていつか言って
なかったっけ!?ほんっとすけべね、最低男!!」
私は久しぶりにトラップを仕掛けなければならなかった。それも二人の境界線に沿ってずらりと。

金だらいは、夜中に3回落ちた。
朝起きると、いつも通りおばさんが布団シーツ毛布一切合財洗うと言って部屋に来た。大げさだなあ。
くずかごもいつもより念入りに覗いてた。そしてなぜか残念そうな顔をした。
だけど今回、改蔵のしつこいくらいのエッチへの積極性をみたな、ふふ。
改蔵ちょっと待っててね…1日かけて心の準備をすれば、私だって今回みたく強く拒んだりしないよ。

409 :あいつは改蔵 第三話:8:04/10/06 00:21:35 ID:Z19jPY4m
と思ったのに、今日の学校、体育の授業は男子は長距離走だったようだ。改蔵の一番の苦手。たぶん改
蔵今夜ものすごく疲れてるよね。それに夕べあまり寝れてないみたいだし。ああ間の悪い二人…。
まいっか。放課後になり、部室でいつも通りムダ話をしまくる私たち。
「改蔵は、動物で例えるとイヌね。」
「どーしたの羽美ちゃん。合コンで話題のなくなった大学生みたいなこと言って。」
「地丹くんは動物で例えると猿かな。」
「猿!なんだよ猿って…そーゆう羽美ちゃんはなんなんだよ?」
「私…(ふっ)私は…にーんげーん。」
「…小学生んとき、そんなこと言うやついたっけなぁ。100%嫌われてましたけど。」
せっかくの私のギャグ?に、改蔵がげんなりしたようにそう言った。実際疲れてるんだろうけど。
でも、こういう馬鹿話になって来るとカラ元気が出るのが改蔵で、例によって「タトラレ」とか「プレ
ステ初期型の後ろの左端の穴」とか、いろいろへんなたとえを持ち出して地丹くんをいじめ始めた。今
日もいつものパターンに突入だ。

小一時間だべったろうか。ふと、改蔵がトイレに行ったところで地丹くんが訊いた。
「ねー、改蔵くんと羽美ちゃんって、ほんとにアレの関係になってないの?同室で寝てるのにさぁ?」
「…ほんとよ。何にもない間柄よ。」
夕べされそうになったけど、と付け加えたいがやめておく。
「だいたいあんた、たまにうちに遊びに来てんじゃん。部屋に来てそういう間柄に見える?私たち。」
「まー、たしかにそうは見えないけどね。ぐふふ。」
「何よその笑いは。」
「いや、お互いヤリたくって仕方ないクセに、意地はって我慢して悶々としてる様を考えると滑稽で…」
「ほんっと人間の器が小さいわねあんた!」
「おっと、僕はこれからバイトに行かないとね。退散、退散。くひひ。」
地丹は半笑いのまま出て行ってしまった。やな奴。

410 :あいつは改蔵 第三話:10:04/10/06 00:23:38 ID:Z19jPY4m
改蔵はトイレの帰りにどこかに寄り道してる。部長と二人になった。彼女はそれを待ってたらしい。
「ところでさ。羽美ちゃん、改蔵くんがエッチ要求したのに拒んだそうじゃない?夕べ。」
「!?何で知ってんですか?改蔵そんな事部長に言ったんですか?」
「私が誘導尋問したのよ、彼は悪くないわ。ていうか、実はあんたたちって、キスはもちろんだけど触
り合ったりとか結構エッチな事いろいろしてるみたいじゃないの。」
…そんなことまで言ったのかあいつ。
「後一歩でしょ?羽美ちゃん未だにこの状態がそんなに居心地がいい?先に進みたいと思わないの?」
「…その一歩が、私たちにとっては、なんか大きな一歩みたいで…なんか、アレをするって…一世一代
の大決心が要るわけで…」
「そう。もったいないわね。もろいと思ってたあんたたち二人の最終ライン、結構強固だったんだ。で
も…そっか、羽美ちゃんには、改蔵くんとの仲の最終ラインを突き抜ける勇気がないのかぁ…じゃ、私
が改蔵くんとそこを突き抜けてみちゃおうかな?」
「ど、どういう意味です?まさか部長、改蔵の事、好き…」
「好意はないわ。興味はあるけどね。」
私はさらに問い詰めようとしたが、改蔵が戻ってきたのでやめた。でも内心穏やかでない…。

夜。予想した通り、今夜は改蔵は私に向かってこない。布団とかは昨日と全く同じなのに。
昼間の部長の話が頭から離れない。暗い部屋の中、私はなんか身体が火照る。まずいな、今夜は夕べと
逆パターンみたい…。改蔵こっちにこないかな…まさか私の方が行くわけにも…。
「…ねえ改蔵…お話しない?小さい頃、一緒に寝るとよくお話したじゃない。」
「疲れてんだけど…何の話だ、眠ぃな…あの先生とあの先生がデキてる、とかの噂話か?あの頃みたく。」
「そうじゃなくって。あのさ、私たちって、何なのかなぁ、って。」
「家主の息子と居候。居候は家主の息子に絶対服従。」
「あのねえあんたねえ。」
「んじゃ、幼馴染で同級生で、同居してて、まだデキてない関係。」
「だよね。昔、私たち、将来を誓い合った事もあるよね…覚えてる?」

411 :あいつは改蔵 第三話:11:04/10/06 00:24:54 ID:Z19jPY4m
「ああ。」
「あとさ、私は改蔵に好きって言った事何回かあるけど、改蔵はないよね。ねえ改蔵、私の事好き?」
「嫌いならキスしたりとかアソコ触ったりとかするかよ。」
「じゃなくって、ちゃんと好きって言って欲しいの。」
「…眠いんだよ…」
「バカ…改蔵の、バカ…」
「…好きだよ…」
改蔵はそれきり黙ってしまった。むこうを向いてる。
私は感動、っていうか、生まれて初めての高揚感みたいなのを感じた。空だって飛べそうな…。
「ねえ改蔵…そっち行って、いい?」
「何しにだよ…まあいいけど。」
私は起き上がると、パジャマのボタンを外し始めた。上着を脱ぎ、グンゼの肌着も脱ぐ。
小さいながらおっぱいが揺れて、少し涼しい空気にさらされる。
ありきたりな表現だが、心臓がバクバクする。そこで一呼吸置き、決心する。
パジャマのズボンとパンツを同時に下ろし、生まれたままの姿…全裸になった。
改蔵の布団にもぐりこむ。
「改蔵…ねえ…私…あげちゃうね…」
返事がない。身体を密着させる。熱い、男臭い身体。後ろから抱きつくと意外と筋肉質…。
ところが。
改蔵は、寝息を立てている。
「…こら。」
私は呆気にとられた。
こつん、と殴ってみる。起きない。ポカポカ殴ってみる。やっぱり起きない。バッコンバッコン殴った
がまだ起きない。私は遂に首を締め出した。それでも起きない。首を絞めながら言う。
「女の子の…女の子の…一世一代の大決心を無にしやがってええええ!!」
永遠に眠らせてやろうかと一瞬思ったがやめた。

412 :あいつは改蔵 第三話:12:04/10/06 00:26:58 ID:Z19jPY4m
なんかさ、夕べ寝てる最中に、殴られたり首絞められたりした気がするんだけど、気のせいかな?」
今日は休日なので遅い朝食。改蔵がごはんを食べつつ首の回りをさすりながら言う。
私は夕べの事でまだむくれてるので答えない。食べ終わった所で部長からメール。
『夕べはどうだった?改蔵くんとエッチできた?』
…あのねえ。何考えてんだろあの人。してないと返信した。するとすぐにまた着信。
『なんだせっかくたきつけてあげたのに。いいわ、またお話しましょ。ファミレスに集まらない?』

ファミレスは郊外にある。途中は人家の少ない、未だにお地蔵様の列とか雑木林とかある寂しい所だ。
「うー、首締められた所がまだ痛む…でも、柔らかくって暖かいもんが、むにゅーっと身体に押し付け
られた気もするんだよな。なかなか気持ちよかったな、なんだったんだろ。お前覚えないか?」
「べっつにー。」
静かな一本道、秋風が通り過ぎ、セイタカアワダチソウの花が揺れる。私は改蔵に寄り添おうとする。
「だから、あんま近くによるなって…。」
「えー?なんでよぉ。いいじゃん、またラヴコメを強要したいのよー。」
「なんだよ。交換日記か?手作り弁当か?うらみつらみを見せられたり、かいた事のないような汗をだ
らだらかかなきゃならんのか?朝、出会い頭にぶつかって包丁を刺されるのは…」
「そりゃまんがの中の私だ、ボケるんじゃないわよ。」
「ここでキスすんのは勘弁してくれ。もう少し先に、子供の頃二人の秘密基地にしてた林があるだろ、
そこの木陰でなら、まあいいけどな。ほら急げよ。」
…あらら。私は手をつなぎたかっただけなんだけど。ま、いいか。
夕べのことは、「好きだ」って言ってもらえたし、それでチャラにしよう。それより唇のお手入れだ。
私は立ち止まり、急いでリップクリームを塗る。改蔵はすたすた歩いて行ってしまった。
雑木林で、空を見上げながら私を待ってる、ちょっとスマートなプロポーション。
あいつは改蔵、私と将来を誓い合った事もある幼馴染の男の子だ。
そして、その誓いは、いつか必ず…。

ーつづくー

413 :名無しさん@ピンキー:04/10/06 01:32:11 ID:5atno3js
第3話キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
二人の微妙な関係がたまりません
続きも楽しみにお待ちしております!


414 :名無しさん@ピンキー:04/10/06 19:49:52 ID:VaBFMNMS
毎度毎度の決め台詞がイイ!!

415 :名無しさん@ピンキー:04/10/06 21:29:22 ID:iUl2cSwU
今週号のサンデー、久米田の新連載が始まったかと思ってしまったよ。
アシらしいね。

416 :名無しさん@ピンキー:04/10/10 07:31:52 ID:xRIPS2rK
人稲杉

417 :名無しさん@ピンキー:04/10/10 19:01:16 ID:g50qJ/b8
>改蔵を探し当てるなんてこんなに簡単なのに、何でみんなは見つけられないのかな?
これこそ羽美ちゃんの絶対優位だとオモた。GJ!

418 :名無しさん@ピンキー:04/10/10 20:47:21 ID:lyX6XbMi
しかしダッシュは長音(ー)でなくちゃんと―を使った方がいいぞ……

419 :名無しさん@ピンキー:04/10/12 01:21:00 ID:DnsJZZJ/
21巻買ったはずなのに見つからない。
もしかしたら買ってない…?
どんな内容か少しだけ教えてくれないでしょうか?


420 :元229:04/10/14 00:08:12 ID:H/xgUEmj
こんばんは、元229です。

>418
ありゃりゃ。
うーん、おかしいっすね。長音記号になってるのは気付いて、直したはずだったんですが…。
編集中に後戻りとかしたんでその時に元に戻っちゃったみたいです。

>413,414,417
ありがとうございます。第4話は今月最終週を目標にしております。

では。

421 :名無しさん@ピンキー:04/10/16 01:05:25 ID:bMNl+JqD
第4話期待してます!

422 :前スレ396:04/10/16 18:40:08 ID:n6XsuBQt
どうも。
漸く第三幕を書き上げたので投下致します。
「あいつは改蔵」第4話までの保守カキコ代わりで。

注意書き
・エロ無し(反則モノ)ですので、苦手な方にはスルーを推奨します。
では投下開始。

423 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:40:42 ID:n6XsuBQt
第三幕 〜楽屋ネタは手詰まりの証〜

地響きがする、と思って頂きたい。
ライターの彩園すずはその地響きを自宅兼仕事場の書斎で聞くと、机の上にあった書きかけの
原稿用紙から万年筆を離して時計を見た。後三十分で日付が変わる。
椅子の背後で14インチのテレビがつけっ放しに置かれている。画面には丁度「トレたま」が映っていた。
地響きの正体は、どうやら若い男の叫び声のようだ。一体どんな目に遭ったら、深夜の住宅街を
揺さ振るような大声が出るのだろうか。しかも蜘蛛がどうしたとか言っていたような気がする。
眼鏡のずれを直して机に目を戻すと、一匹のジョロウグモが紙の上を這っていた。
窓の隙間から入ってきたのだろうか。
――たかが蜘蛛ぐらいで大袈裟な
蜘蛛といっても、日本に生息するのはこんなに可愛いらしい物に限られている。毒蜘蛛の代表例と
して恐れられるタランチュラとて、その毒は人間にとって死に至るほど強烈な訳でもないのだ。
冷静になれば、蜘蛛ぐらいで騒ぎ立てる方がどうかしている、すずはそう思う。
特に理由がなくても怖い、と言う人間も確かに存在はするだろう。
男が蜘蛛を怖がるのがいけない、とは言わない。言わないが、それにしても深夜の住宅街に
地響きを引き起こすような叫び声を上げるのは、さすがに如何な物か。
地響きがするほどの大声を出すのは――

何かを思い付いたのか、すずは再び万年筆を手にして原稿に向かう。
都市伝説の代筆を行なう傍ら書き進めていた原稿に、彼女は手早く数行の文章を付け加えた。

<< ずんずんと短く繰り返すような地響きがした、と思って頂きたい。 >>

男の悲鳴に着想を得て、たった今閃いたばかりの文章だ。
インクの乾き切らない文字をしばし見つめて、すずは表情を変えずに頷いた。椅子を立つ。
一寝入りする前にシャワーを浴びるべく、彼女は扉を開けたその先へと歩いて行った。

424 :名無しさん@ピンキー:04/10/16 18:42:47 ID:n6XsuBQt
午前九時。
本日分の仕事をこなすべく、すずは書斎の机を前に座っていた。
昨夜はシャワーを浴びた後すぐ寝入ったお蔭で、睡眠時間は十分足りている。朝食も摂り、
新聞雑誌テレビネット等で本日の情報は大方仕入れてある。すぐにでも仕事に取り掛かる
事ができたのだが、昨夜寝る前机の上に放置した原稿が気になってしまったのだ。
取り敢えず一度寝た頭で、もう一度目を通す。
読みながら彼女は眉間に皺を寄せ、軽く首を捻った。
<< 地響きがした、と思って頂きたい。 >>
書いている最中はあれほど気に入っていた言い回しだったにも関わらず、起きてもう一度
目を通すと、最早その面白みは影すら残さず消え去っている。
この文章は全く使えない。
殆ど同じ言い回しが他の作品にあるのも、理由の一つとして挙げられた。クレームを言われたら
パロディだと誤魔化す手も無いではないが、元の作品とは似ても似付かない文章をパロディと
呼ぶのは、矢張り原作に対して失礼ではなかろうか。
だがそんな事は然程大きな問題にはならない。何よりも――
――つまらない
それが彼女自身の、率直な感想だった。
仮にもプロである自分が、最初の数行で読むのを挫折しそうな文章を書いたと言うのか。
あの時は酒を飲んでいない。だが寧ろ酔った勢いで筆を進めていた方が、まだマシな文章が
書けたのではないか、斯く思える程に文面が痛ましい。
――正直、つまらない
それが魂の悲痛な叫びだとでも言わんばかりに、彼女は何度も頭の中でそう繰り返した。
病院を舞台とした話であるにも関わらず、医療現場の描写も拙い。精々が箱庭療法について
軽く触れているだけで、それがどのような治療プログラムだったのかも、読者の立場から見れば
読み取り難いと容易に想像できる。彼らが多くの疑問を抱く事になるのは、疑う余地も無かった。

425 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:43:50 ID:n6XsuBQt
大体思い付きで『地響きがした』などという一文を書き加えてしまったが、今後そこから
どのように話を展開して行けば読者に納得してもらえるのだろうか。
突発的な事故か、それとも何らかの事件を発生させるしかないだろう。そうすれば話は自ずと
進むだろうが、何れを選ぶにせよ最初に意図した病院モノからどんどん遠ざかってしまう。
恐らく――仮にこの『石神井病院物語』を書き上げた所で、編集者の返事を待つまでもなく
没となる。A談社のエディター勝改蔵でも、B学館の名取羽美でも、C書房の坪内地丹でさえも、
その判断に違いは無いと思われる。すずは彼等が原稿を手に取り、何か言いたげに浮かべる
困った笑みまで想像してしまった。
レンズの小振りな眼鏡を外し、白いマグカップの隣に置く。天を仰いで目頭を軽く揉みつつ、
彼女は考えた。
矢張り間違っていたのだ。
物語を作っても、所詮それは妄想の産物でしかなく、妄想は全らく現実からの逃避活動である。
そう考えて豪邸漫画家は、物語そのものを破綻させるような終末を人気漫画の最終回へと当て嵌めたに
違いあるまい。さらに言うならば、物語にその姿勢は全ての作品に共通してるのではないか。
漫画と文字で立場は違えど、例え辛くとも現実を直視して生きねばならないという豪邸漫画家の
主張には、大いに参考になるものがある。
そうすずが思った時――

どんがらがっしゃん

漫画の事を考えた矢先に、漫画的な擬音を聞かされる。そんな羽目に陥る様子を、
先人は事実は小説より奇なりと呼んだのだろう。
そんな事をつらつらと考えつつ呆れ気味に溜息を吐くと、すずは原稿の束を丸めてオレンジ色の
ゴミ箱に投げ込んだ。紙屑は殆ど何も入っていないゴミ箱の四角い角に当たり、弾む事なく
内側を伝って中へと滑り落ちて行った。
どたどたと騒々しい足音が階段を上ってやって来る。書斎の扉が勢い良く内側に開かれる。
陽の当たらない北側に位置していたにも関わらず、その扉が晴れた窓際の書斎よりも明るく
感じられたのは、単に窓のブラインドが下りていた為ではない。
今にも室内に飛び込まん勢いを持った、外ハネの娘が――
普段から眩いばかりの元気と、そして瑞々しい生命力を常に発しているからかも知れない。

426 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:44:16 ID:n6XsuBQt
太腿のラインをぴっちりと強調する、膝上で裾を切ったデニムパンツ。オレンジ色をした
半袖シャツの袖口からは、十代前半の少女を思わせる小麦色に焼けた肌。
男の子のような格好をした彼女から受ける印象は、生成りのオレンジを枝から?いで
一気に切った時のような、甘酸っぱく爽やかな果汁が勢い良く飛び散る光景すら想起させる。
彼女の名前は泊亜留美――元気の化身とも例えらる娘だった。
半年ほど前からすずの仕事を手伝っている。主な役割は、すずが記事や作品を書く上で
必要な資料収集と、それから資料の大まかな分析であった。
頭も良く、すずが指示した資料を素早く取り寄せ、またメモ書きで手渡す報告も要領を得ていて、
仕事上のパートナーとしては十分過ぎるほど役立つ娘だったのである。
ただし。
その有能さとは裏腹に、亜留美は天性のおっちょこちょいだった。
常日頃から仕事場でコーヒーは溢すわ、気を利かせたつもりで家事を手伝えば皿は割るわ、
買出しを頼めばお茶と間違えてふりかけを買ってくるわ、考え付く限りの失敗をこの
自宅兼仕事場でやらかしてくれた。情報収集以外になると、てんで駄目なのだ。
――それでもS学館の羽美ちゃんよりは役に立ってくれてるんだけどね
前髪をぱつんと切り揃えた女の童顔を、すずはすかさず脳裏に浮かべた。
もし当の名取羽美本人が彼女の呟きを耳にする機会が訪れたならば、彼女は必死の形相で
「私役立たずですか?! ワタシヤクタタズデスカ?!」
と喰らい付いて来る事は目に見えている。
下手をすれば怪奇雑誌の企画がすずの元に飛び込んで、武蔵清明神社に丑の刻参りを夜毎行う
白い和装束の女について、彼女が目撃談を書くような羽目にもなりかねない。馬鹿馬鹿しいとは
判っていても、日頃から負のオーラを発散している羽美を見ると、すずはつい彼女の和装束姿と
そんな光景が頭に浮かんで気が滅入る。
そう考えると同じドジでも根が明るい分、亜留美の方が傍にいて心地良いキャラクターだと、
すずはそのように亜留美を見ていた。

427 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:44:49 ID:n6XsuBQt
亜留美の挨拶は声の大きさも張りも、そして表情までもそれは元気なものだった。
「すずせんせー、お早うございます!!」
体育会系のノリで、甲高いアニメ声。広めの額の中央には、何かに打付けたような赤い跡が残っている。
一体どうしたのよそのおでこ、と言ってすずは彼女に首を向けたまま、自分が座る椅子を回転させた。
「さっき廊下で転んじゃったんですよう」
亜留美は痛ててと溢しながら額を擦る。壁にでも当てたのだろうか、すずがその旨を亜留美に
伝えると、彼女は猫のようなまんまるい目で訊き返した。
「ほえ? 足を滑らせただけですけど?」
「それにしては物凄い音だったわね。一体どんなこけ方したらあんな音が出るのかしら」
「階段を上ろうとして足を滑らせちゃったんです、でも安心して下さい。亜留美は階段でもそうですけど、
例えドブ川で倒れる時でもいつも前のめりですから!」
亜留美はえっへんと胸を張り、笑顔で答えた。表情も仕草も、本当にくるくる変わる娘だ。

「まさかとは思うけど亜留美ちゃん、前のめりに倒れて空中を飛んで――」
「えー何で分かるんですか?! 確かに一瞬身体が浮いたかと思ったら、そのままおでこから階段に……」
亜留美は再び猫のように目を丸めた。現場を目撃された訳でもないのに、転び方を
言い当てられたので驚いたのだろう。とは言えすずにしてみれば、顔に打撲の跡が残っているのに、
鼻を打付けた形跡、特に鼻血が見られない以上、そう予測したのは当然の事だったのだが。
下手をすれば頭蓋骨折から脳挫傷コースの危険な転び方ではないか。すずは悪戯っ子を諭す
母親のように優しく言った。
「次からはヘンなコケ方しないように注意してね。首とか折ったら危ないし」
はーいと小学生のような返事をしてから、亜留美はそうそう、と何かを思い出したように手を打って言った。
「それより先生、もう都市伝説の資料は集めなくていいんですか? そろそろあの先生が
催促して来る頃ですよ」

428 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:45:50 ID:n6XsuBQt
亜留美が言っている話は、この間受けた都市伝説の仕事についてだった。
先日すずはとある有名作家から都市伝説の代筆依頼を受けたのだが、それは本来件の作家がA社の
勝改蔵から受けたものであるらしい。勝の口から聞く所に依ると、有名作家は話を受ける際に
「自分はかわいがもん並に忙しいのだ」などと言って勿体振っていたらしい。もっとも勝は、
件の有名作家がすずの窓口でしかない実態を知らずに、本物の書き手を目の前に口を滑らせたのだが。
――あの男、自分が大作家になったとでも勘違いしてるんじゃないでしょうね
おどおどと小心者らしい物腰で仕事を頼んで来た彼の表情を思い浮かべながら、
すずは彼の増長ぶりに内心で舌を打った。もっともそんな素振りは顔に出さない。
しれっとした表情を崩さずに、すずは亜留美の質問に答える事にした。

「うん、それならもう内容と文面のチェックまで済んでいるわ。今回はやっつけ仕事だったから、
『地下鉄の改札には小さい人が入っている』なんて投げやりな話になってるけどね」
「ああそうか、だからこの前改札の資料を集めて来いって言われたんですね」
こくこくと首を縦に振って納得して見せた亜留美に対し、すずは微笑を投げ掛けた。
「精々が原稿二三枚程度の分量だし、後はFAXで送れば問題ないわ。さあ亜留美ちゃん、
今日も元気良くお願いするわね」
「あれ? 先生また何か没にしたんですか?」
すずが言い終わった時には、亜留美は既に彼女の話を聞いていなかった。オレンジ色の
ゴミ箱の中身を興味深げに覗き込んでいる。
すずは傍目には判らない程度に、やや眉を顰めた。
話を聞いていなかった亜留美に対して呆れた事もあるが、それ以上に没原稿を見られる事に
厭な気分を覚える。原稿を細かく破って捨てていれば、亜留美が興味を示す事もなかったかも知れぬが。

429 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:46:22 ID:n6XsuBQt
しかしゴミ箱の原稿は破られもせず乱暴に丸められた状態で、取り出して広げるだけで
彼女に中身を読まれてしまう。気に入らない作品を読まれるのは、すずでなくともあまり
気分のいい物ではないだろう。
それでもすずはそんな態度を?気にも出さず、黙って亜留美の仕草を見下ろしていた。
子供のように好奇心の強い亜留美が、一度興味を示した物については生半可な事で諦めないと
知っていたからである。止めろとか言って捨てた原稿を取り上げるというのも、大人気ない
態度だとすずには思われた。
紙束の塊を四角い箱から取り出し、亜留美はがさつな物音を立てて広げる。
目を落とす。
両手に持った紙の上に目を走らせていた亜留美だったが、やがて感心したような溜め息を一つ。
彼女は目を上げると、すずに向かって興味深げな目を向けて言った。
「何ですかこれ、病院モノじゃないですか? 書くつもりだったのなら、私資料集めますよ」
いや面白くなかったし、とすずは涼しげに返した。一度捨てた話を再び持ち出す気がなかったので
そう言ったのだが、淡白な彼女の態度が却って亜留美の好奇心を燃え上がらせたのだろう。
ますます瞳を輝かせながら、亜留美は浮かれた調子で質問を続けた。
「でもゴミ箱のトリックは気になりますよね。これ仕事場のやつと同じものじゃないですか?」
そうね、とでも言いたげな笑みを浮かべ、すずは無言で肯いた。亜留美は作家の仕草に
納得した表情を作り、すずを正面に見ながら続ける。
「あ、やっぱり。じゃあこのゴミ箱はどうやって消えたんですか? 私はこの看護学生……」
これ私の名前じゃないですか、と亜留美は原稿にもう一度目を落として言った。
「……この看護学生が嘘を吐いてるように思うんですけど。だとしたら辻褄が合いますよね」
亜留美は目に星を宿し、期待を込めて返事を待った。
すずは答えない。
しばらくは書斎の空気が微かに揺らぐだけの時間が過ぎた。およそ数秒の出来事だったが、
すずに取っても亜留美にとっても非常に長く感じられたかも知れぬ。

430 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:47:19 ID:n6XsuBQt
種を明かせばお筆先の文章だったのだが、尤もらしい理屈を捏ね造り上げて亜留美に説明する事も
すずには可能だった。だが彼女はそうしない。
亜留美の純真な性格を考えると、彼女を騙す様で気が引けた事もある。何より彼女は質問魔だから、
一度の説明で満足するとは考えられなかった。
すずの説明を一度受けるとさらに深い所まで訊いて来る。その都度すずは嘘を作って
答えねばならず、亜留美の質問は繰り返される。続けて行けば、やがてすずの話は破綻する。
彩園すずは友達の気を引こうとして嘘を重ねる小学生のような――既に成人している筈の
名取羽美にもその傾向無きにしも非ず――愚を冒す人間ではなかった。
原稿用紙に書かれた文章という形態を取ってはいるが、どの道アイデアの段階で書いた
メモ書きなのだ。詳細がすず本人にも不明なのは当然と言えよう。

すずが口を開いた事で、漸く時間が動き出した。
「それは違うと思うわ。だけど本当の所は私にも分からないのよ」
分からない――意外そうに目を丸めて、亜留美はすずの言葉を反芻した。
「どーしてですか先生。ミステリなら結末が決まってるものじゃないですか?」
「結局は物語なのよ、この『石神井病院物語』っていうのも。現実のものじゃない。
登場人物が自分で生み出した世界じゃなくて、誰かが作り上げた話でしかないのよ」
でも――亜留美は戸惑いながらもそう言って、すずの流れを堰き止めた。
「でもですね先生。この人達――名前は私たちと一緒ですけど――にとっては、話の世界が
現実な訳ですよね」
「まあ理屈の上ではそうなるわよね」
「この人達は、私たちの存在を知る手段はない訳ですよね」
普段通りのポーカーフェイスで、すずはゆっくりと頷く。差し当たって亜留美の言い分に
おかしな所は見当たらないので、当然と言えばの反応である。
「じゃあ私たちが誰かに作られたとして、作った人の存在を知る事も出来ないんじゃないですか?
そんな人が本当にいるかどうかは判りませんけど、少なくとも『いない』とまで言い切る事は
先生にも私にも出来ませんよ」

431 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:47:47 ID:n6XsuBQt
亜留美の言った事は間違っている訳ではなかった。
自分たちの住む世界を支配する存在を証明する事は非常に難しい。と言うより現実には不可能だ。
それこそ「一足す一は二」と決めた世界で、どうしてそうなるのかを説明する事と
同程度に難しいだろう。それは一応現実と見なせる世界に準えた「決まり事」でしかないのだから。
よしんばその存在を示すことが出来たとして、その証明が一体何の役に立つと言うのだろうか。
大規模な世界の潮流は当然として、個々の思考経路も運命も世界感覚も、その存在によって
既に支配されているとしたら。
思考自体が無意味なものになってしまうではないか。常識的な感覚を備えた人間にとっては、
到底受け入れ難い世界である。
とは言うものの、亜留美の意見は彼女らを支配する存在を証明した訳ではない。「いない」と
断言出来ないと言うだけの事であって、あくまでそういう存在の可能性を示唆するに留まるものだ。

「もし本当にそんな存在があるとしたら、私たちの言動から全ての能動性が消えてしまうわ。
向こうは私たちを完全に支配しているのに、こっちはその存在に影響を与えられない訳だから。
亜留美ちゃんも、もっと自分の感覚を信じていいのよ」
すずは言い終わると、卓上の白いカップを優雅な動作で口元に運び、中身を軽く啜った。
朝食の時に自分で淹れたコーヒーの残りはすっかり冷めている。どうせなら新しく淹れておけば
良かったと思いつつ、彼女はカップを卓上に戻して亜留美に向かい直った。
そんな事はありませんよ、と亜留美は少し怒ったような声で言った。どうやらすずから
反論を受けた事で、機嫌を損ねてしまったらしい。
「どういう事なの、亜留美ちゃん」
すずは亜留美に話の先を促す。慌てて眉間の皺を元に戻した亜留美は、少し躊躇ってから
ゆっくりと言葉を選びつつ口を開いた。

432 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:48:30 ID:n6XsuBQt
「コアなアニメファンって、同人誌とか作りますよね」
所謂『オタク』と呼ばれる人たちの事だ。漫画やアニメ、ゲームに小説と、市場に出回っている
物では満足出来ない程に感情移入して、その結果自分たちで作品を作ってしまう人たちの事である。
すずにもその手の知り合いが一人いる。漫画家で、彼女自身もマンガやアニメが好きなのだが、
普段は堅気を気取っていて趣味をひたすら隠している。すずに限らず周囲には丸判りだったが。
「それで」
すずに促され、亜留美は頷いて言った。
「同人誌って結局は、そのアニメが好きだから作る訳でしょう。言うならば架空の物に
実在の人物が動かされる訳ですよね」
「そういう事になるわね。でもその捉え方は正確じゃないわ」
アニメキャラなどの架空の存在であっても、それは『実在』しないだけであって存在はする。
ただし彼らには、主体的な認識能力はない。アニメキャラと実在の人物との差はそこに帰着する。
架空の存在は、常に他者によって行動と認識を決定されてしまうのだ。
アニメや漫画のキャラクターによって動かされる人間は、間接的にはその製作者によって
動かされていると考えるべきである。そうしないと――
すずが、否あらゆる人間が信じる存在の共通認識が、その定義からして崩壊してしまう。
そういう土壌においては、正確な意思疎通を伴った議論が出来なくなるのだ。
「正確かどうかって話じゃないですよ。同人誌はものの例えです。架空の存在が私たちを
生み出したんじゃないかって言う話をしようかと思ったんですけど」
「どういう事?」
亜留美の話は例えが拙かった。彼女の話を認めるにせよ、架空の存在が実存在に影響を
与えると考える事と、架空が実在を生み出したという考えを同列に並べるのは無理があった。
論理が飛躍しすぎる。
つまり、と言って亜留美は軽く咳払いをした。ここから先は、半ば本気で語るのだという
彼女なりの意思表示であった。何時に無く真剣な表情で彼女は語った。

「例えばどこかに勝さんとか名取さんとかが高校生やってるような世界があって、
私たちが彼らの住む世界から生み出された物だったりしたら」

433 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:49:29 ID:n6XsuBQt
亜留美にとって筋道立てて説明するには、矢張り無理のある問題だったのだろう。あちこち
論理が破綻していて、すずもどこから訂正すれば良いのか判らない。
それでも何とか亜留美は結論に辿り着いた訳だが、中々に恐ろしい考えだった。
亜留美の意見はある意味、世界の大前提を破壊するような思い付きだ。但しその意見が
事実に基づいていると万人に受け入れて貰えたらの話だが。さもなくばそれは、オタク達の
生み出した妄想と大差はない。
大体高校生という発想がどこから出て来たのか。すずはそれを興味深く訊ねてみた。
「えー、だって都市伝説を作り出す作家なんて、思いっきり高校生の想像っぽくないですか?」
そんな想像をする高校生が本当にいるのなら、是非とも一度お目に掛かりたいものだと彼女は思う。
いや、既に目にしているのかも知れない。亜留美はつい一二年前に高校を卒業したばかりで、
しかもここに来る前はもっと顔付きも言動も幼かった。彼女が高校生だった頃を思い浮かべるに、
今言ったような想像をするような娘だったに違いあるまい。
矢張り亜留美はユニークな娘だと、すずは嘆息した。
「私たちの存在を根本から否定しかねない意見ね。面白いけど」
「だけど知りようのない存在に対して想像を巡らすのは、数千年以上昔の哲学者にでも
任せておいた方がいいわ」
無理矢理話を続けようとしたら、それこそ神だの悪魔だの持ち出すような羽目に陥りかねない。
神も悪魔も信じないすずにとって、そんな物を持ち出してまで亜留美の想像に付き合う事には
何の意味も見出せなかった。失楽園などナベジュン位で丁度いい。

434 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:50:35 ID:n6XsuBQt
亜留美は原稿を丸めると、再びゴミ箱に投げ込む。背中からは元気が失せていた。
無邪気な子供のように見えて、だからこそ硬化しているすずの態度を敏感に感じ取っていたのだ。
亜留美に取って必要なのは、論理の正確性を添削してやる事ではなかった。面白い事を考えて、
一生懸命筋道立てて説明しようとする態度を褒めてやれば良かったのだ。
大人気ない、とすずは自省した。亜留美にそんな態度を取らせてしまったのは自分の所為だった。
萎んだ顔で見上げ、残念そうに言う亜留美を、すずは無言で見詰める。
「そうですか。やっぱりこういう話、先生はキライですか?」
なまじ普段明るいだけに、彼女の気分が沈むと余計に場の空気が重苦しくなる。
今は亜留美の機嫌を直す事が優先される。さもないと亜留美の作業能率が落ちるし、
鬱屈した亜留美を側に仕事をしたくない。
否――すずは混沌や迷い、そう言った負の感情を振り切って言った。
「嫌いじゃないけど、でも今すると仕事の時間が減っちゃうからね。続きは今度の休日、
何か甘い物でも食べながらしましょうか。その時はご馳走するわね」
すずには亜留美の耳がぴくりと動いたように見えた。食べ物に関心を示す辺り、まだまだ
お子様だなと彼女は思った。
枯れかけた所に水を貰った花のように、見る見る亜留美の表情に元気が戻る。
これでいい。矢張り亜留美ちゃんには笑顔が一番似合う。
「さあ亜留美ちゃん、気を取り直して今日も頑張ろうね」
「はい先生! 頑張って爪楊枝とヌイグルミの資料を纏めます!」
気持ちの切り替えが早いのは、彼女の長所と言えるだろう。元気良い返事を合図に
すずは窓側へ、そして声を上げた亜留美は壁際の机へと着席した。

435 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:51:13 ID:n6XsuBQt
時刻は十時半を回ろうとしている。すずの経験上、亜留美の集中力がそろそろ切れる頃合いだった。
お茶でも淹れて休憩しよう。お茶請けはスイーツの森で買ってきたショコラにしようか。
せっかく買ってきたあれをア○ロチョコ宜しく一口で放り込み、コーラで流し込むような真似は
是非とも避けたい所だ。
以前羽美が原稿の完成を待ってこの仕事場に詰めていた時、彼女がそんな食べ方をした事が
思い出される。別に編集者の為に買ってきた訳でもなかったが、それでも内心かなり気が滅入った。
あんな台無しにする食べ方を目の前でされたら、幾らすずでも怒りの表情になるというものだ。

「ねえ先生、ゴミ箱が消えちゃいましたよ?」
今まさに席を立とうとしていたすずは、背後から聞こえた亜留美の素っ頓狂な声に振り返った。
亜留美は着席しておらず、仕事場の中央に立って不安そうな目をすずに向けていた。表情から
理解不可能な出来事が起きたことが窺えるが、それにしてもゴミ箱が消えたとはどういう事なのか。
すずは亜留美を宥めて、話を聞き出す事にした。
「借りてきた本のコピーをスクラップしててゴミが溜まったから、捨てようと思ってゴミ箱の
あった所を見たんです、そしたら」
そこにある筈だったオレンジ色の箱が消えていたのだと言う。
「さっき没原稿を捨てたでしょ。どこかに移動させたって事はないの?」
ふるふると首を振って亜留美は否定した。
「原稿をがもん先生の所に送って、戻ってきた時にはあったんです。その後ずっと触ってません」
「がもん先生?」
「ほら、あの有名な作家先生ですよ。すず先生あの人が『私はかわいがもん並に忙しいのだ』って
言ってたって、私に話してくれたじゃないですか」
「ああ」
それでがもん先生、と言う訳だ。亜留美がかってに決めた呼び名が妙に似合っていたので、
すずは思わず笑いそうになる。あくまで表情には出さないが。

436 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:52:53 ID:n6XsuBQt
「それで? がもん先生に原稿を送った後はずっと机に向かっていた訳ね」
亜留美がこくこくと肯く。仕草がゼンマイ仕掛けの人形みたいで面白い。
「五分……いや十分前の事だったと思うんですけど」
盗みでも発生したか。ゴミ箱だけを持って行く侵入犯など、すずは聞いた事もない。
だが現実問題としてゴミ箱は仕事場から消えている。
亜留美が自分で隠して嘘を付いている事も可能性としては残る。だが何の為に――
取り敢えず最悪の事態に備えて、すずは直ちに立ち上がりドアへと足を進めた。
彼女を呆けた表情で見送っていた亜留美に、落ち着いた調子で告げる。
「亜留美ちゃんは二階の戸締りを見て、お願い」
元気な返事を背中に受けながら、すずは階段を下りて行った。

一番懸念された盗みに関して言えば、結局一階の居間も各部屋も荒らされた形跡は無かった。
預金通帳、各種有価証券や不動産の権利書も無事だ。冷蔵庫の中身まで確かめたが、今朝と比較して
何の変化も見当たらなかった。窓や扉の開閉まで、朝食を摂った後と同じ状態に保たれていた。
もし何者かが窃盗目的で侵入したのなら、床の上に靴の跡が残っている筈だった。だがそれも無い。
ご丁寧に玄関で靴を脱ぎ、上がり込んだのか。それも違う。玄関の鍵を表から確認したが、
外部からこじ開けた形跡もない。第一屋外に接するドアや窓には警報器を仕込んであったのに、
それらのけたたましい音も聞こえなかった。外部から侵入された可能性は、現実的に有り得ない。
二階に上がって書斎に戻る直前、彼女は亜留美が寝室の方角から戻って来る所に遭遇した。
あっ先生と待ち構えたように、亜留美が声を掛ける。
「寝室もトイレも、窓は全部閉まってましたよ」
「ドアはその時ちゃんと閉めた?」
「最後までちゃんと閉めましたよ。閉めた後でゴミ箱を見たんです。無くなってるのに」
ふむ、とすずは考えを纏めるように息を吐いた。亜留美がドアを開けっ放しにしていて、
侵入犯がこっそりゴミ箱だけを持ち去ったとすれば辻褄が合うのだが、彼女の証言で
第三者の線は消えた。大体ゴミ箱だけを持ち去る窃盗犯など、聞いた事がない。
他の可能性としては、亜留美が嘘を吐いている事が考えられるが――
「あの……先生?」
何か物言いたげな目付きで、亜留美はすずを上目遣いに見ていた。

437 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:53:35 ID:n6XsuBQt
こういう時はすぐさま彼女の言いたい事を言わせてやった方がいい。
「ちょっと言い出せなかったんですけど、ゴミ箱の代わりにこんな物が」
彼女は恐る恐る、左手を差し出して握り込んでいた物をすずの前に見せる。
それは――
トランプと同じ位の大きさを持った、一枚のカードだった。

すずは亜留美からカードを取り上げた。指先に冷たい感覚が走り、それが金属製だと見当が付いた。
重さからして、材質はアルミか。カードの丸まった隅の一つを摘み、全体を見る。
隅と中央に、アルファベットの『D』をあしらった紫色のシンボル。中央の『D』内には薄紫の口紅が。
裏面には黒背景に深紅のバラをあしらったシンボルと、その上には流れるような銀文字で
『le Pique Silencieux』と書かれていた。光に翳すと、表面には目立った瑕は見られない。
「……『静かな潜行』、これ一体どういう意味かしら」
「私に聞かないでくださいよう。何て書いてあるのかも分からなかったんですから」
「それでこのカードは何処にあったの?」
「その辺りです。床の上に刺さってたんです」
亜留美が指差した扉の先、書斎の床をすずは一瞥した。乳白色のカーペットは光を反射するので
遠目には何の変化もないように見える。もっと近くで説明するように亜留美を促し、すずは彼女の
後ろに続いて書斎に戻った。亜留美は指を向けた箇所を見失わないよう注意深く歩き、やがて
中腰から膝を床に付いて進む。
すずも屈み込んで床面を観察した。舐めるように目を動かすと、光の加減でごく細い
筋状の跡が浮かび上がる。その筋は窓側と扉とを繋ぐ直線方向に伸びていた。
「カードを頂戴」
すずは片目を瞑り、床に生じた筋に隅を宛がう要領でカードを差し込んで行く。カードは
床に対して垂直に侵入して行った。一番奥まで達した所でも、筋の両端には若干の余裕が見られる。
床面と同じ所に指先を添えて、カードを引き抜く。およそ一センチ、カーペットを貫通して
フローリングにまで達している計算だ。
もっと詳しく調べたら何か判るかも知れない。すずはカーペットを凝視したまま、
手持ち無沙汰にしている亜留美に言った。

438 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:55:05 ID:n6XsuBQt
「虫眼鏡。私の引き出しの右側、上から二段目の引き出しに入っているから」
がちゃがちゃと喧しい音に続いて、亜留美がすずの頭上に大き目の虫眼鏡を翳した。
受け取ったすずは、それを細い溝の上に持って来てさらに観察を続ける。拡大した像を
凝乎と眺めていると、一方の端は曖昧で、もう一端は比較的はっきりと映っていた。
「それで何が判るんですか先生」
「カードがどっちから飛んできたのかよ。またカードお願い」
再度カードを溝に差し込む。縦に横に挿入を繰り返し、やがて彼女は軽く唸りながら
カードを手に立ち上がった。
「何が判ったんですか先生」
「それがね、亜留美ちゃん――」
すずは困惑を隠さない顔――それでもかなり親しくないと判別し難い――で、調査から判明した
状況を語った。
それによると。
結論としてはかなり高い確率で、このカードは窓から飛来したものだと思われた。
カーペット上の跡は、扉方向の一端が若干鮮明だった。その事からカードの持っていた
運動量はその一端で受け止めたと考えられる。カードが扉側から飛来したのなら、
窓側の一端が鮮明だったはずだ。
更にカードの刺さり具合を察るに、かなりの速度がカードに掛かっていた筈である。
亜留美の腕力では到底不可能な力だった。例えば万力などの道具を使ったとしたら
可能かも知れないが、それだとカードの表面に形跡が残る筈だ。この事から、亜留美の
悪戯だという可能性は完全に消滅した。
だとすると、更に矛盾が残る。
すずは窓を閉めており、そして窓ガラスは割れていなかった。眩しいのでブラインドを
下ろしていたのだが、それも綺麗なままだった。
ガラスとブラインドの両方をすり抜けたカードが、カーペットと床に突き刺さった。
物理的にナンセンスな状況だ。ケネディを狙撃した魔法の弾丸よりも有り得ない。
「それって」
すずの説明を聞くや、亜留美の顔から血の気が引いて行く。最も聞きたくない言葉が、
彼女の口を突いて出る予感をすずは覚えた。

439 :れざぼあ(仮):04/10/16 18:56:09 ID:n6XsuBQt
「超常現象――」
亜留美が口にした言葉を、すずはどうにか否定しようと試みる。その言葉で片付けるのが、
この不可思議な現象を説明する上で、最も安易な方法だと思われたのだ。
「先生。確かあの原稿って確か、ゴミ箱に入ったまま石神井病院に現れるんですよね」
亜留美は当惑気味にそう言った。元々は安物のゴミ箱一つ消えただけの話で終わる筈だったのに、
出所不明なカードと、それに纏わる説明不可能な状況まで目の当たりにすれば
頭が混乱してしまうのも無理はない。その勢いで、メモ書き原稿の通りに進む世界を
想像してしまったのだろう。
「石神井って言ったら近所じゃないですか。これで地響きとか聞こえて来たらイヤですよ先生」
物語だとしたら、亜留美の言ったような展開も許される事だろう。だが――
これは物語ではない。現実世界で起こっている出来事なのだ。
一見不可解な現象に見える物でも、必ず合理的な説明を付ける事が可能だ。
世の中に幾通りも存在する要素の内、本来は独立事象だった要素同士に、間違った因果関係を
結ぶ事でオカルトは誕生する。
例えば何処でも起こり得る発光現象と、死のイメージを喚起させる墓場。たまたま墓地に現れた
発光現象に死者の存在を重ねる事で、鬼火の一丁出来上がりである。呪いにしても本来は、
偶々不幸に巻き込まれた人間に対し、誰かが怨恨を持っていたというだけの事だ。
ゴミ箱の消失とカードの出現。薄い確率ではあるが、両者は独立した物として別個に扱うべき
事件だろう。ゴミ箱はいずれ見つかるだろうし、カードのにしても然り。
何か見落としている要素は、本当に無いのか。
すずは自問する。それが判明すれば、頭の霧が晴れるようにどちらも解決するに違いない。
例えば自分が窓を開けていた事を忘れて、そこからカードが飛んで来たとすれば。
南向きの窓から午前中差し込む光は眩しすぎて、遮光なしでの作業など出来る物ではない。
それでも僅かに残る合理的な理由を求めて、すずはブラインドを上げた。閑静な住宅街の光景を
目にしながら窓を開け、新鮮な外気が書斎へと流れてきたその時――

ずんずんと短く繰り返すような地響きがした、と思って頂きたい。

<<れざぼあ(仮)・全部終わり>>

440 :前スレ396:04/10/16 19:03:18 ID:n6XsuBQt
エロの極端に少ない、しかも電波な文をご覧になった皆様、どうも有難うございました。
スルーされた皆様には、不愉快な思いをさせてしまいました事、心苦しく思っております。

…あるシチュで書きたいのですが、南国とポカポカのどちらで書くべきか迷っております。
南国なら明るく、ポカポカなら重いのになりそうですが。

>>419
「帰って来た山田さん」、「雛人形に肉を」、「ダメお遍路」、「バカになれ(byアントニオ●木)」
大体こんな感じで

441 :名無しさん@ピンキー:04/10/17 00:17:00 ID:dEH7YYec
あいつは改蔵めちゃめちゃ素敵ですな。
作者さま無理せず続き頑張ってください!

442 :名無しさん@ピンキー:04/10/17 01:05:17 ID:UkA2u8Xi
エロイの苦手は分かるがエロくないの苦手ってどんなだと思った。

443 :元229:04/10/17 10:28:40 ID:szzxlvfP
れざぼあ(仮) きたー!
なんかどれが現実でどれが虚構か。
こーゆーの好きなんですよ。
全部終わり とありながら、果たしてどうなることやら、みたいな気も。
乙です。

444 :名無しさん@ピンキー:04/10/17 21:43:02 ID:JLZu6UFz


445 :名無しさん@ピンキー:04/10/18 23:38:40 ID:DCNBsCQG
>440 GJ 亜留美がいい味です。

446 :名無しさん@ピンキー:04/10/21 19:08:19 ID:6KJLCtOb
>440 南国で明るいのキボンヌ

447 :名無しさん@ピンキー:04/10/26 00:39:33 ID:Rujx7TIp
前スレで部長の秘密の部屋ネタでSSを書いた者ですが、今日最終巻を見てびっくり。
まさかあんな結末になろうとは……

なんかちょっと(´・ω・`)ショボン

448 :名無しさん@ピンキー:04/10/26 01:31:14 ID:eFPU3Utf
体育会系センパイの亜留美ちゃんでお願いします。。

449 :名無しさん@ピンキー:04/10/29 21:58:24 ID:3l6HSpM9
あいつは改蔵第4話、そろそろかな…
期待sage

450 :元229:04/10/30 19:36:15 ID:WGQzVZ6W
>449
文化の日まで待ってください。遅れてすんません。

>447
地丹がおかしくなった訳、を書かれた方ですか?また書きません?
違う方だとしたら申し訳ありません。だとしても…やっぱ書きません?
最近三人掛かりでも作品の投下間隔が広くなりつつあるようで…応援が欲しいっす。

451 :名無しさん@ピンキー:04/11/03 03:23:11 ID:+aR1Ua16
絵でなら応援したいのですが、(ヘタレですが)
使ってよいアプロダってありますかねー?

452 :元229 携帯から:04/11/03 15:31:24 ID:uiXYQA9Q
アクセス規制で投下不能・・・

453 :名無しさん@ピンキー:04/11/04 01:58:08 ID:DUB81+Qd
あいつは改蔵4話・・・残念(´・ω・`)
期待してますがんばってください

454 :元229:04/11/05 19:34:53 ID:P5odQWVS
元229です。

so-netがなんかアクセス規制くらってたみたいで、書き込み不能に陥ってました。
仕方ないので第五話を書き進めてましたけど。
おかげで、第4話と第5話の投下間隔が相対的に短くなりそうです。

>451 んー。私はそっちはちょっとわかりません…。ごめんなさい。
協力できないくせにリクエストしたりして。
「お姉さまへ」のレズシーン、小噺さんの羽美ちゃんの「穴三つよーし!!」が絵でみたいっす。
自分の作品では、「あいつは」の第一話の、羽美ちゃんのおしっこのシーンがみたいです。

さて、
第4話です。今回はちょっと苦い話。
ま、ラヴコメの「起承転結」の「転」で良くあるちょっとシリアスなエピソードの模倣です。
第5話は一転して甘々になるので許してください。

ちょっとだけ言い訳。
今回のを読まれると、「ここでこれをやるのかよ」と非難されるかもしれません。
実際今回は、話を書くこと・推敲すること以上に「ほんとにここでこれをしちゃって怒られない
かなあ?」と悩む部分で時間をとられたんです。
でも、もともと本作は、実はこの部分を書くことを主目的に始めた連載なのでありまして。

自分語りをあまりしてもしょうがないので以下に載せます。12分割。

455 :あいつは改蔵 第四話:1:04/11/05 19:36:34 ID:P5odQWVS
今夜はクリスマスイブ。正確には2002年12月24日の夜9時を少し回った所だ。
改蔵との外食を終え、夜の公園を歩く。あいつの少し後ろをついて行きつつ、ふと私が言った。
「でも改蔵…今日、私となんかいっしょにいていいわけ?」
「だってオレ…予約してしまったんだもの。」
予約?なんだっけ…改蔵がすぐ脇のベンチを見ている。つられて私も見た。
そうだ、このベンチ…クリスマスイブにこのベンチに座ってて、改蔵が言ったことがあったっけ。たし
か小学校低学年の頃のことだ。
『大きくなったら、クリスマスは毎年羽美ちゃんといっしょにいるよ。』
あれって予約だったのか。幼い日の甘い記憶。
「当日のキャンセルは効かないから。」
改蔵は振り向きながら話を継いだ。すこし冗談めかして。
「それにキャンセル料、いくら取られるかわからないからな。」
…そんな昔の事、覚えていてくれたんだ…。
雪はとくに降っていない、普通の曇りの夜。おばさん(改蔵のお母さん)が「外で食事して来て」と言
ったので外出したのはいいけど、イブだからとそこら中が予約客やらで混み混みで、やっと何とか食事
できた。そんな今ひとつだった夜が、急にロマンチックになってゆく。

腕を組んだまま家に帰った。書置きがある。
『急に用事が出来ました。今夜は日付けが変わるまで戻りません。 母』
クリスマスイブ、改蔵と一つ屋根の下二人きり。
書置きを前にしてキス。改蔵はもちろん私の身体をまさぐり始めている。厚ぼったいセーターの裾から
手を入れてじかに胸を揉み始める。冷えた手。初めて乳首をいじられる。先端が感じて硬くなってくる
のがわかる。あいつはさらにロングスカートの腰のボタンを外そうとする。
私は囁いた。
「待って…ね、シャワー浴びさせて…っていうか、改蔵が先に浴びたほうがいいかな…お願い、せっつ
かないで、お部屋でちゃんと布団の上で…ね?」

456 :あいつは改蔵 第四話:2:04/11/05 19:37:09 ID:P5odQWVS
改蔵の後、入れ替わりにシャワーを浴びる。
私は思う。ここ2ヶ月、寝床の二人の間には衝立をおいて寝てた。結ばれそうでタイミングがつかめず
悶々とするのに二人とも疲れてしまってそうしていたんだけど…それも終わにすべき時よね。
二人の歩みにはなんか迷路じみた回り道や微妙な曲がり角があったけど、とうとうゴールかぁ。
こういう時が来るかと思って買っておいた、とっておきの下着を身に着け、パジャマを着る。
浴室から部屋の前へ。ドキドキする。二回深呼吸、ドアを開ける。
布団の上の改蔵が、慌てて携帯を隠した。
…なによそれ。

「…どしたの改蔵?何で隠したの?」
ごく平静にそう聞いた。だけど改蔵はなんか曖昧に答える。それが私の心を刺激した。
渡してよ、いや渡さない、で二人はなんかだんだんムキになってきた。奪い合いになる。
私はとうとう改蔵からソレを奪い取った。唖然。今夜の女の子からの着信だけで25件あるのだ。
一件だけ、ボイスメモが残されていた。改蔵の手を払いのけて再生。
『ヤホーメリークリスマースかいろーくーん。いまねーみんなでシャンパン空けてんのー。かいぞーく
んとえっちしてもいいってゆってるこもいるろー。ほかのよやくなんれみんなすっぽかしておいでー。』
「おい羽美、これはな、あのな…」
「ばかあああ――――っっっ!!!!」
私は携帯を改蔵の顔面に思っきし投げつけた。ストライク。
「…ってぇなーこの馬鹿…わかんねーのかよ、女の子達が一方的にかけてきてるだけだろ!」
「るさい、この電波人間、スケベ、薄情者、歩くオタクデータベース、1000年に一度のまれに見る
大馬鹿野郎、惑星大直列規模の大災厄男、有史以来最悪の浮気者、えーとそれから…」
「アホかお前、落ち着けこら、せっかくの夜だろが!」
「せっかくの夜だからでしょうっ!!なんで女の子と…電話なんか…ううう」
「かかってきただけで取ってねえよ、かかってきただけで浮気かよ!!大体酔っ払い女の…」
突然『光速エスパー』の主題歌が部屋に響き渡る。改蔵の携帯の着信メロディだ。

457 :あいつは改蔵 第四話:3:04/11/05 19:38:12 ID:P5odQWVS
畳に転がってたその携帯を改蔵より先にまた取り上げる。別の女の子からだ。私は通話ボタンを押した。
「呪う呪う呪う呪ってやるー!!あんたなんか、一生しんでろー!!」
向こうに何も喋らせずにそれだけ叫ぶと通話を切って、また改蔵に投げつけた。ツーストライク。

日付が変わった深夜。
帰ってきたおばさんが私たちの部屋を見て、さしものあの人がちょっとだけ呆然。
部屋は喧嘩でモノが飛び交って酷い有様、私も改蔵もぐちゃぐちゃの格好になってる。
とっておきだった下着も、喧嘩の最中に自分で何かに引っ掛けてかぎさきを作ってしまった。
おばさんのとりなしで、お互い何とか我慢して、また衝立をおいて寝た。こんなクリスマスイブ最悪だ。

朝になった。私は(夕べはちょっと大人気なかったかな)と思い直し、改蔵に挨拶する。昔はこのくら
いの喧嘩なんてしょっちゅうしてたんだし、どおって事ないはずだ。
「改蔵、おはよー。」
だが改蔵は答えない。まだ怒ってるらしい。
私もむっとする。せっかく、こっちは昨日の事はなしにしてやろうとさわやかに挨拶したのに。
そうなの、その気なの。じゃ、私だって考えがあるからね。
朝ご飯もずっと無言で、お互い怒ったまま食べる。もちろん学校には別々に登校した。
まあ、前もごくまれにはあったけどね、こういう事。
ちなみに今日12月25日は、うちの学校は終業式の日だ。授業はない。終了式と大掃除だけ。
大掃除の最中の教室、今度は改蔵がさわやかに話しかけてきた。
「おう羽美、帰る前、部室に寄ってくだろ?」
だが私は答えない。まだ怒ってるのよ、と誇張した態度を見せる。
改蔵がむっとする。むっとしたまま教室を出て行った。朝と逆パターンだ。
あれれ。以前こんな喧嘩した時は、私がこんなだと「そんなヘソ曲げんなよ」とか言って困った顔でさ
らに謝って来たもんなのに。おかしいな。なんかいつもと違うこと言ったかな私。
やだな、今までとちょっとパターンが違ってきてる。ずるずるっとヘンな方向に行きそう…。

458 :あいつは改蔵 第四話:4:04/11/05 19:38:40 ID:P5odQWVS
仕方ない、とりあえず「実はもうさほど怒ってないのよ」って言っとこうっと。
掃除をほっぽりだして改蔵を探しに行く。
でも、おかしな事にあいつが見つからない。私のいつもの勘でいるはずの所に、今日はいないのだ。
私の勘、狂いだしてる…?私は少し焦りだした。
あ、部長だ。訊いてみようっと。
「部長、ええっと…改蔵見ませんでした?」
「どうしたの?なんか、喧嘩してるって聞いたけど。」
「え?な、なんで…わ、私たち喧嘩なんてしてませんよっ。」
「あらそう。じゃ、私は改蔵くんの居場所は知らないわ、それでいいわね?またね、良い2003年を。」
なんか妙に含みのある言い方で部長は去る。
おっとそれどこじゃない。あっちへ行ってみよう。あ、今度は地丹くんだ。
「地丹くん、改蔵知らない?どこかで見なかった?」
「ぐひひ、タダじゃぁダメだね。喧嘩してるみたいだし、情報料高いよ?」
「…セコイわね。てか、なんで私と改蔵が喧嘩してることになってんの?誰にも何も言ってないのに?」
「誰だって見ただけでわかるよ一発で。でもさ、改蔵くん見つけてどうすんの、謝るの?くふふ。」
「謝る?何で私が?改蔵の方が謝るべきなのよ、まあもっとも改蔵が土下座して謝ったって許す気は…」
言葉に詰まった。改蔵が、廊下の曲がり角から出てきたのだ。冷たい表情。
「あ…う…なによ…か、改蔵が…悪いんだし…土下座ってのは…アレだけど…あんたが謝るほうが…」
改蔵が、もと来た道を引き返す。どうも私を探していたらしい、謝るつもりだったのかも…。
地丹がしどろもどろで「僕じゃない、羽美ちゃんが自分で勝手にヘンなこと口走っただけだぞ」と言い
つつ立ち去るのを、私はぼんやり聞いていた。

一人での帰り道。私はまたむかむかしてきた。
なんなのこれ。確かに地丹に冷やかされてむっとした勢いで意地悪な事言ったけど、私そんなに悪い?
だいたい、私が、今までどれだけあんたの事を考えてきたと思ってるのよ。あんたは気付いてないだろ
うけど(私も最近まで気づいてなかったけど)、私の今がこうなのは、あんたの影響じゃないか。

459 :あいつは改蔵 第四話:5:04/11/05 19:40:00 ID:P5odQWVS
私が髪を伸ばしてるの、あんたが「長い髪の子っていいよなぁ」って言ってからじゃないか、小4の時。
染めないのだってあんたが「日本人はやっぱ黒い髪だよ」っていったからじゃないか、中2の時。
この学校に進学したのだってそうじゃないか。他にあれだって、これだって、それだって…
はあ。
怒るのももう疲れた。ブスになるだけだ。
何度もため息をつきつつ、家に帰ってきた。重いコートを脱ぐ。制服も脱ぐ。
着替え終わると壁にもたれかかるように座り込む。そして思う。
何でこの喧嘩こじれてるんだろう。いつもと何がどう違うんだろう。どこで違ってきたんだろう。
たった一箇所曲がり道を間違えたせいで道を大きく迷ってしまったような気分。あるいはもつれた糸を
戻そうとしてよりもつれさせてしまったような…。
改蔵はまだ帰ってきていない。

居間から声がする。
「羽美ちゃん、ちょっと手伝ってくれない?」
はいいきまーすといって居間へ。おばさんは、アルバムの整理をしてる所だ。
「改蔵の古いアルバムが出てきたの。だいたいはきちんと貼られてるんだけど、暇が無かった時期なん
かの整理されてない写真が、貼り付けられないでアルバムの適当なページの間に挟み込んだままだった
りするのよ。アルバム全ページ見て、そういうのないかチェックしてくれない?私が貼り付けるから。」
厚いアルバムを、私は1ページずつめくっていく。
いろんな改蔵の写真がある。私もたくさん写ってる。だから初めて見る写真ってのはあまりない。
私は、アルバムの後ろのページからチェックしていった。別に理由は無く、成り行きでそうなったんだ
けど…結果として私はアルバムの中で時間を逆行する事になった。
アルバムの中の私たちはだんだん幼くなってゆく。
小学校の運動会で改蔵に勝って得意そうな私。クラス備え付けパソコン(子供用お絵かきソフトとか入
ってた)で先生すら知らない機能を発見しご満悦な改蔵。素っ裸で公園の噴水で水遊びする私と改蔵。
ふと見ると、おばさんは今の私の顔をよく眺めてる。なんかちょっと恥ずかしい。

460 :あいつは改蔵 第四話:6:04/11/05 19:41:13 ID:P5odQWVS
さらにめくると、もう覚えていない頃の写真になる。
まだよちよち歩きの私と改蔵。ビニールボールの取り合いをしてる。
お互いの母親に、入れ替わって抱っこされてる私と改蔵。
さらにさかのぼり最初の一ページ目になった。その中に、私の家にもあって幾度となく見た写真が。
生まれて数日の、おくるみに包まれて眠る改蔵。その横には、ちょこんとお座りした生後6ヶ月の私が
「初めて見るこの物体は一体なんだろう?」という表情で改蔵を見つめてる。そんな写真だ。
私は改蔵よりほぼ半年早く生まれた。少しだけ年上。
実際、中等部2年になって抜かれるまで私のほうが常に背が高かったのだ。
「懐かしいでしょ?ねえ羽美ちゃん、もしなんか改蔵の事で困ったらいつでも言ってね。力になるわ。」
私はあいまいに頷いた。

部屋に戻り、一人になって、私は考える。
17年間で知らず知らずのうちに紡いで来た糸みたいなのってあるんだ。それを、少しこんがらがった
からって引きちぎっちゃうなんて…喧嘩なんてもったいないよね。
よし、とりあえず、帰ってきたら、笑顔で迎えよう。そして仲直り。
それで、もし改蔵が私の身体を求めてきたら…もう、抱かれてしまおう。いや、いっその事私の方から
改蔵にエッチをねだっちゃおうか。改蔵を無理やり…私に押し倒されてびっくりしてる改蔵を想像した
ら、ちょっと変に愉快な気分。やっと少しは気分が晴れやかになってきた。
そうだ、だとしたら、こんなカッコでいるわけに行かないな。特に下着、今日着たら捨てようと思って
たほつれかけのババシャツだし。エッチの時にこんなのあいつに見られたらばつが悪いよね。
携帯にメールが着信。題は『メリークリスマス』。
(改蔵かな?ひょっとして、あいつから仲直りのメールを…)
そんなタイプじゃないのは知っているが、もしかして、と思い着信内容を開く。
『喧嘩こじれてるみたいね。これってチャンスじゃない?という訳で、改蔵くんの童貞を頂きました。
本当よ。恥ずかしい話だけど本気でイッちゃった。だって改蔵くんって結構上手なんだもの。』
部長からだ。

461 :あいつは改蔵 第四話:8:04/11/05 19:41:54 ID:P5odQWVS
「…はあ??」
部長にしては捻りのない冗談だ。メールはもっと長いけど下まで読む必要もなさそうね。返信しよ。
『変なイタズラしないで下さい。部長って改蔵に好意ないんじゃなかったんですかあ?証拠でも見せて
もらえば信じますけどね。』
これでよし、と。
それより明日はどうしようか。商店街でいろいろ買いたいものがあるんだけど、お金ないし、どれを優
先するか決めなきゃ…。あ、また着信。これも部長からだ。
題名は『お望みの証拠×2』。今度は文字はない。画像だけだ。
改蔵のボーダーシャツとうちの高等部女子制服(両方脱いだもの)を並べた画像。
使用済みの避妊具(口を縛ってある)の画像。

まじなの、これ?

おばさんの協力も得て数時間かけて自分をやっと納得させた事が、あっけなく崩れていく。
私は必死で部長に、そしてその後は改蔵にメールや通話を試みたが返事がない。
自分の目の前にある未来が、自分がついさっきまで予想していたのと全く別なコースに入っている。道
に迷ったどころではない、歩いていた道が突然引き剥がされ、見たこともない道に引きなおされたよう
なもんだ。戻るべき本来の道など無くなってしまったのだ。
目の前がぐるぐる回りだした。落ち着かずそこらを徘徊する。
おばさんが心配して声をかけてくれてるんだけど、頭に入らず反対の耳から抜けてゆく。
それでもしだいに事態の本質がじわじわ私の心に染み入って来て、すでに飽和状態の私の頭の中に今度
はさらに大量の怒りが湧き出して来た。あいつへの怨念と嫉妬で心はもう破裂寸前。
改蔵の浮気者、改蔵の唐変木、改蔵のスカポンタン…。

浮気者兼唐変木兼スカポンタンは、私が部屋の片づけをしてるときに帰ってきた。
改蔵はぐだぐだ言い訳する。2時間近くそれが続いたが、私はあてつけで布団を敷いて潜り込み、無言
の背中で改蔵の存在自体を拒否する事にした。あいつはついに万策尽きたのか、部屋を出て行った。

462 :あいつは改蔵 第四話:8:04/11/05 19:43:04 ID:P5odQWVS
まさかこのまま戻ってこない気じゃないでしょうね…不安になり聞き耳を立てる。どうやら風呂に入っ
てるらしい。外出したんじゃないのか、よかった…。
ちょっと、何でほっとしなきゃならないのよ。ああもう、自分で自分がわかんない。
冷静になってきた頭で考える。まさか改蔵は、浮気相手の部長が私に直接メールでその情事の様子を送
るなんて思いもよらなかったんだろう。焦って私との仲の修復を考えてるのは帰ってからの言動でよく
わかる。でも私にもどうにも出来ない、こっちは血液が沸騰寸前だったのだ。
今、改蔵は風呂の中で、次の行動つまり状況打開の解決策を練っているんだろう。
恐らくそれは…と、私が結論に達したとほぼ同時に、改蔵が風呂を出て部屋に戻ってきた。
そして改蔵は、予想通り、強引に私の処女を奪いにきた。

あいつにとってはこれが二人の危機的な状況を打開する唯一の解決策というわけだ。さっきの迷い道の
例えでいえば、どこを走ってるのかわからなくなったので道から飛び出してオフロードでがったんがっ
たん不整地を強引に目的地に進もうとしてるようなものだし、もつれた糸の例えの方なら、一旦もつれ
た所をちょきんと切ってしまってほぐしてから結びなおそうというようなものだ。
私は抵抗している。
だけど、さっきのアルバムの中の二人の姿が頭の中にちらついてあまり必死になれない。恐らく今夜、
今この形で結ばれなかったら、私たちはもうあのアルバムの頃みたいな仲良しには戻れないだろう。
部長やみんなは、わざとか意図せずにか知らないけど、私を「選択の余地なし」って状況に追い込んだ
のだ。だけど、だけど…葛藤のあまり、私は泣き出した。
私の髪を改蔵が撫でてる。そういや前もこんなことあったな、いつだったっけ、もうよくわかんない…。
抵抗しなくなった私を、あいつは裸に剥いてゆく。
こんな事になるんならもっとましな下着を着けとくんだった、おっぱいを大きくする努力をしとくんだ
った、いやそんなことよりお風呂に入っておくんだった。
ずっと望んでいた筈の事…改蔵相手の処女喪失は、こうしてあまりにも不本意な形でやってきた。
そして…
覚悟していた最大の痛みの、倍を上回る痛みが私を貫いた。

463 :あいつは改蔵 第四話:9:04/11/05 19:43:51 ID:P5odQWVS
「…わよ。羽美ちゃんも起こして。」
「ほーい。」
おばさんと改蔵の会話で目が覚めた。いつの間にか朝。
そうか、私、夕べ改蔵と…。
改蔵は、布団が一つしか敷いていないのをおばさんの目から隠すような位置でドアの前に立っている。
おばさんが去る足音。私は上体を起こす。頭ボサボサ、そういや下半身裸のままだ、パンツどこだろ…。
「聞いたろ?もう飯だとさ。早く着替えて行こうぜ。」
改蔵はなんか機嫌がいい。
そりゃそうでしょ、一晩で童貞喪失を含め二人も女の子とエッチしたんだから。
私はまたむかむかしてきた。改蔵がそれに気づいて顔が曇る。
そう。もつれて切ってしまった二人の糸は、まだ完全にはほぐれていないのだ。ましてや、繋ぎ直す所
まではとてもとても…。
いくら「これで部長と対等以上になれた」「これであのアルバムの頃みたいに仲良しに戻れる」との思い
でほっとしたからって、私をレイプ同然に処女を奪った奴の腕枕で(しかも甘える様に)眠ってしまっ
たと思うと、自分自身が情けないやら悔しいやら…。だいたい、まだ少しアソコが痛いのよ。
あんたに私の苦しみはわかんないでしょ。だから、それなりの思いをしてもらうからね。

だから昼間は商店街で改蔵をさんざん振り回した。完全に私が主導権を握ったのだ。改蔵をうろたえさ
せたり散財させたり。意地悪?でもそうでもしないと溜飲を下げられなかったのよ。
今日のサンデー編集部への定期報告も『おとといのイブは改蔵がいろんな娘と予約しまくってたもんで
大混乱になっちゃってもう大変だったんですよぉ』などと改蔵には口を挟ませずに私が一人であること
ないこと喋りまくった。もちろん喪失の話は一切なし。
センセイがこのネタをどんなまんがにするか楽しみ楽しみ。
そんなわけで、夕方には、かなり気分はすっきりして、恨みはあるけど怒りはだいぶ鎮まってきていた。
まあそのせいで、夜になったら隙をつかれて改蔵に主導権を奪われてしまったんだけど。
夜の主導権ってのは、要するに…夜半の今現在、またエッチされちゃってる、ってことなんだけど。

464 :あいつは改蔵 第四話:10:04/11/05 19:45:58 ID:P5odQWVS
夕べと違って強引にって訳じゃない。主導権をとられたせいで、改蔵のなすがまま身体を弄られ、気持
ちよさに私の方からエッチをおねだりする羽目になってしまったのだ。
ああなんたる不覚、こんなに気持ちいいなんて…色っぽい喘ぎ声まで出る。やだ嘘、こんなの私じゃな
い…経験豊富なエッチな女の子になっちゃったみたい。外ではカタカタ風の音。
「ここ、感じるか?気持ちいいか?しゃべらなくていいぞ、頷くとかで…感じないか、そうか…じゃあ
こっちか?こっちが感じるか?そうか、ここがイイか…」
改蔵は腰を色々使い、体位とか変えながら訊く。私は頷いたり嫌々をしたりして答える。そんなことを
繰り返し、あいつは私の感じる所を次々探り当てていった。一人エッチではとても得られなかった快感
が溢れ、夕べの事のうらみつらみとかがどこかへ飛んでゆく。悔しいけど、私はいつの間にか
「ね、改蔵、好き、好きだよ、ねえ、好きなの…。」
なんて口走っていた。改蔵は答える代わりに私の左手を右手で握り締めてきた。私は強く握り返す。
「だ、駄目、私もう…だめぇ…」
「ん?何が駄目なんだよ?イキそうなのか?」
「うん、駄目なの、改蔵…だめ…駄目なの…」
「まだだよ。俺はまだなんだよ…一緒にイクんだ。な?」
「そんなの…無理だよ、あ…あ…駄目だよ、だめ…だよ…お…!」
私の心がはじけた。激しい何かが身体中を駆け巡る…アソコが改蔵のモノを、私の意思と関係なく締め
付けているのがわかる。改蔵はまだイッてない。私、イッた瞬間の顔を見られてる、恥ずかしい。
またカタリと物音がする。廊下の方だ、風の音じゃないのかな、よくわかんない…。

私の中に出し終えた改蔵が、荒い息で私の隣に横たわる。そうだ、絶対訊こうと思ってた事があるのよ。
「ね、私の中でイッて、気持ちよかった?」
「ん?」
「私の中って、気持ちいい?」
「ああ。すごく良かったぞ。」
「んふふふー。」

465 :あいつは改蔵 第四話:11:04/11/05 19:46:35 ID:P5odQWVS
そうそう、その言葉を聞きたかったのよ。私たちアソコの相性いいのかなー。
同時にイク事は出来なかったけど、それはそのうちに出来るようになるよね。
わだかまりが溶けていく。ようやく私たちは、二人が通るべき道にたどり着いたのだ。あるいは、もつ
れて切れていた二人の糸を、何とかすんでの所で繋げることが出来た…。
私の心の針は、わずか半日で、「最悪」から「最高」へと振り切れていた。
もちろん、彼が浮気したことを忘れるなんて出来ない。でも、今はそれは脇に置いておこう。
一つ布団でイチャイチャする。改蔵は私の最大の弱点の箇所をじらすように弄ってる。
「あふ、そこ、だめだっ…てば、ああもう、だいたい何で…そんなとこ知ってんのよ…やははは。」
「小さいころから知ってるさ。昔から、ここくすぐるともうぜんぜん駄目だったじゃないかお前。」
「ああん…お…幼馴染って…やらしい関係よね、弱点も恥ずかしい所も全部知られきってるんだもん…」
なんかこのまま、今夜2度目が始まりそう。一晩2回するなんて好きモノのカップルみたい。
ちなみに、今いじられてる私の最大の弱点の位置ってのは、ぜっっったい秘密だ。

暗い室内でいろいろされた。こういうののやり方は多分、部長からレッスン…いやそれは今は考えまい。
されながら私は、とめどなく頭に溢れてくる考えを口に出す。
「ねえ改蔵、今地球の半分は夜だよね…その…そのさらに半分が真夜中より前だから、地球の四分の一
が、人が寝床に入った頃の世界、って事になるよね…」
「そうだけど…何言いたいんだオマエ? 」
「あのね、あのね…地球の四分の一が、みんなが寝床に入る頃だって事は…て事は…世界中のカップル
のうちの四分の一、ひょっとすると数億の男女が…今、私たちみたいなエッチしてる可能性あるってこ
とでしょ…」
「はあ…はあ…な、なんだそりゃ…それより挿れるぞ…ん…」
「あ、あっあっ…か…改蔵、ああん…改蔵、それでね…」
「…電波な事言ってないで集中しろよ…はあ、はあ…気持ちよくないのかよ…」
「いい、気持ちいい…ねえ改蔵、お願い、聞いてよ…なんかさ、全世界の、数億もの…恋人同士や夫婦
が…あ、ああ…今この瞬間、私たちと同じように…愛し合ってるなんて…凄いと思わない…?」

466 :あいつは改蔵 第四話:12(第四話おわり):04/11/05 19:47:36 ID:P5odQWVS
「凄いよ、凄いから黙ってろ、はあはあ…」
薄暗がりの中で改蔵にゆっくりと愛される。私は暫く口を手で塞いでたけど、また喋り出した。
「ねぇ、そのいまエッチしてる人たちのどの位が…ああ…どの位が、私たちと同じ、結ばれたばかりの
二人なのかな…幼馴染で、喧嘩したり色々した末に…や…やっと結ばれて、幸せになれたばかりのカッ
プルってどのくらいなのかな…?」
「さあな…星の数ほどいるんじゃないか…そのうちの一組だと思うと幸せだろ…?」
私はさらに話をしようとしたんだけど、キスで口を塞がれてしまった。暗闇で口もきけずにいると、ど
うしても気持ちというか感覚は刺激を受けてる所に集中してしまう。1、2回目は気づかなかったけど、
改蔵って私の中でこんなふうに動いてるんだ…それに私のアソコ、こんなふうに反応するんだ…。
ところがそこで改蔵が急に腰を動かすのをやめた。
なんだろう?なんか表情が苦しそう。あ、改蔵のアレ、私の中でこんなに膨れて反り返ってる。
そっか、イキそうなのを抑えようとしてるんだ。私と一緒にイクつもりなんだね。
少ししてアレの興奮を鎮めるのに成功し、また改蔵は腰を動かし始める。次第に私も昂ぶってゆく。

私が先にイキそうになったり、改蔵が我慢できなくなりかけたり。なかなか上手く二人の昂ぶりを合わ
せられなかったが、それでもだんだん二人の心は一つになってきた。
私は嬉しかった。改蔵も嬉しそうだ。そう、新しく見つけた二人の道を通って、繋がった真っ直ぐな糸
を辿って、このまま二人一緒に…。
改蔵の動きがだんだんせわしなくなってきた。
私も必死で彼にしがみついて何度も改蔵の名を呼び続ける。
改蔵がついに弾けはじめた。同時に私も達してゆく。私はさらに無我夢中でその身体を引き寄せる…そ
して全身で受け止める…私を愛し尽くして熱を帯びたその逞しい身体と、その持ち主の気持ちを。
あいつは改蔵、私と将来を誓い合った事もある幼馴染の男の子だ。
そして、その誓いは、こうして二人一緒に達した絶頂の幸せの中で…。

―つづく―

467 :名無しさん@ピンキー:04/11/06 00:12:55 ID:tDJRObHf
乙です。なんか起承転結というか序転破みたいでしたが中々面白かったと思います。
ここから引っ張るのは大変だと思いますが頑張ってください。

468 :名無しさん@ピンキー:04/11/06 00:53:02 ID:AHKXrOu0
>>451
http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/sslibrary/index.html

SS保管庫に付属のやつ

469 :名無しさん@ピンキー:04/11/06 04:28:41 ID:mrm/RlKw
いや
萌えたわこれ

470 :名無しさん@ピンキー:04/11/06 13:49:03 ID:OMWpcX1R
中盤はやや強引過ぎる気もするが・・・なんにせよ乙です。

471 :名無しさん@ピンキー:04/11/06 16:15:00 ID:M70y2H/U
ついにエロシーン突入、GJ!
>またカタリと物音がする。廊下の方だ、風の音じゃないのかな、よくわかんない…。
もしかしてこの作品そのものが、前スレ>258のお母さん語りと「幼馴染の二人の場合は」の
統一完成版だったりして?!

今後のエロシーンにも期待

472 :名無しさん@ピンキー:04/11/07 01:24:26 ID:cqvMwVHa
元229さん>
わざわざ返答ありがとうございます
SS保管庫が見られなくて名前挙げてもらった作品が見られなかったです
繋がったときに見て描けるようでしたら描きたいです。

468さん>
サンクスです!

さっそく投下。エロでなくてスマソ
http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/sslibrary/31.gif

473 :名無しさん@ピンキー:04/11/07 19:37:38 ID:l+cSqF1N
宣伝
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1099816894/

474 :名無しさん@ピンキー:04/11/07 21:54:42 ID:Mwxy+Toa
>>472
http://s1.artemisweb.jp/sslibrary/
http://sslibrary.h.fc2.com/index.html
http://www1.adult-jp.com/~sslibrary/
http://www.xxx-www.com/~sslibrary/
http://library.gozaru.jp/
http://sslibrary.arings2.com/
http://yellow.ribbon.to/~sslibrary/

保管庫のミラー(?)

475 :名無しさん@ピンキー:04/11/11 23:57:36 ID:E6o4i7um
小噺氏来ないねえ

476 :天才塾小噺作成コース:04/11/14 10:08:55 ID:oFc6TvhU
新・小噺 その十五:サンデー読者の8割が、あの2つのコマの間をこう脳内補完したはずだ

羽美「いやあぁぁぁ!!(脚を持ち上げられて、床に転がる)」
男1「うるさい、おとなしくしろ、おとなしくしてれば・・・すぐすむんだ、ハアハア」
羽美「あーんだめぇ、パンツ、パンツ見えちゃう!!」
男1「もう見えてるって、可愛いパンツだ・・・いてて、顔引っ掻くな、おい両腕押さえつけとけ」
男2「は、はいっ」
羽美「だめぇー!駄目だってばー!!」
男2「ちょ、ちょっと、早くしてください、この女、結構力強いっすよ」
羽美「誰か来て、改蔵助けてー!!」
男1「ムリだよ、我々は神出鬼没、そう簡単には他人の来ない所で・・・いて、蹴るなこら!」
男3「あ、脚も、押さえつけときましょうぜ、ぐへへ」
羽美「やだやだやだー!!わーんこんな事されたらお嫁にいけなくなるー!!」
男1「野良犬にかまれたと思って観念しろ・・・よし、なんとか右脚に・・・」
羽美「うるさい、うるさーいっ、脚離して、腕離してぇ!!」
男2「ちょっと、早くやっちゃってくださいよ、そろそろ人が来ますよ」
男1「わかってるって・・・よし、今度は左脚をよこせ・・・」
羽美「だめぇー!!ママー助けてー!!」
男1「ハアハア・・・脚もっとちゃんと押さえつけ・・・も、もう少しだ」
羽美「あーん、あーん!!」
男1「なんて手間のかかる・・・ハアハア・・・よし終わった・・・おいもういいぞ、脚、離してやれ」
男3「えー、もっと触ってたいのに・・・はい、わかってます、離します・・・」
羽美「・・・ひ、ひどいわ・・・こんな時期にストッキングなんて・・・むれるじゃない!!」
男1「そこがいいんじゃないか(うっとり)もとい衛生上、生脚も生モノなので禁止だ」

(以上、22巻105頁3コマ目と4コマ目の間を補完してみました。)

477 :天才塾小噺作成コース:04/11/14 10:09:56 ID:oFc6TvhU
新・小噺 その十六:蘭堂博士誕生秘話

ころな「ねえパパ、ママ、せっくすして」
月斗 「な!?何を言いだすんだころな?」
ころな「ねーせっくすして、せっくすしてー!ママとせっくすしてよパパァー」
そあら「ちょっところなどこでそんな言葉覚えたの?人前で言っちゃダメよそれ」
ころな「だってまえだくんが言ってたもん、「せっくす」っていうのをすると赤ちゃんができるんだっ
    て。ねー、ころな、弟が欲しいのー。だからしてー、せっくすしてー」
そあら「前田君って、こないだころなに「金太の大冒険」の歌を教えこんだ子ね?全くそういうやらし
    い事ばっか達者な子っていつの時代のどこの幼稚園にもいるのね・・・」
月斗 「何で俺のほうを見ていうんだよ」
ころな「ねーパパママ、ころな弟欲しい、妹でもいいけど。ねー作ってーせっくすしてーねーねー」
月斗 「わかったわかった今夜作ってあげるから、大声でセックスセックス連呼するなって、な?」
ころな「わーい」
―――
そあら「月斗・・・ころなは寝た?」
月斗 「ああ。セックス見るんだって頑張って起きてたけど、さすがにこの時間だとな。さて・・・」
そあら「そうね、出来やすい日だし、久しぶりにアレつけないでしよっか」
月斗 「(前戯略)よし、挿れるぞ・・・うう、久々の直に擦れ合う感触だ・・・はあはあ」
そあら「あ、ああ・・・月斗、いいよぉ、あん・・・あん・・・」
月斗 「はあはあ、そあらおまえってこんなに良かったっけ?も、もうでる・・・は――――ん!!」
そあら「・・・凄かったぁ・・・ああん、まだ出てくるよぉ・・・って、ころな起きてるわ!」
ころな「ねーパパママ、せっくすしてくれるんじゃなかったのー?」
夫婦 「・・・い、今してた所なんだけど・・・」
ころな「それプロレスごっこだっていったじゃない。毎晩毎晩してるの見てるもん、もう見飽きたー。
    でも、今日はオチンチンにいつもの風船つけてないんだね、パパ」

478 :天才塾小噺作成コース:04/11/14 10:10:35 ID:oFc6TvhU
新・小噺 その十七:石神井総合病院、精神科カウンセリングルームにて/参

すず「次の方・・・あらまたこないだの女子高生?今度は何を悩んでるの?」
女子「顔見てください、ストレスが原因だと思うんですけど、ニキビが出来ちゃって」
すず「大丈夫、先生なんてビキニで(略)」
女子「ううう、それってまた南国の保(略)」
すず「行っちゃったわ、治療完了。次の方。あらツツミさん、どうしたんです?」
ツ 「・・・社会的信用を失ってしまいまして・・・」
すず「まあ有価証券報告書の件も株の件もそう隠し通せるもんじゃないわ、諦めなさい」
ツ 「思えば、あの時あの見慣れぬ女の甘言に乗って裏工作なんてしてなければこんなことには・・・
   あの女、きっと今頃、一人で大金を手に(はっ)そ、そういえばあんたその外ハネ・・・!?」
すず「あら思い出しちゃった?忘れてちょうだい(ぷすっ)」
砂丹「(ノック)すず先生、お茶しませ・・・あれ?誰ですそこで気を失ってるの?」
すず「あら若先生、このおじ様を運び出すの手伝っていただけません?そしたらお茶つきあいますよ」
砂丹「あー、また儲けるだけ儲けといて相手の記憶消したんですか・・・怖いからお茶は後にします」
すず「またね。はい、次の方・・・あら羽美ちゃん、経過はどう?」
羽美「はいっ、来週で三ヶ月目に入ります、おかげさまで」
すず「順調ね。セックスは避けてるんでしょ?」
羽美「ええ、何とかガマンしてます。ただ、あの・・・改蔵はやっぱガマンにも限界があるみたいで、
   かと言って浮気されるのもやだから口でしてあげてるんですけど・・・最近つわりが・・・」
すず「ああ、きついのね。手じゃ駄目?味気なくってやだって言われた?じゃ胸の谷間に・・・ダメか」
羽美「で・・・しかたないから・・・お、お、お尻のほうで、してあげてもいいかな、って・・・」
すず「お尻?改蔵くんそっちに挿れたがってるの?」
羽美「改蔵はお尻は嫌いなんです。でもほかに方法ないし、すず先生がそれしかないって言えば・・・」
すず「・・・要するに羽美ちゃん、自分がお尻にされたくってたまらないのに言い出せないもんだから、
   私から「これからは羽美ちゃんのお尻でしなさい」って彼に強制してほしい訳ね、はいはい」

479 :名無しさん@ピンキー:04/11/15 20:56:24 ID:fxZYUBNa
>金太の大冒険
まさかこのスレで目にする日が来るとは思わなかった。GJ!

480 :名無しさん@ピンキー:04/11/20 21:50:42 ID:upavDUxO
ころなちゃん萌え

481 :名無しさん@ピンキー:04/11/22 00:59:13 ID:6hgeChJm
あいつは改蔵の5話マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

482 :元229:04/11/23 12:44:12 ID:wy9DMGYq
元229です。
こんな風に一瞬の暇を見つけた時でないと書き込めない生活になってしまいました。
読む方は携帯から結構みてるんですが…。
ちなみにパロを書いてるPCはネット接続PCと別なのであまり支障が出てません。

ということでまとめていろいろと。順不同。

>477
蘭堂博士ってころなちゃんのお兄ちゃんじゃなかったでしたっけ?あれ?
でもたしかに「ころなにおとうとができたわーいわーい」的なシーンをみた記憶もあるな…

>481
今月は多分無理です。来月初旬の投下を目標に書いております。
ちなみに現行の物語内イベントの進行速度でいけば、やはり第6話が最終話となりそうです。

>470
やっぱ強引に見えますかね…前口上でも書いた気の迷いみたいのが出てきてるのかもしれません。

>471
統一完成板っていうか、松本零士作品みたいにいろんな作品が繋がり合ってるようなもんです。
よくみると、ほかの作品に出てくるエピソードから引っ張ってきたり逆に引用されるようにしたりしてます。

例:第3話で羽美ちゃんが自分のアソコを鏡で見て衝撃を受けるシーン→姫事城の話やトランプで負ける話に活用

また、今後(って後2話しかないですが)もほかと繋がるエピソードは入ってくる予定です。
ちなみに、他作品との細部の齟齬はあえて整合をとろうとしてません。そういうのは目的ではないので。

では。

483 :元229:04/11/23 12:45:58 ID:wy9DMGYq
元229です。
こんな風に一瞬の暇を見つけた時でないと書き込めない生活になってしまいました。
読む方は携帯から結構みてるんですが…。
ちなみにパロを書いてるPCはネット接続PCと別なのであまり支障が出てません。

ということでまとめていろいろと。順不同。

>477
蘭堂博士ってころなちゃんのお兄ちゃんじゃなかったでしたっけ?あれ?
でもたしかに「ころなにおとうとができたわーいわーい」的なシーンをみた記憶もあるな…

>481
今月は多分無理です。来月初旬の投下を目標に書いております。
ちなみに現行の物語内イベントの進行速度でいけば、やはり第6話が最終話となりそうです。

>470
やっぱ強引に見えますかね…前口上でも書いた気の迷いみたいのが出てきてるのかもしれません。

>471
統一完成板っていうか、松本零士作品みたいにいろんな作品が繋がり合ってるようなもんです。
よくみると、ほかの作品に出てくるエピソードから引っ張ってきたり逆に引用されるようにしたりしてます。

例:第3話で羽美ちゃんが自分のアソコを鏡で見て衝撃を受けるシーン→姫事城の話やトランプで負ける話に活用

また、今後(って後2話しかないですが)もほかと繋がるエピソードは入ってくる予定です。
ちなみに、他作品との細部の齟齬はあえて整合をとろうとしてません。そういうのは目的ではないので。

>472
私も催促してみるテスト(笑):
レズシーンのイラスト、マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

では。

484 :元229:04/11/23 12:49:02 ID:wy9DMGYq
微妙に違う二重カキコ… OTL

485 :名無しさん@ピンキー:04/11/27 00:13:29 ID:+valgwS9
保守

486 :おまいらなんか書け:04/12/02 20:32:44 ID:bDMKaeIE
おまいらなんか書け

487 :名無しさん@ピンキー:04/12/03 19:45:56 ID:H+OaNLje
コスリマスインブ

488 :486:04/12/04 14:02:29 ID:auGYZC61
>487
感動した 力作乙

489 :元229:04/12/05 12:07:18 ID:QOOe2Wz0
元229です。 >486-488 ワラタ。

第5話投下します。
すっかりやりまくりカップルな羽美ちゃんと改蔵です。
中程の数レスではなんかもうヤッてばっかしですが、そのぶん一つずつのSEX描写は
あっさり短く、数行ずつしかありません。(たった数語で流したのもあります。)
SEXそれ自体の描写をみっちり細かく描写するタイプの作品ではないと思ってるもんで。
その分、SEX前後の萌えシーン?の記述に力点を置いたつもりです。

長さはずっとおんなじな12分割。なお、最後の3レスにエッチなシーンはないです。

なお、事情で途中で投下ができなくなる可能性があります。その時は半日から一日お待ちください。
では。

490 :あいつは改蔵 第5話:その1:04/12/05 12:07:58 ID:QOOe2Wz0
朝になった。
目覚めると数センチ先に改蔵の寝顔。
全裸で抱き合って寝てる二人。改蔵の素肌が温かい。窓から朝の光と雀の鳴き声が漏れ入ってくる。ま
るで少女漫画で主人公カップルが結ばれた翌朝の典型的なシーンみたい。
改蔵と結ばれて、3日経ったのかぁ。
はじめて二人同時に昇り詰め、本当に結ばれたんだなと実感できたのが昨夜。そのまま私たちは満ち足
りた気持ちで眠ってしまった。夏涼しく冬暖かいこの布団はセミダブル。まるで始めから私たちがこう
いう関係になるためにあったようにおあつらえむきだ。
よし、新妻みたいに振舞っちゃえ。
チュッ、と寝顔にキスをした。夢にまで見た、改蔵とのモーニングキッス。改蔵が目覚める。
「おはよ。」
私は微笑みながら朝の挨拶。改蔵はまだ眠そうにしてる。

服を着終わるのを見計らったようにおばさんが部屋に来た。
ちなみに布団は一つしか使ってないから、それがばれないよう既にしまってある。
「おはよう。もう起きたんだ、昨日の朝が遅かったから、今朝もまだ寝てるかと思ったわ。」
おばさんはいつものようにくずかごを覗き込む。私はハッとなった。布団の事に気を取られてくずかご
を忘れてた。だって、くずかごには…その…夕べの…。
でも、別に顔色も変えずにおばさんは「すぐに朝ご飯よ」と言うと出て行った。
おかしいな、気づかなかったんだろうか?私も覗き込む。ちゃんと、昨夜の愛の行為の後始末のティッ
シュが丸まってる。普段はこんなの入ってないし、不審に思わないのってかえって変だなあ。
昨日の朝はくずかご覗かなかったわね、そういえば。それにシーツを洗濯するからって持ってくのもし
なかったな。幸い初体験の出血はわずかでシーツは汚れなかったから、持ってかれても…
あれ?
ひょっとして、おばさんがいつもくずかごとシーツを点検してた理由って。
まさかね、なら気づく筈だし。

491 :名無しさん@ピンキー:04/12/05 20:44:56 ID:iGDS5G/c
キタ━━(゚∀゚)━━!!

492 :名無しさん@ピンキー:04/12/05 22:01:02 ID:oILd0a7u
続きが気になって何も手につかないよぉ

493 :あいつは改蔵 第5話:その2:04/12/05 22:24:39 ID:3ijutYaJ
朝ご飯時も私たちは「夕べ?別になんて事もなかったよ、いつもと同じ」みたいにふるまう。
別におばさんの目が気になってる訳じゃない。単純に夕べの事を思い出すとまだ恥ずかしいんだもん。
そんな私たちにおばさんは、区役所に多数の届出用紙を貰いに行くというお使いを頼んだ。
二人でお出かけだ。いってきますを言う。
と、玄関から家の居間におばさんがいるのが見えた。電話してる。なんか妙に嬉しそうに笑いながら。
おばさんのこういう表情って久しぶりに見るなー。残念ながら会話の内容はほとんど聞こえない。誰と
話してるんだろ?なんかうちのママっぽいんだけど…まあいいや、出かけなきゃ。

「いっぱい貰ったね。印鑑証明、転出届、転入届…それにこれに…婚姻届まで。こんなに何するの?」
「届出用紙のカタログ作るんだとさ。でも、婚姻届って言うと、あれ思い出すな。」
帰り道の私たち。うんうん、思い出すなあ『けっこんとどけ』。
小学生の時だ。私が改蔵を公園のジャングルジムから突き落としてしまい、気絶して皆で大騒ぎになっ
て(天才がアホに、ってのまんがの中だけだよ)…私は大泣きし、改蔵が気づいた後「せきにんとるか
ら」と私のそれを書いて…。
それを見た改蔵が、じゃあ自分もと同様にけっこんとどけを書いたのよね。
「あれ、私の書いた方だけタイムカプセルから出てきて、すっごい冷やかされたんだよね。改蔵は自分
の書いた方は慌てて捨てちゃってさ、ずるい奴よね…ところで改蔵、私たちの関係、しばらく人には内
緒にしとこうね…サンデーへの報告も。まんがの中の私たちは、清らかな関係のままでいいじゃん。」
「まあいいけど…あ。部長。」
「あら、おうちにうかがう所だったのよ。どう?二日経てば、さすがになんか進展あったでしょ?」
…私はほとんど呆然。
だって、人の彼氏を寝取っておいてよ、それでいて、心も身体も傷つく痛い経験をして彼との関係を繋
ぎ戻した私の目の前にしれっと現れて、私と改蔵の初エッチを聞き出そうとする、なんてありなの?
「その反応、無事に結ばれたみたいね。おめでとう。」
「…あのですねぇ。てか改蔵何よその表情?さては部長が今日うちに来るってわかってたのね?」
「うー。たしかに『二日後にうちに来て進展具合を聞くから』って言ってたけど…まさか本気とは…」

494 :あいつは改蔵 第5話:その3:04/12/05 22:28:01 ID:3ijutYaJ
結局、3人で喫茶店に入ると、部長は何も悪びれることなく私と改蔵から二人の初エッチ、二度目三度
目のエッチの様子を尋問(ほんとにそんな感じなのだ)していった。
「へぇ…3回目でもう一緒にイクことできたんだ。やっぱりあなた達SEXの相性もいいみたいね。」
部長はそう言うとお茶を一口飲んだ。
「もっとも私ですら一回でイッちゃったくらいだから、改蔵くん自体の能力が高いのかもしれないけど
ね。おとといの夜のことは今でも思い出しちゃうわ…あんな気持ちよかったの久しぶり…。」
部長はうっとりした表情。私の頭には改蔵が部長と裸で絡み合い2人が同時に達するシーンが強制的に
浮かび、嫉妬で胸が焼き付くように痛む。これで何回目か、もうわからない。
「あのですね部長…聞くのも嫌なんですけど、それをあえて聞きますけど…何であんなことしたんです
か?部長があんなことしたせいで、私がどれだけ苦しんだかわかってます?」
「あら心外ね。壊れ始めてた二人の仲を繋いであげたのよ私、彼に『女の子の扱い方』を教える事で。」
「はあ?」
「ねえ羽美ちゃん。ここ最近、改蔵くんに対する勘って言うかアンテナみたいなもの、鈍ったって感じ
てなかった?以前ならすぐ解った彼の言う事が不可解だったり、予測したのと行動が違ったりとか。」
「え…」
「改蔵くんもそうでしょ?当たりみたいね。あなた達はね、身も心もお互いを男と女として意識し始め
てたのに、相手をまだ幼馴染としての扱い方で接し続けようとしてたの。違う?」
「幼馴染としての…扱い方?接し方?」
「そう。あのままで一緒にいたら、意識と行動のギャップが原因で、いつか二人を繋ぐ糸は切れてた筈
よ。どっちかに相手をちゃんと異性として扱えるノウハウを教えておく必要があったって訳。」
すましてそう言うと部長はお茶を飲み干した。
支払いをしてる改蔵を店に残して表に出た。思い切って私は部長に聞いてみる。
「部長…改蔵とエッチしたのが私たちの仲を繋ぎ止める為だったなら…もうしないって事ですよね?」
部長は、2秒ほど間を置くと(彼女にしてはずいぶん長い間だ)軽く微笑んだ。
「どうかしら。実は私の気持ちもかなり揺らいでるのよ、彼への興味と好意の間で。じゃ、ご馳走様。」
外ハネを揺らし部長は去る。私は再度呆然として立ち尽くしてる。

495 :あいつは改蔵 第5話:その4:04/12/05 22:29:31 ID:3ijutYaJ
そして年末は慌しく過ぎてゆく。あとは二人は喧嘩もせずに、仲睦まじく、夜になるとエッチを繰り返
しながら、2002年は終えていった。
大晦日。二人は2003年を一緒にコタツの中で待つ。年が開けたらもう寝ようね…ちょっとドキドキ。
昨日してないし、憧れの「姫初め」…ああ、早く新年来ないかな。みかんと雪見大福おいしいな。
そしてついにTVの中で除夜の鐘の108つ目が鳴り、2003年が明けた。
約束通り、二人は新年の挨拶をコタツの中でする。一緒に暮らしてる二人にしか出来ない、小さな幸せ。
「おめでとうございます。」
「おめでとうございます。」
さて、布団を敷こうか…と思ったら玄関のチャイムが鳴った。
「おめでとうございます。」
地丹くんだ。
「…あんた、なんでいんの?」
私はたぶんすっごい迷惑そうな顔のはずだ。地丹は意地悪そうにニヤニヤしてる。

2年参りにはならないけど、急遽普段着のまま神社に真夜中の初詣に行く事にした。外は寒い。元旦は
雪が降るかもって言ってたっけ、どんより曇ってる。
地丹は福引で当てたごーか旅行の話を自慢げに何度も繰り返す。私はそれを「どうせ最初で最後、一生
の運使い果たしたね」とかまぜっかえす。で、それを改蔵がネタにし始め、騒ぎながら神社についた。
神社は結構混んでいる。
改蔵は、わざと人ごみの多いほうに私と地丹くんを連れて行くと、わざと地丹くんとはぐれた。
そして私の手を引っ張って神社の裏の人気の少ない所へ。今年初めてのキス。いい雰囲気。なのに…。
「おーい、かいぞうくーん、うみちゃーん。どこいったのー?おみくじひこうよー。僕大凶だったんだ
よ、ほんとに一生の運使い果たしちゃったのかなー?もう一度引きたいんだよー小銭貸してよー。」
無視したいんだけど、声はこっちに近づいてくる。やむなく私たちは声のほうに向かう。
あーあ。ちょっとしらけた。
でも、これで家に帰ったら…ね。

496 :あいつは改蔵 第5話:その4:04/12/05 22:30:23 ID:3ijutYaJ
そして年末は慌しく過ぎてゆく。あとは二人は喧嘩もせずに、仲睦まじく、夜になるとエッチを繰り返
しながら、2002年は終えていった。
大晦日。二人は2003年を一緒にコタツの中で待つ。年が開けたらもう寝ようね…ちょっとドキドキ。
昨日してないし、憧れの「姫初め」…ああ、早く新年来ないかな。みかんと雪見大福おいしいな。
そしてついにTVの中で除夜の鐘の108つ目が鳴り、2003年が明けた。
約束通り、二人は新年の挨拶をコタツの中でする。一緒に暮らしてる二人にしか出来ない、小さな幸せ。
「おめでとうございます。」
「おめでとうございます。」
さて、布団を敷こうか…と思ったら玄関のチャイムが鳴った。
「おめでとうございます。」
地丹くんだ。
「…あんた、なんでいんの?」
私はたぶんすっごい迷惑そうな顔のはずだ。地丹は意地悪そうにニヤニヤしてる。

2年参りにはならないけど、急遽普段着のまま神社に真夜中の初詣に行く事にした。外は寒い。元旦は
雪が降るかもって言ってたっけ、どんより曇ってる。
地丹は福引で当てたごーか旅行の話を自慢げに何度も繰り返す。私はそれを「どうせ最初で最後、一生
の運使い果たしたね」とかまぜっかえす。で、それを改蔵がネタにし始め、騒ぎながら神社についた。
神社は結構混んでいる。
改蔵は、わざと人ごみの多いほうに私と地丹くんを連れて行くと、わざと地丹くんとはぐれた。
そして私の手を引っ張って神社の裏の人気の少ない所へ。今年初めてのキス。いい雰囲気。なのに…。
「おーい、かいぞうくーん、うみちゃーん。どこいったのー?おみくじひこうよー。僕大凶だったんだ
よ、ほんとに一生の運使い果たしちゃったのかなー?もう一度引きたいんだよー小銭貸してよー。」
無視したいんだけど、声はこっちに近づいてくる。やむなく私たちは声のほうに向かう。
あーあ。ちょっとしらけた。
でも、これで家に帰ったら…ね。

497 :あいつは改蔵 第5話:その5:04/12/05 22:32:26 ID:3ijutYaJ
毎年お正月になるたび思うんだけど、おばさんのお雑煮は、うちのママのよりずっと美味しい。今年は
毎食これが食べられて幸せだぞっと。いや、ひょっとすると、来年以降もずーっと…。
だけどお雑煮とおせちを食べながら、私はおばさんに対し少し罪悪感を感じてる。
だって、今朝は午前2時に初詣からそーっと戻ってきて、おばさんを起こさないように気づかれないよ
うにと必死で口を塞いで姫始めをして、4時に寝て10時ころ起きてきて、彼女の実の息子とエッチし
たなんておくびにも出さず何食わぬ顔で『明けましておめでとうございますおばさん』って…。
やっぱちょっと後ろめたいでしょ、そういうの?
それはさておき。少し御屠蘇も飲みながら、私はちょっとそわそわしてる。
今日の夜から明日の夕方にかけて、私と改蔵はこの家で二人きりになるのだ。
勝家は御年始の回り先が多く、毎年元旦から二日にかけて家を空ける習慣なの。
去年までは、その間は改蔵が私の家に来て泊まってたんだけどねぇ…。
午後まだおばさんがいる時間に名取家が来訪。なぜかパパが私を見るなり、肩を両手で掴むと大げさに
涙ぐんだ。まるで娘を嫁に出す直前の父親のように…そして改蔵に、
「改蔵くん、羽美を…羽美をよろしく頼むよ…」
と言った。ちょっとちょっとなんなのよ、私の知らない裏側で一体何が起きてるのよ?
そうこうするうち名取家が帰って夜。おばさんが年始の贈答品とかを抱えて慌しく出て行く。
二人っきりになった。では、さっそく…。
隣のおうちから新春かくし芸大会のテレビの音が聞こえてくるのを聞きながら愛し合うのはなんか変な
気分。でも、それ以外は別にいつもの夜とあまり変わらない。おばさんがいないからって大きな声を出
すわけにも行かないしね、なんせ隣のテレビの音が聞こえるくらいだから。
元旦2回目のエッチ…だけどイクのは今日はもう4回目…私どんどん淫らな女になってくなぁ…口を塞
いでいられなくなり、改蔵に夢中でしがみつく…そして…終わった後の気だるい心地よさ。
指を絡めあわせて布団の中、しばらく甘々にしてる二人。彼が急に目をきらきらさせた。
ん、この目、なんか企んでるな。
「なあ羽美、久しぶりに、一緒に風呂に入ろうぜ。」

498 :あいつは改蔵 第5話:その6:04/12/05 22:36:04 ID:3ijutYaJ
私が洗い場で石鹸だらけになりながら身体を洗ってると、改蔵が湯船の中で呟いた。
「オマエ…身体を洗う順序、昔とちっとも変わってないんだな。逆だろ、それ。」
「何よ、またその話?身体はね、脚のつま先から順に上に向けて洗うの、当たり前でしょ。」
「違うって、手から腕、胸から下に向けて洗うもんだって。絶対それが正しい。」
「ちがいますー、これが正しいってママが言ってたもん。でもさ、小学校のころからお風呂に入ると5
回に1回はこの議論になるけど、未だに平行線なのね私たち。へんなのー。」
言いながら、やっぱり私は上へと向け洗い続ける。
「改蔵のエッチ、おっぱい見ちゃやぁだ…だからってモジャモジャな所見るなー、気にしてんのに。」
「昔はつるつるだったのにな、ソコ。でもオマエ、生えてきたのも早かったよな…」
ちなみに、今話題にしてるトコ(私の恥丘)に毛が生えてきたのを最初に見つけたのは、ママでも私自
身でもなく改蔵だったりする。やっぱりお風呂に入ってた時だ。
「そんな事あったな。あんときゃ、オマエすごい剣幕で、俺は溺死寸前にさせられたんだっけ。
でもオマエ、恥ずかしがるくせに隠さないんだな。SEXん時も暗くしろって言うくらいだから、風
呂でも隠すかと思ったよ。まあおかげで、久々に明るい所で思う存分鑑賞できて嬉しいけど。」
「それはさ、私たち17年間で一緒にお風呂に入らなかった時期ってここ数年、いってみればほんの最
近だけな訳じゃない?だもの、お風呂場だと、今さら部分的に身体隠すのってかえって意識しちゃうし
恥ずかしいよ。ねえ私もお湯に浸かりたい。ちょっと身体ずらして…おじゃましまーす。」
「そうか、ずーっと10何年も丸出しで一緒に入ってたのが、急に隠したら不自然だよな…」
私は浴槽に脚を入れ、慎重にお尻を沈める。
「わ、溢れる溢れる、お湯もったいねー…てか無理ないか?高校生二人が一緒に風呂の中って…」
「こ、この湯船こんな狭かった?でも、これでアヒルのオモチャとジョウロがあれば昔のまんまだね。」
何とか身体を落ち着かせようとする。だけど…。
「いてて脚が絡まる…だめだ、この体勢じゃ…羽美、向こうむけ、俺が抱きかかえるようにするしかな
いな…そうそう、そのまま背中向けて腰下ろして俺の両脚の間に…これでどうだ?」

499 :あいつは改蔵 第5話:その7:04/12/05 22:40:41 ID:3ijutYaJ
何とかその体勢で落ち着いた。静かになった浴室内、たまにパチャ、パチャとお湯の音がする。
「ふう、いいお湯ねぇ…ってちょっと、おっぱい揉まないでよ…」
「そんなこといったってなぁ…こうして抱きかかえてて、手の位置に胸があったら、揉みたくなるだろ
う普通。おお、やわらかいな、いつ揉んでも…」
「ねぇ、お尻に…アレが硬くなってあたってるんだけど…」
「お、乳首勃ってきた。感じてんのか?」
「アレがお尻に当たってるってば。なんか、ビクビク脈打ってるわよ…」
「な、なんかムラムラしてきたんだよ…なあ、このまま…」
さらに手を出してくる改蔵。その手をつねってやったけど、平気であちこち撫で回し股間へと…。
私は改蔵の両脚の間から逃げ出そうとし、改蔵は私の身体を抱きかかえてお湯に引き戻そうとする。
きゃあきゃあ言いながら私は何とかシャワーに手を伸ばし、改蔵の顔に水をかけた。
ひるんだ改蔵の腕から逃れて洗い場に飛び出す私。おっぱいをぷるぷる揺らして大笑い。
「あっはっはっ、どーだ改蔵まいったかー!」
「やったなこのやろー!」
改蔵も笑いつつ手桶で私の顔にお湯を浴びせかける。
私は、目をつぶり歓声を上げながら、改蔵がいるとおぼしき方向に闇雲にシャワーの水を振りまく。
お湯掛け遊びになっちゃった。小学生の頃よくやったなぁ、これ。
改蔵は湯船で沈みかけ、私は石鹸で転んで何度も尻餅をつき、それでも掛け合いは続く。
尻餅ついた時、絶対見せないぞと以前誓った筈のアソコをずいぶん見られちゃったけど…ま、いっか。
あまりに楽しかったので、二人ともエッチする気になるまで少し時間がかかった。

「あ、だめだよ改蔵…だめだよ…あ、イク、イク…っ、だめ…あ…!」
…イッちゃった…改蔵もくたっと私に体を預ける。密着した胸を通じ彼の鼓動がじかに伝わってくる。
ふと窓のカーテンを見た。朝日でうっすらオレンジ色に染まり始めてる。
あれぇ、もう1月2日の朝なんだ…ええと、夕べはお風呂場で遊んで、出たらすぐこの部屋に来てそれ
っきり一歩も部屋を出ずにさっきまで…お腹すくわけだな…。改蔵が、私の上から退く。

500 :あいつは改蔵 第5話:その8:04/12/05 22:43:47 ID:3ijutYaJ
結局元旦早々私たち何回したんだろ?一年の計は元旦にありっていうけど…。
「…さてと。なあ羽美…」
なんだろどうしたんだろ。ひょっとして今からまたエッチ?ひえー。まあ、あと一回くらいなら…。
「俺な…カレーが食いたいんだけど。」
「は?」
私の目が点に。
「まだおせちあるんだけど。お雑煮も…」
「昔っから『おせちもいいけどカレーもね』って言うじゃないか。カレーが食いたい。早く食わせろ、
ほら急げ。勿論ちくわの入ってないやつだぞ。」
…色気より食い気か、あんたは。
私は上体を起こし、何か着ようと探す。だけど昨日の昼に脱ぎ捨てた私のどてらが落ちてるだけだ。
そっか、夕べはお風呂から出たらバスタオル姿のままこの部屋に来たんだっけ。
改蔵がカレーカレーとうるさい。たんすを開ける間もなく、全裸にどてらだけ羽織って台所に行く。
お皿にサトウのご飯を盛ってボンカレーをかけて電子レンジに。
ボーダーシャツだけ被り改蔵も台所に来た。あいつも着るものを見つけられなかったらしい。
ちなみに勝家では冬になると屋内全体が暖房入れっぱなしになってて、こんな格好でも少しは平気。
「もうちょっと待ってね。すぐ温まるから。」
「なんかオマエ…いっそどてらなんか脱いじゃえよ。」
「はあ?あんた馬鹿?私、下に何も着てないんだよ?」
「台所だしエプロン着ければいいじゃん。ま、ちょっとした余興だな。」
変な奴…ま、いいか。さほど変な事にはならないよね。従う私。
「…これでいい?恥ずかしいよぉ、風邪ひいちゃう。ちょっとだけだよ、すぐ着込みに戻るからね。」
私はレンジに屈み込んで表示を読む。また改蔵のほうに振り返り「あと1分だよ」と…
改蔵が勃起してる。しかもパンツを穿いてないので、反り返ったソレがボーダーシャツをめくり上げじ
かに見えて…押し倒された。冷たい木の床に裸の背中がゴチンと当たる。
「やーっ!!痛い痛い痛い、冷たいっ!改蔵やめてー!!」

501 :あいつは改蔵 第5話:その9:04/12/05 22:45:11 ID:3ijutYaJ
改蔵はエプロンをずり下ろし私の胸にむしゃぶりつく。こんな興奮してる改蔵初めてだ。
この格好が、久々にあいつの「けだものスイッチ」を入れちゃったみたい。
電子レンジが、チン、と鳴った。
「カレー!改蔵、カレー出来たってば!カレーと私のどっちがいいの、カレーのほうがいいでしょ?」
何を言ってるんだ私は。
だけどやたらに強引だ、クリスマスの夜の半レイプの時より強引なくらい。何とか腕を振り払い、改蔵
に背中を向け四つん這いで逃れようとする。すると腰を鷲掴みにされて引き戻された。
いけない、お尻とアソコ丸出しで、四つん這いだと改蔵から全部見えちゃってるんだ…改蔵の興奮が倍
増し、この体勢で挿れようとしてるのを背中で感じる。
「ダメダメダメー!後ろからなんてやだー!そんなにしたいならお部屋行こ、居間でもいいからー!」
「居間か…まあいいか、はあはあ…ただし裸エプロンのままだぞ、そのカッコでソファーで…」
「それでいいからっ!」

うちの居間は、カーテンを閉めてても私たちのお部屋よりずっと明るい。
しかもソファーで屈曲位。
だから私には、彼が私のアソコに出たり入ったりするのがいやでも見えちゃう…もちろん初めて。
恥ずかしくって一生懸命エプロンの裾でソコを覆い隠そうとする私。
すると改蔵はよく見えるようにそれをめくり上げる。ただしエプロンを外す気はないらしい。
なんか変態っぽいよ…改蔵がめくり上げたエプロンの下裾が、私の胸の位置にある。私はその裾を引き
上げて顔を覆った。下半身はおへそあたりから下が丸出しだ。
そんな自分の痴態を、エプロンの裾で自らの目から隠しながら、羞恥心に耐える。
そして私は、いつもより恥ずかしさ三倍増しで、歓喜の瞬間を迎えた。

あとは普通に何回か愛し合った。さすがに疲れちゃって、二人とも今夜はエッチはする気にならない。
おばさんも帰ってきたしね。で、一人の布団の中、私はちょっと反省してる。
『こんなエッチばっかししてよかったのかな?なんかここ数ヶ月で、意地張り合って喧嘩ばっかの仲か
らやりまくりカップルへと、まあ我ながら極端にふれたよね。どっか中間に落としどころないかなぁ…。』
ふと私は部長が言った「相手を異性としてきちんと扱える幼馴染」ってのを思い出していた。

502 :あいつは改蔵 第5話:その10:04/12/05 22:46:30 ID:3ijutYaJ
3学期が始まった。始業式の今日は寒い晴れの日。二人で登校、一緒に教室に入る。
主だったクラスメートとは、冬休み中に会ったり電話したりメールしたりしてるので、特に明けまして
おめでとうも言わない。ただ、一部の娘たちが…
「明けましておめでとう改蔵くん。今年もよろしくねっ。天皇杯の京都優勝、改蔵君の予想大当たりね。」
「ああ、おめでと。な、予想通りだったろ。」
「改蔵くんあけおめ。ねーねー、新年会って事でカラオケ行かない今日の午後?」
またこれかよ。
あのね、もう改蔵は私のものなんですからねっ。
だいたい何よこの娘達のカッコ。いつもよりさらに短いミニスカで、ほとんどパンツ見えてんじゃん。
改蔵を誘惑してるつもり?彼はそんなのに惑わされ…って、こら、改蔵どこ見てる。
結局、改蔵を私一人の完全独占状態にできたのは、このお正月だけだってことか。結ばれた結果、改蔵
が私以外をはねつけるようになってればいいなと淡い期待を抱いてたんだけど…まあ無理か。
部長、改蔵が『女の子の扱い方』を覚えた結果、かえって二人の危機は増えそうですよ。
例によって私はやんわりと、でも断固と、改蔵と女の子の会話に割って入った。
「ねぇあんた達。改蔵とカラオケいったって、オタク系の歌しか歌わないわよ。」
「…いいでしょ、私たちは知った上で改蔵くんと行きたいんだから。」
「よくないわよ、だいたいね、改蔵ってのは、電波でガサツでスケベで男のくせに肌…」
「おい羽美。」
改蔵がさえぎり目で「今はやめとけ」と合図を私によこす。私も目で「何よ黙って見てろって言うの?」
と合図を返す。二度三度、無言の会話が行き来した。それを見ていたクラスメートが言う。
「…あんたたち、何を目と目で通じ合ってんのよ。」
「え?いえ別に…」
「通じてねーよ。こんな電波女、一緒にいると色々大変なんだぞ、訳わからんこと言い出して。」
「誰が電波女よ、まんがの私と混同すんじゃないわよ。だいたいあんた…」
周りをそっちのけで口論開始。またかよとの表情の周囲。
数分やり合って口論が途切れた所で、中等部から一緒だった男の子がなんかしみじみ言った。

503 :あいつは改蔵 第5話:その11:04/12/05 22:50:14 ID:3ijutYaJ
「お前ら、幼馴染っつーか…ずいぶんとよくわかりあえる間柄になってきてるみたいだな。」
「な、なによ、口論見てるだけでそんなのわかるの?違うの、私と改蔵は…」
「今の口論の端々でわかるわよ。てか、私たちは彼とカラオケの相談してたのに、羽美ちゃんはさ…」
「判ってる、幼馴染だからって特別な権利があるわけじゃないってのはこの前聞いたわよ、だけど…」
「は?判ってないじゃん、もうあんたたち、幼馴染の権利とか言うレベルじゃないんでしょ。」
「あ、あれ?違うの?ひょっとしてまた空気読めてないの私?」
「…そうじゃなくって。まあいいわ、カラオケはキャンセル。あーあ遅かったか…ほかの娘はみんな改
蔵君の事あきらめるのかなぁ、どうしよ私…。」
言われてみると、改蔵を取り巻いてた娘たちが散り散りになって彼女一人になってる。散って行った娘
たちの表情はそろって諦め顔だ。なんでだろ?
ま、改蔵との肉体関係がばれた訳じゃないからいいか。
始業式だけの学校から、まっすぐ帰る。なぜか大工さんが私たちの部屋で作業中。おばさんが言う。
「あらおかえり改蔵。急で悪いけど、あんたの部屋リフォームするわよ。」

リフォームは、一日ちょっとであっという間に完了した。したのはいいんだけど。
なんか変な部屋になっちゃったのだ。フローリングで今風なのはまあ許そう。問題は、変なオブジェが
天井からぶら下がってる事、ベッドがWベッドな事…。
おばさんは例によってこともなげに「ああ、これ?どーせだからと思ってね。」と言った。
でもなんか、もろに「愛の巣」って感じなんですけど。何考えてんだろあの人…。
この話をサンデーへの定期連絡で言ったら、センセイが「ぜひ見たい」と編集さんと見学に来た。恐ら
く次のまんがでこの部屋、思いっきり誇張されて出てくるんだろうな。
そうそう、同時に、秋にいきなり運び込んだあのおっきな荷物が運び出されて消えていた。
結局あの荷物、梱包を解かずに返却したのかぁ。あれ、何のために取り寄せたのかな?うーん謎だ。
それはともかく。私たちは数日でこの部屋になじんでしまった。Wベッドでのエッチは、まだほんのちょ
っと恥ずかしいんだけど…まあいいことだよね、仲良くできるし。
でも、このリフォームがきっかけで、思わぬ「不発弾」が爆発したのだ。

504 :あいつは改蔵 第5話:その12(第5話終わり):04/12/05 22:53:07 ID:3ijutYaJ
不発弾…それは、改蔵の書いた、私に対する『けっこんとどけ』。
「改蔵、あんたこんなの書いてたのね。私も知らなかったわ、仲良かったもんねあの頃あんた達。」
と、おばさん。もともとリフォームの時改蔵の私物は運び出したんだけど…押入れの隅に隠すようにこ
れが一枚だけ残ってて、大工さんがごみと思って捨てようとしたのをおばさんがキープしたんだって。
改蔵が赤くなる。こんなに真っ赤になった改蔵は久しぶり。微笑みながらおばさん退室。
私の記憶が、連鎖的に鮮明に蘇ってゆく。
郊外の林に作った秘密基地。そこで二人で、これと、私の書いたあれを見せ合った事。
そしてその時、将来を誓い合った事。
「ねえ、このけっこんとどけ、どうして取っておいてあるの?捨てたって言ったのに。」
「いや、その…いいだろ取っといたって…忘れてくれよ。な?」
「やだ、忘れない。これ、記念になると思うよ…ずっと、ずっーっとあとで。」
「るさいな、ならねーよ…あー典型的な不発弾だよなーそれ…暮れに思い出した時にかたしときゃ…」
言いつつ向こうをむいたが、背中すらすごく恥ずかしそう。
男の子っておっかしいの。エッチの時は、私の前で恥ずかしい所とか平気で見せるし恥ずかしい言葉も
平気でささやいたりするのに…こういうのはそれより恥ずかしいってわけ?なんか可愛い。
あいつに対する、幼かったあの頃みたいな親しみを含んだ愛情がよみがえってゆく。
もちろん、今現在のオトナの男女としての(エッチなそれを含む)恋愛感情はそのままで。
今夜は、ちょっといつもより私の方から積極的に愛してあげようか。
絶対やらないからねと言っておいた彼への口での愛撫も、今夜なら出来そうな気分…。
部長に言われたのをヒントに、理想像というか二人の関係の落し所みたいに考えつつあった「相手をち
ゃんとした異性として扱い、愛を交しあえる幼馴染」…それに少しずつ、近づけていけるかな。
改蔵はまだ赤い顔。急に立ち上がり部屋を出て、ドアを慌しく閉めた。
指を挟んだのか「いてぇ」との声。
あいつは改蔵、私と将来を誓い合った事もある幼馴染の男の子だ。
そして、その誓いは、少なくとも私にとってはすでに…。

―つづく―

505 :名無しさん@ピンキー:04/12/05 23:43:47 ID:5I2KF0To


506 :名無しさん@ピンキー:04/12/06 00:02:32 ID:dL6im6iB
裸エプロンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
ヤリまくりな二人に幸あれ!!

IEで確認した所、残り13KBと判明。第六話読むなら次スレ必要か。

507 :名無しさん@ピンキー:04/12/07 19:48:28 ID:ZIa1O72F
「あいつは改蔵」第五話、4レス目の重複がそのまんま保管庫収蔵分に残ってる

508 :名無しさん@ピンキー:04/12/12 21:16:36 ID:i3DVIGvu
保守

509 :元229:04/12/13 20:51:51 ID:cPC00xMV
お久です。

>>506
早いですね。一レスに結構行数の多いのが投下され続けましたからね…。
個人的には次スレは欲しいです。
「あいつは改蔵」の後にもまだ、地丹の退院話や南国やらで長いのを書きたいものはありますし。
ただ、私は見ての通り、たまの機会にしかインターネットに書き込みできない境遇にありますので、
スレ立て/即死回避が多分出来ないと思うんですね。

しかも、どうにも人が少ない…。どうしたものでしょうか。

510 :名無しさん@ピンキー:04/12/14 00:28:18 ID:cjfoKe5v
あいつは改蔵がアップされてる・・・!!
229さん乙です、これからゆっくり読ませていただきます。

ヘタレレズシーン描かせていただきました
作者の方こんなですみません
http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/sslibrary/121.jpg

511 :名無しさん@ピンキー:04/12/14 12:17:02 ID:0b5Z8ibL
連投規制かかるまで書きますよ
この板は即死判定厳しいの?

512 :名無しさん@ピンキー:04/12/16 19:02:09 ID:8rBVu8Yt
自分も手伝うよ

513 :前スレ396:04/12/19 20:51:18 ID:P3MkMxdr
遅くなりましたが>>510の神様、保存させて頂きました。有り難やありがたや。
けどちょっと元ネタが元ネタなだけに気恥ずかしいような…

エロパロ板はdat落ち判定も緩いし、あいつは改蔵第六話まで待ちましょうか?

514 :元229:04/12/20 21:15:48 ID:FvAQWNln
>510
見ました。イイ!羽美ちゃんの乳首が萌えます。

>513
第六話、ほかより少し長くなりそうなんですよ…。12レス使ってたのが14レスになるくらいですが。
まだ7割くらいの完成度で、テキストファイルのサイズが23KBなんですよね、どうしましょう。
さらに、私はCocoMonarなんで、スレ立ては出来ない、筈です。ごめんなさい。

与えられたスレを消費するしか能のない、元229なのです。ああ…

515 :名無しさん@ピンキー:04/12/23 12:28:24 ID:pd++I5h0
保守

516 :名無しさん@ピンキー:04/12/25 12:44:10 ID:v1zPSaKW
小噺氏はまた鬱かね

517 :名無しさん@ピンキー:04/12/27 20:26:02 ID:7kLggzOT
俺自身が鬱ですが何か

518 :元229:05/01/01 20:55:59 ID:/CjDdGD2
皆様あけましておめでとうございます

第六話は1月15日完成予定です。
取り急ぎご連絡まで。

519 :名無しさん@ピンキー:05/01/04 01:57:57 ID:RiRf+NfO
退院→同棲→海へあたりのエロ話きぼんぬ

520 :名無しさん@ピンキー:05/01/06 12:34:09 ID:NNiky1t1
保守

521 :名無しさん@ピンキー:05/01/08 02:15:54 ID:DsOBhmZ9
age

522 :前スレ396:05/01/09 00:05:39 ID:mpgdZ0OU
前スレ396です。遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
前回言ってた「南国で明るい奴」もうすぐ出来ますので報告まで。
連休中の完成を目指して作成中です。

523 :前スレ396:05/01/09 22:54:09 ID:8A2moOhJ
失礼します。
予定より早く新作が出来たんですけど、新スレ立てて投下しましょうか?

524 :名無しさん@ピンキー:05/01/09 23:42:43 ID:xs7HpZIa
いいよいいよー

525 :初代スレ396:05/01/10 10:30:27 ID:TJbGgh+a
新スレ立てました。昨夜の鯖落ちすごかったわぁ。
スレ立て人が自演っぽいのはご容赦下さいw

【改蔵】久米田康司エロパロ総合 Part3【南国】
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1105319280/

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